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更新日:2022年1月28日

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音楽ホールと中心部震災メモリアル拠点の整備について(質疑応答)

令和4年1月27日

 

質疑応答の内容

Q1

青葉山交流広場に建設予定地が決まったわけですけれども、改めて市民にとって、また外から訪れる人にとってどういう施設になってほしいかという市長の受け止めを教えてほしいのと、県が考えている音楽ホールとの機能のすみ分けについてはどのように考えるか、教えていただければと思います。

A1

まず、県の考える新しい県民会館と本市の考える音楽ホールとの違いというのは、本市の場合は生の音を重視したような、そういうホールでございます。県が設ける新県民会館は、どちらかというと電子音ですとか、さまざまなミュージカルですとか、そういうような電子的な音を楽しむ場所というふうにすみ分けられていると認識をしております。それぞれ構想をこれから本市としても作っていくことになるわけですけれども、その役割分担というのでしょうか、それをしっかりと担保できるように調整をしながら進めていきたいと思っております。それと、この青葉山交流広場にそのように施設をつくるということを決断したというのは、やはり100万都市の中心部でありながら青々とした緑があって、広瀬川の清らかな流れがあり、そしてまた仙台のまち開きの始まりの場所でもあるという歴史的な重みもあって、今、東北大学も含めて学術拠点にもなっておりますし、それから県の美術館や仙台市の博物館などなど、大変ここのエリアというのは文化、芸術、学術の拠点という色合いを強くしていると思っています。その中に、私は国内最高峰の音楽ホールと言っておりますけれども、そういうものが造られることによってこのエリアの魅力というのがさらに高まっていくと思いますし、多くの方々にこの場所に訪れてもらって周遊していただける、そんなポイントになっていくのではないかと考えているところです。

 

Q2

県とのすみ分けなのですけれども、イメージとしては、市はオーケストラのような感じで、県の方がミュージカルとか、そういった(ものでしょうか)。

A2

ミュージカルといいましょうか、そうですね。電子音といったらいいのですか。

 

(文化振興課長)

仙台市の方で目指しております音楽ホールにつきましては、生の音源に対する音響を重視しておりまして、例えばですが、国内外の著名なオーケストラの公演ですとか国際音楽コンクール、「せんくら」の舞台となりますとともに、その他の市民の皆さまの舞台芸術活動の拠点になるものと考えてございます。新県民会館の方につきましてはポピュラー音楽ですとかミュージカル、そういったものに適した電気音響を重視したホールの整備が予定されておりまして、本市との役割、機能のすみ分けができているものと考えております。

 

Q3

音楽ホールに関しては、経済団体からも消費の喚起を促したりとか周遊性みたいな観点からもう少し市街地に造ってほしいという声が長く寄せられていると聞いています。とりわけ市街中心部への経済的な恩恵という観点から青葉山に造るというのに対する反対の声があったと認識しているのですけれども、市長はその点、どのようにご認識されていますか。

A3

確かに経済界などからはもう少し中心部に寄せた、具体的には移転後の県民会館の跡地というのでしょうか、そこに造ったらいいのではないかというご提言もいただいていたのは事実でございます。それもあって私どももあの地にそれでは考えるホールが入るだろうかということを専門家の方々も含めて検討させていただきました。また少し街区を広げた場合どうなるだろうかということも含めてですけれども、残念ながら少し面積には足りませんで難しいなと思ったところです。でも、言われるように、活性化、回遊性を高めていくという仕掛けというのは重要であると認識をしております。今、定禅寺通の活性化検討会の皆さま方も含めてさまざまな取り組みを展開しているところですけれども、そういう意味では何かしらの仕掛けというのもあの地に必要であろうなと思っているところです。また、青葉山交流広場への建設ということになりましたけれども、ここも地下鉄駅を含めてアクセスも十分ですし、また歩いて、そぞろ歩きで歩いていただいても、それほど中心部と遠くはないのですね。20分、30分ぐらいかなと思います。そういう意味ではどんんなふうに回遊が進むのかどうか、これはいろいろと知恵を絞りながらやっていくことはもちろんやらなきゃいけないと考えています。

 

Q4

立地の際の要件の中でやはり決め手となったのは、先ほどおっしゃったように面積だと考えていいでしょうか。

A4

面積だけではなくて、この地に、青葉山交流広場に建設をすることによって、あの青葉山エリアが持つ意味合いはさらに高まってくるのだと思います。そのことは仙台にとっては、仙台をよりアピールするいい場所であろうと思うわけです。海外から来られた方々が仙台の始まりの場所、仙台城址があり、ゆくゆく大手門もできることになりますし、今、仙臺緑彩館が形がだんだん見えてきていますし、そういう意味ではあのエリアというのは仙台にとって宝です。そこに新たな拠点ができるということ、これは大きな意味を持つのではないかと私は確信をしているところです。

 

Q5

それはつまり音楽ホールができることで、それが呼び水となって、例えばですけれども民間の別の施設ができるなり、住宅への投資が進むなり、そういう機能みたいなものがある程度拡充されていくというような期待という(ことでしょう)か。

A5

今おっしゃられたのは青葉山のあのエリアにということをおっしゃったのですか。それはなかなか難しい部分もあるのだと思いますけれども、青葉山の持っている、それこそ文化、芸術、歴史、学術、さまざまなところが集積をしている地域に、音楽ホールであり、そしてまたあの東日本大震災を経て災害文化を醸成して発信していく拠点ともなる、そして市民の皆さま方がそこで活躍をする、活動する拠点というのが加わることによって、あのエリアというのはまた変わってくるというか、活性化していくというのでしょうか、そういう意味合いで申し上げました。交流人口もきっと増えてくるに違いないというふうに踏んでいます。

 

Q6

音楽ホールと中心部震災メモリアル拠点の複合整備、今回この決断に至った一番大きなところはどういったところにあるのでしょうか。

A6

その2つの施設ともども東日本大震災を経験した本市にとってやはりとても親和性が高いということと、それと併せて施設整備をすることによってコストの面でもいろいろな共通して使えるところも出てきましょうから、コストの面でも効果が上がっていくなと思ったところです。

 

Q7

親和性というところになると、これは音楽ホールの場合はそもそも1992年に構想が立ち上がって30年ですけれども、特に東日本大震災以降、音楽の力というのが改めて再認識されたというところと、あと中心部震災メモリアル拠点ですから、やはり震災の伝承、風化させない、これを後世に伝えていくと。そういうところで親和性ということでよろしいのでしょうか。

A7

そうです。一義的にはそういうことですけれども、どちらも市民の皆さま方が活躍をする舞台にもなるという、この意味合いでもとても親和性があるのだと思います。

 

Q8

先ほど定禅寺通の県民会館跡地の話がありましたけれども、何らかの仕掛けを考えていくということですけれども、現時点でどういった機能が必要とお考えでしょうか。

A8

定禅寺通では車道を狭めて社会実験もさせていただいたところです。あのあたりの皆さま方も活性化のためにさまざまお考えをいただいて取り組みを進めているところですけれども、そこから県民会館でも年間多くの方々が活用されて、その後人が流れるエリアでもございましたから、それがなくなってしまうというのはいかにももったいないわけでして、県の所有地ではありますけれども、仙台市にとってもまちづくりで重要な地域であるというのは間違いがないわけです。これについては県ともいろいろとお話をさせていただきながらよりよい方向に進めることが重要であろうと、このような気持ちでお話をさせていただきました。

 

Q9

音楽ホールと中心部震災メモリアル拠点、これはどれぐらいのスケジュール感で完成させたいとお思いでしょうか。

A9

まず、今年の当初予算には基本構想の策定に向けて予算を計上したところですけれども、まだまだ先は長いと思います。

 

(文化振興課長)

一般的なスケジュールとなりますが、基本構想の着手から完成までに8年程度かかると見込んでおりまして、来年度、基本構想に着手したいと考えておりますので、その基本構想の中で具体的なスケジュールについては検討してまいりたいと考えております。

 

Q10

8年程度というと2030年度。

A10

(文化振興課長)

単純に8年ということでございますと、令和12年には施設の方の開館になるというようなスケジュールになっております。

 

Q11

複合化というもののイメージなのですけれども、単純に1つの施設の中に合築されているというイメージなのか、2つの建物が並んでいるというイメージなのか、どういうイメージで複合化なのでしょうか。

A11

これはいろんなイメージを持たれると思います。私の中でも、がっちゃんこという全く1つの建物というふうにはあまり想像ができないところでございまして、どういうふうになっていくのか、今後の構想をまとめていく上で大体の形が分かってくるのじゃないかと思いますが、全くのがっちゃんこということは考えにくいのではないかなと思っています。

 

Q12

普通1つの施設と考えた場合、それぞれに基本構想を作るというのはちょっとよく分からなかったものですから、ホールはホール、メモリアル拠点はメモリアル拠点で基本構想を作るというのだと、普通は1つの施設であれば1つの基本構想でいいはずなのでどうしてなのかなと思ったので。

A12

たぶん、それもそれぞれの基本構想があるところで、じゃあ複合って一体何なのだというところの、一緒になるところはやはり避けて通れない話でしょうから、それぞれ進めていく中で形が複合化施設について形が見えてくるのじゃないかなと思うのですけどもね。なかなかうまく今の段階で説明できなくて申し訳ないですが、補足するところがあれば。

 

(文化振興課長)

複合施設の基本構想につきましては、現時点ではございますが基本構想としては1本の基本構想にしたいということで考えてございます。ただ、やはりそれぞれの施設の持つ機能、役割ということがありますので、そういった部分については検討委員会の中でそれぞれの中で議論した形で最終的に1つの形に取りまとめていけるのが望ましいのかなと考えてございます。

 

Q13

では予算上だけなのですね、それぞれに付いているのは。

A13

(文化振興課長)

予算の方はそれぞれで分かれておりますが、基本的には合わせるような形で進めていきたいと現時点では考えております。

 

Q14

今回の立地場所の決定、かなり熟慮された結果だと思うのですが、その決断をするまでの過程の中で、杜の都の環境をつくる審議会の方から公園はそういう場所ではないという異例の提言というか意見が出たという局面があったかと思うのですけれども、あの杜の都の環境をつくる審議会の考え方なんかは市長の判断に影響されたのか。影響されたとすればどのようにそこを踏まえたのかというあたりを明かしていただければと思うのですが。

A14

杜の都仙台にとってそれはとても重要な提言といいましょうか、ご意見だったというふうに改めて思います。利便性と集客性を考えたときにどうかという議論などなどいろんなことを総括的に考えた上で、今回のこの決断、先ほど来ご説明申し上げましたけれどもその決断をさせていただいたわけでございます。