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更新日:2016年9月20日

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第2回 テーマ「復興まちづくり 考えよう わたしたちのアクション」

せんだい市民カフェ 第2回「復興まちづくり 考えよう わたしたちのアクション」

1.趣旨

これからの復興まちづくりに向けて、「自分たちで」そして「協働して」何ができるかを、参加者同士で一緒に語り合い、考える場として開催しました。

2.行事概要

  • (1)日時 平成23年11月23日(水曜)13時から16時
  • (2)場所 せんだいメディアテーク 1F オープンスクエア

3.実施結果

(1)参加者

総参加者数 約70名

内訳 参加者51名、ゲストスピーカー1名、話題提供者4名、ナビゲーター1名、テーブルファシリテーター4名、その他見学者等

(2)プログラム

  • 開会
  • 趣旨説明
  • ゲストトーク
  • 話題提供
  • ワークショップ
  • コメント
  • 閉会

プログラム

4.ゲストトーク、話題提供

ゲストトークでは、ゲストに稲垣文彦さん(社団法人中越防災安全推進機構 復興デザインセンター長)をお呼びし、「復興まちづくり 仙台へのメッセージ –中越での経験から-」をテーマにお話いただきました。復興とは単に建物などを元に戻すだけではなく、人口やGDPでは測れないような、「豊かさ探し」であること、被災者が本来持っているものを引き出し、存在を認め、役割を持ってもらうことが復興になる、と中越での経験からお話いただきました。
続いての話題提供では、市内のNPOで活動をされている方からワークショップの4つのテーマ(A.地域の「つながり」を考える、B.子どもを地域で育む、C.地域資源を活かした賑わいを創る、D.体験を記録する・記憶を伝える)に沿って、その取り組みについてお話いただきました。

  • 「A.地域の『つながり』を考える」では、藤田佐和子さん(NPO法人市民福祉団体全国協議会・復興支援仙台事務所)に、仮設住宅でのコミュニティの場づくり「パラソル喫茶」の取り組みを通じた被災者支援についてお話いただきました。
  • 「B.子どもを地域で育む」では、大橋雄介さん(NPO法人アスイク)から、震災後から取り組んでいる避難所等の子どもたちに対する学習支援や今後の課題などについてお話いただきました。
  • 「C.地域資源を活かした賑わいを創る」では、米倉正子さん(NPO法人冒険あそび場-せんだい・みやぎネットワーク)から、若林地区で生産した野菜等を市内各地で販売する「産直広場ぐるぐる」の取り組みによる賑わい創りについてお話いただきました。
  • 「D.体験を記録する・記憶を伝える」では、佐藤正実さん(NPO法人20世紀アーカイブ仙台)から、市民が記録した震災の写真を収集・保存・記録し、震災の体験を後世に伝え残していく活動についてお話いただきました。

5.ワークショップ

各テーブルに参加者6~7名とテーブルファシリテーター1名が入り、全8テーブル(計59名)でワークショップを行いました。4つのテーマごと(各テーマ、2テーブルずつ)に分かれ、話し合いながら、ふせん等を使い模造紙にまとめ、最後にテーブルごとにまとめた内容について簡単に発表を行い全体で共有しました。

出された主な意見

  • (A.地域の「つながり」を考える)
    • つながる場(イベントなど)、いろいろな人と話す機会が必要。普段出てこない人が参加しやすいようにできればいい。若い人に参加してほしい。
    • つながるには信頼関係を気づくことが必要。つながった人たちからまずアクションを起こす。
  • (B.子どもを地域で育む)
    • 子どもに支援を与えすぎるのも逆効果か。「してもらう」、「もらう」のみではなく、もっと「やりたい」を大事にしたい。話し合いによって見えにくい課題も見えてくる。
    • 勉強だけではない地域のみんなが集まる“寺子屋”を作る。地域で家族のようになる。
  • (C.地域資源を活かした賑わいを創る)
    • 地域をよく知り、発信することで、地域資源が活かされ、いい人といい物があふれてくる。もっともっと仙台を知りたい。
    • 人は資源。居場所や役割が感じられるコミュニティづくりが必要。担い手としてもっと多くの学生を巻き込みたい。
  • (D.体験を記録する・記憶を伝える)
    • 話し合いをする機会、話ができる関係をつくることが、記憶を伝え残すことにつながる。歴史を知るおじいちゃん、おばあちゃんと次世代を担う若者の協働の場を。
    • 過去から学べることも多い。記録し、伝えることを通じて学び活かすことができる。振り返りをして、次の災害に向けた対策をする。

写真

写真/ワークショップの様子1 写真/ワークショップの様子2

写真/ワークショップの様子3 写真/ワークショップの様子4

写真/ワークショップの様子5 写真/ワークショップの様子6

6.コメント

ナビゲーターとゲストの稲垣さんからそれぞれの発表に対する感想などのコメントをいただきました。その後、稲垣さんにゲストトークを聴いた参加者からの質問にお答えいただきました。

稲垣さんへの質問(抜粋)

  • 被災した方が、自発的に新しい活動・取り組みを始めるために行った支援は何か?
  • ボランティアが地域に溶け込んでいくために必要なことは?自分はメンバーが固定しない中、苦労した。
  • ソフトなまちづくりとはどういうことか?
  • 支援の仕方が「物資」から他のものへと変化していった時期はあったか?

7.参加者の声(アンケート等からの抜粋)

「せんだい市民カフェ」に参加した理由

  • 「何かしたい。」という思いを形にするため、まずいろいろな方のお話を聞こうと思い参加した。
  • ボランティアをまだやったことがないので、実際に取り組んだ方の話を聞きたかった。
  • 第1回の「せんだい市民カフェ」にも参加したが、非常に面白かったため。
  • いろんな方と知り合い、話し合う機会に参加したかった。
  • 自分にも何か出来るのか考える機会になればと思い参加した。

本日の「せんだい市民カフェ」の内容について

  • 様々な年代、経験をしてきた方々と話し合えたのが貴重な経験になった。
  • 様々な考えを聞くことが出来て、改めて実行につなげられそうな可能性を感じた。
  • 多方面の様々な意見(自分では考えないことなど)を聞くことができ、充実していた。
  • 自分にはなかった考えをたくさん聞けて勉強になった。こんなに復興について考えたことはなかったのでいい経験になった。
  • もっとゲストや話題提供者のトークの時間があれば良かった。
  • もう少しワークショップの時間があっても良かった。時間が足りなく感じた。

「せんだい市民カフェ」に期待することや要望等

  • これからも市民の意見交換の場づくりをしていただきたい。
  • 今後も様々な形式・方法を取り入れて、次回また違った雰囲気の集まりになれば良いと期待している。
  • これからも続けていただきたい。つながりの大切さを改めて感じさせてくれるイベントだと思う。
  • 実際のアクションについても後押ししていけるような形になればいいと思う。
  • このような集いを知らないヒトも多いと思う。また、参加したいと思っていても、まだその一歩が踏み出せずにいる方も多いのかもしれない。参加しやすい導きができれば良い。

復興まちづくりについての思い、取り組みたいこと、未来の仙台に期待することなど

  • 復興計画を具体化していく中で、やはり市民の声を活かしていくことが大切になる。このような場を沢山設けていただいて、市民の声が活きた復興まちづくりを実現していただきたい。
  • まちが復興するだけでなく、ひとの復興をしていきたい。
  • ワークショップのときに出た案はぜひ実現させたい。
  • 復興には長い時間がかかると思うし、そのためのビジョンも簡単ではない。私も仙台に暮らす者として一緒に考えていきたい。
  • 震災以前に戻るのではなく、新しいまちをつくってほしい。それこそが真の復興だと考える。
  • 震災を教訓に、今わたしたちがやらなければならないことを真剣に考えていきたいと感じた。

8.まとめ

10代から60代まで幅広い年代の参加者が集まり、ワークショップでも活発な話し合いが行われました。閉会後も多くの参加者が残って他の参加者と名刺交換、情報交換をしている様子が見られたほか、アンケートでも、「様々な年代」、「様々な意見」とつながれたということに対して評価する声も多くいただきました。
アンケートにおける今後の「せんだい市民カフェ」運営に関する意見としては、「今後も続けてほしい」、「これからも意見交換の場づくりをしてほしい」など、「継続してほしい」という意見を多くいただき、また、「実際のアクションについても後押ししていける形になればいい」、「ワークショップで出された案はぜひ実現してほしい」などの声もあり、継続的な意見交換の場づくりと、参加者の思いを実際の主体的な活動につなぐ工夫が必要とされていることが伺えました。

お問い合わせ

市民局市民協働推進課

仙台市青葉区二日町1-23 二日町第四仮庁舎2階

電話番号:022-214-1089

ファクス:022-211-5986