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更新日:2021年9月29日

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マダガスカルの動物園

マダガスカルの動物園 イメージ

2025年に100周年を迎えるチンバザザ動植物園公園(左)/同園にてナイルワニを観察する来園者(右)

チンバザザ動植物公園(Parc Botanique et Zoologique de Tsimbazaza:PBZT[以下、チンバザザ動物園])は、マダガスカルの高等教育省が所管するマダガスカル唯一の国立動物園です。
キツネザル類を中心としたマダガスカル特有の哺乳類・鳥類・爬虫類の展示のほか、貴重なバオバブの幼木や、ラン、地方によって変化に富んだヤシが展示してある広場など植物園の機能もあります。

マダガスカルでは外国人観光客のための観光動物園が増えていますが、チンバザザ動物園は首都のアンタナナリボに位置し、もともと王室の所有地であった庭園を使い、フランス統治下の1925年に設立されました。年間50万人が訪れる市民の憩いの場であり、マダガスカル島に生息する絶滅が危惧される動植物の調査研究、種の保存、教育にも取り組んでいます。

すでに絶滅してしまった種の標本を多数展示する自然史博物館や民族学博物館も併設しています。チンバザザ動物園を訪れた日本人研究者も数知れません。
健康な飼育動物を適切に繁殖管理し来園者への教育サービスに用いることは、動物園の基礎となる機能です。しかし限られた条件の中で行われる活動は非常に困難で、チンバザザ動物園はたくさんの課題を抱えています。

チンバザザ動物園がとりくむ域外保全

マダガスカルの動物園 域外保全(フォッサ、ワオキツネザル、絶滅種の標本等)

マダガスカル最大の肉食獣フォッサ(左)/ワオキツネザルと飼育員(中)/絶滅した動物の骨格標本や半化石(右)

マダガスカルの生物多様性保全に貢献するために、生物の生息域外における保全の取り組みとして、植物部では、希少植物の育成・展示、植物標本の収集と保存管理を行い、国内外の植物研究者への協力、大学と連携し学生への指導を行っています。

動物部は、キツネザル課・哺乳類課・鳥類課・爬虫類両生類課・昆虫課の5つの課が連携し園内動物の飼育展示を担当し、獣医師・栄養士が健康面での管理をフォローしています。

また動物の死体を保管し教材を製作・管理する標本課があり、教育部とも連携して展示や教育プログラムに活用されています。

 

飼育動物の種類および点数(2021年1月時点)

分類 種類および点数
哺乳類 5種192点(うちキツネザルは15種173点)
鳥類 20種86点
爬虫類 13種67点

チンバザザ動物園が取り組む教育活動

マダガスカルの動物園 ラクダ観察・移動動物園

ラクダの観察学習(左)/地方の街での移動動物園(右)

チンバザザ動物園の教育活動は教育部が主導しておこなっていますが、実施にあたっては、動物部や植物部とも連携しており、来園者や学校を対象にした動物園ならではのプログラムがたくさん用意されています。
下記のとおり4つの事業にとりくんで取り組んでいます。

  1. 動物園を利用する学校を対象にガイドツアー・動物紙芝居・リサイクル等の教育プログラムの実践
  2. 生物多様性保全のための教育/ESDに関する指導者研修
  3. 希少動植物の飼育展示による社会教育
  4. 移動動物園や希少動物生息地の森林を守るための「改良かまど」普及に関わる外部連携

もっと詳しく知りたい方は……

お問い合わせ

仙台市建設局 八木山動物公園 飼育展示課
仙台市太白区八木山本町1-43
電話番号:022-229-0122
ファクス:022-229-3159