更新日:2016年9月20日

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第4章 区別計画(若林区)

若林区

(1) 区の将来ビジョン

[1] 区の特性と動向

  • 若林区は、東は太平洋に面し、西は青葉区、北は宮城野区、南は広瀬川と名取川沿いに太白区に隣接し、名取川下流で名取市と接しており、面積は約50平方キロメートルです。
  • 豊かな自然と歴史に恵まれた若林区の区名は、伊達政宗公がこの地で晩年を過ごした「若林城」に由来します。また、藩政時代の町割りを今に伝える由緒ある地名が残り、旧奥州街道沿いには現在も商店街が残っています。
  • 類似する地域の特性によって、「都心および周辺地域」「郊外住宅地域」「産業・交流地域」「田園・海浜地域」の4地域に区分されます。

(概況)

  • 海浜や河川などの水辺を中心とした豊かな自然や、由緒ある寺社や史跡、居久根などの多くの歴史的・文化的資源に恵まれています。
  • 北部の国道4号沿いには、青果物や鮮魚などを東北一円に供給する中央卸売市場、東北最大の規模を誇る卸商センターなどを中心に、卸売、運輸、印刷などの産業が集積し、本市の流通、工業の中核的機能を担っています。
  • 七郷地区には土地区画整理事業による市街地整備で宅地化が進む地域がある一方、六郷・七郷地区には優良農地が広がり、稲作のほか、野菜や花きなどの市街地に近い立地を生かした農業が盛んです。また、市内唯一の海水浴場である深沼海水浴場は多くの海水浴客で賑わい、豊かな自然景観を残す海浜地域一帯は海岸公園としての整備が進められています。
  • 建設工事が進捗する地下鉄東西線の駅周辺や沿線では、新たな産業や居住機能の集積、土地利用の高度化、来街者の増加などが期待されており、若林区は将来の発展に向けた潜在力を秘めています。
  • 沖積平野特有の軟弱地盤や平坦地が多く、地震や豪雨時の被害が予想されるほか、海浜地域には津波のリスクが存在するなど、地形的条件による防災上の課題が存在します。

(人口)

  • 人口は132千人、世帯数は59千世帯です。
  • 区の人口は、自然増に加え、住宅開発などに伴う転入者の増加による社会増の影響から、この10年間で全体として約2千人増加しています。
  • 世帯数はこの10年間で約5千世帯増加し、一世帯当たり世帯人員は2.2人となっています。
  • 年齢別の人口構成を見ると、市全体の傾向と同じく、15歳未満の年少人口および15歳から64歳までの生産年齢人口の割合は減少傾向にあり、65歳以上の高齢人口の割合は増加傾向にあります。

(地域づくり)

  • 町内会加入率は近年低下傾向にはあるものの約9割を保ち、安全・安心のまちづくりや生活環境改善への取り組みなど、地域活動は活発です。他方、集合住宅が多い地域などでは、地縁による近隣関係が疎遠となり、コミュニティ意識が希薄化している地域もあります。
  • 子育て支援に取り組む市民団体や、河川・用水堀等の保全と活用、農産物の地産地消など、固有の地域資源の活用に取り組む市民団体の活動が活発です。

[2] 区の将来ビジョン

若林区は、かつて伊達政宗公晩年の居城「若林城」を中心とした城下町として栄え、近年は、恵まれた自然環境と歴史的・文化的資源を生かしたまちづくりを進めています。平成27年には地下鉄東西線の開業をひかえ、(仮称)荒井駅をはじめとする各駅周辺のまちづくりを市民協働で推進しています。これらを踏まえ、若林区の将来のビジョンとして4つのめざすべき姿を掲げ、まちづくりを進めます。

  • 地下鉄東西線等を軸に、都市の発展を導く活力の満ちるまち
  • 水辺・緑・歴史を生かし、都市と田園の連携と交流で拓く賑わうまち
  • 災害に強く、地域のきずなの中で安心して暮らせるまち
  • 世代を超えて結び合い、みんなの笑顔が輝く希望のまち

[3] 市民協働のまちづくり

ビジョン実現のためには、地域における市民、企業、行政など多様な主体が連携、協力し、相互に知恵を出し合いながら取り組むことが鍵となります。とりわけ地下鉄東西線を介した産学連携や、都市と田園の地域特性を生かしたまちづくりを市民協働で進めることが期待されます。

(2) 区の主な施策の基本方向

「地下鉄東西線等を軸に、都市の発展を導く活力の満ちるまち」をめざして

(地下鉄東西線等を生かしたまちづくりの推進)

  • 地下鉄東西線沿線に形成を進める東西都市軸において、既存産業の高度化を図るとともに、沿線の多様な都市機能を連携させ、新たな産業の立地を誘導します。また、地下鉄南北線と連携した面的なまちづくりを促進することにより、都市機能の一層の充実を図ります。
  • 地下鉄東西線沿線等の歴史的資産や文化芸術拠点などの多様な資源を活用し、学びの資源として磨き、発信するなど、新たな文化と魅力の創出を促し、多くの人を受け入れ、交流する地域として活力の向上を図ります。
  • 地下鉄東西線の駅周辺や沿線の生活圏域において生活利便施設や福祉施設の集積を誘導し、地域生活の拠点機能の形成と福祉サービスの向上を図ります。
    (生活圏域における交通利便性の向上)
  • 駅前広場の整備やバスの結節などにより地下鉄東西線の各駅へのアクセス性の向上を図り、公共交通中心の利便性の高い交通体系づくりを推進します。また、交流や生活を支える交通機能が確保されるよう、多様な交通手段の活用も視野に入れた市民協働の取り組みを進めます。
  • 生活の足としての自転車を安全、快適に利用できる環境の整備を進めます。
    (地下鉄東西線の実現による都市環境への負荷の低減)
  • 東西都市軸などへの都市機能の集約と地下鉄東西線などの公共交通を中心とした交通体系の構築を進め、その利用を促すことにより、自動車による環境負荷の低減を図ります。

「水辺・緑・歴史を生かし、都市と田園の連携と交流で拓く賑わうまち」をめざして

(多様な地域資源のネットワークを生かした個性と活力あるまちの形成)

  • 豊かな自然を残す井土浦等の海浜や広瀬川等の河川、歴史的資源である貞山運河や六郷堀、七郷堀などの水辺景観を保全し、親水空間としてネットワーク化しながら、その活用と整備を図ります。
  • 居久根や樹林地、各所に点在する史跡や歴史的建築物などの地域資源を次世代に継承するとともに、個性ある景観資源としての活用を図ります。また、それらの資源の魅力を広く発信し、訪れる人と分かち合うなど、地域活性化の核として活用する地域の取り組みを支援します。
  • 優良な農地と農産品を生かし、生産性の高い農業経営に意欲的に取り組む農業者を育成するとともに、人が集う魅力あるまちの実現に向けた、地産地消や農業とのふれあいを求める都市住民のニーズに対応した多様な取り組みを支援し、地域の活性化を図ります。
    (商店街の振興と地域資源を活用する取り組みの一体的推進)
  • 買い物など、住民の日常生活を支え、地域のまつりやイベント等に貢献する商店街の振興を、地域資源を活用する地域の取り組みと一体的に推進します。

「災害に強く、地域のきずなの中で安心して暮らせるまち」をめざして

(安全に、安心して暮らせる地域コミュニティの実現)

  • 地震に備えた橋、ライフライン、住宅などの耐震化を促進するほか、津波、豪雨等の被害が予想される地域における津波避難支援や雨水排水対策を推進するなど、多様で効果的な防災対策を進めるとともに、地域共助による災害時要援護者への支援など、地域と行政が連携して災害発生時の被害を減じるための減災対策を推進します。
  • 道路や公園などの施設について、バリアフリーに配慮しながら計画的な整備と維持管理に努め、安全に利用できる、ひとにやさしい都市環境づくりを進めます。
  • 犯罪や交通事故などを未然に防止し、地域の安全をおびやかすさまざまなリスクに対応するため、地域と行政とが連携し地域の安全を確保する多様な取り組みを推進します。
  • 町内会をはじめとする地域団体などを核とした、地域コミュニティのきずなを生かした地域ぐるみの安全・安心まちづくり活動を促進します。

「世代を超えて結び合い、みんなの笑顔が輝く希望のまち」をめざして

(学びのネットワークとスポーツ交流、未来を育む人づくり)

  • 地域における学びのネットワークやスポーツ交流を通じ、市民一人ひとりが個性を発揮し、いきいきと暮らせる環境づくりと未来を育む人づくりを進めます。
    (市民協働による地域福祉の充実)
  • 地域において長年にわたり活動を続ける町内会について、マンション単位の町内会の形成促進をはじめとする支援を行うとともに、これらの町内会や福祉関係団体などを中心に、新たな活動の担い手としてのNPO等を加えた多様な主体との協働により、地域における福祉の充実を図ります。
    (地域が支える健康づくりと子育て環境づくり)
  • 高齢者や障害者が住みなれた地域でいつまでも健やかに暮らせるよう、地域の身近な相談機関である地域包括支援センターなどとの連携を深めて地域の支援機能や支援ネットワークを充実し、市民自らの創意や工夫も取り入れながら、共にうつや認知症への対応も含む総合的な健康づくりを推進します。
  • 高まる保育需要に対応する保育サービスの拡充や子どもと親の活動拠点の充実など、子育て環境を整備するとともに、子育てへの不安を軽減し、安心して子育てができる社会環境づくりを地域と共に進めます。
  • 新旧住民間の交流や世代を超えた交流の機会を創出し、子育て支援と高齢者の生きがいづくりや生活機能維持を図り、元気なまちづくりをめざします。

(3) 圏域ごとの主な施策の基本方向

[1] 都心および周辺地域

(特性と動向)

  • 都心に連なる市街地に業務系施設、中高層集合住宅、低層戸建住宅が混在して立地しています。近年は一部地域において高層集合住宅化に伴う人口の増加がみられます。
  • 古くからの市街地には、舟丁、穀町、南鍛冶町などの藩政時代からの町割りを示す地名が残り、旧奥州街道沿いの荒町や河原町等に商店街が形成されています。
  • 地下鉄南北線の沿線を中心に、情報通信業、不動産業、サービス業などの都市型産業が立地しています。

(主な施策の基本方向)

  • 地下鉄東西線各駅周辺の土地の有効利用を図るため、地域主体のまちづくり活動を支援するとともに、地下鉄南北線各駅と連携した面的なまちづくりを進めます。
  • 駅前広場の整備やバスの結節などにより地下鉄東西線の各駅へのアクセス性を高め、公共交通の利便性を確保し、その活用を促すとともに、各駅周辺の生活圏域において、居住者や来街者が安心して活動できる道路環境の形成を図ります。
  • 大規模施設跡地等の土地利用については、都市の魅力を高めるとともに、周辺地区と調和のとれた土地の有効活用を図ります。
  • 建築物等の耐震化と不燃化を促すとともに、災害発生時の被害を減じるための減災の仕組みづくりなどの地域の取り組みを促します。
  • 地域を支える小売業・サービス業機能を維持するため、地域のまちづくりと一体化した商店街活性化の取り組みを支援します。
  • 広瀬川や六郷堀、七郷堀等の水辺景観を生かした親水空間としての活用、陸奥国分寺跡や薬師堂等の歴史的資産の保全と活用、地下鉄東西線沿線の回遊を促す新寺小路緑道の活用など、多様な地域資源を生かした個性あるまちの形成を図ります。

[2] 郊外住宅地域

(特性と動向)

  • 都心および周辺地域の東部から国道4号をはさんで低層戸建住宅を主とする住宅地が広がり、幹線道路沿いに中高層の集合住宅や業務ビルが立地しています。
  • 地下鉄東西線の(仮称)荒井駅周辺地区においては、周辺の田園環境を生かし、多様な魅力を持った東部地域の中心となる新しいまちの形成が期待されています。
  • 近年は土地区画整理事業による市街地整備がなされた荒井地区などで人口が増加する一方、古くからの住宅地がある既成市街地では高齢化が進行しています。

(主な施策の基本方向)

  • 駅前広場の整備やバスの結節などにより地下鉄東西線等の鉄道へのアクセス性を高め、生活圏域における公共交通の利便性の向上を図ります。
  • 地域における小売業・サービス業の機能を維持するため、地域のまちづくりと一体化した商店会などの取り組みを支援します。
  • 建築物等の耐震化と不燃化を促すとともに、豪雨時の雨水排水対策などを進めます。また、地域共助による災害時要援護者への支援を促すなど、地域と行政が連携して災害発生時の被害を減じるための取り組みを進めます。
  • 保育需要に適切に対応するために保育サービスの充実を図るほか、地域の創意を生かし、地域と共に安心して子育てができる環境づくりを進めます。
  • 新市街地の整備による居住者の増加に対応して、地域による新たなコミュニティ形成の取り組みを支援し、東部地域の核となる新しいまちの形成を図ります。

[3] 産業・交流地域

(特性と動向)

  • 区の北部、宮城野区の扇町・日の出町地区と一体となり本市の産業活動の拠点を形成する卸町・六丁の目地区には、中央卸売市場、卸商センター、団地倉庫等の流通業務系施設が立地し、卸売業、運輸業、印刷業が集積しています。
  • 業務機能が集積する一方で、低層戸建住宅や高層集合住宅が混在する居住機能も形成されています。近年では卸町地区において、文化・レクリエーション・居住などの多様な機能が複合する個性と賑わいのあるまちをめざした地域の取り組みが進んでいます。

(主な施策の基本方向)

  • 本市の産業活動の要である卸売業や印刷業などの既存産業の高度化・高付加価値化への取り組みを促し、新しい時代に対応した展開を支援するとともに、本市の戦略的産業であるクリエイティブ産業の立地を誘導します。
  • 産業活動の拠点としての機能に加え、演劇や音楽等の文化、レクリエーション機能の立地や居住機能の充実など、多様な都市機能の集積を図ることによって、人と情報が集い、交流する活力に満ちた個性あふれるまちづくりを促します。
  • 事業所や従業者の災害対策を促すとともに、居住者の生活の安全確保に向けた地域の取り組みを支援します。
  • 地下鉄東西線の(仮称)卸町駅周辺の並木や公園等の緑を生かし、居住者、勤労者等に憩いの場を提供するとともに、周辺道路においても緑あふれる潤いある道路空間を整備するなど、魅力ある景観形成を誘導します。

[4] 田園・海浜地域

(特性と動向)

  • 区東部の田園地域には優良農地が広がり、稲作をはじめ、野菜や花きなどの市街地に近い立地を生かした農業が盛んであり、本市における食料生産機能を担っています。
  • 市内唯一の海水浴場である深沼海水浴場や美しい自然景観を残す井土浦や海岸公園、貞山運河、大沼と農業園芸センターなどの魅力的なレクリエーションスポットが存在します。
  • 人口は減少傾向にあり、高齢化の進展が顕著です。

(主な施策の基本方向)

  • 津波発生時の避難対策や豪雨時の雨水排水対策、地域共助による災害時要援護者への支援の促進など、地域と行政が連携して災害発生時の被害を減じるための取り組みを推進します。
  • 生産性の高い農業経営への誘導により、優良農地を保全しつつ集落営農を促進します。また、地産地消や農業とのふれあいを求める都市住民のニーズに的確に対応した市民農園や農商工連携等の取り組みを支援し、都市近郊に位置する強みを生かした農業の振興を図ります。
  • 農業経営とコミュニティの基盤を維持するため、農業経営の担い手確保と育成を図るとともに、生活環境のあり方を検討し、その維持・改善に向けた取り組みを進めます。
  • 市街地に近接しながら農村の暮らしの様子を残している居久根をはじめ、樹木、緑地、田園等の地域資源を保全、活用する方策を探るとともに、個性的で魅力ある景観を保全し、次世代に継承する地域の取り組みを支援します。
  • 自然豊かな井土浦等の海浜の景観や貞山運河を生かした親水レクリエーション機能の向上を図るとともに、サイクリングロードなどの魅力的な地域資源を生かした地域の多様な取り組みを促し、地下鉄東西線を活用した新たな交流の創出を図ります。

(4) 区の地域区分図

区の地域区分図(若林区) 

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