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更新日:2016年9月20日

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青葉区選挙管理委員会における不適切な事務に関する対応について(質疑応答)

(1)市長の給料減額の理由、額の根拠を伺う。また辞任の考えはないのか

私の減額20パーセントは、今回の事案の与えた影響の大きさ、組織風土、組織の全体の職員のモラルなどについて、責任を持つトップとして、その重さを感じて決めた割合です。過去の不適切な事案に関して、市長が自らを律する意味での同様の状況も参考にさせていただきました。

今後ですが、私自身、この組織風土の改革、また職員の中にしっかりとしたコンプライアンスの精神を育成していくことの先頭に立って進んでいきたいと思っており、現時点において職を辞する考えはございません。

(2)この件が市に与えた影響は、具体的には何か

選挙という民主主義の根幹をなす事業において、適切な執行がなされなかったということで、選挙に対する執行体制も含めて、大きく信頼を損ねたという点が一つです。また、その後、私どもの調査においても虚偽の説明が行われたり、議員協議会でも、結果として虚偽の説明がありました。こうした事後の対応においても著しく信頼を損ねる面があったことは、私としても非常に大きく受け止めています。

(3)月額20パーセントの減額は、妥当ということか

私としては、総合的に考えて、20パーセントという判断をしたものです。

(4)このタイミングで発表した理由を伺う

私どもとしても職員へのヒアリング等を重ねてきたことは、ご報告申し上げてきたとおりです。それらも40数回重ねた上で、最終的にほぼ全体像が掌握できたことから、早期に処分の段階に入るべきと考えて、作業を進めてまいりました。それらがおおむね整ったという判断のもと、先週末に、最終的な私自身のさらなる考えも加えた上で判断して、この時期になったものです。

(5)議会の追及が続いているこの時期に処分を発表すると、今後の追及に差し支えるのではないか

今回の事案では、私として承知し得る、集め得る事実を集める中で、判断を行ったものです。処分のタイミングは、特に市議会の調査と連動する形でなくとも、十分可能であると判断しました。

(6)今回の事件は、組織ぐるみとの判断か

組織ぐるみという言葉自体の受け止め方にもよりますので、難しいところがあると思います。少なくとも、ミスの後、組織風土としてしっかりとチェックして、事務処理の中でリカバーできなかったこと、また、幹部職員として重大な責務を負っている立場の人間が虚偽の報告に携わったこと、それらは組織としてあるべきではない、不健全な姿であったと受け止めています。

(7)市と選挙管理委員会で行った調査が、不十分なものとなった責任も含めての給与減額ということか

今回の事案のこれまでの経過を受けた中での私の仙台市行政全体の責任者としての責任のありように対して、給料減額20パーセントという形で、私の意志ををお示ししたいと考えたところです。

(8)当初の約1カ月は、処分対象の3人が調査を行っていたことになり、このことについて市長自身の指揮、指導能力が問われると思うがいかがか

今回の調査を経過として振り返ってみれば、当初、懲戒処分の対象になりました事務局長がヒアリングに関わっていた状況には、適切でないものがあったと思います。12月の会見でも述べさせていただきましたとおり、私自身は、職員がもし何らかの過ちをしたのであれば、率直にそれを申し述べる精神であってほしいと希望しています。

職員が認めていないものについて、予断を持って、罪あるものとして除外するのも適当ではないという考えがあり、当初、そのことまで排除すべきという指示はしていませんでした。結果として、こういう事実が判明しましたので、いかに全体の職員からより適切に迅速に状況を把握していくかについては、大きな教訓があったと受け止めています。

(9)刑事告発したものの、公判がなく事実が公表されていない状態となっており、一般市民の疑問に答えられていないのではないか

刑事告発をするのは、職員が法に違反した状況が出ていることを承知した時点でこれをしなければいけません。私どももそれに従って、告発に踏み切ったこともお話したとおりです。その結果、略式起訴となりましたが、略式起訴になるかどうかは、捜査の結果や状況、警察や検察の判断によるところであり、私の意図したところではありません。その後、比例代表選挙に関する事実なども新たに把握しましたので、あわせて再度、関係職員にヒアリングし、その状況についてまとめて議会にお示ししました。

関係者の意見が一致しないところで、細部にわたって全てが分かっているわけではありませんが、全体の構造について、私どもとしてお示しし得る限りのものは提出させていただいたと考えています。また、市民の皆さまにも、市としてできるだけしっかりと、事実をとらえていることをご認識いただくために、情報提供させていただいたと考えています。

(10)市役所の信頼が損なわれる中、市長が主導して行う再発防止策が、市民の信頼を得られるのか

現時点では、市民の皆さまの信頼が著しく低下している面があるのは、つとにご指摘いただいているとおりだと思います。しかし私は、仙台市の組織が再生不能だとは思っていません。いろいろ大きく課題はありますが、第三者委員会でいただいたご意見や、コンプライアンスについてのさまざまな知見等もいただく中で、一歩でも二歩でもより良い方向に向かって歩みだす力はあると信じています。また私自身も、それに向けて力を尽くしていくことが、市民の皆さまの信頼を回復していくことにつながるものと信じています。

(11)市長自身の信頼も低下していると考えるか

市の組織が信頼を失うということは、その長としての私も組織と一体のものですので、厳しいご意見があることも承知しています。

(12)職員3人が懲戒免職となったことについて、また市選挙管理委員会委員長と青葉区選挙管理委員長が辞任を表明したことについて所感を伺う

本市職員にとりまして、懲戒免職は最大限厳しい処分です。それを一つの事案の中で3人、部長級、課長級、係長級という縦のラインで、出さざるを得ないことになったのは、私としても大変痛恨の思いです。それだけ、このたびの事案が大きなものだったと思っています。

仙台市全体で、こういう事態が仲間のうちで起こってしまったことをしっかりと肝に銘じて、仙台市全体に問われている組織としてのさらなる適正な法の執行、そしてそれ以上に市民の皆さんの信頼に、プラスの面でしっかりと答えていくことも含めて、大きく1歩も2歩も改善に踏み出していかなければいけないことを、あらためて痛感しています。

選挙管理委員会の委員長のお二方の辞任についてですが、お二方それぞれに今回のことに関して、けじめと責任という意味で辞意を表明されたと思っています。大変重く受け止められた結果であろうと受け止めています。

(13)市長の給料減額幅は過去の仙台市の事例を参考にしたのか、他都市を参考にしたものか

仙台市における過去の市長の給与の減額、特に職員が起こした事案に対する責任という意味での過去の例を、私もさかのぼって勉強しました。特に他都市の例を参考にしたということはございません。

(14)仙台市の過去の事例に比べて、同じくらいの処分ということか

パーセントや期間にそれぞれ差がありますので、全く同じということではないと思います。おおむねそういう感じのものもありますし、違う部分もあります。過去の事例について詳しくは担当課にご確認いただければと思います。

(15)過去の事例と比べて、軽いということもあるのか

いろいろなケースがあります。軽い、重いということを私自身が自分の案件について言うのは適切ではないと思います。私自身は、今回の事案に対しての私の判断として、ただいまお答え申し上げたことを適切な自身の見解の示し方としてご提示しました。

(16)今回の事案を重く受け止めるとのことだが、処分が重いとも軽いともいえないのか

私自身減額の20パーセントというのは、今回の事案に対して自らを律すること、また責任を感じる、事態を非常に重く受け止めていることに対する、ひとつの数値的に表された率になると思います。それが過去と比較して重いか軽いかについて、私自身が言うのは適切ではなく、自分としてはこれが適切であるという判断のもとに示しているということです。

(17)減額が30パーセントでも10パーセントでもなく20パーセントである理由を伺う

30パーセントも10パーセントもあり得ると思いますが、私自身がその数字が適切であろうと考えたということです。

(18)なぜ20パーセント減額が適正と考えたのか

過去の事例や、今回の事案を総合的に私の中で考えた上での判断です。

(19)今回、市長の判断で参考にした過去の事例はどんなものか

それについては担当課の方でご説明できると思います。(※)

(20)過去最も重い処分を自らに課さないのか

今回の事案の受け止め方がいろいろあると思います。私自身、市民の皆さまの信頼を損ねたという意味で、大変重い事案だと受け止めています。仙台市政の中で、例えば贈収賄とか、いろいろな職員の不祥事がありました。今回懲戒免職が3人ということもあり、その数の多さも一つの大きな判断のポイントであると思います。私としては、20パーセントということを、総合的に考えたと申し上げるしかないわけであり、これが10パーセントでなく30パーセントでなくということについての明瞭な説明は難しいところです。

(21)市長の認識として、過去にあった監督責任を問われる事案としては最も重い部類ではないということか

大変大きな事案であり、そのこと自身、市民の方の信頼を大きく損ねたことは、最も大きいと言えると思います。ただ、それぞれの職員を処分し、また市長が自らを律する場面はいくつかありましたが、それぞれ性格が違っている部分もあり、その中でこれが一番目に重い事案であり、こちらが二番目ということを申し上げるのは困難かと思います。

(22)最も重い処分を下さないのは、一番重い事案とは考えていないからではないのか

過去の事案をご覧いただいて、ご判断いただければと思います。

(23)この処分について、市民はどうやって判断し、どう行動で示せばいいのか

私の給料については条例改正を経なければなりませんので、今後、市民の皆さまの代表である市議会において、これはいかがかということであれば、いろいろなご意見やお尋ねがあると思います。

(24)今回の事件が起きた原因として、庁内の意識や雰囲気など感じるものはあるか

私も長年職員として仙台市で仕事をしてまいりました。開票事務をしたことはありませんが、選挙事務にも投票受付などで携わったことがあります。私が入りました頃は島野市長の時代でしたが、島野市長は最初に当選される際に、選挙の票で裁判までになる事案があった上で市長になられた方でした。私の記憶としては、選挙は大変慎重を要するもので、代表を選ぶ中には結果が覆ることまである重大な事案だということを共有しながら、代々先輩の職員に教えられながら携わってきたと思っています。

今回選挙に関して、チェック機能が働かなかったことは大変残念でなりません。かつてあったはずの戒めが、団塊の世代などの職員が卒業していく中で、組織の風土としてしっかりと継承されなかったことが、あるいはあったのかもしれません。事例に基づく順法の精神は、しっかりと職員の中に引き継ぐような、今までの何となく自然に伝わっているはずという思い込みが、今の時代の大幅な人員の削減や組織の改変、また、これまでたくさんいた職員の卒業ということから、少し甘くなっていたのではないかという反省は私自身もございます。

(25)職員出身の市長であるため、組織として気のゆるみがあったのではないか

就任以来、市役所職員出身の市長であることは、折に触れて議会や市民の皆さまからも警鐘を鳴らしていただいています。私自身そのことについては十分自覚をしながら仕事を進めてきたつもりです。職員も、私が組織の中を隅から隅まで知っているが故に、簡単に報告で済む場合だけではない経験もしていると思います。知っているが故になおいっそう詰めをする、職員にとっては若干厳しめになる状況を作るように努力したつもりです。

(26)常態的に職員を管理する部署の必要性についてどう思うか

これまで、いろいろな不祥事がありましたが、仙台市はこの4月まで、組織としてコンプライアンスの担当部署を設けることはありませんでした。それまでは、組織の内部的な自覚と自助努力、あとは人事課で対応していました。世代の交代や組織の人員の削減など、いろいろなことを勘案すると、今までのような単純に自覚や組織の内部努力だけでは十分でないことも、今回あらためて痛感したところです。議会や第三者委員会からもそのご意見は強かったと承知しています。

今回担当課長を置きましたが、今後のコンプライアンスの検討が進む中で、なお果たすべきこと、やるべきことが多くなれば、組織として十分にそれを推進していくための対応も合わせて考えていかなければいけないと思っています。責任ある部署でしっかりと組織的に対応することが、これからに向けて欠かせないと思います。

(27)今回の処分者以外に、かかわった職員はいないと言い切れるか

どんな場合にも可能性はありますので、言い切ることは難しいとは思います。私どもとしては供述の一致を見ないところがあることも数点明らかにさせていただいた上で、広く関係者に聞き取りした結果ではこういう状況だということです。今回に関しては聞き尽くしていると思っています。

(28)他にも関わった人がいるかもしれないことになるが、市民に信頼してもらえるのか

私としては、今後、今回の処分を覆す、もしくは追加すべき重大な事案が生じうる状況の中で処分をしたとは考えていません。調べ得る限り事実の把握に努めた結果、処分をしているということです。

(29)過去の選挙関係書類の誤廃棄のうち、市で事実関係が把握できないので処分しない件があるのか

そうです。

(30)選挙の票が動かされていたことについて、あらためて考えを伺う

例えば今回、国民審査で最初に算出された持ち帰り票の数が1000に近いものでありました。1票というのは、たとえ1票であっても選挙の結果が覆ることがあるのは、誰しもが承知していることですし、ましてや1000という数は非常に大きなものです。1票そのものが非常に大事だということも含めて、投票行動のきちんとした結果への反映が、私どもに求められている最大の課題だということを、今回われわれは、2度3度としっかり胸に刻まなければいけないと思います。

(31)選挙を行い、自らの信任を問う考えはないのか

現在私としては、そのような考えは持っていません。

※)会見後の補足説明

過去において市長が減給した例

平成10年度に減額20パーセント、2カ月
平成16年度に減額20パーセント、3カ月

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