更新日:2016年9月20日

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5.これまでの取り組みと見えてきた課題

これまでの取り組みと評価

仙台市では、平成19年3月に「仙台市食育推進計画」を策定し、市民、関係団体・事業者、市が連携を図りながら食育を推進してきました。
推進にあたり、市民や関係機関が誰でも分かりやすく取り組みやすいよう、『作ろう 食べよう 朝ごはん』と『和食の良さを見直しましょう』を行動目標に掲げました。また、関係機関はそれぞれの展開の場ごとに、基本的な方向を示しながら取り組みを進めました。

1.展開の場:保育所・幼稚園・学校

  • 保育所においては、保育指針に沿った食育計画の策定が定着し、各保育所の特徴を活かした様々な取り組みを行っています。
  • 幼稚園においても、園の実情に応じて、栽培、収穫、調理体験など体験型の食育が広がりつつあります。
  • 小・中学校では、全ての学校で「食に関する指導の全体計画」を策定し、授業として展開しています。また、他機関・団体等との連携により体験型の学習が実施されるようになりました。
  • 保護者への働きかけについては、献立表や給食だよりの配布、試食会などの、給食を介在した取り組みが行われています。またPTAの活動を中心に、食育についての行事や、保護者自身の学習の機会が展開されています。

指標の達成状況

小学5年生の朝食欠食率、児童・生徒の肥満は、それぞれ減少しました。

指標の改善状況(平成17~21年)○改善傾向 ▼悪化傾向

指標の達成状況

指標項目

ベース値
(平成17年)

現況値
(平成21年)

目標値
(平成22年)

改善
状況

朝食を欠食する人の割合

4歳児※1

(平成18年)0.3%

(平成22年)0.1%

0%

小学5年生※2

1.5%

0.8%

0%

適正体重の範囲にある人の割合

児童・生徒の肥満※3

10.4%

8.6%

7%以下

学校給食の地場産物の利用品目数の割合

(平成18年)28.9%

30.1%

増加

※1 朝食を「全く食べない」4歳児の割合(資料:仙台市保育所連合会「幼児の家庭における食生活実態調査」平成22年)
※2 朝食を「ほとんど食べない」と答えた小学5年生の割合(資料:仙台市教育委員会「健康実態調査」平成21年)
※3 肥満:標準体重の20%を超えるもの。村田式算定法による。標準体重=a×身長(m)+b(性別・年齢ごとにa,bの係数が定められている)

2.展開の場:家庭・地域・職場

  • 市民の食育ボランティアの活動が活発になっているとともに、関係機関との連携によって、市民参加型の食育活動が広く推進されるようになりました。
  • 各主体では、それぞれの専門性を活かしつつ、相互に連携しながら食育推進事業が展開し、食に関する学習の機会を増やすことに努めています。
  • 市では、子供が発達にあわせた望ましい食生活を送れるよう、子育て支援の一環として、各機関と連携し事業をすすめています。

指標の達成状況

適正体重の範囲にある人については、40~60歳代女性の肥満は改善がみられましたが、20歳代女性のやせ、20~60歳代の男性の肥満の割合では改善されませんでした。また、朝食欠食の割合は、男女ともに20歳代は改善がみられましたが、逆に30歳代は悪化傾向です。

指標の改善状況(平成17~21年)○改善傾向 ▼悪化傾向

指標の達成状況

指標項目

ベース値
(平成17年)

現況値
(平成22年3月末)

目標値
(平成22年)

改善
状況

適正体重の範囲にある人の割合

20歳代女性のやせ

21.0%

21.9%

15%以下

20~60歳代男性の肥満

28.9%

29.1%

15%以下

40~60歳代女性の肥満

19.9%

16.4%

15%以下

朝食を欠食する人の割合

20歳代男性

52.2%

48.0%

15%以下

20歳代女性

37.1%

34.4%

15%以下

30歳代男性

33.5%

45.7%

15%以下

30歳代女性

22.1%

25.9%

15%以下

一日一回は家族等で食事をする人の割合

59.5%

58.8%

75%以上

栄養バランスに気を付けている人の割合

83.2%

82.7%

95%以上

8020、6024達成者の割合

80歳で20歯以上

43.6%

46.5%

55%以上

60歳で24歯以上

76.9%

75.7%

83%以上

食育サポーター(栄養士・食生活改善推進員・市民グループ・学生など)の登録数※3

22

増加

資料:仙台市「仙台市民の健康意識等に関する調査報告書」「8020達成率調査」平成22年3月
※3 健康増進課調べ

3.展開の場:生産・流通・消費

  • 生産・流通・消費に係る各団体・企業では、それぞれの分野ごとに情報を発信し、楽しい体験型の事業を展開しています。特に、店舗内での食育イベントや農作業体験、生産者との交流、地場産物を活かした郷土料理の伝承活動など、体験を通して様々な世代への推進活動に取り組むとともに、食文化を次世代に伝える役割も果たしています。
  • 食品の安全性に関して、さまざまな情報が氾濫する中、市民には正しい情報をタイムリーに伝えるため、また食品関連事業者等には望ましい衛生管理のあり方を啓発するための事業を展開しています。

指標の達成状況

市民の農業体験、生産者と消費者の交流の機会、情報提供の増加については、いずれも増加傾向がみられました。
食品の安全性に関する情報、栄養成分等の情報の提供の機会も、同じく増加傾向でした。

指標の改善状況(平成17~21年)○改善傾向 ▼悪化傾向

指標の達成状況

指標項目

ベース値
(平成17年)

現況値
(平成22年3月末)

目標値
(平成22年)

改善
状況

せんだい産農産物表示マーク※4を知っている人の割合

20%

37%

50%以上

生産者の顔の見える販売機会の数(直売所、直売交流イベント等)

71箇所

91箇所

140箇所以上

学童農園や市民農園の数

108農園

114農園

120農園以上

外食栄養成分表示実施店(健康づくりサポート店など)の数

140施設

237施設

増加

施設特性に応じた立入検査計画の実施数

123,231件

119,290件

増加

食品の安全性に関する講習会の受講者数

7,194人

8,317人

増加

せんだい産農作物表示マーク(愛称ここでちゃん)※4 せんだい産農産物表示マーク(愛称:ここでちゃん)
消費者からの「地元の新鮮なものを買いたい」「どれが仙台産かわからない」という要望をうけ、仙台産の農産物を表すマークとその愛称を、仙台市地産地消推進協議会で公募・決定しました。

仙台市では、このマークを野菜包装袋や農産加工品に表示することを推進すると同時に、生産者が袋・シールにマークを印刷するための費用を助成しています。

評価から見えてきた課題

これまでの食育の取り組みを評価するなかで、次のような現状が、課題として見えてきました。(詳細データは資料編参照

1.食の大切さへの関心が薄く、健康的な食生活が習慣化していない

仙台市民の食育への関心度は全国に比べて低く、特に若い世代の関心が低い傾向

男性は2割弱、女性でも3割弱が食育に関心があると答えていますが、男女とも全国よりその割合が低く、特に40~70歳代で低くなっているのが目立ちます。職業別では、家事専業者で高く、学生では低い傾向があります。

児童・生徒は朝食を食べていても内容に偏りがある

小学5年生の朝食では、ごはん・パンなどの主食はほとんどの児童が食べていますが、肉・魚・卵などは2割、また野菜などは3割の児童が「食べない日が多い」「ほとんど食べない」と答えました。朝食を毎日食べていても、その内容に偏りがあるようです。

高校生の2~3割が「毎日朝食を食べていない」、20~30歳代ではさらに朝食欠食率が高い

高校生では、学年が上がるごとに朝食の欠食率が増加し、朝食を毎日食べる習慣をやめてしまう人がこの年代から増えていく傾向がうかがえます。
また、その後の年代で「毎日食べていない」人は、男女とも20~30歳代で多く、20歳代ではわずかに減少していますが、30歳代で増加しています。

栄養バランスに気をつけている学生は約7割

栄養バランスに気をつけている(“気をつけている”“少し気をつけている”)人は、全体としては8割ほどであり、平成17年と21年の比較ではわずかに減少しています。
職業別にみると、家事専業者では9割を超えていますが、学生は7割ほどにとどまっており、次いで低いのは会社員等となっています。

男性の肥満が40~60歳代で増加、女性のやせが30~40歳代女性で増加

肥満の割合についてみると、男性は40~60歳代で約3割が肥満であり、その割合は増加傾向です。逆に、女性の40~60歳代は減少傾向にあります。
やせについては、20歳代男性が2倍以上になっています。また、女性では20歳代はわずかに増加傾向ですが、30~40歳代のやせの増加が目立っています。

献立を考え、食材を確保し、調理、後片付けをする経験が少ない傾向にある

家で小学生の子供といっしょに料理をしていると答えた親は、休日でも父親が約5%、母親が3割ほどでした。
また、離乳食教室などの子供の食生活に関する講座への申込みが非常に多い現状などから、子育て世代での食事づくりの経験不足がうかがえます。

家族等といっしょに食べる機会が減っている

1日1回家族等と食事をする人は、男女とも、20歳代の割合が最も低く、男性では、20~30歳代で増加がみられますが、40~60歳代で減少しています。女性では、20~30歳代で減少がみられます。

2.郷土食や行事食、食文化伝承の機会が少ない

「今後の食生活で特に力を入れたいこと」について全国と比較すると、「地域性や季節感のある食事の実践」と答えた人が多いことが目立っています。以前は、家族や仲間とともに食卓を囲む中で食文化が伝承されてきましたが、現在その機会が減っていることからも、これらの情報をさらに積極的に発信することが求められていると言えます。

3.地場産の食材など、地産地消の実践についての情報が不足

同じく「今後の食生活で特に力を入れたいこと」についての全国との比較では、「地場産品の購入」という答えが全国より多くなっています。本市は、宮城県全域も含めると豊富な食材と活用方法が地域にありますが、それらの情報の積極的な発信が必要です。

4.食品の安全性等について正しい情報が伝わりにくい

「今後の食生活で特に力を入れたいこと」について、「食品の安全性への理解」と答えた人は、「栄養バランスのとれた食事」に次いで多い傾向でした。一方、国の調査では、現在の食品表示で十分な情報が得られると思っている人は、全体で約3割にとどまっていました。

6.食育の基本目標と推進の柱

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