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更新日:2017年3月31日

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平成29年度仙台市の主要事業・仙台らしさで挑む、まちづくり推進の年

仙台らしさで挑む、まちづくり推進の年

写真:仙台市
写真:仙台市長 奥山恵美子

仙台市長
奥山 恵美子

 全国的に少子高齢化が急速に進み、東北の人口が900万人を割り込む中、これからの本市に求められるのは、将来にわたって人々をひきつけ、活力を持った都市であり続けるための基盤づくりです。大震災の経験を踏まえ、海外にも通ずる独創的なまちづくりを進め、東北を力強く牽引(けんいん)する都市へと発展させていかなければなりません。

 折しも本年は、仙台藩祖・伊達政宗公の生誕450年にあたります。政宗公は諸国から人材を招き、城下に新しい文化の風を吹き込むとともに、治水技術を高め四ツ谷用水に代表される上下水道システムを整備するなど、仙台のまちの原型を築かれました。知識や技術を外部から積極的に取り入れ、自らを変革する力へと変えていくしなやかさは、仙台に連綿と続く伝統であり、かけがえのない財産なのではないでしょうか。

 震災の経験をまちづくりに取り込み、「防災環境都市」という新たな都市像を形作っていることや、市民や起業家の方々が柔軟な発想で地域課題の解決を図る国家戦略特区の取り組みなども、仙台が持つ変革力の表れだと思います。

 一方、私たちの身の回りには、何気なく見過ごされてきた可能性が数多く眠っています。こうした「地域」の潜在力に焦点を当て、行政が多様な主体のつなぎ手となって地域力を育てる仕組みづくりをスタートさせます。地域発の新しいまちづくりが重なり合うことで都市としての総合力が高まり、深みのある都市の魅力へとつながります。このような考えのもと、新年度を「仙台らしさで挑む、まちづくり推進の年」と位置付け、さまざまな施策を推進します。

都市個性を生かした交流都市づくり

写真:定禅寺通

道路空間の活用などにより、定禅寺通の活力とにぎわい創出を目指します

 仙台を代表する都心空間であり、文化的施設が連なる定禅寺通について、杜の都の風情を感じさせる、都市の文化が薫る街区の形成に向けた検討に着手します。併せて、市内中心部の遊休不動産や公共空間の利活用を促進し、新たなにぎわいの創出と、魅力ある都市空間の形成を進めます。

 政宗公生誕450年を記念し、博物館において特別展を開催するなど、政宗公の事績を広く発信します。また、楽都仙台ならではの文化拠点となる音楽ホールの整備について、本格的な検討に着手します。

写真:11月に開催する「世界防災フォーラム」では、震災の教訓と防災・減災の取り組みを世界に発信します

11月に開催する「世界防災フォーラム」では、震災の教訓と防災・減災の取り組みを世界に発信します

 交流人口の拡大に向けては、スイスのダボスで開催されている防災会議と連携した「世界防災フォーラム」を11月に開催するほか、昨年で東北六市を一巡した東北六魂祭の後継イベントとして「東北絆まつり」を仙台で開催します。また、東北各都市と連携し、外国人観光客誘致に向けたプロモーションを展開します。

 東京オリンピック・パラリンピックに向けたホストタウン事業として、イタリアの青少年とのスポーツ交流を行うほか、引き続き事前キャンプの誘致を進めます。

地域から発想する仙台型まちづくり

 郊外住宅地や西部地区において、市民、地域団体、NPO、事業者の方々などと共に、人口減少や超高齢化社会の到来を見据えたまちづくりプロジェクトを進めます。

 地域経済に関しては、広がりを見せるIT企業の立地を促進するとともに、起業家の成長に向けた集中的な支援プログラムの実践など、起業支援をさらに推進します。また、新たに開設する「中小企業活性化センター」を活用し、中小企業への支援を強化します。さらに、国際経験が豊かな人材の育成や学生の地元定着を促進するほか、農と食を連携させたビジネスや、農業の収益向上に向けた取り組みを積極的に後押ししていきます。

 子育て支援については、10月から子ども医療費の通院助成の対象を中学3年生までに拡充するほか、放課後児童クラブの受け入れ枠の拡大など、子育て環境の充実化に取り組みます。いじめ問題については、小学校における専任教諭を増員するなど、早期発見、早期解決に向けた対策の充実を図ります。

 高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができるよう、本年度から開始する介護予防・日常生活支援総合事業を推進するとともに、地域における支え合いの体制づくりを進めます。また、障害および障害者への理解を促進するための普及啓発を引き続き行うとともに、障害者支援施設等の防犯対策を強化します。

防災と環境を基軸とした未来を創るまちづくり

写真:復興公営住宅では、住民によるコミュニティーづくりが進んでいます

復興公営住宅では、住民によるコミュニティーづくりが進んでいます

 東部沿岸地域の防災集団移転跡地について、市民や事業者の方々の自由な発想や提案を取り入れながら、活気あふれる地となるよう検討を進めます。東六郷小学校跡地についても、地区の新たな交流拠点となるよう利活用を図ります。かさ上げ道路等の整備や沿岸部の緑の再生・創出に向けた取り組みを着実に進めるとともに、被災された方々が再建先で安心して暮らせるようコミュニティーづくりへの支援も継続します。

 また、災害が発生した場合に迅速・適切に災害への対応行動を起こせる「防災人」の育成を進めるほか、津波の脅威を実感する震災遺構として保存・整備を進めてきた旧荒浜小学校を一般公開するとともに、市内中心部におけるメモリアル拠点施設の整備に向けた検討をさらに深めていきます。

 環境に優しいまちづくりを推進するため、本市の多様な生物や自然、豊かな生態系への理解を深めるための機会を幅広く提供するほか、若者や地域の方々との協働により、一層のごみの減量や分別・リサイクルを促進します。

 市役所本庁舎については、老朽化に伴い建て替えが急務であることから、防災環境都市にふさわしい災害対応機能を備えた新庁舎の建設に向け、基本構想の策定に着手します。

 先行きが見通しづらい時代環境ですが、これまでの仙台の伝統に加え、震災を経て私たちが身に付けた新たな力を武器に、市民の皆さまと行政が共に力を合わせて、一歩一歩確かな歩みを続け、仙台のまちが一層の輝きを放つよう、全力を尽くしていきます。

 

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