私の景観サポーター報告(その4)
〜八幡町天賞酒造のその後

 

 青葉区八幡町の街並みに在った天賞酒造関連のレポートも今回で終了する。それを思えば、何か自然に感慨がこみ上げて来るのを覚える。

 文化元年(1804年)から創設された歴史的な時間の存在が終熄を迎え、そこに奇しくも私が立っていたのだ。 あれから、人が去り、建造物が破壊され、辛くも苑に残された樹木だけがひっそりと立ち竦んでいた。 

 最後に列挙した写真のように、天賞酒造跡地は裏通り(中島丁)から表通り(48号線)を見渡せて、仙台市の重用建造物―庄司屋味噌醤油店も、馬鹿に小さく見えた。辛くも再生される天賞苑のこの冬の樹木達は、姿を凍らせる寂しさを漂わせ、暫し佇む私を身震いさせた。

 然し、冬が過ぎて清明の候ともなると桜が芽を出して満開となり、歴史は自然に受け継がれて行く感を深くする。天賞苑を引き継ぐ市民は、話し合いを重ねており、八幡まちづくり協議会、33区町内会など、市民の代表者による検討会(8月26日)を行いながら、平成19年の開園目指して新しい歴史を創造しようとしている。天賞酒造跡も、建設の槌音を響かせて、少しでも八幡地区のまちづくりにマッチした低層建造物にプランを設定して日夜邁進、もう骨組みが半分ほど建ちあがった。

 下の図のように天賞酒造の姿は、当初設計より後退したが、S企業の代表者の地域景観を大切にする姿勢は些少残している。私は、歴史と景観をしっかり次世代に引き継ごうとする精神は、生まれ故郷の遺伝子を受けついた人々によって継承することは確かだと益々強く信念のようなものになっている。天賞苑を愛した前市長同様、新市長もこのまちづくりには(天賞苑の復興には)十分力を入れてくれるようで嬉しい出逢いである。

 また、物議を醸した「焼き組」も八幡様の似非鳥居を撤去してくれたし、昔ながらの江戸村(通称)の夏祭りの復活、32階建ての町内公園を持つHマンションの2年目の祭り、また、歴史を持つ商店の所有する800坪(2,640平方メートル)の(48号線沿い)M商社への転売に関わる、サヨナラパーテイ夏祭りなど八幡町は元気に、そして歴史の転変を今日も繰り返している。

 さて冒頭に、八幡町の景観サポート報告をこれで終了と申しましたが、ご要望があれば天賞苑の成り行きは、「(仮)中島丁公園整備計画」検討会にも出席しますので、ご質問のお便りを期待して、報告させて貰っても良いと思っている。

 最後に、次ページから由緒ある八幡町のダイナミックな変身の有様を写真に表してみました。ご覧頂いてご感想を頂ければ幸いと思います。          以上
                    

平成17年8月24日        

(景観サポーター 菊田 芳見)

かつての天賞酒造

在りし日の天賞酒造(平成4年 仙台市都市景観賞受賞)


天賞跡地利用計画図

天賞酒造跡地の建物予定図


写真集

天賞酒造解体工事の模様
天賞苑の懐かしい入り口
サヨナラ夏祭りの模様
<江戸村>夏祭りの復活
ひろせ祭り

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