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更新日:2023年10月4日

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調査研究報告要旨(平成26年度「仙台市博物館調査研究報告」第35号)

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新刊図録・目録調査研究報告機関誌「市史せんだい」仙台市史

平成26年度「仙台市博物館調査研究報告」第35号には、以下の論文等を掲載しました

1 中尊寺蔵「平泉諸寺参詣曼荼羅」について

寺澤 慎吾

「平泉諸寺参詣曼荼羅」(中尊寺蔵)は、盛時の平泉の様子を伝える絵画であるとともに、東北地方の寺院を描いた数少ない参詣曼荼羅の一つとして貴重な作例である。
本稿では、先行研究に拠りながら、描かれた堂舎比定を改めて行い、描写表現を分析した。そして、「源義経公東下り絵巻」(中尊寺蔵)や「平泉諸寺祭礼曼荼羅」(中尊寺蔵)など、中尊寺に所蔵される他の絵画作例と本図とが密接に関わることを論じ、最後に本図の制作背景および制作契機について考察した。

2 登米市懐古館所蔵資料 伊達政宗筆 古歌「咲時ハ」(一幅)について ーその成立事情と伝来の経緯ー

佐藤 憲一

本資料は伊達政宗(1567~1636)が書いた古歌に、狩野探幽(1602~74)が清水道閑(1579~1648)の依頼により政宗の肖像を描き、最後に江月宗玩(1574~1643)が賛を加えた作品である。同時代を生きた代表的な武将、絵師、茶匠、僧侶の合作として、また相互の交わりを知ることのできる資料として貴重である。
本稿では、各人物の作品を吟味しつつ作品全体の成立事情を明らかにし、伝来の経緯についても検討を加えた。

3 史料紹介『成宗公御上洛之日記写』に関する一考察

星川 礼応

『成宗公御上洛之日記写』(館蔵、伊達家文書)は、文明15年(1483)10月に伊達成宗(12世)が上洛した際の記録として古来知られてきた。史料的制約により中世伊達の状況について不明な点が多い現状において、本記は貴重な史料といえる。
但し、江戸時代以来指摘されてきた錯簡範囲の問題や人物の比定など、本記には検討課題も残されていた。そこで本稿では伊達氏をとりまく畿内の人脈とその動向を考察することで上記の課題に取り組み、伊達氏と室町幕府の関係をより鮮明に捉え直すと共に、史料活用の便を図り全編を再翻刻した。

4 藤塚知明旧蔵の西洋奇図について(上)

松田 清

林小平の支援者であり同志であった塩竈神社祠官藤塚知明の収集した珍品奇物11点(仙台市博物館所蔵)を安永~寛政期の全国的な聚珍趣味流行の中で捉え、「名山蔵書目録」記載の洋学資料32点に書誌的考察を加えたあと、特に写本「西洋奇図」(同館所蔵)の典拠であるファレンテイン『新旧東インド誌』とディリッヒ『戦争書』の同時期における需要史を考察し、さらに「西洋奇図」所収27図について『新旧東インド誌』中の典拠図を同定し、各図の意味を原書の本文に基づいて解明した。

 

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