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更新日:2018年5月1日

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目利きのイチバン-「山形県・冬を彩る啓翁桜」

平成30年2月26日月曜日放送分

啓翁桜

今回ご紹介するのは、山形県で生産がさかんな啓翁桜です。普通の桜は、春になって十分暖かくなってから自然と花を咲かせますが、山形県では桜の木を栽培し、冬の時期に一足早く咲かせるための技術があります。

 

生産地・山形の生産者の方の話

<啓翁桜の特徴>

  • ソメイヨシノのように太い幹があるわけではなく、細い枝が何本も集まっている
  • 8度以下の状態が合わせて500時間以上にならないと暖かくなってもきれいに花が咲かないため、早く寒さが訪れる北国の方が出荷を早められ、栽培が盛ん

 

<刈り取り>

  • この時期、寒さに十分に当たった桜を刈り取って出荷する準備をする
  • 枝分かれせずに細い芽がつくのが葉っぱしか出ない芽
  • いくつも枝分かれした先にぷっくりとした芽がつくのが花が咲く芽

 

<剥皮(はくひ)作業>

  • 皮をはいで木を弱らせ、木の生きようとする力を引き出し花の芽を増やす技術
  • 皮をはいだほうはたくさん枝分かれして花の芽が多くつくが、作業をしていないほうはほとんど枝分かれせず葉っぱの芽しかつかない

 

花の芽が枝の先までつくのは、生産者の技術があってこそなんです。

刈り取った枝は言わば冬眠状態。ここから花を咲かせるためにさらに一手間があります。

 

<桜を目覚めさせる>

刈り取り作業のあと、すぐ出荷するわけではありません。寒さにさらされた桜を目覚めさせるために、ハウスに送られます。

  • 切りそろえた枝はハウスに運ばれる
  • 20度前後のハウスで、10日から20日程度置くと、つぼみが膨らんで出荷できるようになる
  • そのときに大切なのが、ハウスの中の温度管理
  • 昼夜の寒暖差がないと色が白くなる
  • 夜の温度を下げると、成長が遅くなり出荷まで時間がかかるが、じっくり育てることで花の色が鮮やかになる

 

<栽培技術の確立>

今回の山形の生産者の方の話によると、昭和50年代に栽培技術が山形で確立されたそうです。当時冬の間は出稼ぎに行く人が多い中、暖かいハウスでお年寄りの方も作業ができる、啓翁桜の栽培が広がっていきました。

今や全国にほこる産業を次の世代につなぎたいという思いもあるとのことです。

 

啓翁桜の目利き

生け込みとアレンジ

<先まで花がついている方がいい>

お花を飾る時、一番目立つのが枝先の部分。花屋さんがアレンジメントを作るときにも、先まで花がついているほうがボリュームがでて、より華やかに見えます。枝の先までついているほうが商品価値も高くなります。

アレンジ

 

<啓翁桜の人気の理由>

一般的な枝物の場合、ハウスできれいにつくるものではないため、規格がそろっていないことが多く、色々な大きさがあります。しかし、山形の啓翁桜に関しては、栽培で調整して、短いものから長いものまで、生産者の方の努力でサイズが分かれているため、花屋さんが選びやすいようになっています。アレンジ用は短いもの、生け込みや大きく飾るものは1m以上あるものを選ぶため、使いやすさと求めやすさがあります。

お客様のためにさまざまな長さに対応し、鮮やかな花が枝の先までふんだんにあること。その品質の高さが人気の秘密なんです。実際に生産量も多く、山形県の桜は市場でも多く出回っていて、ブランドになっています。

生け込み

 

桜を飾るときのポイント

<ハサミの入れ方>

切り花と違い枝ものは水をすいにくいため、ハサミを入れるときは斜めに、切り口の断面を広くします。枝を十字に切り込みを入れると、水を吸い上げる面積がさらに増えて水を吸い上げやすくなります。

ハサミの入れ方

 

<飾る場所>

花が咲く前はなるべく暖かい場所に、咲いてからは玄関など涼しいところだと長く持ちます。乾燥に弱いので、エアコンが直接当たる場所はさけてください。

 

<出回る時期>

3月下旬まで。卒業式シーズンには全国から注文がくるそうです。式典に使う大ぶりのものから、家にも飾りやすい短いサイズなどさまざまありますので、送る相手や使う用途に合わせてさまざま選んで楽しんでほしいです。

お問い合わせ

経済局中央卸売市場

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