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更新日:2022年12月16日

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ラーメン店「くろく」こだわりの自家製麺をECサイトで【仙台市中小企業チャレンジ補助金取組事例】

有限会社g.b.c.d.の取組事例

青田玄社長
(くろくの味を家庭でも楽しんでもらうため、ECサイトを立ち上げた青田玄社長)

 有限会社g.b.c.d.は、ラーメン店3軒とカフェ、キッチンカーを運営する。青田玄社長は東京でラーメンの修業をした後、2006年に仙台初となる化学調味料無添加のラーメン店「仙臺(せんだい)くろく」をオープン。素材にこだわったオリジナリティのある味と、シックで落ち着いた外観・内装で人気を集めた。インバウンド客らを取り込みながら順調に事業を拡大し、店舗数・従業員数を増やしてきた中でコロナ禍の直撃を受けた。

 売上が2割まで激減する店舗もあったが、従業員の「ここで働き続けたい」という声に「雇用は店で守る」と決意。休業せず、行政の雇用調整助成金も受けなかった。落ち込んだ売り上げを少しでもカバーし、お客様にくろくの味を密を避けて楽しんでもらおうと、仙台市の中小企業チャレンジ補助金を活用してECサイトを立ち上げた。

『くろく本来の味』を家庭でも

 ECサイトも店舗と同様、添加物・化学調味料不使用、石臼挽き自家製粉小麦を使った自家製麺などのこだわりを貫く。「『くろく本来の味』を家庭で食べてもらえなければ意味がない」と青田社長。定番のラーメンや水餃子、チャーシューなどの他、オリジナル調味料、運営するカフェの人気メニューである自家製キッシュも提供する。巣ごもり需要に対応して開発した「おうちで自家製麺」は、板状の生麺を自分で好みの太さに切る楽しさが喜ばれた。

 密を避けるレジャーとしてブームになっているキャンプ・バーベキューに注目し、屋外で食べやすいメニューも充実させた。炭火であぶると風味がいい「厚切りローストポーク」はすでに人気商品。更に新しく開発したのが、鍋一つで短時間調理できるキャンプ専用ラーメンだ。乾麺やインスタントにはない本格的な味を追求し、キャンプに加えて家庭での夜食や軽食にも活用してもらえる。栄養バランスを考え、キャロットラペなど野菜の惣菜も合わせて販売する。

キャンプ専用ラーメン

(新たに開発したキャンプ専用ラーメン)


食に楽しさや面白さをかけ合わせてドラマを 

 ECサイトの導入は、全国どこにでも安定的に自店の味を提供できるのが大きなメリット。例えばイベント出店時には限られたメニューしか提供できないが、「他のラーメンも食べてみたい」という人にはサイトからの購入へ誘導できる。旅行中に仙台で食べて気に入った人も、自宅から購入できる。「だからこそ、品質に妥協できない」と気を引き締める。

 「食べるとは生きるための行為」と考える青田社長。余計なものを使わず素材を厳選するのは、”本物”を使い、手のかかったものを提供したいという思いからだ。そして、「食に楽しさや面白さをかけ合わせてドラマを起こしたい」とも話し、店舗では「店主の気まぐれ限定メニュー」として珍しい食材やスープを使ったラーメンも提供する。ブレない芯と、食の楽しさを追求する好奇心が同居する。「自分に恥じない仕事ができているか。常にそれを考えている」と眼光鋭く話した後で、ECサイトの目標を尋ねると「仙台市のふるさと納税に採用されたいな」と笑顔を見せた。

(令和4年11月取材)

 

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