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更新日:2024年4月4日

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麻しん(はしか)について

麻しん(はしか)の国内発生事例について

近年、国内では、海外からの輸入症例を発端とした麻しんの集団感染が散見され、発生動向に注意が必要です。発熱、発しん等の麻しんを疑う症状が現れた場合は、事前に医療機関に電話連絡の上、指示に従い受診してください。また、移動の際は、周囲への感染を拡げないよう、公共交通機関の利用を可能な限り避けてください。

発生状況は下記ホームページで確認することができます。

国立感染症研究所ホームページ「感染症発生動向調査」(外部サイトへリンク)

医療機関の皆様へ

麻しんの国内外での増加に伴う注意喚起について(再周知)(PDF:70KB)

(別紙)【一部改正】麻しんの国内伝播事例の増加に伴う注意喚起について(協力依頼)(PDF:116KB)

 

麻しん(はしか)とは

麻しんは、麻しんウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症として知られています。

麻しんウイルスの感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染で、ヒトからヒトへ感染が伝播し、その感染力は非常に強いと言われています。免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症し、一度感染して発症すると一生免疫が持続すると言われています。

妊娠中に麻しんにかかると流産や早産を起こす可能性があります。妊娠前であれば未接種・未罹患の場合、ワクチン接種を受けることを積極的に検討すべきですが、既に妊娠しているのであればワクチン接種を受けることが出来ませんので、麻しん流行時には外出を避け、人込みに近づかないようにするなどの注意が必要です。

 

症状

感染すると約10日後に発熱や咳、鼻水といった風邪のような症状が現れます。2~3日熱が続いた後、39℃以上の高熱と発疹が出現します。肺炎、中耳炎を合併しやすく、患者1,000人に1人の割合で脳炎が発症すると言われています。死亡する割合も、先進国であっても1,000人に1人と言われています。

その他の合併症として、10万人に1人程度と頻度は高くないものの、麻しんウイルスに感染後、特に学童期に亜急性硬化性全脳炎(SSPE)と呼ばれる中枢神経疾患を発症することもあります。

 

ワクチンについて

麻しんは感染力が強く、空気感染もするので、手洗い、マスクのみで予防はできません。麻しんの予防接種が最も有効な予防法といえます。また、麻しんの患者さんに接触した場合、72時間以内に麻しんワクチンの接種をすることで、麻しんの発症を予防できる可能性があります。接触後5、6日以内であれば、γ-グロブリンの注射で発症を抑えることができる可能性がありますが、安易にとれる方法ではありません。詳しくは、かかりつけの医師とご相談ください。また、定期接種の対象者だけではなく、医療・教育関係者や海外渡航を計画している成人も、麻しんの罹患歴がなく、2回の予防接種歴が明らかでない場合は予防接種を検討してください。

麻しん含有ワクチン(主に接種されているのは、麻しん風しん混合ワクチン)を接種することによって、95%程度の人が麻しんウイルスに対する免疫を獲得することができると言われています。また、2回の接種を受けることで1回の接種では免疫が付かなかった方の多くに免疫をつけることができます。2006年度から1歳児と小学校入学前1年間の小児の2回接種制度が始まり、2008年度から2012年度の5年間に限り、中学1年生と高校3年生相当年齢の人に2回目のワクチンが定期接種として導入されていました。

ワクチン接種後の反応として多く見られる症状として発熱、発疹、鼻汁、咳嗽、注射部位紅斑・腫脹などがみられます。重大な副反応として、アナフィラキシー、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)、脳炎・脳症、けいれん、血小板減少性紫斑病ごく稀に(0.1%未満)報告されていますが、ワクチンとの因果関係が明らかでない場合も含まれています。

なお、麻しん含有ワクチンは、ニワトリの胚細胞を用いて製造されており、卵そのものを使っていないため卵アレルギーによるアレルギー反応の心配はほとんどないとされています。しかし、重度のアレルギー(アナフィラキシー反応の既往のある人など)のある方は、ワクチンに含まれるその他の成分によるアレルギー反応が生ずる可能性もあるので、接種時にかかりつけの医師に相談してください。

 

Q&A(厚生労働省Q&A引用)

Q.外国で麻しんになると大変なのですか?

A.特に麻しんの発生がない、あるいは非常に少ない国・地域では、滞在中に麻しんを発症すると、感染の拡大防止のため、発症した本人の移動制限だけでなく、同行者の移動も厳しく制限されることがあります。

 

Q.海外渡航に際して、麻しんについて注意すべきことはありますか?

A.多くの南北アメリカ(輸入例とその関連)、中東、ヨーロッパ諸国は、年間数例から2桁までの非常に少ない報告数にとどまっています。日本も2015年3月に世界保健機関(WHO)の西太平洋事務局から麻しんの排除状態と認定されました。
その一方で依然として多数の患者の報告があるのは、主にアジア及びアフリカ諸国です。中でも、地図中に茶色でしめされたウクライナ、インド、ブラジル、フィリピン、マダガスカルなどからの報告数が特に多いです。
日本を含めたほとんどの先進国では、麻しん対策として麻しんを含むワクチン(主にMMR[麻しん・ムンプス・風しん]ワクチン)の2回接種法がとられています。
こうした対策の結果、世界各国では麻しん排除を達成する国が増加しています。
2016年9月27日、WHOは、南北アメリカ大陸を含むアメリカ地域が麻しんの排除状態であると宣言しました。
しかし、麻しんが多く発生している地域がいまだに多くあることから、麻しんにかかった(検査で診断された)ことがない方が海外渡航される時には、あらかじめ麻しんの予防接種歴を確認し、麻しんの予防接種を2回受けていない場合、又は接種既往が不明の場合には予防接種を受けることを検討してください。

 

Q.ワクチン接種を受けた方が良いのはどのような人ですか?

A.定期接種の対象年齢の方々(1歳児、小学校入学前1年間の幼児)は、積極的勧奨の対象ですが、定期接種の時期にない方で、「麻しんにかかったことがなく、ワクチンを1回も受けたことのない方」は、かかりつけの医師にご相談ください。
平成12年4月2日以降に生まれた方は、定期接種として2回の麻しん含有ワクチンを受ける機会がありますが、それ以前に生まれた方は、定期接種として1回のワクチン接種の機会があった、もしくは定期接種の機会がなかった方となります。
そのため、麻しんにかかったことがなく、2回の予防接種を受ける機会がなかった方で、特に医療関係者や児童福祉施設等の職員、学校などの職員など、麻しんにかかるリスクが高い方や麻しんにかかることで周りへの影響が大きい場合、流行国に渡航するような場合は、2回目の予防接種についてかかりつけの医師にご相談ください。

 

Q.過去に麻しんにかかったことがあるのですが予防接種を受けるべきでしょうか?

A.今まで麻しんにかかったことが確実である(検査で麻しんの感染が確認された場合)場合は、免疫を持っていると考えられることから、予防接種を受ける必要はありません。
しかし、麻しんかどうか明らかでない場合はかかりつけの医師にご相談ください。
たとえかかったことがある人がワクチン接種をしても副反応は増強しません。
もし、麻しん又は風しんの片方にかかったことがあっても、他方にはかかっていない場合、定期接種対象者は麻しん風しん混合ワクチンを定期の予防接種として受けることができます。

 

Q.麻しんの予防接種を受けるのに、単独の麻しんワクチンの替わりに、MRワクチン(麻しん風しん混合ワクチン)を接種しても健康への影響に問題ありませんか?

A.麻しんの予防対策としては、MRワクチンは単独ワクチンと同様の効果が期待されます。
また、麻しんワクチンの替わりにMRワクチンを接種しても、健康への影響に問題はありません。むしろ風しんの予防にもつながる利点があります。
ただし、MRワクチンは、生ワクチンという種類のワクチンですので、妊娠している女性は接種を受けることができません。また、妊娠されていない場合であっても、接種後2カ月程度の避妊が必要です。これは、おなかの中の赤ちゃんへの影響を出来るだけ避けるためです。
また、麻しんの単独ワクチン、風しんの単独ワクチンの接種に当たっても、妊娠している方は接種を受けることはできません。接種後2カ月程度、妊娠を避けるなど同様の注意が必要です。

 

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  • 定期接種についてはこちら 

 「仙台市麻しん及び風しんの定期予防接種について」


(参考)厚生労働省ホームページ「麻しんについて」(外部サイトへリンク)

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お問い合わせ

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