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更新日:2019年3月26日

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第7回ー協働がつなぐ仙台ー郡市長とふれあいトーク(1月24日)

1月24日(木曜)は、多世代型複合施設による地域共生に取り組まれている皆さんにお話をうかがうため、若林区なないろの里に平成30年7月に開設された「アンダンチ」を訪問しました。
懇談は、サービス付高齢者向け住宅の中のリビングをお借りして行いました。

「アンダンチ」とは

「アンダンチ」とは、サービス付高齢者向け住宅、看護小規模多機能型居宅介護事業所、企業主導型保育園、障害者就労支援事業所、レストラン等の各施設を備え、建物ごとに孤立しがちな福祉施設を集約し、地域住民が訪れ交流できる「街」として、株式会社未来企画が運営しています。
「アンダンチ」は、仙台弁の「あなたの家」から名付けられたものです。
医・食・住を備えた複合型施設の運営は全国的にも先進的な福祉の取り組みであり、世代を超えた共生のまちづくり事業として、仙台市企業支援センターのビジネスグランプリ2018大賞を受賞されました。

懇談会に参加された皆さん

福井 大輔(ふくい・だいすけ)さん   株式会社未来企画 代表取締役 
                    NPO法人まちあす 副代表理事
金沢 和樹(かなざわ・かずき)さん   株式会社ミツイ  代表取締役
                    NPO法人まちあす※ 副代表理事
村澤 美代子(むらさわ・みよこ)さん  大和蒲町地域包括支援センター
                    生活支援コーディネーター
岩間 学(いわま・まなぶ)さん     アンダンチ内
                   「和食レストランいろは」店長
※NPO法人まちあす 社会福祉事業を営む30代のメンバーが「仙台から福祉を変える」をモットーに人材育成や福祉・まちづくりに関する研修や啓蒙等の活動をしています。

懇談の様子左

懇談の様子右

市長
今日は、話し合いの機会をいただきましてありがとうございます。福井大輔さんとは、昨年2月のビジネスグランプリ授賞式で素晴らしいプレゼンを拝見させていただいたところですが、短期間でここまで施設が完成し、新しい地域の中で新たな福祉の形づくりに取り組まれているのですね。「アンダンチ=あんだのうち」の命名どおり、とても温かな雰囲気が感じられます。
 
福井さん
きれいな名前だと土着性が感じられないので、方言で親しみを込めました。
高齢者の暮らしを大切に、この食堂はリビングと呼び、テーブルや椅子も画一的に並べずに好きな場所にいられるような空間作りをしています。

市長    
金沢さんは、仙台市内だけでなく県内の各地でもサービス付高齢者向け住宅や介護付老人ホーム、放課後ディサービス、保育園等の経営と幅広く事業を展開されていますが、NPO法人まちあすでの活動を通して、ここアンダンチの取り組みともつながっているのですか。

金沢さん  
NPO法人まちあすは、様々な福祉関係の事業に携わる人たちの集まりで、意気投合した若手の経営者など10名程で活動を開始しました。
昔からの良いところは残しつつ、ICT化などの先陣を切って、「仙台から福祉を変えよう」ということをモットーに活動しています。

市長    
そういった向上しようというお気持ちが、相乗効果により、新たな福祉の広がりをさらに繋いでいるのですね。。

金沢さん  
私は、保育園と障害児向けサービス、障害者向けの就労移行支援、高齢者の有料老人ホーム、そして介護サービス事業を一貫して展開しています。

市長    
福井さんとのコラボに興味を持ち、関係性を作られたのでしょうか。

福井さん  
アンダンチを障害者事業所で働くスタッフ向けの保育園として、企業主導型保育園を採用するにあたり、彼からノウハウを教えてもらいました。
経営者の仲間同士で互いに切磋琢磨しアドバイスし合って、それぞれが各地域で事業の運営を展開しています。

金沢さん  
私と福井さんの保育園で、仙台市の待機児童60名を受け入れています。

市長    
ありがとうございます、まずはお礼を申し上げます。
二人ともお若いけれど、どういう理由でこの世界に入られることになったのですか。

異業種から、それぞれの思いで福祉の世界へ

金沢さん
私は二男で東京のIT会社に勤務していましたが、ある日、秋田県で高齢者福祉事業を営む父から突然電話が入り、宮城県で高齢者事業を始めないかと切り出されました。
周囲の99%には、大企業を辞めるのはもったいないといわれましたが、ある方から親孝行は親が元気なうちしかできないからと促され決断しました。
そこでいばらの道もチャンスと思い、角田市で介護付有料老人ホームを始めたのです。
そして80代の母親と50代の統合失調症の息子さんに出会ったことがきっかけとなり、障害の分野もやっていくことになりました。
更に若い介護職員が出産後に仕事を辞めなければならないと話すのを聞き、保育園の創設も自然な流れで出来てしまいました。

福井さん
私は塩釜市生まれで仙台の東華中、一高出身で、東京の大学へ進学後は商事会社の東北支店で仕事に就いていました。
結婚後、腎臓の専門医である義父が開業する際に、透析患者が少しでも安心して生活できる住まいを提供出来ないかという話が出たのです。
学生時代から起業したいという思いもあり、医療のバックアップの部分をしっかりやりたいと決断し、商事会社を退社しました。

市長    
ビジネスグランプリの授賞式では、若い起業家が新たな事業を創設し、見事にグランプリを手にされたお姿が頼もしく印象深かったです。
今日は、実現された「アンダンチ」に伺うことができましたし、この後に視察もさせていただくことですので楽しみです。
レストランは、入居者の方も利用出来るのですか。

岩間さん  
入居者には、玄米の給食を出しています。

市長    
岩間さんのお店は、今すごく注目を集めていますが、このアンダンチに開業された理由は、なぜですか。

福井さん  
「レストランいろはの店舗」を経営する「結わえる」という会社社長のライフスタイルや提案が面白く、寝かせ玄米のテナントを出してほしいとお声掛けをしたところ、東京に次ぐ4店舗目がこの仙台となりました。

岩間さん  
社長と店長の私は、アンダンチが地域とのコミュニティや障害者、高齢者の方々の社会性を追求した取り組みを目指していることを聞きまして、是非自分にやらせてくださいとお受けしました。

市長   
岩間さんのご出身は?

岩間さん 
宮城県出身ですが、東京でずっと仕事をしていたUターン組です。
福祉は未知の分野でしたが、玄米を通じて何か出来ればと福井さんと一緒に話し合いながら、勉強の毎日といったところです。

市長   
寝かせ玄米とは、どういうものですか。
高齢の方にとって食べにくいということはないのですか。

岩間さん 
玄米はスーパーパーフェクトフードなので、毎日食べ続けてアトピーやアレルギーのなかった昔に戻そうと取り組んでいます。
具体には内釜の入っている特殊な圧力釜で炊き、70℃以上の保温ジャーで寝かせると旨みとコクが増して食べやすくなるのです。
お年寄りの方からもおいしいと言ってもらっています。

市長   
地場で採れた野菜も使っているのですか。

岩間さん 
荒井地区の個人農家を福井さんから紹介され、旬の野菜を調理し提供させてもらっています。

福井さん 
市長が今年4月にふれあいトークでたずねた、一般社団法人ReRootsで活動された後に就農された方です。
大切な食の担い手である農家の方々と協力していきたいと他にも岡田地区の若手農家を紹介されて無理のない範囲でお店にも出品し、マルシェの販売にも来てもらっています。

市長   
玄米を食べたくてアンダンチにいらっしゃる方もたくさんいらっしゃるのでしょうね。

岩間さん 
まだアンダンチが広まっていない方々にも寝かせ玄米をきっかけとして、認知してもらえるような貢献をしたいです。

市長   
若い皆さんのネットワークの広がり、面白さは話を伺っていてもワクワクします。

金沢さん 
我々経営者メンバーは、例えば社会福祉法人にある理事会というような決定手順を通すような時間軸がないので、スピード感を持ってやろうと思ったら明日からにでも実行します。

市長   
村澤さんの包括支援センターは、どちらにあるのですか。
高齢者の方の少ないエリアのようですが、いかがですか。

村澤さん 
大和町で、蒲町中学校区がエリアです。
統計上も高齢化率は低く、周辺地域は高いです。
東西線が開通し集団移転により新しい町ができて、公営住宅へも新しい転居者が集まってきており、一からの地域作りをしていく必要があります。
ここアンダンチは、複合・共生型の環境で、訪れればいろんな人と会い、話しができるのが魅力です。
地域で安心して暮らせるように話し合い、高齢者を介護する方の苦労や思いを共有できるカフェスペースの提供をお願いしたところ快く、明日からどうぞとの返事をいただけました。

市長   
アンダンチがいろいろな施設を備え、コミュニティの中心にもなっていけるとの期待ですね。

村澤さん 
はい。高齢になっても認知症になっても障害があっても安心して暮らしていけるまちづくりの実現を目指しており、こちらが開所された時には、いの一番に見学したらヤギもいるし(笑)、非常に期待しています。

これまでの歩みとこれからへの展望など

市長
そうですか。開所して半年が経った今、どのように感じていますか。

福井さん 
地域のいろんな方に足を運んでもらえて有り難いと思っています。
入居者数は頑張っているところですが、少しずつメデイアの方にも取り上げていただき、視察にも来て頂いています。
8月に勢いで縁日をやった際には、いろはさんやボランティア、施設利用者のご家族にも協力していただけ、予想に反し300人以上が集まって2時には売り物も完売しました。
1ケ月半で僕らが目指す地域の人が行き交うという道筋が見えました。
また12月にはクリスマスマーケットを福祉系の職だけでなく、WEプロジェクトの知人とコラボして20団体ほどの物販、ワークショップ、出し物といった内容で実施しました。
蒲町中学校吹奏楽部の演奏によるオープニング、地元小学生のチアリーディングの発表や地域のカフェ等も好評だったので、継続してやっていきたいと思います。
村澤さんもおっしゃったように周辺地域の高齢化は激しく、震災で移転を余儀なくされた方もニュータウンに便利さを求める若い世代も如何にして交わっていけるかが重要だと感じています。
レンタルスペースの貸し出しにより顔見知りが増え、僕ら無しでもつながってもらえるといいなと思い、地域作りのための賑わい作りに注力している段階です。

市長   
当初想定されていたかは別として、いろんな広がりに手応えを感じていらっしゃるように伺えます。

福井さん 
はい。いろはさんも塩麹作りや餅花教室等を独自に開催し、地域に足並みを揃えてやってくださっていますし、これからももっともっと楽しくつながる形にしたいです。

市長   
金沢さんは今回のアンダンチにも関わりながら、この世界の未来をどのように思われますか。

金沢さん 
大規模の事業は費用が嵩み、起業して4年間で特色を活かしながら13事業を展開しているのですが、毎日がてんてこ舞です。

市長   
そうですか、すごい勢いの事業展開ですね。

金沢さん 
私が経営しているりっきーぱーく保育園では、世間では人材不足といわれる保育士に余裕がある状況です。なぜなら保育園を始める際に情報収集し、子育て・出産世代の潜在保育士が沢山いることに気が付いたからです。
そこで保育士の子連れ出勤を可として10人募集したところ、40人の応募がありました。
その後の問い合わせも続き、現在2つの保育園には子連れ出勤の保育士は20人弱います。

市長   
保育士自身のお子さんが保育園にいるのですか。

金沢さん 
それが問題ありますかというのが私の考えです。
保育士は保育のプロですので、自分の子ばかり見るはずはなく、何も問題はありません。
このように新しい発想で小さい事業を展開していきたいと考えています。
また、障害への偏見を無くしていく意味では、ホームページのブログ上で、障害のある方の顔を☆等で隠しているケースがほとんどですが、私のところでは改めて保護者に本人の掲載についての可否を確認してみると9割がいいですよと。
ブログをアップ後は、保護者から家では見られない表情や笑顔が良かったと言われました。こんな発想も一例です。 

福井さん 
こちらも高齢者のご家族の7割より同意書をいただきSNSで発信しており、遠方の方からブログを見ているよという声が寄せられています。
顔の表情は一番大切なので、それをぼかして掲載するというのは、気持ちの悪いものです。
障害者の家族も実は、そんなに気にしていないのだと思います。

金沢さん                                  
行政へ何かを提案すると、リスクがあるからと否定から入るところがありますがアクションが全てだと思っています。

市長                                    行政には国、中間自治体、基礎自治体の構図があり、仕事の仕分けがあります。
いろんな話を伺っても市の一存では出来ないこともあるのが事実で、すぐさま皆さんのように明日すぐに変えるというところまではいきません。
より良い方向を目指すところは同じだというお気持ちを受け止めさせていただきます。
福井さんもこの活動を通して、何か行政に不満なところはありますか。

福井さん                                 
ビジネスグランプリに始まり、市役所各局の担当者とお話する機会が増えました。
課長クラスとは何度も足を運んでいただき話をさせてもらっています。
そして小規模多機能事業者の連絡会、勉強会を市主導で始める際のメンバーに入って欲しいとのお話も受けていますので、よりよい地域作りを支えていけるよう考えていきたいです。

市長   
これから超高齢化社会を迎えるにあたり、新たな施設の設置についは人口動態や年齢構成がどうなるのかを含め、いろんな検討をしていかなければなりません。
新しい計画も着手していかなければならず、そういう時代の局面になっているものですから、現場のいろんなお考えを出しいただく仕組みは必要ですね。

福井さん 
大きな入所施設等のニーズはあるものの働き手が不足するため特別養護老人ホームやデイサービスには外国人技能実習生の受け入れが今年から本格的に始まりますが、小規模多機能や訪問介護等は対象とならないため、僕たちの事業に該当するサービスがありません。
勉強会では、働き手不足そのものではなく、外国人による多様性の広がりでより豊かになることが叶わないという意味での危機意識も持たなければといけないと思います。
在宅生活維持の部分で、小規模多機能や訪問介護がどれだけ機能できるのかが、これからの質を高める問題ではないでしょうか。

金沢さん 
その場合、言葉の壁が問題ですので、仙台弁講座の学校みたいなものがあると外国人も仙台弁がわかるようになり、面白いのではないでしょうか。

市長   
そうかもしれないですね。

村澤さん 
私は関西出身なので仙台弁、特に北の方は全く分かりませんでした。
高齢者支援に初めは戸惑い、ワンスモアみたいな感じでした。
仙台生活が20年経った今は、ある程度聞き取れますがそれと同じことがいえると思います。
それから先ほどの小規模多機能の地域密着の話ですが、中学校区に概ね一つでは、高齢者人口が増えるにつれ支援はパンク状態ですし、包括支援センターも人材不足になっています。
できれば小学校区の範囲であれば、もっと手が届くような気がしています。

市長   
これからまさに対応していかなければならない大きな課題だと思います。
この業界は今後ますます発展業種になるわけで、ICTとかけ合わせたり、アンダンチの場合は色々なところとのクロスがされているので、そういう形で新たな事業で新たな効率を目指せるこれから注目される分野として、どんどん出来ることが増えてくるであろうし、やっていただかなくてはならないと思っています。
事務局より、そろそろ時間ですというお知らせが出ましたが、あっという間の時間でした。
最後のまとまりにはならなかったかもしれませんが、これから私や仙台市に何かご要望を一つ挙げていただけますか。

伝えていきたいこと

岩間さん 
私からは、仙台の方に健康のため玄米を食べていただきたい。

市長   
お店に出て、日頃お客様にもそのようなお話をされているのですか。

岩間さん 
はい。寝かせ玄米でなくても玄米を、日本人は元来米を食する人種なので米を食べてください。
それで農業も盛んになり産業も盛んになります。
地方に点在している人々にも頑張ってもらうため、事業展開していきたいと考えています。

村澤さん 
地域作りは2、3年で出来るものではなく10年20年先を見て活動していかなければならず、支援者側も地域の中で働けるような仕組み作り、人材も長く活動できる仕組み作りを考えて一緒にやっていただければと思っています。

市長   
ありがとうございます。

金沢さん 
新しいまちづくりを仙台市と是非一緒にしていきたいです。
そのために、今日私はNPO法人まちあすを代表して来ています。仲間たちはいろんな想いを持っていますので市長と一緒に作っていきたいです。

市長   
ありがとうございます。

福井さん 
福祉事業者は、福祉の保険制度である程度収益性は確保出来ていると思います。
そのため、ある意味地域にとってアクションを取りながら開いていきやすいところがあると考えており、そういうマインドを社会福祉法人も持っているとは思います。
僕らは株式会社ですが、それを出来ることを証明したいと思っています。
子育てサークルに場所を提供していますが仙台市のHPの子育てサロンにアンダンチは掲載されているでしょうか。
自分たちの居場所や気軽に行ける場所を必要としているのであれば上手く使ってもらえる場所をオープンにすることで、もっと住みやすい地域になると思っています。
アンダンチに関しては、空き家等町や地域に関連した安心して住めるようなトライもしたいと考えています。
そして子どもが3人いることもあり、子どもたちにどんな未来を残していくのかを考えると教育が大切だなと考えています。
ここには、障害のある方や高齢の方、病気の方もいるので、皆さんと自然に触れ合うことで多様性を受容できるような人格形成につながっていると思っており、教育部門にも興味があります。
また友達が手掛けている荒井1号公園での幼児スポーツ教育事業のように、福祉事業者が介護に限らず地域に何が必要なのか先陣を切ってやっていき、福祉に関するボトムアップをしていきたいと思っています。

市長   
ありがとうございます。
限られた時間でしたが、このようなリビングでしかもjazzが流れているなかで、このようなお話を聞かせていただき、本当に豊かな時間をいただきました。
これからの仙台市政のなかでもヒントになることをたくさんお話頂けたと思います。
また是非いろんな場でご提言頂けますようお願いをして、懇談を閉めさせていただきます。
今日はどうもありがとうございました。

施設内左

施設内右

施設を見学しました

懇談のあと、フロア内で寛いでいた利用者の方々にもお話を伺いました。
また、敷地内の施設を案内していただき、保育園では園児たちと一緒に紙芝居を楽しみました。
飼育されている「ヤギの家」前には子どもの姿もあり、地域において多世代の交流が営まれている穏やかなひとときが感じられました。

保育園にて

ヤギの家

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