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更新日:2022年2月1日

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食肉部市況概要(平成30年)

と畜頭数

全国的に、肉牛は仔牛価格の高止まり、生産者の高齢化、TPP11の発効など厳しい環境ながら、和牛価格の上昇など明るい材料もあり、5年連続の減少から増加に転じた。しかし、価格面で不利な乳牛のと畜頭数は、減少傾向にある。

また、肉豚は豚流行性下痢(PED)の影響が落ち着き、全国的にほぼ前年並みとなるが、天候に左右され、月毎に見るとばらつきがあった。

 

当市場における平成30年の総と畜頭数は、127,857頭で前年と比較して5,900頭(4.8%)増となった。

  1. 成牛のと畜頭数は、17,486頭で前年と比較して869頭(4.7%)減となった。
  2. 豚のと畜頭数は、110,349頭で前年と比較して6,779頭(6.5%)増となった。
  3. 仔牛のと畜頭数は、19頭であった。
  4. 馬のと畜頭数は、3頭であった。

取扱状況

全国的に、牛肉は高価格帯の和牛が前年より増え、和牛の高値から値ごろ感のある交雑種も需要が高まった反面、乳牛は輸入牛肉との競合から減少した。高品質の銘柄牛等は各地市場との集荷競争が一層激化している。

豚はPED等の影響で落ち込んだ取扱頭数が回復した。夏場は猛暑等の天候の影響から減少したが、秋からは増体が進み前倒しで供給された。

また、輸入品と競合する牛肉の下位等級品や豚肉は、需要が市場外の輸入品へシフトする動きが続いている。

当市場における平成30年の総取扱頭数は、127,244頭で前年と比較して5,834頭(4.8%)増となった。総取扱量は、20,299トンで前年と比較して258トン(1.3%)増となった。総取扱金額は、20,915,769千円で前年と比較して1,244,017千円(5.6%)減となった。

1 牛肉

牛枝肉の取扱量は、7,704トンで前年※と比較して331トン(4.1%)減となった。取扱金額は14,948,323千円で、前年と比較して1,014,976千円(6.4%)減となった。

注:前年は第11回全国和牛能力共進会肉牛の部(全共)が当市場で開催され、当日の取扱金額が5億円余あるため、通常の市場取引における比較では5億円弱の減となる。

2 豚肉

豚枝肉の取扱量は、8,557トンで前年と比較して522トン(6.5%)増となった。取扱金額は、4,009,457千円で前年と比較して140,582千円(3.4%)減となった。

取扱量は、集荷努力により回復したが、後述の平均卸売価格の下落により取扱金額は減少した。

3 副生物

副生物の取扱金額は、436,326千円で、前年と比較して19,888千円(4.4%)減となった。

平均卸売価格

牛肉は、全国的に輸出や外食業からの需要が多い上位等級の相場が堅調に推移し、値ごろ感がでた交雑種も好調であった。反面、輸入品と競合する乳牛等の下位等級は値を下げた。また、同一等級内でも歩留りの差などにより価格格差が広がった。

豚肉は、全国的に前半はここ数年並みの相場で推移した。夏場、出荷減から上昇したが、高値から輸入品が多く出回り国産品の引き合いが弱まったために、秋から年末まで軟調相場で推移した。

 

当市場における平成30年の平均卸売価格(1キログラム当たり)は、下記のとおりであった。

1 牛枝肉

成牛全体では、1,940円で前年と比較して19円(1.0%)安であった。

和牛は、2,316円で前年※と比較して65円(2.7%)安であった。

交雑種は、1,440円で前年と比較して55円(4.0%)高であった。

乳牛は、593円で前年と比較して15円(2.6%)高であった。

注:前年の和牛平均卸売価格は、通常の市場取引以外の全共の取引(平均卸売価格6,077円)が平均卸売価格を押し上げている。

2 豚枝肉

豚全体では、469円で前年と比較して48円(9.3%)安であった。

 

注:全国の概況は、農林水産省の畜産物流通調査や独立行政法人農畜産業振興機構の需給動向を参考に、他市場の動向を踏まえ当市場が作成した。

当市場における平均卸売価格は、平成29年次から、各畜種別の取扱いの総金額を各総量で除して得た値としている。

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