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更新日:2016年9月20日

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記者会見(長春市訪問を終えて〔質疑応答〕)

(1)観光面の話が主だったが、他の分野、例えば工業や産業面での交流も期待されるが、いかがか

工業につきましては、トヨタを中心としたエンジン工場の視察をさせていただきました。また新幹線車両や北京で走っている地下鉄車両などを作っている工場も拝見させていただきました。

それらにつきましては、仙台市に同種の工場があるわけではありませんので、長期的な意味で観光というよりも、そうした工場をエクスカーションするツアーなどあってもいいのではないかという話はありました。今回は観光面ほど具体的にお話として出たわけではありませんでした。

(2)長春にはどのような観光資源があって、毎年どれくらいの人が仙台から観光に行っているのか

長春の観光資源をいろいろご案内いただきましたが、歴史的には旧満州国の首都でしたので、その当時、日本が満州国の運営にかかわって作った行政府などで重要文化財の指定を受けているものが数々あります。そうした歴史的建造物を日本との関係もあるので見ていただきたいというお話でした。

そのほかには、長春の郊外に東洋一とおっしゃっていましたが、人造湖のダムを中心とした森林自然公園があり、今回は大雨のため行けませんでしたが、大変風光明媚なところなのでぜひ多くの人に来てほしいというお話でした。

また、彫刻公園が市内にあり、毎年、長春は世界各国から募集する彫刻コンテストを行っていて、その優秀な作品を公園に配置していて、仙台からの彫刻も設置されているので、ぜひ見に来てほしいというお話で、私もそれらを見せていただきました。

〔国際経済・観光部長〕

今手元に資料を持っていませんが、香港や上海などの沿岸部の都市からは日本の観光客の数字が出ていますが、その他の都市については詳細のデータはおそらく公表されていないと思います。

直行便がありますので利用者数はある程度分かると思いますが、それが観光客とビジネス客との割合となると、長春についてはそこまで詳細には統計に載っていないかもしれません。

(3)長春では来年の七夕に調査チームの派遣を検討しているとのことだが、仙台からは派遣しないのか。また、伊藤副市長が中国に行っているが、今後の中国とのかかわり方を伺う

長春市から調査チームが来るというお話がありました。また、仙台からも旅行客が増えるように仙台市としても応援してほしいというお話がありました。今回一緒に行かれた議長から来年の市議選の終わった後に何らかの形で長春との友好関係を市議会として深めることを考えてみたいという発言がありました。

私からは今までも市民訪問団がいろいろな形で行っていますが、先ほどの自動車工場や地下鉄車両工場など、今までの観光資源にはない産業面を新しく加えて、そういったものを見ていくような新しいツアーの組み立てを考えながら、広く呼びかけてみたいというお話はさせていただきました。

観光も交流も相互交流ですので、長春市からだけ来てということではなく、仙台からも新しい目的を持って長春に行っていただけるような、市民の方に関心を持っていただけるような仕掛け作りを考えていきたいと思います。

調査チームという形にするかどうか、または何かプログラムを考え、ツアーを組み立てて、それを一般から募集する形にするか、その辺は少し長春と仙台の間で旅行の分野に携わっている方のご意見も聞きながら考えてみたいと思います。

もう一点のお尋ねですが、皆さんが口々におっしゃっていたことは、基本的には中国で個人ビザが7月から解禁になって、格段に個人として意欲があれば日本に行ける状況が整ってきたので、ぜひ機会を捉えて個人向けに、日本側のこういうことが素晴らしいというアピールを強めてほしいということです。

どうしても日本全体の中では北海道や京都・奈良、東京、この3つの特色が中国の人たちに違う場所として頭に入っていますが、それらの中での東北がどういう場所なのかということがまだ浸透していない。そういう意味でもっと日本の中における東北のユニークさやオリジナルな魅力を発信していきたいと思います。観光の一つの節目ですので、このチャンスに仙台をいかに発信していくかが大事だと改めて考えてきました。

また、旅行関係の方々からは映像による資料がまだまだ不足していて、今回DVDを交流会で上映させていただいたというお話をしましたが、ぜひそのDVDをもっとたくさん作って長春や近隣の旅行関係業者にデモンストレーション用として配布してほしいという希望がありましたので、それには対応したいとお答えしました。そのような一般の方に訴えるツールがまだまだ現地でも不足していると認識してきました。

(4)ビザの解禁で中国の観光客に対して日本国内各都市が関心を持ち、競争が激しくなると思うが、仙台ならではの情報発信の工夫は何かあるか

仙台のメリットは直行便を利用すると2時間で長春に着くということです。中国国内でさえも2時間以上掛かるところがたくさんある広大な国の中で、直近の外国である日本に2時間で、しかもほぼドア・ツー・ドアの感覚で行けるというのは、仙台の持つ最大のメリットだろうと私自身も感じてきました。

今回は長春しか見ていませんが中国は経済成長に対する大変な自信をお持ちです。日本の過去2~3年間の経済成長率は何%ですかと聞かれ、せいぜい1%から2%ですとお答えしますが、いやいや我々は過去2年間の大きなデプレッション(不況)の中でも15%でしたとおっしゃいます。

中国の方が経済発展に自信を持っていらっしゃるということがあるその一方で、ある意味大変忙しい社会になっていて、落ち着いた風情やゆったりする空間、佇まいについてはなかなか中国国内では見出しにくいということを中国の方がおっしゃっている傾向があったと思います。

そういう意味では日本の東北の魅力、温泉も含めたサービスのきめ細やかさやもてなしの丁寧さと日本独特の自然といったものがマッチすれば、相当に中国の方に魅力を感じてもらえるのではないかと思います。

そういったものはお寺などのように写真を1枚見せてこれがありますと言えるものではないので、その分だけ丁寧なプロモーションやご説明が必要だろうと思いました。

平成22年8月3日 仙台市長 奥山 恵美子

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