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更新日:2021年3月31日

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SDGs×防災×杜の都シンポジウム

SDGs×防災×杜の都シンポジウムを開催しました

「仙台市SDGs未来都市計画」では、「防災環境都市」の推進をテーマに掲げており、「防災環境都市」としての都市ブランドを確立させ、持続可能なまちづくりに資する、先進的な経済活動が展開される環境を整え、地域経済の活性化につながる都市を目指すこととしています。

このたび、防災分野における企業・団体のSDGsの取り組みを紹介するとともに、企業がSDGsに取り組む意義について考えるシンポジウムを開催しました。

※「仙台防災未来フォーラム2021」の1プログラムとして実施。

案内チラシ

SDGs×防災×杜の都シンポジウムチラシ(PDF:1,775KB)

日時・会場

  • 令和3年3月7日(日曜日)10時00分~12時00分(開場9時45分)
  • 仙台国際センター展示棟 展示室3ーB(仙台市青葉区青葉山無番地)

基調講演

法政大学デザイン工学部建築学科准教授 川久保俊氏 「SDGsの推進によるレジリエントなまちづくり」

川久保准教授

  • 経済、社会、環境について統合的に課題解決していきましょうというのがSDGsの大きなメッセージ。SDGsのいいところは、明確なルールがないこと。それぞれが得意とする方法で取り組むことができ、独自のSDGsのシナリオ、ストーリーをつくることができる。
  • 取り組みの鍵になるのが、「ローカルSDGs」。SDGsをローカライズ、要は地域に落とし込むことで、地域が良くなり、国が良くなり、世界が良くなる。
  • 仙台市は「『防災環境都市・仙台』の推進」をテーマに、防災や環境に関わる人材の育成から具体的なアクションにつなげていく、「防災環境アクションプログラム」を提案し、国から「SDGs未来都市」に選定された。こういった取り組みを各地に広げていけば、結果的に全国の防災・レジリエントのまちづくりに繋がっていく。
  • 時代はSDGsを認知・理解するフェーズから、実践するフェーズに移っている。SDGsに取り組み、PDCAサイクルを1周もしくは2周まわしている企業や自治体がすでに出てきている。
  • SDGsには、世界の共通言語もしくは羅針盤的な役割があり、世の中の変化を予測したり、自分たちの今後の活動の方向性を考えるきっかけやヒントになるほか、同じゴールを目指す者同士の協働が生まれるきっかけにもなる。

事例発表

公益社団法人仙台青年会議所理事長 菅原啓太氏

菅原理事長

  • 仙台青年会議所では、2011年の東日本大震災発災後に、2021年をゴールとして、目指すまちの姿についてビジョンを掲げ、取り組んできた。
  • はじめに取り組んだのが、「黄色いハンカチプロジェクト」。有事の際に、各家庭にある黄色いハンカチを掲げて無事を知らせるもので、ご近所同士で互いの安否を確認することができる。大学生の協力も得ながら、出前授業やセミナーを開催し、地域に普及させてきた。
  • その後、大学生との取り組みは広がりを見せ、「防災環境都市・仙台」の実現に向けた「学生防災サミット」の開催や、姉妹都市である台南市の学生との意見交換会、さらにそれを市民と共有する場としての「仙台JC防災フェス」などを開催。
  • コロナ禍にあった2020年は、地域の皆さんに役立てていただくため、防災や減災に関する取り組みを集約するオンライン上のプラットフォームの開設に取り組んだ。

SUNSHOW GROUP代表取締役 西岡徹人氏

西岡社長

  • 2012年から社会の課題を建設業で解決する取り組みを始め、2018年には「ジャパンSDGsアワード」を受賞。
  • もとは下請けの企業で、元請からもらった仕事をこなすだけの日々だった。2011年の発災後に石巻や女川に駆け付け、復興支援に関わったことをきっかけに、防災や社会課題解決に目を向けるようになった。
  • これまで、低価格で高品質住宅を提供する「SUNSHOW夢ハウス」、有事の際にも外国籍の方たちが安心して暮らせるまちづくり、次世代へのレジリエンス教育など、防災面で様々な取り組みを行ってきた。
  • 社会の課題をビジネスで解決する取り組みを続ける中で、社員に仕事への誇りややりがいが生まれ、仕事の質が向上。さらに多くのメディアに取り上げられたことで、企業価値や社会的信頼が向上し、売り上げアップにも繋がった。

ゴリラガードギャランティ株式会社代表取締役専務 夏原潤氏

夏原専務

  • SDGsは「小さな企業こそ取り組むべき」と考えている。
  • 警備業界は賃金が低く、食生活も乱れがちで不健康な人間が多かった。世の中の役に立っているはずなのに、自分自身、警備員として働くことを恥ずかしいと感じてしまう。そうした状況を変えるために、取り組みを始めた。
  • ただ、SDGsを意識して新たに取り組んだことはほとんどない。結果としてSDGsにもリンクする部分があったり、SDGsの視点を取り入れることでさらに改善できることばかりだった。
  • 具体的な取り組みとしては、仕事の合間のエクササイズ等による社員の健康づくり、地域と地域、地域と会社など、人と人をつなぐ場の提供など。普段から地域と地域のコネクションをしておくことは非常に重要だと考えている。有事の際には自社の施設を避難所として開放する準備もしている。
  • SDGsを意識してあえて取り組んだのは、海のごみ拾い。警備の仕事には海は関係ないから、SDGsを意識しなければ取り組まなかった。それでもごみを拾えば海はきれいになる。どんなにベタなことであっても、やらないよりやったほうがいいということを社内で再認識した。
  • SDGsを「世界のための目標」と捉えると、スケールが大きすぎて行き詰ってしまう。ベクトルはもっと小さくてよく、企業であれば、まずは社員が幸せになるための方法を考えることからスタートすればよい。それが企業の利益につながり、ひいては地域や社会、世界全体の幸せにつながっていく。できないことに無理に取り組む必要はない。自分ができることをぜひ探してみていただきたい。

東京海上日動火災保険株式会社仙台支店業務グループ担当次長 増田和也氏

増田担当次長

  • 東京海上グループが目指しているのは、「被害が軽減される世界」、「できる限り被災者がいなくなる世界」、そして「生活が早期に復旧される世界」。
  • 現在優先的に取り組んでいるのは、自然災害の対応における「事前の安心」と「事後の安心」。
  • 水災リスクへの備えとしては、人工衛星の画像を活用し、人工知能による画像の解析に基づいた保険金の支払いプロセスの実装化に取り組んでいる。
  • スタートアップ企業との連携強化にも力を入れている。仙台市が実施する「BOSAIーTECH事業」への参画も、防災・減災の領域でテクノロジーを活用し、新しい価値を提供しようとしているスタートアップの方々との積極的な協業により「被害が軽減される世界」、「できる限り被災者がいなくなる世界」、「生活が早期に復旧される世界」を目指すことに他ならない。

パネルディスカッション <コーディネーター:法政大学准教授 川久保俊氏>

災害への対応として、今後はいかに最初の被害を抑えるか、そしていかに回復や順応のペースを早めるかが鍵となる。レジリエントなまちづくりに対して、今後どのように取り組んでいくか。

  • いわゆる「頑丈」「頑強」という観点から「レジリエンス」への転換。そして「事前の安心」、「事後の安心」という考え方の社員への定着を進めている。(増田氏)
  • 東日本大震災の経験をしっかり次に繋げていくことが非常に重要。当時の経験をいかに風化させず、社内で制度化し、行動スタイルを作っていくかということを検討し、備える必要があると考えている。(夏原氏)
  • 経験したことを伝える、継承していくということは非常に重要。現在は他団体と連携して防災マップの作成に取り組んでいる。小学生や外国籍の方などへの防災教育、災害の教訓の継承にも力を入れている。(西岡氏)
  • 経験の継承ということで言えば、そこに住まう人がいかに次の世代に伝えていけるかが重要だと考え、「伝え方を伝える」ということを重視して取り組んできた。また、市内に保有する葬祭会館すべてに地震保険をかけ、市や県と、有事の際の棺の提供や葬祭会館の使用に関する連携協定を締結。避難所などにも活用してもらうことを想定し、震災時もうまく運用できた。(菅原氏)

レジリエントとSDGsの関係性についてどう考えるか。

  • 東日本大震災の時は、あまりにも被害が大きく、行政も機能しなかったため、被災地の人間は自分で考え、行動する必要があった。普段から少しずつできることに取り組み、自分たちに何ができるかをきちんと明確にしておくことで、より災害に強い地域をつくることができるのではないか。(夏原氏)
  • 自身の目標をSDGsにリンクさせ、落とし込むことが、レジリエンスなまちづくりに繋がるのではないか。(菅原氏)
  • それぞれの強みを活かして課題解決に取り組むことが重要。強みを交換し合い、絡み合うことで、互いの成長や人づくり、最後には持続可能なまちづくりへと繋がっていく。(西岡氏)
  • 防災・減災対策、そしてリスクファイナンスの両輪で対応していくことが重要。仲間づくりをしながら、それぞれの分野の役割を懸命に果たしていくことが求められる。(増田氏)
  • SDGsとレジリエンスのまちづくりは、切っても切れない関係だということを、我々も改めて理解しておくべきである。(川久保氏)

SDGsに取り組むメリット、取り組まないリスクについてはどう考えるか。

  • SDGsが流行しているからといって、ビジネスモデルを変える必要はないと考えている。おそらくすでに皆さんが取り組んでいることも多い。SDGsの17個のゴールを既存の取り組みにあてはめてみて、さらに少しだけ意識的に取り入れることで、世界中の人と同じ意識を共有し行動できる。これは非常に有意義なことで、自社の魅力アップにもつながる。(夏原氏)
  • なかなか企業価値が向上しないところから、どうすれば抜け出せるのかを考えた結果、社会課題解決にたどり着いた。それを続けたところ、全ての社員に生きがいややりがいが生まれ、お客様や仕事に対してよりコミットするようになった。その結果として、会社の社会的信頼が増し、雇用にも繋がった。利益や生産性も向上している。(西岡氏)

SDGsを絡めた地方創生に取り組む意義について、どう考えているか。

  • 当社の経営理念は、お客様の信頼をあらゆる事業活動の原点に置き、安心と安全の提供を通じて、豊かで快適な社会生活と経済の発展に貢献すること。まさにこの経営理念の実践そのものが、地方創生やSDGsの推進であると考えている。(増田氏)
  • 「〇〇だからこそできること」を深めることが、SDGsに繋がると考えている。それぞれの企業や個人にしかできないことを深めていくことが、それぞれの中小企業や地域の価値を高める。仙台には「住みやすさ」という大きな強みがある。中小企業が自分たちにしかできないことを追求していくことが、働きやすさだけでなく、この住みやすさと相互に作用して、よりよいまちに繋がっていくのではないか。(菅原氏)

まとめ

  • 「SDGs」と「レジリエンス」。今日はこの2つのテーマで議論してきた。キーワードはおそらく「繋ぐ、繋げる」だと思う。東日本大震災で我々が実感した「繋がり」の大切さを改めて意識しながら、実際の行動に繋げていただきたい。

 SDGsシンポジウム全体2 SDGsシンポジウム全体1

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