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更新日:2019年1月10日

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年頭所感(発表内容)

平成31年1月8日

 

改めまして、皆さま新年明けましておめでとうございます。今年も1年どうぞよろしくお願いいたします。

先週の仕事始めの職員訓示でも述べましたけれども、今年は元号が平成からこの5月に新たに変わることになります。日本も新しい時代に入るわけです。仙台も政令市に移行してから丸30周年。そして市制施行130周年という大きな節目の年にあたっていまして、仙台も新たな時代に向かっていくことになるわけです。そんな新しい時代に向けて躍進する、人とまちとが躍動する。そんなことを思ってチャレンジをしたいということで、今年の1字を挙げるとすれば、飛躍、躍進の「躍」ということを私の中に据えました。市民の皆さま方と手を携えて、職員が一丸となって未来に向けて帆を揚げていきたいと、このように思っています。

それから昨年は、未来の羅針盤となる総合計画の審議会を立ち上げさせていただきました。通常よりも1年前倒しで始めさせていただいたものですけれども、今年はこの審議会の議論が本格化していくと思います。市民の皆さま方にも多く参画いただきたいということで、キックオフイベントを昨年開催いたしました。今年の2月、3月には区ごとにもイベントを予定させていただいております。地域の課題も多いわけですけれども、新しい総合計画は、まさに人口減少という時代と向き合わざるを得ないというふうに思っています。厳しい現実も含めて、市民の皆さま方と認識を共有して、その上で仙台のまちの強みと言うのでしょうか、そういうものを生かして飛躍につなげていきたいと思っているところです。多くの方々のご意見をいただきながら、議論を重ねていけたらと思います。私自身も機会を見つけて審議会の皆さま方のご意見を伺わせていただく機会も作りたいというふうに思いますし、また私自身考えを深めていきたいと思っているところです。

この総合計画をまとめるのに先立って、経済成長と交流人口ビジネスの拡大に向けた2つの戦略を、今最終段階、詰めの作業を行っているところです。既に奨学金の返還支援事業の骨子を発表させていただいたりしていますけれども、新年度の早い段階から両戦略に掲げる事業が進めていけるように並行して準備を進めてまいりたいと思います。

また最重要課題として、この間幾度となく申し上げてきましたいじめ問題になりますけれども、昨年の11月には「いじめ対策等検証専門家会議」からさまざまなご提案をいただきました。また、2例目となります平成28年2月の事案の再調査をしていただいた委員会からもさまざまな示唆に富むご指摘をいただきました。これまでの議会でのご議論、それからこれらの委員会でのご提案も踏まえまして、しっかりと受け止めた上で、間もなく始まります第1回定例会にいじめ防止条例を提案して、子どもたちが健やかに学べる環境づくりに努めてまいりたい、全力を尽くしてまいりたいと思っています。

それから、5月に元号が替わるということで、市役所の業務の各分野においてシステム改修などが必要になってまいります。これにもしっかりと対応出来るように準備していかなければならないと思いますし、今年は参議院選挙・市議会選挙・県議会選挙と3つの選挙が重なります。正確な事務処理というのは公務の信頼の根幹であるということを肝に銘じながら、しっかりと市役所総力をあげて取り組んでいきたいというふうに思います。

また、来年度の予算編成も佳境に入っています。市の施策というのは多岐にわたっておりまして、解決すべき課題も複合的になっていることをずっと実感しているところです。これは相互に関連していて、各局・各区が単独で対応するということだけでは、市民の皆さま方のニーズに的確に応えることはできないのではないかというふうに考えていて、ここも訓示の中で述べましたけれども、各局や区、この枠を超えて連携する力、そしてまた市民の皆さん、事業者の方々、さまざまな団体、NPOの皆さんなど、いろいろな主体とつながる力を高めて、創例主義で取り組んでいけるように呼びかけたところです。

もう少々触れるとすれば、東日本大震災からの復興ということになろうかと思います。被災された皆さんたちの心のケア、あるいはコミュニティの再生というのは、今しばらくこれも長いこと続くのだろうと思いますけれども、一方でインフラ等は最終段階に入ったのは間違いありません。昨年、各地で大きな災害が発生しましたけれども、本市から、そのたびに各地に職員を派遣させていただきました。各地の応援を通じて市役所組織の中でもあの震災の経験をつないでいくということ、これが大切だというふうに思っています。教訓や知見を伝えることの重要性を改めて実感しております。11月には2回目となります世界防災フォーラムが国際センターで開催される予定です。東北大をはじめといたします関係の皆さまと連携して、準備に万全を期すとともに、防災環境都市としての本市の取り組みを発信していきたいというふうに考えています。

仙台市としても積極的に情報発信を行ってまいりたいと考えております。引き続き、報道関係の皆さまにはご理解とご協力をお願いする次第であります。

この1年、皆さま方も健康に留意されて、実り多い年になることを祈念いたします。

 

仙台市長 郡 和子