
エカルマ島から渡来したNo.063、No.226、No.061(左から)1997年12月31日宮城県小牛田町北浦の水田にて「雁を保護する会」笠原啓一氏撮影

No.85、No.57、No.45、No.33(左から)2006年1月16日 栃木県の戸田調整池にて日本野鳥の会栃木県支部刑部節氏撮影

宮城県に再飛来した5羽
2006年12月9日 大崎市蕪栗沼近くにて「日本雁を保護する会」瓜生篤氏撮影
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1997年に放鳥された33羽のうちの4羽と1999年に放鳥された16羽のうちの1羽が日本に越冬のため渡って来ました。1997年の3羽は、1997年12月30日宮城県古川市内の水田でヒシクイの群れと行動を共にしているところを発見され、ついで1998年1月6日には北海道静内町の静内川で1羽が発見されました。更に、1999年の1羽が、2000年1月5日熊本県本渡市本渡町広瀬の休耕田にいるところを発見されました。
これは、「繁殖地から越冬地への渡り」の成功例で、本事業にとって極めて大きな成果といえます。1998年3月上旬、4羽のシジュウカラガンが北に飛んでいったのが確認され、エカルマ島へ戻ったことが期待されました。5羽は全て2歳未満の個体でした。
この結果を受けて、渡来率が高い2歳未満を中心とした50羽前後の群れを、5年間(2002年〜2006年)本格的に放鳥し、複数の群れでの日本への渡来を実現させることにしました。
2002年70羽(2歳未満51羽を含む)、2003年50羽(2歳未満44羽を含む)、2004年50羽(2歳未満28羽を含む)と2005年50羽(2歳未満43羽を含む)放鳥。2006年には繁殖適齢個体37羽を産卵前の5月に、2歳未満50羽を9月に放鳥しました。
その結果、2002年に放鳥したうちの1羽が北海道の袋地沼を経由して宮城県の伊豆沼付近の水田に、もう1羽が千葉県の印旛沼付近の草地に越冬のために渡って来ました。2羽は1歳未満の個体でした。
また、2005年に放鳥したうちの3羽が宮城県登米市豊里町赤生津の水田に、2羽が宮城県加美郡加美町上狼塚の水田に、1羽が埼玉県さいたま市の彩湖に、1羽がさいたま市の荒川に、更に4羽が栃木県那須塩原市の戸田調整池に越冬のために渡って来ました。2005年は50羽のうちの11羽渡来というこれまでにない高い渡来率でした。11羽は全て1歳未満の個体でした。
2006年の冬には11羽のうちの7羽が宮城県大崎市の蕪栗沼付近の水田に再渡来しました。これらの7羽は人の手を借りずに自然界で生息でき、完全な渡りを学習しました。また、7羽のうちの2羽は2006年の9月に放鳥した4羽と2006年5月に放鳥した37羽のうちの2羽を連れて渡って来ました。更に、50羽のうちの1羽が37羽のうちの2羽と一緒に山形県の酒田市スワンパーク付近の水田に渡って来ました。全体で、3グループと岩手県花巻市に渡来した50羽のうちの1羽を含めて17羽が2006年の冬に渡って来ました。これらの結果から、再渡来個体と2006年に異なった時期に放鳥した個体が、エカルマ島で群れになっていたと考えられます。
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