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仙台市トップ監査外部監査制度>18年度報告書(公の施設での指定管理者制度運用)

平成18年度 包括外部監査の結果報告書/
公の施設での指定管理者制度運用について
<仙台市が設置するスポーツ施設>
(1) 施設の状況

仙台市スポーツ施設条例により、平成18年度末において、公の施設として市が市民に提供するスポーツ施設は次の22施設である。
施設名 開設年月 利用者数(人)
16年度 17年度
1 仙台市体育館 昭和59年9月 456,019 513,933
2 仙台市勤労者体育館 昭和56年8月 93,782 84,517
3 仙台市青葉体育館 平成10年6月 122,477 121,265
4 仙台市武道館 昭和49年6月 88,800 89,979
5 仙台市泉総合運動場 昭和53年4月 303,972 325,258
6 仙台市宮城広瀬総合運動場 昭和52年6月 105,210 114,556
7 仙台市泉海洋センター 昭和58年7月 41,560 39,552
8 仙台市鶴ケ谷温水プール 平成2年6月 28,280 29,232
9 仙台市高砂庭球場 平成9年4月 1,545 2,177
10 仙台市葛岡温水プール 平成7年9月 83,919 91,787
11 仙台市水の森温水プール 平成2年9月 49,309 23,680
12 仙台市北中山コミュニティグラウンド 平成16年6月 10,363 9,358
13 仙台市屋内グラウンド 平成12年7月 159,340 152,122
14 仙台市秋保体育館 昭和49年3月 15,132 17,131
15 仙台市長袋グラウンド 昭和54年12月 6,198 20,860
16 仙台市馬場グラウンド 昭和52年10月 1,979 2,280
17 仙台市中田温水プール 平成8年11月 71,631 70,900
18 仙台市鈎取球場 昭和63年6月 12,697 9,610
19 仙台市根白石温水プール 平成3年4月 40,410 25,366
20 仙台市今泉運動場 昭和62年4月 74,624 75,315
21 仙台市若林日辺グラウンド 平成11年6月 14,156 16,591
22 仙台市川内庭球場 平成12年7月 79,439 100,396

(2) 指定管理者の状況

[1] 指定状況

22のスポーツ施設の指定管理者の状況、指定に係る公募、非公募の別は次のとおりである。
施設名 公募、非公募の別・指定管理者
16年度 17年度 18年度 19年度 20年度
1 仙台市体育館 非公募(3年間指定)
スポーツ事業団
非公募(3年間指定)
スポーツ事業団
2 仙台市勤労者体育館
3 仙台市青葉体育館
4 仙台市武道館
5 仙台市泉総合運動場
6 仙台市宮城広瀬総合運動場 非公募
(1年間指定)
スポーツ事業団
非公募
(1年間指定)
スポーツ事業団
非公募
(1年間指定)
スポーツ事業団
同下
7 仙台市泉海洋センター 公募(3年間指定)
スポーツ事業団
8 仙台市鶴ケ谷温水プール
9 仙台市高砂庭球場
10 仙台市葛岡温水プール 同上
11 仙台市水の森温水プール 同上
12 仙台市北中山コミュニティグラウンド
13 仙台市屋内グラウンド 同上
14 仙台市秋保体育館 公募(3年間指定)
スポーツ事業団
15 仙台市長袋グラウンド
16 仙台市馬場グラウンド
17 仙台市中田温水プール 公募(3年間指定)
民間共同企業体
18 仙台市鈎取球場
19 仙台市根白石温水プール 公募(3年間指定)民間共同企業体  
20 仙台市今泉運動場 公募(3年間指定)民間共同企業体
21 仙台市若林日辺グラウンド
22 仙台市川内庭球場 公募(3年間指定)スポーツ事業団
(注)1.角形で囲まれた部分が一つの契約(協定)に基づく指定を示す。(但し、未定・公募予定は除く)
   2.「スポーツ事業団」は「(財)仙台市スポーツ振興事業団」を示す。

[2] 指定管理者の概要

指定管理者 概要
(財)仙台市スポーツ振興事業団 平成3年3月、宮城県教育委員会の設立許可を受けて仙台市の100%出資で設立された外郭団体であり、各種スポーツ・レクリエーションに関する普及振興事業の実施、スポーツ・レクリエーションの情報提供、調査研究、選手・指導者の育成強化及び仙台市が設置するスポーツ施設の管理運営を行っている。
民間共同企業体 内容略

(3) 指定手続

以下において(財)仙台市スポーツ振興事業団(以下スポーツ事業団という)の指定に関わる手続について検証する。

[1] 設置条例の制定、改正
平成16年3月、仙台市スポーツ施設条例第12条に「市長は、スポーツ施設の管理運営上必要と認めるときは、地方自治法第244条の2第3項に規定する指定管理者にスポーツ施設の管理を行わせることができる。」との規定が盛り込まれた。

[2] 債務負担行為の議決
単年度(1年)協定契約のものは、当該年度の予算に組み込まれているため債務負担行為の議決の必要はないが、協定締結に基づく3年間の指定管理料の支払いに対しては、次の通り債務負担行為限度額設定議決が行われている。

対象施設 対象年度 設定議会 設定額
1 仙台市体育館 16年度〜18年度 16年第1回 1,723,000千円
2 仙台市勤労者体育館
3 仙台市青葉体育館
4 仙台市武道館
5 仙台市泉総合運動場
20 仙台市今泉運動場 17年度〜19年度 16年第3回 457,000千円
21 仙台市若林日辺グラウンド
19 仙台市根白石温水プール
22 仙台市川内庭球場
14 仙台市秋保体育館 18年度〜20年度 17年第1回 300,000千円
15 仙台市長袋グラウンド
16 仙台市馬場グラウンド
17 仙台市中田温水プール
18 仙台市鈎取球場

(4) 非公募手続について 

[1] 非公募による指定の経過
スポーツ事業団との間でこれまで3度にわたって非公募による指定協定が結ばれている。その内容は次のとおりである。
契約日 指定対象・期間
平成16年4月1日 22施設を一括指定にて契約
仙台市体育館を含む5施設は3年間指定
仙台市宮城広瀬総合運動場を含む16施設は1年間指定
仙台市北中山コミュニティグラウンドの指定期間はH16・6・1からH17・3・31までの期間
平成17年4月1日 上記の1年間指定施設のうち、仙台市宮城広瀬総合運動場を含む13施設を、さらに1年間指定として一括契約
平成18年4月1日 上記の1年間指定施設のうち、仙台市宮城広瀬総合運動場を含む8施設を、さらに1年間指定として一括契約

[2] 選定委員会の開催→募集要項の作成
非公募につき募集要項の作成はない。

[3] 申請書の提出
非公募のため申請団体は(財)仙台市スポーツ振興事業団のみである。また、申請書の提出は非公募の各施設について行っている(16年度、17年度及び18年度とも同様である)。

[4] 選定委員会による選定
・選定委員は5名(市職員委員のみ)
・非公募のため面接の実施、予備審査、本審査等の手続の実施はなく、対象施設及び指定期間の議決をおこなったのみである(16年度、17年度及び18年度とも同様である)。

[5] 議会の議決
対象となる協定書契約日 議決の時期・内容
平成16年4月1日 平成16年第1回定例会(市議会)において、22施設について議決(第75号議案)
指定する団体:(財)仙台市スポーツ振興事業団
平成17年4月1日 平成17年第1回定例会(市議会)において、13施設について議決(第64号議案)
指定する団体:(財)仙台市スポーツ振興事業団
平成18年4月1日 平成18年第1回定例会(市議会)において、8施設について議決(第71号議案)
指定する団体:(財)仙台市スポーツ振興事業団

[6] 協定書の締結

契約日 指定管理料
平成16年4月1日 H16年度 1,428,268千円(22施設分)
H17年度 各年度861,500千円を限度として対象年度の開始前に仙台市と協議した額(22施設の内3年間指定の5施設分)*
H18年度
平成17年4月1日 H17年度 531,351千円(1年間指定の13施設分)
平成18年4月1日 H18年度 416,354千円(1年間指定の8施設分)
*平成17年度協議額:652,378千円 平成18年度協議額:671,334千円
[7] 市(担当課)の指導監督状況

(ア) 事業報告書の収受状況

平成16年度及び平成17年度の非公募によりスポーツ事業団を指定管理者とする協定書には、いずれの協定書にもその第12条に地方自治法第244条の2第7項に基づき年度事業報告書の提出を求めており、事業報告書には次の記載が求められている。

(1) 管理業務の実施状況
(2) 管理業務の処理に係る収支の状況
(3) 事業報告に係る対象年度の乙(スポーツ事業団)の経営の状況
(4) その他甲(仙台市)が必要と認める事項

平成16年度については、「スポーツ施設等の管理に関する協定書に基づく年度報告書について」(平成17年3月31日付けの収受印が押印されている)と表示されている報告書1葉(表紙あるいは目次と思しきもの)の提出はあるが、これとともにファイルに種々の資料が挟み込まれている状態で、上記項目ごとの状況把握は難しい。言ってみれば、一式としての報告書の体裁を為しておらず、報告を受ける側の利用価値は乏しい状況にある。

平成17年度についても同様の状況にあり、かつ、平成16年度の「スポーツ施設等の管理に関する協定書に基づく年度報告書について」と表示されている報告書(表紙あるいは目次と思しきもの)の提出さえも見当たらない状況となっている。

(イ) 実地調査、指示の状況
平成16年度及び平成17年度の非公募指定管理者については、協定書に基づく業務調査の実績はない。

(5) 公募手続きについて

スポーツ事業団が公募により指定管理者となった「仙台市川内庭球場」(17.3.31契約)について以下検証する。

[1] 選定委員会の開催→募集要項の作成
・16年10月7日市民局指定管理者選定委員会(スポーツ施設専門部会)にて指定管理者の募集の方法・選定の基準及び募集・選定のスケジュールに関する事項が審議された。但し、議事録には公募に至る審議の記載はなく、17年度より公募することとしたのかの理由は不明である。
・選定委員は6名 (内訳:民間委員3名 市職員委員3名)
・16年10月から11月において、募集要項の配布、応募者説明会を実施

[2] 申請書の提出
8団体が応募、申請書を提出した。

[3] 選定委員会による選定
応募団体に対する面接と、選定委員それぞれによる「予備審査採点シート」及び「本審査採点シート」を使った評点により実施している。

「予備審査採点シート」では、大きく1.施設の管理業務等を安定的に継続して行うために必要な経験 2.施設の管理業務等を安定的に継続して行うために必要な経営安定性の2項目に分けて評点を与え合計得点にて選定を行った。

「本審査採点シート」では、大きく1.公の施設に求められることの認識 2.施設の効用の発揮 3.施設運営経費の3項目に分けて評点を与え、予備審査の採点を加味した合計得点にて選定を行った。

[4] 議会の議決

平成17年第1回定例会(市議会)で次を議決。

(施設の名称) 仙台市川内庭球場
(指定する団体) 財団法人仙台市スポーツ振興事業団
(指定の期間) 平成17年4月1日から平成20年3月31日まで

[5] 協定書の締結

平成17年3月31日付にて基本協定書を締結する。指定管理料に関する協定は次のとおりである。

指定期間中の指定管理料は、52,645,965円を上限とし、年度毎に協議した額
17年度の指定管理料に関する協議協定額 17,548,795円
18年度の指定管理料に関する協議協定額 17,548,585円

[6] 市(担当課)の指導監督状況

(ア) 事業報告書の収受状況
平成17年度については、平成18年3月31日 平成17年度仙台市川内庭球場事業報告書を収受(平成18年3月31日付の受付印が押印されている。)し、実施報告に基づく施設運営の評価(1.管理運営の状況、2.提案内容の達成状況、3.評価)が行われている。

(イ) 実地調査、指示の状況
平成17年度については、年度中4回立入調査を行い、市担当課と指定管理者との間で打合せが行われて、会計帳簿その他の事務執行が適切か、協定書・仕様書に従った管理がおこなわれているか、事故・苦情の内容とその対応の検討が行われている。

(6) 指定管理料(委託料)の推移
[1] H15年度委託料、H16年度以降の指定管理料の推移
(千円)
年度 15年度実績 16年度実績 17年度実績
施設数 21施設 22施設 22施設
内訳 管理委託21 非公募指定22 非公募指定18 公募指定 4
委託料/指定管理料  
人件費 425,981 420,993 366,351  
物件費  
水道光熱費 269,025 271,921 244,768  
委託料 524,797 485,665 388,628
その他 173,949 170,057 132,210
物件費計 967,772 927,644 765,607
委託料/指定管理料計 1,393,753 1,348,638 1,131,959 114,711
仙台市返還金 △72,944 △79,629 △51,769 △7,865
総括業務委託料 (注1) 12,530 21,718  
仙台市返還金 △1,216 △3,956
(注1)平成15年度の総括業務委託料は管理委託料に含む契約
(注2)平成15年度管理委託21施設、16年度非公募指定22施設、17年度非公募指定18施設はスポーツ事業団と一括契約によるもの
(注3)仙台市返還金は契約委託料、指定管理料を実績が下回ったことによる返還額
(注4)平成17年度公募指定4施設の仙台市返還金は根白石温水プールに係る光熱水費の概算払額の精算による返還金である。当該施設は、契約対象外の施設(保健センター及び老人憩の家)を併設しているために光熱水費が併設分も含めて支払の対象としている。

(7) 非公募から公募に向けた対応

[1] 非公募指定とした理由
スポーツ事業団を非公募で指定管理者に指定したことについては、指定管理者選定委員会への審議依頼の中で、公募しない場合の理由として「平成15年12月18日付け<総総行第90号 指定管理者制度導入にあたっての実施方針について>により、当面は現在受託している団体を指定管理者として指定することを基本とすることが本市の実施方針として示されているため」としている。

[2] 公募指定に向けた対応
平成16年度は全22施設について非公募指定管理者とした選定を行ったのであるが、平成17年度から公募指定管理を増やしている状況にある。このような中、当初3年間指定とした「仙台市体育館」「仙台市勤労者体育館」「仙台市青葉体育館」「仙台市武道館」「仙台市泉総合運動場」の5施設については、18年度末で1順目の指定期日を迎え2順目に入ることになるが、これまでどおりスポーツ事業団が非公募で指定管理者に指定されることとなっている。

(8) 結果及び意見

[1] 指摘事項

(ア) 非公募とした理由の開示
手続条例によれば、公募によらない指定は例外的措置となっている。よって具体的理由の開示が必要と認められ、さらに踏み込んだ説明が求められてしかるべきと判断される。詳しくは仙台市民会館の項を参照されたい。

(イ) 指定期間を3年とする非公募施設の対応について
当初、非公募によってスポーツ事業団を指定管理者としてきた3年間指定の5つの施設(仙台市体育館、仙台市勤労者体育館、仙台市青葉体育館、仙台市武道館及び仙台市泉総合運動場)については、平成15年12月18日付け<総総行第90号 指定管理者制度導入にあたっての実施方針について>の「4 民間企業等による管理の代行(公募制)への切替時期」(2)では、「指定期間を3年とする施設は、事業等の性格、適切なサービスの提供が可能な受け皿の有無、部分委託の可能性、受託団体の職員の処遇等を勘案しながら、順次公募の実施について検討する。」としていることから、指定管理者制度が実施されて1順目の3年を経過しようとしており、かつ、スポーツ施設の公募による指定の実績も増えてきていることから、公募によることへの支障はないと判断される。指定管理者制度の趣旨に則り公募に向けた対応を取るべきである。

(ウ) 非公募に係る施設の事業報告書の入手
平成16年度は22施設、平成17年度は13施設を非公募によりスポーツ事業団を指定管理者とする協定書には、いずれもその第12条に地方自治法第244条の2第7項に基づき年度事業報告書の提出を求めているのであるが、事業報告書の収受については、3月31日の収受となっており、事業年度の末日において、その年度の事業報告書を収受したとすることは現実的ではなく、実際に収受した日付によって収受処理をすべきであったと思われる。(下記(エ)参照)

また、事業報告書としては、協定書に盛り込まれた項目を網羅した内容の、一式のものとして徴求しなければならない。協定に基づく徴求書類を適切に入手することはもちろんであり、充分な内容を整えたものであるかを確認し、管理の道具とする必要がある。

(エ) 事業報告書の収受について
平成17年度スポーツ事業団を指定管理者とした仙台川内庭球場の事業報告書には平成18年3月31日の収受年月日を押印してあるが、当該年月日は、指定期間の末日であり、実際、当該日で報告書を作成することは無理であることは自明である。実際の収受が同日付であれば内容に問題無しとは言えなくなる。実際に収受した年月日の問題であれば無理に3月31日に合わせることが問題となる。事実の記録に留意する必要がある。

[2] 意見

意見については総括意見の項を参照されたい。
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