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更新日:2016年9月20日

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日本初となるISO55001の認証を取得しました(発表資料)

(担当)建設局経営企画課
(電話)022-214-8509

仙台市下水道事業の管路部門が、国内で初めてISO55001の認証を取得しました。

ISO55001は、平成26年1月10日に、ISO(国際標準化機構)から発行された、アセットマネジメントシステムに関する国際規格です。

このたび、国土交通省の「下水道分野におけるISO55001適用ガイドライン検討委員会」の取り組みに参加し、認証機関による審査を受けたところ、平成20年度より導入に取り組んできたアセットマネジメントシステムの適合性や有効性が評価されたものです。

1 登録内容

(1)登録日

平成26年3月11日

(2)登録範囲

公共下水道事業、農業集落排水事業及び地域下水道事業、但しポンプ場及び浄化センターに関する業務を除く

2 仙台市下水道事業アセットマネジメントとは

(1)概要

中央自動車道笹子トンネル事故が示すように、戦後、集中的に整備した社会資本の老朽化が進んでおり、その維持管理や更新が大きな問題となっています。
仙台市の下水道事業でも同様に、施設の老朽化に伴う維持管理や更新事業の増大が見込まれます。これらの対策には多額の費用を要する一方で、下水道使用料などの経営資源は減少傾向にあります。

アセットマネジメントは、このような問題に対処するため、管きょや設備の劣化の度合いなどの詳細データを集積してリスク評価を行い、事業の優先順位に反映させることで、予算と職員を最適に配分するものです。

(※)アセットマネジメントシステムとは

アセットマネジメントを実施するために必要な仕組みであり、方針、目標、リスクや投資判断などの基準、プロセス(方法や手順)などからなります。

(2)主な成果

  • これまでの調査により、管きょは標準耐用年数の約1.5倍、設備は約1.5~2倍の使用が可能であることが明らかになり、更新回数を減らすことで、経費の抑制を見込んでいます。
  • リスク評価に基づいて、事業の優先順位付けを行い、平成26年度予算編成に反映させています。
  • 10カ所のポンプ場の長寿命化計画を策定し、約34億円を縮減しています。
  • 東日本大震災では、アセットマネジメント導入により整備したシステムを活用し、被害調査を円滑に行うことができました。

(3)今後の取り組み

震災の復旧事業を優先させるために、今回の認証の範囲から施設部門を除いていましたが、平成26年度に施設部門の認証取得を目指します。
下水道事業では今後とも、認証審査の結果に基づいて、アセットマネジメントシステムの改善を図り、効果的かつ持続可能な下水道サービスを提供してまいります。

参考

ISO

「国際標準化機構(International Organization for Standardization)」の略ですが、この機構によって定められた国際規格もISOとよばれます。例えば、「ネジの規格」を世界共通にすると、同じネジがどの国でも調達可能となりますし、自国用・海外用で分けて生産する必要もなくなります。このように、さまざまな規格を標準化することで、世界中でのモノやサービスのやりとりをしやすくしている組織です。

ISO55001

ISO55001とは、国際標準化機構(ISO)が、平成26年1月10日に新しく定めた、アセットマネジメントシステムに関する世界共通の規格です。
下水道、道路、橋梁、鉄道、その他のエネルギー、通信といった社会インフラに関わる民間企業や地方公共団体等が、その社会インフラの機能を持続可能なものとするには、どのような組織、責任分担、方法で仕事をするべきか定めています。