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No.246   2007年 2月号

 

特集  平成18年仙台市の人口動向

 


U 住民基本台帳人口による社会動態 

1 概  要 
 平成18年の社会動態は,市外からの転入が4万9112人,市外への転出が4万9944人で,832人の転出超過となりました。これを地域別にみていくと,仙台都市圏内の他市町村及び東京圏に対する転出超過が10年連続,その他の地方に対しても5年連続の転出超過となりました。特に東京圏に対する転出超過は平成14年以来の5000人超に,その他の地方に対しても1000人を越える転出超過でした。
 一方,仙台都市圏以外の宮城県内市町村及び東北5県に対しては転入超過が引き続き拡大し,その結果,区間移動と職権記載等のその他増加数を加えた社会増加数は△403人となり,全体としては平成16年以来再び,社会減となりました。
(表2,図6,統計表第1,2,3表)

表2  市外との移動:転入数,転出数,社会増加数の推移−全市(平成9年〜平成18年)

(単位:人)
地   域 平成9年 10 11 12 13 14 15 16 17 18
転 入 数 57,166 56,054 54,169 53,190 53,931 51,881 51,937 49,372 49,340 49,112
  宮城県 13,236 12,688 12,990 12,729 13,260 12,879 12,540 12,083 12,128 12,495
    仙台都市圏内の他市町村 5,900 5,813 6,182 5,891 6,170 6,151 6,135 5,898 5,952 6,236
      〃    以外の市町村 7,336 6,875 6,808 6,838 7,090 6,728 6,405 6,185 6,176 6,259
  東北5県 19,057 18,777 18,037 17,893 17,791 17,604 17,134 16,021 15,973 16,317
  東京圏 13,728 13,036 12,181 11,865 11,883 11,281 11,554 10,878 11,216 10,649
  その他の地方(国外含む) 11,145 11,553 10,961 10,703 10,997 10,117 10,709 10,390 10,023 9,651
転 出 数 54,220 55,276 54,086 53,529 53,338 53,005 52,558 50,925 49,682 49,944
  宮城県 14,014 13,466 13,086 12,936 12,431 12,366 12,635 11,913 11,443 11,272
    仙台都市圏内の他市町村 8,240 7,544 7,629 7,442 7,199 7,331 7,658 7,202 6,817 6,790
      〃    以外の市町村 5,774 5,922 5,457 5,494 5,232 5,035 4,977 4,711 4,626 4,482
  東北5県 15,037 15,629 14,713 14,433 14,277 13,477 13,287 13,026 12,346 11,955
  東京圏 14,475 15,073 15,402 15,154 15,805 16,339 15,620 15,074 15,175 15,654
  その他の地方(国外含む) 10,694 11,108 10,885 11,006 10,825 10,823 11,016 10,912 10,718 11,063
社会増加数 2,946 778 83 -339 593 -1,124 -621 -1,553 -342 -832
  宮城県 -778 -778 -96 -207 829 513 -95 170 685 1,223
    仙台都市圏内の他市町村 -2,340 -1,731 -1,447 -1,551 -1,029 -1,180 -1,523 -1,304 -865 -554
      〃    以外の市町村 1,562 953 1,351 1,344 1,858 1,693 1,428 1,474 1,550 1,777
  東北5県 4,020 3,148 3,324 3,460 3,514 4,127 3,847 2,995 3,627 4,362
  東京圏 -747 -2,037 -3,221 -3,289 -3,922 -5,058 -4,066 -4,196 -3,959 -5,005
  その他の地方(国外含む) 451 445 76 -303 172 -706 -307 -522 -695 -1,412
  その他増加数 349 393 455 335 533 151 66 178 530 429
      〃  を含む増加数 3,295 1,171 538 -4 1,126 -973 -555 -1,375 188 -403
(マイナスは転出超過数)

図6  転出入超過数の地域別内訳 (平成9年〜18年)

2 東京圏に対する人口移動
 東京圏に対する人口移動は,平成9年に転出超過に転じてからは年々その差が拡大しています。平成14年以降,平成17年まではやや縮小傾向にありましたが,平成18年は再び,平成14年以来の5000人超の転出超過となりました。平成18年は転入数が1万0649人と前年より567人減少し過去10年間で最低に,また転出数は1万5654人と前年より479人増加した結果,転出超過数は前年より1046人多い5005人となりました。
       (図6,7,表2,統計表第2表)

 図7  東京圏との転出入者数(平成9年〜18年)

3 県内他市町村に対する人口移動
 仙台都市圏内の他市町村に対する人口移動は,転入数が6236人,転出数が6790人で,554人の転出超過でした。市町村別の内訳をみると,転入超過となっているのは9市町村,転出超過となっているのは4市町で,大和町と亘理町が転入超過に転じました。
 過去10年間で比較すると,傾向としては転出減少・転入増加の方向にあり,転出超過数は最少となりました。
 (図6,8,表2,統計表第3表)

 図8  仙台都市圏との転出入者数(平成9年〜18年)

 仙台都市圏以外の県内市町村に対する人口移動は,転入数が6259人,転出数が4482人で,1777人の転入超過となりました。過去10年間でみると,転入超過は平成13年に次いで2番目,また転出数は初めて4500人を下回りました。

図9 仙台都市圏以外の県内市町村との転出入者数(平成9年〜18年)

 4 東北5県及びその他の地方(国外含む)に対する人口移動
 東北5県に対する人口移動は,転入数が1万6317人,転出数が1万1955人で,4362人の転入超過となり,平成14年以来の4000人超の増加でした。過去10年間で比較すると,転入数は平成9年,転出数も平成10年をピークとして減少の傾向にあり,平成18年は転出数が最小となりましたが,転入数はやや増加の傾向となりました。
       (図6,10,表2,統計表第2表)

図10  東北5県との転出入者数(平成9年〜18年)

 その他の地方(国外含む)に対する人口移動は,転入数が9651人,転出数が1万1063人で,1412人の転出超過となりました。これは過去10年間で比較すると最大の転出超過であり,転入数は初めて1万人を下回りました。地域別にみると,北海道と中国地方が引き続き転入超過となっていますが,その他は全て転出超過となっており,特に近畿地方の転出超過が大きくなっています。
(図6,11,表2,統計表第2表)

図11   その他の地方との転出入者数(平成9年〜18年)

5 区別の社会動態
 平成18年の区別の社会動態は,青葉区・宮城野区で社会増加,若林区・太白区・泉区で社会減少となりました。その内訳については,次のような点が特徴として挙げられます。
 (1)市内他区に対しては,青葉区・宮城野区・泉区で転入超過,若林区・太白区で転出超過。
 (2)仙台都市圏内の他市町村に対しては,青葉区のみ転入超過,他4区は転出超過。
 (3)東京圏及びその他の地方に対しては,全区で転出超過。
 (4)仙台都市圏以外の市町村及び東北5県に対しては,全区で転入超過。

図12  地域別社会増加数(転入数−転出数) − 区 (平成13〜18年)

【青葉区】 東京圏への転出超過が拡大したものの,市内他区との動態が転入超過に転じ,また東北5県からの転入超過数も増大したため,引き続き社会増となりました。
【宮城野区】 市内他区,仙台都市圏以外の市町村及び東北5県からは引き続き転入超過の傾向にあるものの,東京圏やその他地方への転出超過数が増加しました。その結果,前年より減少したものの3年連続の社会増となりました。
【若林区】 仙台都市圏以外の県内市町村及び東北5県からの転入超過数が増大したものの,市内他区,仙台都市圏内の他市町村,東京圏及びその他の地方へは引き続き転出超過の傾向にあり,全体としての転出超過数は減少したものの,5年連続の社会減となりました。
【太白区】 前年同様,仙台都市圏以外の市町村及び東北5県からは転入超過,その他の各地域に対しては転出超過となりました。特に,市内他区,東京圏及びその他地方に対する転出超過数は増加しており,その結果,5年連続の社会減となり,減少幅も最大となりました。
【泉区】 市内他区,仙台都市圏以外の市町村及び東北5県からは転入超過で,仙台都市圏内の他市町村への転出超過も縮小しましたが,東京圏及びその他の地方への転出超過数が増加したことから,2年連続の社会減となりました。
(図12,表3,統計表第4表)

図13 区間人口移動(平成18年 転入ベース)

 区間相互における人口移動をみると,最も人口移動が多いのは前年同様,青葉・泉区間で,青葉区から泉区への移動数は2000人を超えています。逆に最も人口移動が少ないのは,前年同様,若林・泉区間で,若林区から泉区への移動は492人となっています。
 相互間の移動数に最も差があるのは青葉・太白区間の移動で,青葉区は転入ベースで354人の転入超過となった一方,太白区は若林区に対してのみ転入超過で,転出ベースも含めた社会増減では,市内移動のみで516人の転出超過(社会減)となりました。
 区別の対市内各区社会増減をみると,青葉区は太白区に対してのみ転入超過ですが,全体では82人の転入超過。宮城野区は4区全てに対して転入超過で,全体では452人の転入超過。若林区は宮城野区と太白区に対して転出超過で,全体では249人の転出超過。太白区は若林区に対してのみ転入超過で,全体では516人の転出超過。泉区は宮城野区に対してのみ転出超過で,全体では287人の転入超過となっています。
 (図13,表3,統計表第4表)

表3  社会増加数の地域別内訳−区(平成13年〜18年)

区,年次 社  会

増加数
市  内

他  区
宮城県       東  北

5  県
東京圏 その他の
地方
(国外含む)
その他

増加数
仙台都市
圏内の
他市町村
仙台都市
圏以外の
市町村
青葉区
平成13年 448 -94 555 -51 606 1,252 -1,517 59 193
14 210 63 502 19 483 1,602 -1,743 -59 -155
15 431 254 413 -40 453 1,350 -1,429 -30 -127
16 41 312 338 -108 446 1,096 -1,521 -73 -111
17 336 -105 555 118 437 1,295 -1,408 -39 38
18 603 82 585 90 495 1,613 -1,530 -167 20
宮城野区
平成13年 -1,043 -927 -23 -364 341 399 -442 -122 72
14 -799 -546 34 -219 253 616 -768 -185 50
15 -447 -197 -219 -533 314 646 -618 -132 73
16 52 278 -66 -352 286 494 -544 -188 78
17 1,422 584 295 -159 454 796 -297 -142 186
18 903 452 241 -139 380 849 -569 -259 189
若林区
平成13年 229 367 -57 -182 125 384 -582 46 71
14 -78 163 -25 -203 178 374 -558 -89 57
15 -361 -322 82 -68 150 414 -486 -16 -33
16 -834 -443 -43 -186 143 174 -539 -61 78
17 -634 -269 -63 -150 87 157 -388 -101 30
18 -523 -249 65 -130 195 494 -612 -197 -24
太白区
平成13年 143 14 72 -317 389 748 -817 33 93
14 -602 -307 66 -374 440 783 -1,035 -201 92
15 -546 -348 -40 -238 198 615 -751 -131 109
16 -1,005 -488 -5 -331 326 404 -895 -150 129
17 -743 -290 -24 -263 239 702 -1,008 -279 156
18 -1,214 -516 74 -248 322 687 -1,107 -490 138
泉 区
平成13年 1,349 663 282 -115 397 731 -564 156 81
14 296 655 -64 -403 339 752 -954 -172 79
15 368 693 -331 -644 313 822 -782 2 -36
16 371 399 -54 -327 273 827 -697 -50 -54
17 -193 158 -78 -411 333 677 -858 -134 42
18 -172 287 258 -127 385 719 -1,187 -299 50

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