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更新日:2016年9月20日

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年頭所感(質疑応答)

(1)今年の一番の課題は何だと考えているか

今年は新しい経済の動きがありますので、それをどのように自分たちの主体性の中で街の発展につなげていけるのか、工夫や知恵出しが必要です。もちろん自動車産業の中に新しく入り込むのは技術的にも難しい課題があることは十分承知していますが、がんばっていただきたいと思います。

また、新しく関東からいらっしゃる方々は、仙台の街の暮らしでいろいろ関東と違った部分での不安や不自由さ、なぜ関東でできてこちらでできないかなど、いろいろなことがあると思います。

そういったことに的確に対応して、会社ぐるみ、家族ぐるみで仙台・宮城に来てみたけれどもよかったと思ってもらえるようになるかならないかは、この一年にかかっていると思いますので、今年の末には、4月には不安だったけれども12月を安心して迎えられたと言っていただけるようにしていきたいと思います。

(2)具体的な課題を挙げるとすると何があるか

子育て支援といった面では関東地方は税の状況の関係もありますが、施策が進んでいたりします。また転勤族の方から伺いますが、仙台に来たとき、使い慣れたSuica(スイカ)が使えなくて、一番ショックだったというお話も聞きますので、そのようなことに対して、時間は掛かりますが、私たちもきちんと取り組んでいますとお伝えできるような、そんな仕事をしていきたいと思います。

(3)それはセントラル自動車が稼働することによる従業員への支援ということか

そうです。大きくはセントラル自動車の皆さんです。東京エレクトロンについても関東ではないですけれども県外からいらっしゃいますので、同じような状況と考えています。

(4)市として進出企業の従業員へのサポートに力を入れたいということか

それまで長い間生活の拠点だったものを移してまで仙台に来ていただくわけですので、そのことの意味を仙台市としてもきちんと捉えて、もちろんこれまでも転勤で来られた方の受け入れについてがんばってまいりましたが、もう一歩踏み込んだ我々側の受け止め方やケアも必要ではないかと思っています。

(5)進出企業の従業員へのサポートは重要施策の1つに入ってくるのか

重要施策というよりも一番大事なこととして、結果としてその企業の方だけではなく仙台にいらっしゃる転勤族の方も含めて広がっていくものだと思います。新しくいらっしゃる方について、心もウエルカムであるし、いろいろな政策としてもウエルカムな気持ちを表していけるような政策を実感してもらえるように、がんばっていきたいと思います。

(6)「しゃべるウサギ」として発信していきたいとのことだが、具体的にはどのようなことを発信していくつもりか

国政もなかなか難しい状況が続いていますが、改めていうまでもなく我々基礎自治体が住民の方々の暮らしをきちんと整え、環境整備していくという、第一義的な大きな役割を背負っています。

例えば国の社会保障制度には介護や高齢者医療制度がありますが、国できちんとした議論がなかなか進まない中、むしろ地方の側からこうやったらどうか、このままでは地方として暮らしがいかに成り立たないかなど、もっと提案型の制度論までしていかなければならないと思います。

今までは国で制度の議論があって、それを待って、どういう受け皿で対応していくかという段取りだったと思います。なかなか待っていては一向に先が見えない中で、自分たちで考える部分は考えて、それをこういう形ではどうかと逆に国に投げかけてみるなど、国の閉塞状況の中で、市民・県民・国民の皆さんに少しでも先が見えるような議論をしていく責務があるのではないかという感じを持っています。

(7)二兎も三兎も追うべきとは、具体的にどういうことを思い描いているのか

「年越しそば」が日本の習慣にずっとありましたが、それに対して「年明けうどん」というのが2、3年前から始まりました。いろいろ消費が伸び悩み内需といわれる中で、大きな成長戦略を仙台市が発信していくことは難しいかもしれませんが、例えば年明けうどんのように何か仙台からこのような理由でこのようなものをみんなで楽しんでいきましょうとか、食べて楽しんでいきましょうと発信していければと思います。

いろいろな暮らしを楽しむ糧を考えながら、それで物が売れていくことにつながったり、人が集まったりすることにつながる仕掛け作りについては、仙台が商売の都であり、サービス産業で生きている街であるからこそ、みんなで知恵を絞って考えようという機運が商工会議所をはじめいろいろな皆さんにお取り組みいただき、やろうとしているというお話も伺いますので、私ども自治体も楽しさをつくることにさらに努力をしていきたいと思います。

昨年は幸いなことに8月から仕事を始めました「伊達武将隊」が皆様から大変な好評をいただき、仙台市外のいろいろなところからお声をかけていただけるようになりましたので、伊達武将隊と限らず、そのような話題づくりができるようなことを考えてみたいと思います。

(8)今年8月に任期の中間点を迎えるが、とりわけ市政の抱える課題で取り組んでいきたいことや新年度予算に反映していきたいことは何か

新しい総合計画づくりが今まさに最終コーナーに入ろうとしていますが、第1回定例会でご議論いただいてお認めいただければ、この4月から新しい総合計画がスタートして、任期の半ばを迎えることができるというのは大変うれしいことだと思います。

その総合計画に示される新しいビジョンを確実に計画から実行へと一歩を踏み出していきたいというのが今年の大きな狙いです。特に人口減少社会の中で今社会がもっているシステムを適合させていくように変えていかなければなりません。行政の変革を目指した計画に総合計画がなっていくわけです。変革のかじを切る第一歩を着実に進めていきたいということが今年の大きな課題だと思います。

具体的には都市計画道路の見直しを総論から各個別の路線に落としていくことも進んでまいります。行財政改革においても今年度もやっていますが、継続してそれをきちんと詰めていくことも大きなかじ取りの一つだと思います。

(9)市民協働を柱の一つに据えているが、どのように進めていくのか

市民協働はこれからも仙台の大きな柱として考えていきたいと思っておりまして、市民協働のDNAが若い世代にも確実に引き継がれていくことが大事ではないかと思っています。各大学にも学生がいろいろな形で地域へ出て、地域の大人の方と一緒に活動することをお願いしています。

NPOにもインターンシップとして受け入れていただくことをお願いしています。近く今年度分の発表会がありますが、そういった若い人を育て、特に社会で自分の能力を発揮して大人になって活動するということが必要だと思います。若い人の中には大人になることへの期待感を持っていらっしゃらない方がいるかもしれません。

それはとても残念なことで、仙台では少なくとも私の知る限りでは、魅力的な大人である社会人の方々が街や自分の暮らしをより良くしたいということで、とても意欲的に生活も仕事もなさっている例がたくさんあります。そのことを若い人が受け止めて、力を伸ばしていただけるような仕掛けを充実していきたいと思います。

(10)耳を立てて市民の声を聞くとのことだが、昨年末の健康増進センター見直しの説明会のように説明不足で紛糾した事例もあり、矛盾しているのではないか

健康増進センターのプールの件については、私も出席して説明会を3回開催させていただきましたが、全面存続を希望される立場の市民の方々もお出でになります。そのような立場の方々からすると、仙台市でお話している計画は納得し難いお気持ちであることはお聞きしているところです。

行財政改革や公的な役割の見直しの観点からは、全面的になかなか賛成いただけないケースが出てくることは、健康増進センターの話に限らずいろいろな場合にあり得ると思いますが、反対される方のご意見もきちんと受け止めさせていただいた上で、それに対して私どもがなぜそう考えているのかを説明していきたいと思います。

当事者の方には長い間の経過や現在の状況がありますので、一度にすぐ了解とはならないことが多々あるとは十分承知しています。お一人お一人の状況に丁寧に対応させていただくことで、なるべく多くの方のご理解をいただけるように努めてまいりたいと思います。そういう努力をすることも行財政改革を進める中で私たちの大事な努力の一つだと思います。

(11)市民の意見を聞く手段としてはパブリックコメントなどがあるが、聞いただけで終わりという側面もある。具体策として考えていることはあるか

市民の方のお考えを伺う手段としては、パブリックコメントや説明会、以前からある市長への手紙などいろいろな方式があります。今すぐ何か新しい方式があるわけではありませんが、既存の手段を駆使しながら、それぞれの案件についてそれぞれこれまで関わってくださった方や施設であれば利用してくださった方など、いろいろな方がおられますので、その状況を受け止めさせていただいて、少しでも多くの方にご理解をいただけるような対応策を考えていくことが、地味なようですがそこを丁寧に進めることに尽きるのではないかと思います。

(12)国の新年度予算に対する評価を伺う

国の新年度予算につきましては、一番大きな課題と考えていた地下鉄東西線の工事費が、政策コンテストなどいろいろありましたが満額お認めをいただきまして、事業の継続について見通しが立ちましたのでうれしく思っているところです。

関連する事業の中では、今回のテーマの一つでもありました一括交付金がずっと議論されてきました。新年度については都道府県ということで市町村は制度的には切り離されてきましたが、今回の一括交付金のシステムをお聞きしますと、内閣府に対象となるものが一旦集められて、それに対して都道府県がエントリーすると所管の省に付け替えられえて、そこから交付されるようです。

その流れだけ見ると結局一括化されたのかどうか、ただ窓口が一度一緒になってまたそれが分配されるという意味では、むしろ年度当初の実際に事業費として発注されるまでの時間が余計にかかるのではないかという懸念もあります。それは県の取り組みの状況も見させていただかなければならないと思っていますが、発注が遅れるようですと、むしろ年度当初に事業費を地域が必要とする形でという一括交付金の趣旨が果たして生かされた形になるのかどうかわかりませんので、慎重に見極めないといけないと思っています。

(13)国の予算を踏まえて市の予算をどのように編成していくのか伺う

子育て支援は仙台市にとって大きな政策分野です。できるだけ国の新しい予算の枠組みの中で、利用できるものについては組み込んで利用する形にしていきたいと思いますが、まだ詳細が分からないところもありますので、最終的には予算を決めるぎりぎりあたりに判断していくことになると思います。

仙台市長 奥山 恵美子

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