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No.216   2002年 1月号

 

平成13年仙台市の人口動向
−住民基本台帳人口による−

人口の動向は、自然動態(出生及び死亡の動き)及び社会動態(転入及び転出の動き)によって説明されます。この特集は、住民基本台帳人口による平成13年1年間の仙台市の人口動向について、社会動態を中心に報告するものです。

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【解 説】

   
   
   

 

<<利用上の注意 >>

・本報告書で用いた地域区分は次のとおりです。

仙台都市圏内の他市町村:塩竈市、名取市、多賀城市、岩沼市、亘理町、山元町、松島町、七ケ浜町、
利府町、大和町、大郷町、富谷町、大衡村

 

北海道地方 北海道
東北地方 青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県
    東北5県は、東北地方から宮城県を除いた地域
関東地方 茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県
東京圏 埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県
中部地方 新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県
近畿地方 三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県
中国地方 鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県
四国地方 徳島県、香川県、愛媛県、高知県
九州地方 福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県

※なお、本文中にある「その他の地方」は、特にことわりのない場合、上記のうち東北地方と東京圏を除いた地域をいいます。

<<用語の説明 >>

・人口増加数=自然増加数+社会増加数

・自然増加数=出生数−死亡数

・社会増加数=転入数−転出数+その他の増加数(職権記載、国籍取得、帰化、転出取消等)

 

 

1概要

 平成13年1年間の人口増加数は5,825人となり、平成12年の人口増加数4,865人に比べ960人増加しました。その内訳をみると、自然増加数4,699人(対前年170人の縮小)、社会増加数1,126人(対前年1,130人の拡大)となり、平成7年をピークに縮小傾向が続いていた人口増加数は、再び増加に転じました。平成13年末の住民基本台帳による人口は992,319人となりました。

(図1、表1、統計表第1表)

図1人口増加数の推移(平成4年〜13年)

 区別の動向をみると、5区全てで人口は増加しており、増加数が前年より拡大したのは青葉区、若林区、泉区、縮小したのは宮城野区、太白区となっています。
 増加数が最も多かったのは泉区の2,507人(自然増加数1,158人、社会増加数1,349人)となっており、次いで太白区の1,275人(自然増加数1,132人、社会増加数143人)、青葉区の1,128人(自然増加数680人、社会増加数448人)、若林区の825人(自然増加数596人、社会増加数229人)、宮城野区の90人(自然増加数1,133人、社会増加数-1,043人)と続いています。

(図2、表1、統計表第1表)

表1人口の推移−全市,区,総合支所(平成8年〜13年)

図2人口増加数の推移−区(平成8〜13年)

 

2自然動態

 最近10年間の自然増加数の推移をみると、出生数は1万人前後でほぼ横ばいとなっており、死亡数は4千人台から5千人台へとわずかずつ増加の傾向となっています。平成13年の出生数は前年より96人減少して10,167人、死亡数は前年より74人増加して5,468人となったことから、自然増加数は4,699人となり、平成12年の4,869人に比べ170人縮小しました。 (図3、統計表第1表)

図3自然動態の推移−全市(平成4年〜13年)


3社会動態

 平成13年の社会動態は、市外からの転入が53,931人、市外への転出が53,338人で、転入超過数は593人となり、これに職権記載等のその他の増加数を加えた社会増加数は1,126人となりました。これを地域別にみていくと、東京圏に対する転出超過数は昨年より更に拡大したものの、東北5県からの転入超過数は微増し、宮城県内に対して続いていた転出超過が、ここ10年で初めて転入超過となり、その他の地方に対しては前年の転出超過が再び転入超過となったことなどにより、全体として転入超過となりました。 (表2、図4、統計表第1、2、3表)

表2市外との移動:転入数,転出数,社会増加数の推移−全市(平成4年〜平成13年)

図4 転出入超過数の地域別内訳(平成4年〜13年)

(1) 東京圏に対する人口移動

 東京圏に対する人口移動は、平成5年から8年まで転入超過が続いていましたが、平成9年に転出超過に転じてから転出超過数は拡大傾向にあり、平成13年には前年より633人拡大して3,922人となりました。転入数は前年並みだったのに対し、転出数は651人の増加となったもので、転出数の増加傾向は依然として続いている結果となりました。 (図4、5、表2、統計表第2表)

図5東京圏との転出入者数(平成4年〜13年)


 

 (2) 県内他市町村に対する人口移動

 仙台都市圏内の他市町村に対する転出超過数は、縮小する傾向が続いており、平成13年は1,029人とこの10年間で最低となりました。この間の転入数はほぼ横ばいで、平成13年は前年より279人拡大し6,170人となりました。一方、転出数は平成8年以降減少の傾向が続いており、平成13年は前年より243人減少して7,199人となりました。市町村別では、名取市に対する転出超過数が前年より318人減少して331人とここ10年で最低になり、富谷町に対しても転出超過数が前年より125人少ない319人となりました。また、多賀城市に対しても前年は転出超過となったものの、平成13年は再び転入超過となりました。 (図4、6、表2、統計表第3表)

図6仙台都市圏との転出入者数(平成4年〜13年)

 仙台都市圏以外の県内市町村については、転入数は2年連続して前年を上回り、転出数は減少傾向が続いていることから、前年より514人多い1,858人の転入超過となり、この10年間では平成4年に次いで高い数字となりました。 (図4、7、表2、統計表第3表)

図7仙台都市圏以外の県内市町村との転出入者数(平成4年〜13年)


 

 (3) 東北5県及びその他の地方に対する人口移動

 東北5県に対しては、平成11年以降転入数、転出数ともにわずかずつ減少してきていますが、転出数の減少の幅の方が大きいため、転入超過数は3年連続して前年を上回る結果となり、平成13年は3,514人の転入超過となりました。 (図4、8、表2、統計表第2表)

図8東北5県との転出入者数(平成4年〜13年)

 その他の地方については、平成12年は転出超過となったものの、転出超過数が大きかった近畿、九州及び国外などの転出超過数が縮小したことなどから、平成13年は再び転入超過となりました。 (図4、9、表2、統計表第2表)

図9その他の地方との転出入者数(平成4年〜13年)


 (4) 区別の社会動態

 平成13年の区別の社会動態は、宮城野区のみで社会減少となっており、他の4区は全て社会増加となりました。その内訳については、次のような点が特徴として挙げられます。

@市内他区に対しては、若林区、太白区、泉区で転入超過、青葉区、宮城野区で転出超過。

A 仙台都市圏以外の県内市町村及び東北5県に対しては、全区で転入超過。

B 仙台都市圏内の他市町村及び東京圏に対しては,全区で転出超過。

図10地域別社会増加数(転入数−転出数) ー 区 (平成13年)

 5区の中で唯一社会減少となった宮城野区については、市外に対する転出超過数は188人と若林区よりも少なかったたものの、市内他区に対する転出超過数が927人と5区中最も多かったことから、社会減少数は前年よりも拡大し1,043人となりました。
 前年は社会減少となった青葉区は、市内他区への転出超過数が縮小し、市外に対しても転入超過数が拡大したことなどから、再び社会増加となりました。前年まで社会減少が続いていた若林区は、市外に対しては転出超過となったものの、唯一市内他区全てから転入超過となったことなどから、社会増加に転じました。
 太白区は、市内市外ともわずかの転入超過となり、社会増加数は4年連続して縮小が続いています。泉区は、前年に比べ市内他区に対する転入超過数は減少したものの、市外からの転入超過数が増加した結果、前年並みの社会増加数となりました。

(図10、11、表3、統計表第4表)

図11地域別社会増加数の推移−区 (平成4年〜平成13年)

表3社会増加数の地域別内訳−区(平成8年〜13年) (単位:人)

 注:「その他増加数」は,職権記載・削除,国籍取得・喪失,転出取消など。