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第3章 施策展開の基本方向

第3章 施策展開の基本方向

1 やさしさと健やかさに満ちた市民のまちをめざして

2 地球環境時代を先導する悠久の杜の都をめざして

3 地球的交流の要となる新しい中枢都市をめざして

4 未来を創造する世界の学都をめざして


1 やさしさと健やかさに満ちた市民のまちをめざして

平成22年(2010年)までには,本市の高齢人口の比率が15%を超え,高齢社会が現実のものとなり,さらに長期的には25%を超える「超高齢化」も予想される。また,少子傾向も続くと見込まれる。一方,生活水準の向上,価値観の多様化,国際化などを背景として,市民の生活様式は大きく変わってきており,都市化,核家族化,女性の社会進出などにより,家庭や地域の機能に変化が生じてきている。

予想される介護,育児などの需要の増大と一般化に対応するため,質が高く,選択性のある多様なサービスを供給する,行政・民間事業者・市民が連携した保健・医療・福祉サービスの適切な仕組みをつくる必要がある。

また,地域でともに支える機能を高め,きめ細かい地域の特性に応じた個性あるまちづくりを進めるためには,地域社会や家庭の役割を改めて問い直し,市民の主体性に基づく市民活動の展開を広げていくとともに,高齢者,障害者,外国人などすべての市民の社会参加が保障されていくことが不可欠である。

 

○ 高齢・少子社会を支える保健・医療・福祉サービスの基盤づくり

サービス量の確保に必要な人材や施設を整え,供給の体制づくりを図るとともに,保健・医療・福祉が連携した利用しやすいサービス供給,ボランティア,NPO(民間非営利組織)などによる,ともに支え合う活動の促進を図るなど,個人のきめ細かいニーズに対応できる総合的なサービスの拡充を図る。

 

○ すべての市民が自立し参加する社会づくり

すべての市民が生涯にわたって自己実現ができる環境をつくるため,ボランティア,就労,生涯学習などを通じ,多様な社会参加機会の創造や意欲と個性に応じた個人の能力開発の促進を図るとともに,心身の健康づくりやバリアフリー化を進める。

 

○ 市民の主体的活動による個性あるまちづくり

市民の多様な活動を市民と行政が協働により進める21世紀型都市づくりに重要な役割を果たしていくものと位置づけ,地域の市民活動やそのネットワーク化の促進,交流や活動の場の確保などを図る。


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2 地球環境時代を先導する悠久の杜の都をめざして

自然と共生し環境への負荷を最小限にするような持続的発展が可能な都市をめざしていくためには,市民や企業が日常活動から「緑を増やす」,「環境への負荷をかけない」という意識を持ち,自らが美しい杜の都や循環型都市をつくりだす主体となるという認識に立って,市民生活や企業活動のスタイルの転換をはじめ多様な活動に取り組んでいくことが不可欠である。

杜の都を都市個性として掲げる仙台こそ,市民の力を結集してきた本市の優れた実践の成果を踏まえて,市民・企業・行政の協働により,21世紀型の質の高い都市のあり方を確立するとともに,地球環境保全に対する都市の責務を積極的に果たしていかなければならない。

 

○ 緑の中に都市が包まれる百年の杜づくり

都市の緑を,快適な都市生活ひいては地球環境の保全を支えるかけがえのない市民共有の資産として位置づける新たな価値観を市民・企業・行政が共有し,世代から世代へと受け継ぎながら緑を守り,はぐくみ,21世紀型の都市生活に積極的に生かしていく,百年の杜づくりを進めていく。

 

○ 持続的発展が可能な循環型都市づくり

市民生活や都市活動がもたらす環境に対する負荷を低減するとともに,資源や水の健全な循環システムを確立し,自然の浄化能力や自然エネルギーを有効に活用していく。

 

○ 地球環境保全への国際協力

市民生活や都市活動に起因する環境問題対策の推進など,地球環境問題に対応する地域からの取り組みを強化していくとともに,企業・研究機関・NGO(非政府組織)・行政の協働のもとに,世界の各地域との国境を越えた交流と連携を促進し,地球環境問題の解決に向けた国際的な協力を進めていく。


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3 地球的交流の要となる新しい中枢都市をめざして

仙台はこれまで中央と東北を中継する役割を果たし,また,東北に支えられながら発展してきた。しかし,高齢・少子化,人口減少,地球規模での地域間競争の激化など,東北全体が大きな変動期を迎え,成熟時代や地球的交流時代を生き抜く,持続可能な発展を支える自立力が求められ,また,高次な生活ニーズも広域規模で高まりつつある。こうした視点に立って,世界と東北,そして東北と仙台をつなぐ本市の新しい中枢機能が構築されなければならない。

さらに,新しい中枢都市の「器」としての都市空間は,こうした世界や東北各地域との広域交流の場となる高次な機能と魅力を備え,かつ,市民の視点に立って自然との調和や交通環境の向上を図るとともに,やがて来る人口減少時代も視野に入れた,持続的で質の高いものとしていかなければならない。

 

○ 世界に開かれた広域交流拠点機能の強化

東北各地域の特性や機能を相互に生かす広域連携を積極的に推進するとともに,東北と世界を直結するゲートウェイ機能や産業支援機能の集積を高め,21世紀を先導すべき東北の未来を開く広域交流拠点としての機能の強化を図る。

 

○ 都市に新たな活力を生みだす新産業の振興

研究開発機能や人材育成機能の強化を図り,高度な研究開発の成果を活用するとと もに,成熟社会が生みだす新たなニーズに対応した新しい産業の振興を図る。さらに,多様な交流の増大をとらえ,仙台の特性を生かしながら,観光・コンベンション機能を強化し,関連産業の振興を図ることにより,都市に新たな活力をつくりだしていく。

 

○ 軌道系交通機関を基軸とし,高次な都市機能が連携する都市構造の形成

蓄積された都市資産を生かし,東西交通軸構想の推進などにより,軌道系交通機関を基軸とした集約型の市街地形成を進め,にぎわいにあふれる都心の強化と個性豊かな拠点の形成を図るとともに,それらの高次な都市機能を効果的に連携させ,暮らしやすく,かつ,活力を醸成する都市構造をつくっていく。


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4 未来を創造する世界の学都をめざして

従来の発想や経験だけでは対応できない変化の時代を迎え,新しい可能性を創造する知識,情報や感性が強く求められてくる。それらは,質の高い都市生活と心の豊かさをはぐくむにとどまらず,都市の活力を生みだし,さらには世界の未来を開き,国際貢献に結びつく重要な都市の資源と位置づけられる。

学都の知的資源を,「21世紀都市・仙台」の未来を切り開く豊かな資源として再構築していく取り組みが求められる。

 

○ アジアの知的拠点の形成

アジアをはじめとして世界から優れた人材が集まり,学び,交流し,その潜在能力が世界を舞台に開花する知的拠点としての世界の学都づくりを推進する。

そのため,研究機関・企業・市民・行政の協働のもとに,世界的な水準の先端研究の推進,新たな高付加価値型産業の創出,異なる価値観や文化を暖かく受け入れる開かれた風土の形成などを図っていく。

 

○ 文化の薫る都市づくり

都市が世界性を獲得するには,高い経済力に加えて,その都市の持つ奥行きの深い文化水準の高さが大きな魅力となり,また,それは,交流人口をとらえ,都市の活力源の一つにもなってくる。

芸術文化やスポーツの振興,歴史的資源を生かしたまちづくりなど,市民生活に根ざした取り組みを基礎に,世界性を有する高次な文化活動などを積み重ねて個性と魅力のある,文化の薫る都市づくりを進める。


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