更新日:2016年9月20日

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「仙台市高圧ガス事故防止アクションプラン」

仙台市高圧ガス事故防止に関する基本方針

1趣旨

高圧ガスは、圧力による危険性、可燃性、支燃性、有毒性といった性質を有するものが多く、大規模な事故を発生させる可能性が高いことから、高圧ガス保安法等により製造、貯蔵、販売、移動、消費等の規制をすることで、公共の安全を図っています。

高圧ガス等の事故は、一旦発生すると周辺の住民等に対する社会的・経済的影響が大きいだけでなく、発災事業所にとっても長期間にわたる操業等停止を余儀なくされる可能性があることなどから、たとえ事後対応を適切に行ったとしてもダメージを受けた社会基盤などを復旧・復興させ、市民生活や経済活動を元通りにするためには、多大な労力と費用を要することとなります。一方、予防などの事前対策の必要性・重要性を認識して適切に実施すれば、事後対策よりもはるかに少ない労力と費用で重大な被害を避けることが可能になります。

このようなことから、事業者、関係団体、消防機関などが連携・協力して、「仙台市高圧ガス事故防止連絡会(以下「連絡会」という。)」を開催し、「高圧ガス事故防止に関する基本方針」を定め、高圧ガス事故防止に関する仕組みづくりの行動計画(以下「仙台市高圧ガス事故防止アクションプラン」という。)について検討し、実施していくものです。

2目標

本市における高圧ガス事業所からの爆発、火災、噴出・漏えい等の事故(喪失・盗難除く)を大幅に低減させることを目的とします。当面の目標としては、高圧ガス事故が増加傾向に転じた平成12年のレベル程度までに事故件数及び被害を軽減することを目指します。

(参考)仙台市内における高圧ガスの事故件数は、平成12年中は高圧ガスボンベ破裂の1件、液化石油ガス一般消費者等の事故(販売事業者等に起因するもの)0件となっております。

3推進方策

これまで行ってきた過去の事故事例の分析と原因究明に基づいた情報提供・交換については、類似の事故を防止することは可能ですが、新たな形態の事故については必ずしも効果的に防止することができない可能性が高いものです。

そこで、事故災害の経験則としてよく知られている「ハインリッヒの法則(※)」を活用し、シンプルで平易な手法を用いることによって、新たな形態の事故も含めて包括的に事故の発生を低減していくものです。

※ハインリッヒの法則…1つの重大な事故の背後には、29件の軽微な事故、その背後には300件のヒヤリ・ハット事例が存在する。

  • (1)ハインリッヒの法則に則り、軽微な事故の件数やヒヤリ・ハット事例の件数を低減させることにより重大な事故を未然に防止します。(図2参照)
  • (2)ヒヤリ・ハット事例や軽微な事故を低減させるためには、発生したら直ちに報告し改善します。
  • (3)ミスをした場合には過大なペナルティを与えないこととします。
  • (4)高圧ガス事故の発生箇所やメカニズムは業種等によって大きく異なることが多いことから、個々の安全対策については各事業所が主体的に取り組むこととします。
  • (5)連絡会では、各社が実施する軽微な事故やヒヤリ・ハット事例を低減させる具体的な取り組みを発表し、高圧ガス事故防止における功労が大きく、かつ他の模範となるような取り組みを実施した事業所等に対しては、消防局のホームページ等で紹介するほか、消防局長表彰の対象としております。

図1ヒヤリ・ハット等の改善により重大事故が低減するイメージ

ヒヤリ・ハット等の改善により重大事故が低減するイメージ

4推進体制

事業者、関係団体、消防機関からなる「連絡会」を定期的に開催し、各事業所の仕組みづくりの状況、そのノウハウなどの情報交換を行いますが、各々の役割はおおよそ以下のとおりです。

(1)事業者

  • [1]上述のハインリッヒの法則を用いた手法を活用する前提として、事業所内で安全対策や保安教育等を適切に実施します。
  • [2]事業所内においては、ミスを隠すことなく直ちに報告し対処する体制を整えます。
  • [3]社員一人ひとりがリスクセンス(危機感覚)を磨けるような体制づくりを行います。
  • [4]軽微な事故やヒヤリ・ハット事例に適切に対処することにより重大な事故を未然に防止できた場合は、評価等を行います。(図3参照)
  • [5]構築した体制が適切に機能しているか定期的に確認し、その都度改善することができる体制を整えます。(図4参照)

図2高圧ガス事故防止アクションプラン

高圧ガス事故防止アクションプラン

図3構築した体制を定期的に確認し改善するイメージ

構築した体制を定期的に確認し改善するイメージ

(2)関係団体

傘下の事業者に周知徹底を図るとともに、積極的に推進します。

(3)消防機関

  • [1]連絡会を主宰し、国から入手する行政情報や事故情報を事業者に提供するほか、高圧ガス事故防止における功労が大きく、かつ他の模範となるような取り組みを実施した事業所等については、消防局長から表彰状を授与いたします。また、消防局ホームページへ掲載する等の広報を行います。
  • [2]年度ごとに「仙台市高圧ガス事故防止アクションプラン」を見直し、事業所に周知します。
  • [3]各事業所が軽微な事故やヒヤリ・ハット事例を低減させるための仕組みづくりを行う際の指導・助言等を行います。

仙台市高圧ガス事故防止アクションプラン

1新たな考え方及び手法の導入

全国的に高圧ガス等の事故は、平成24年から減少に転じたものの、依然として高水準で推移しているところです。国等においては、個別事故の原因調査・分析を行い、類似事故防止のため事業者に対する幅広い周知等を行ってきたところですが、この場合、経験した事例やその他類似の事例については種々情報が得られるため対処が可能となります。新たな形態の事故には必ずしも適切に対応できない可能性もあります。

図4全国の高圧ガス事故件数

過去7年間の高圧ガス事故件数

一方、事故災害分野の経験則である「ハインリッヒの法則」では、「1の重大な事故の背後には29の軽微な事故が隠れており、その背後には300のヒヤリ・ハット事例が隠れている」ことが分かっています。これは、言い換えれば、「日常の業務の中で、ヒヤリ・ハット事例や軽微な事故に即座に対処して改善し、その件数を減らせば重大な事故の発生を防止できる」ということを意味しており、過去に経験した事故を含め新たな形態の事故の防止にも有効であることを示しております。

これらのことを踏まえ、各事業者においては、「仙台市高圧ガス事故防止に関する基本方針」に基づき、「ハインリッヒの法則」を用い、ヒヤリ・ハット事例や軽微な事故に迅速かつ適切に対応するなど、その件数を減じることで重大な事故を効果的に防止する仕組みづくりを実施していくものです。

2導入するための前提条件

上述した手法のメリットは、規模や業種を問わず導入できることや、考え方がシンプルかつ平易で導入し易いことでありますが、その半面、以下に述べる前提条件が適切に整備されない場合は、うまく機能しない可能性があることに留意する必要があります。

  • (1)事業所として法令に基づく定期点検等の安全対策を適切に実施していること。
  • (2)社員に対して適切に保安教育を実施し、関係団体が開催する保安講習会等に参加するなど取り扱っている高圧ガス、施設及び操業状況について熟知していること。
  • (3)過去の事故事例に基づく対応も適切に取られていること。

3導入する際の留意事項

上述の手法を導入するに当たっては、以下の事項に留意する必要があります。

  • (1)手法自体はシンプルかつ平易ですが、社員全員がこの手法の意義を理解し、日常業務の中で地道にかつ徹底して取り組みます。
  • (2)「誰でもミスはするし、ミスをゼロにすることはできない。」という前提に立ち、ミスをした場合には過大なペナルティを与えず(厳しく責めすぎない)、むしろ保安教育等の機会と捉えて適切に対処することができる体制を構築するとともに、平素から安全性をいかに効率よく確保できるか等についてアイディアを出し合い、逐次改善していくことができる職場づくりに取り組みます。
  • (3)軽微な事故やヒヤリ・ハット事例に適切に対処することにより、重大な事故を未然に防止することができた場合には、何らかのプラス評価にするなどの体制を構築します。(ミス自体はマイナス要因でありますが、「ミスを逆手に取り」報告や対応の迅速さ・適切さ、重大事故の未然防止に対する寄与等をプラス要因として評価します。)
  • (4)小さな異状や前兆現象を敏感に感じ取ることができる感覚を磨くことができるように、熟練者を活用した教育・訓練システムを構築するなど、熟練者の大量退職を踏まえた、世代を超えたリスクセンスの伝承にかかる体制づくりを行います。
  • (5)実際に実施したヒヤリ・ハット事例などに対する対応(改善)について、適切に記録し情報を事業所内で共有できる体制を構築します。
  • (6)この手法が適切に機能していることを定期的に確認する体制を構築します。

4各機関等の役割

(1)事業者・関係団体

  • [1]事業者は、この手法を用いて事故防止を推進することができるような体制づくりを行います。(特にミスを遅滞なく報告させる仕組みを工夫します。)
  • [2]関係団体は、傘下の事業者に対してこの手法を周知するとともに、積極的に活用して事故防止を推進させます。

(2)消防機関

  • [1]消防機関は、仙台市高圧ガス事故防止連絡会を主宰するため、事業者、関係団体と事前調整を行うなどの連携を図り、各事業所の取り組み状況などについて意見発表、情報交換等を実施します。
  • また、国等の行政情報や事故情報を事業所に提供します。
  • [2]消防機関は、高圧ガス事故防止における功労が大きく、かつ他の模範となるような取り組みを実施した事業所等については、その取り組み状況をホームページその他の媒体を活用して紹介し、特に優良な取り組みを実施した事業所に対しては、消防局長表彰の手続きを行います。

お問い合わせ

消防局危険物保安課

仙台市青葉区堤通雨宮町2-15

電話番号:022-234-1111

ファクス:022-234-1411