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更新日:2016年9月20日
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市では、民間が主体となって空き家や空き地、公園・道路などの公共空間を有効活用し、地域の活力を向上させる「リノベーションまちづくり」を推進しています。
5月7日に肴町公園で行われたイベント「ブルックリン・デイアウト」。まちづくり会社「SENDAI COFFEE STAND(コーヒースタンド)」が中心となり開催されました
国分町にあるビルの空き事務室をリノベーションした「Matty's Kitchen(マティーズキッチン)」。食材持ち寄りの昼食会での利用など、国分町の新しい「昼の顔」をつくりだします
市では昨年9月、まちづくりの専門家やまちの活性化に貢献したいという意欲を持つ民間事業者を委員とする「せんだいリノベーションまちづくり計画検討委員会」を設置。市内にある民間の遊休不動産や公園・道路などの公共空間の活用策や、まちのにぎわいづくりについて、5回にわたり議論を重ねてきました。
今年3月、検討委員会で取りまとめた「せんだいリノベーションまちづくり計画」が完成し、市に提出されました。計画では、仙台市の都市経営課題の現状や仙台ならではの魅力を把握しつつ、都心部や田園部など、それぞれの地域資源を利活用したまちづくりの構想がまとめられています。
リノベーションまちづくりの大きな特徴は、民間事業者が主体的に運営し、行政がこれを支援するという点です。従来の行政主導のまちづくりにはなかった柔軟性やスピード感、経営力を生かし、「まちづくり」という公的な課題に公民連携で取り組みます。昨年度、検討委員会の中から、民間のまちづくり会社が3社設立されました。本年度に入り、このまちづくり会社が中心となり、公共空間を利用したイベントも開催されています。
今年6月には、民間主体による実行委員会も設立されました。市では今後も、実行委員会やまちづくり会社と連携しながら、リノベーションまちづくりを推進し、まちの活性化を目指していきます。
既存の建物を改修することで、性能を向上させたり、価値を高めたりすること。単に古い部分の補修や内外装のリフォームとは異なります。
民間の遊休不動産や公共空間など、現在ある地域資源を新しい使い方で利活用することにより、産業振興や雇用創出、地域活性化などまちに変化を生み出すこと。
7月22日~24日、「リノベーションスクール@せんだい」が開催され、県内外から29人の受講生が参加しました。
受講生は、企画の立て方や活用のアイデア、事業収支の計算手法などを実践的に学び、実際に市内に存在する空き物件と東部沿岸地域の公共空間を再生するための事業計画を作成。最終日に、物件のオーナーや行政に向けて提案を行いました。
スクール修了後も、各提案の事業化を目指しています。
国内で先駆的な取り組みを行っている講師と受講生が4グループに分かれ、それぞれに割り当てられた対象物件の事業計画を検討
対象物件を下見したり、物件オーナーから現状を聞いたりして、事業計画のイメージを作りました
期間中は、実際にリノベーションまちづくりを行っている講師による講義もありました
最終日には、3日間かけて作成した事業計画を物件オーナー等に向けて発表しました
7月22日~24日、以前から地域で活動している地元組織「ハロー定禅寺村」とまちづくり会社「株式会社伊達の家守舎(やもりしゃ)」が連携して、定禅寺通緑地を利活用したイベントを開催しました。
普段は通過するだけの遊歩道を、過ごして楽しい空間にしようと企画されたもの。また、会場内の清掃活動を行うなど、空間を快適にする試みも行われました。期間中、地元宮城の「食」を提供する店舗などが並んだほか、演奏会や芋掘り体験なども行われ、訪れた方は思い思いに楽しい時間を過ごしました。
けやき並木がゆったりとくつろげる空間に
遊歩道のごみ拾いや照明器具の清掃なども実施
せんだいリノベーションまちづくり実行委員会委員・猪股正之さん(右)と、建築家・川上謙さん
昨年度の検討委員会に第1回からメンバーとして参加した猪股さん。「仙台を盛り上げたいという意欲あふれる人たちと共に、多様なまちづくりのアイデアを学ぶことができました」と振り返ります。今年8月、所有するビルの空き室をリノベーションし、人が集える場所として「Matty's Kitchen(マティーズキッチン)」をオープンさせました。「『夜のまち』というイメージの国分町を、朝も昼も、主婦も子どもも、みんなが集うまちに変えたいです」と意気込みを語ります。デザインを手掛けた川上さんは「市内の他の場所でも、それぞれの地域に眠っている資源を引き出すようなまちづくりが進み、仙台がどこに行っても楽しいまちになればいいですね」と今後の期待を話してくれました。
株式会社伊達の家守舎代表取締役・岩間友希さん
昨年、検討委員会に参加しながら、まちづくり会社を設立した岩間さん。「定禅寺通を起点として、面白いことをしながら、仙台らしいまちづくりをしたいと思い設立しました」と教えてくれます。7月には、初めてのイベントを開催(上記参照)。会場内を清掃するワークショップも同時開催し、環境の美化にもつなげています。「現在、第2弾の計画も進めており、今後は出店料や売り上げの収益の一部をベンチなどの整備に充てたいと考えています。イベントを通して、この遊歩道を居心地の良い空間にし、市民の皆さんの、自宅、職場や学校に継ぐ第3の居場所となる『サードリビング』にしていきたいです」と笑顔で語ってくれました。
この特集に関するお問い合わせは市街地整備調整課 電話214・8311、ファクス261・6375
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