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更新日:2016年9月20日

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発表項目以外の質疑応答の概要

平成28年4月19日

(1)G7仙台財務大臣・中央銀行総裁会議の効果によるインバウンド拡大への期待について伺う

東北は全国に比べると、インバウンドの点で遅れていると思います。政府も、東北の観光復興元年と位置づけていますし、今回のG7仙台財務大臣・中央銀行総裁会議は、世界に発信するまたとない機会だと思います。プレスセンターや会場周辺など、さまざまなところで、われわれの復興、東北の魅力が発信できるように、展示やエクスカーションを充実していきたいと思っています。

(2)震災時に多くの支援をいただいたG7各国に対し、どのように感謝を伝えたいか

G7各国は、大きな国力を持っていらっしゃる国々であり、アメリカをはじめ大変大きな支援をいただきました。私のあいさつや、プレスセンターでの展示などで、復興への感謝が伝わるように工夫していきたいと思います。

(3)熊本地震に対する市長の所感と、今後の仙台市の支援について伺う

熊本地震については、私も大きな関心と、今日で発災から6日になりますが、依然として亡くなられる方が増え続ける事態に、大変痛ましい思いでいます。被災地としては、避難所で困窮していらっしゃるご様子や、物資が届かないという悲痛なお声などを聞くと、5年前われわれが過ごした苦難に満ちた日々をあらためて思い出し、1日も早く、しっかりとした救援の手立てが講じられて、皆さんの暮らしが少しでも落ち着かれることを願っているところです。

われわれとしてお手伝いできること、お届けすることが可能なものについては、何なりとやっていきたいと思っています。先遣隊の職員の報告によると、交通の途絶や麻痺、情報の錯綜(さくそう)があるということですので、混乱を助長しない形で、しっかりとしたコントロールのもとに、適切なマンパワーや緊急的に必要な物資の支援に取り組んでいきたいと思っています。

(4)被災地からの要請や現場の状況を見て、支援を判断するということか

そうです。今回の場合も、保健師の要請があるかもしれないということで、各区保健福祉センターに、要請があればすぐに職員を出せるように、また1度出せば交代しながら長期に派遣することが考えられますから、長期の継続派遣を前提に準備するよう指示をしています。

おそらくもう少し落ち着いた後になると思いますが、多くの宅地が崩壊していますので、われわれの宅地復旧のノウハウや、今も人を出していますが、下水道など今後必要となる部分のマンパワーについては、要請があり次第、迅速にチームとして派遣できるように、人選や準備を指示しています。

物資については、当時避難所ではアレルギー対応食に苦労したので、今回もアレルギー用のミルクは既に送っています。そのほか、小学生のアレルギー対応食などの必要があればすぐに送り出せるように、先を見据えながら準備だけは常にしておく状況で、待機をさせているところです。

(5)被災直後の対応を指揮した立場として熊本の被災地においてどのような課題があると考えるか

指定避難所以外の避難所も多く開設されていると聞いています。私どもも当時そうでしたが、避難所にきめ細かく物資を配送する、どこで何が必要で、それをいつ届けられるか、物流のコントロールが極めて難しかった認識を持っています。

これは自治体や国、県など、いわゆる官の側だけでは、なかなか難しい部分があったと思っています。緊急時の5日間ぐらいは、自衛隊が一部を担ってくださったり、民間の宅配事業者がノウハウを提供してくださったり、いろいろと支援をいただきました。物流に関する専門的知見を結集したコントロールタワーをしっかりと構築することが、今回も一定期間長期に避難所生活をおくる方もいらっしゃる気がしますので、とくに長期の場合は必要であると思っていました。

(6)熊本市からは具体的な支援要請があったのか

既に土曜日に第一陣が出ましたが、熊本からは粉ミルクや飲料水のペットボトルが不足しているというお話をいただきまして、12トントラック車で発送させていただきました。日本水道協会からは、水を入れる給水袋を大量に欲しいというお話がありまして、これも提供済みです。

(7)被災直後から時間が経つと必要な物資が変わってくると思うが、その後の要請はあったのか

追加の物資要請については報告を受けていません。どれくらい長期化するかにもよりますが、東日本大震災の際は、高齢の方から「入れ歯を入れておくケースが無いか」と言われました。誤嚥性肺炎を防ぐために歯磨きが大事だという歯科医のご指導がありましたが、避難所で歯ブラシを大量に入手することが難しくて、神戸市からいただいたこともありました。今後、避難所生活が長くなると、薬箱や歯ブラシなど、日常生活に必要なものの要望が出てくるかもしれません。ただ、九州一円の中で調達できるかもしれませんので、こちらの在庫を確認しながら、要請があれば、すぐに送ることができるようにしたいと思います。

(8)宮城県は被災者の避難の受入れを表明したが、仙台市はどのように対応するのか

こちらにおいでになる方がいらっしゃるのであれば、仙台市でお受けする準備は可能だと思います。ただ、東日本大震災の時、宮城県内の被災者の方々は、同じ県内の他市町村に避難する場合でも心理的な抵抗を持たれたのが事実です。仙台市の東部地域の方にも、「秋保の温泉旅館に一時避難していただくのはどうですか」とお話させていただきましたが、皆さん「暮らしは大変だけれど、自分のふるさとを離れるのは心配で、たとえ荒浜と秋保の近さであっても抵抗がある」というお声が強かったものです。現地の方のお気持ちですので分かりませんが、九州の地からこちらにというご決断は、なかなか難しい感じもしています。

(9)避難者が来れば受け入れるのか、まずは被災地への支援を考えているということか

避難者がいれば検討します。ただ、われわれの時もそうでしたが、仮に家が全部倒壊しても、避難所や、これから仮設住宅も作っていくと思いますが、その地域での生活の安定が大局的には肝要かと思っています。

被災された方々は、ご自分たちの住んでいたコミュニティーから離れるより、コミュニティーの中で一緒に苦労する方を選びたいということが、当時のお気持ちだったと受け止めています。

(10)支援要請のルートはどのようなものがあるのか、また、要請がないと動けないものなのか

要請のルートは、まず政令指定都市の緊急援助のルートがあります。もちろん熊本市から直接のルートもありますが、大規模災害の場合、当該市は他市に個別に連絡をする余裕がないというのがわれわれの教訓でした。政令指定都市は大規模災害時にブロック分けをして、連絡担当の市と被災市の2本立てで対応に当たることにしています。今回の場合は広島市に司令塔の役割を果たしていただいています。すでに広島市の先遣隊は、熊本市へ入って災害対策本部と連絡をとりながら、必要な連絡をわれわれに伝えており、熊本市を煩わせることなく情報を共有できるようになっています。

そのほかに、消防、水道、下水道等については、全国的な災害時のネットワークがあります。非常用飲料水袋については、日本水道協会から要請がありました。保健師の派遣については、調整をしている厚生労働省から「仙台市として何人くらい出せるか」という相談がきています。

業務ごとに横の組織がある場合は、その統括部局の指示に従って傘下の各自治体が動くのが基本です。そうしませんと、派遣の現状を把握する責任あるポジションが無くなります。また、いろいろな人が来て、いろいろなことを聞かれるのは、被災した自治体にとって一番負担になります。全国に向けて指令を発するところはなるべくひとつにして、われわれはそれを受けて動く形になると思います。

(11)職員の派遣についても要請があれば出す備えはあるのか。それはどのような職員か

備えはあります。大規模な宅地被害が起きていますが、住民の皆さんにとって宅地は財産ですから、復旧に関して非常に大きな関心を持ってらっしゃると思います。今は人命優先の時期ですが、それが落ち着けば、宅地復旧をどのようにしていくのかご説明をしていかなければなりません。要望によると思いますが、仙台市でも宅地被害があり、復旧までにどのような国の制度を利用して、どのような手順で進んでいったのかなど、われわれの経験をお話するのであれば、土木系の宅地災害を担当した職員の派遣も考えられます。水道、ガス管、下水道が破損しているということであれば、調査復旧も含めて担当職員を要請に応じ派遣することも、これからも出てくると思います。

(12)東日本大震災の教訓が生かされているところと、課題であると思うところはどこか

いち早く国の支援体制が立ち上がり、知事の要請もあって自衛隊の出動も早期に決まりました。また、指定都市の災害対応など、広域災害の支援体制は、それぞれの部局がいち早く立ち上がったと思います。

課題としては、現地に行く交通網の途絶が激しく、各市町はそれぞれ小規模で、山間部ですから、おそらく避難所も遠隔地に点在しているところに、状況を把握し物流をきめ細かく届けることは、5日6日たった今日現在でも困難な状況にあると思います。難しいことですが、一つの課題だと思います。

われわれも一番大変だったのは、避難所一つ一つと連絡をとる電話回線が全部途絶し、防災無線もなかなかつながらなかったことです。今回の場合も、避難所それぞれに複数の連絡手段、衛星電話や防災無線、携帯電話、固定電話など、4種類か5種類の情報連絡手段があって、どれかが使えるという状況を作っておくことが必要でしたが、それが十分にできていたかというと、設備投資や費用、マンパワーなどで難しい部分だったと、私の憶測ですが思っていました。

(13)音楽姉妹都市である竹田市から支援要請はあるのか、また、仙台市として積極的な支援を考えているのか

竹田市と仙台市は音楽姉妹都市であり、われわれにとっては特別な市です。発災以来、定期的に電話をさしあげて現地の状況をお伺いし、支援が必要かお尋ねしています。一時期、避難者が増えたのですが、提供する物資はあるというお話でした。その後、避難している方も徐々に数が減って、住宅の安全を確認された上で自宅に戻る方が増えてきているということです。竹田市については、現在のところ物資また人的な派遣ともに大丈夫だという返事をいただいています。

(14)竹田市の状況に今後変化があれば、要請に基づき支援を行うのか

東日本大震災以降で、竹田市の災害支援にお伺いしたのは水害の時でした。2年くらい前に、阿蘇地方に集中豪雨が降り、竹田市は大変な水害に襲われました。そのときには保健師の派遣や、罹災(りさい)証明の発行のお手伝いのため、竹田市と柳川市など複数の市に伺いました。今後、梅雨時期などに今回の地震で緩んだ地面の土石流などが心配されます。竹田市とは定期的に連絡をとりたいと思います。

(15)八木山動物公園のチンパンジー脱走について、市長の所感と再発防止策を伺う

今回、幸いにも市民の方にけがはありませんでしたが、小さいお子さんや高齢の方がかみつかれたりする危険もありますので、動物の脱走はあってはいけないことです。安全が十分確保された上で、子供が動物とふれあっていただく場が動物園ですから、今回の事件については、市民の方に大変なご心配をおかけし、申し訳なく思っています。

おそらくは、思いがけない能力を発揮し、ジャンプして脱走したのだと思います。長年飼育している動物でも、想定を超える高い能力を発揮することがあるというのが今回の教訓です。あらためて、八木山動物公園として自分たちでしっかり安全性を検証することはもちろん大事ですが、同様の動物をたくさん飼っている他の動物園、または、チンパンジー、猿類について知見の深い方など、第三者の目で再確認していただき、その上で必要があれば安全柵を高くするなどの施設の工事を行い、安全を確保した上でお披露目を再開したいと考えています。それまでの間、チンパンジーは元気ですので、檻の中で見ていただくことはできるだろうと思います。大変申し訳ありませんでした。

(16)チンパンジー舎は建てて50年経つがこれまで改修要望はなかったのか

開園当時からの施設ですが、この間、特にチンパンジー舎について具体的な改修の要望があったという話は聞いていません。

(17)今後改修するのか

現状ではチンパンジーがジャンプして逃げたとしか思えません。我々が想定していたよりもチンパンジーの個体能力が高いということを認識しなければいけないと思います。それに対する物理的な安全策、考え方をもう少し深めて、より安全度の高い施設に手直ししていかなければならないと思います。

(18)観光ガイドブック「週末仙台」が人気だが市長の所感を伺う

配布窓口に並んだにもかかわらず、部数がなくなり、入手できなかった方もいらしたとのことで、人気が高いのはうれしいですが、申し訳ないという思いもしています。

郵送の部分では、配布部数の追加を検討するように、担当課へ指示をしています。

(19)仙台への誘客にどうつなげていくのか

今回の趣旨は、ガイドブックを見て仙台に来ていただくことですので、例えば羽生さんが育った、ふるさと仙台に足を運んでみようという気持ちになっていただけるように、これからも「週末仙台」をしっかりとお届けする、そしてご覧になった方においでいただけるよう頑張っていきたいと思います。

(20)オークションに出品されていることについて考えを伺う

非常に残念なことだと思います。今回は多くの方にご覧いただき、仙台の新しい魅力を感じていただくため、無料で配布をしました。オークションに出品することは、ご協力いただいた観光アンバサダーの福原さんや羽生さんの気持ちにも沿わないものですので、決して出していただきたくないですし、また、オークションへの入札も控えていただくようにお願いしたいと思います。

仙台市長 奥山 恵美子

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