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更新日:2016年9月20日

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市政だより2016年6月号・市政トピックス

平成28年熊本地震の被災地を支援
―東日本大震災の経験を生かして

写真:平成28年熊本地震の被災地を支援

4月14日と16日、熊本県熊本地方を震源とする最大震度7の地震が発生し、人的被害や建物の倒壊、土砂災害など、熊本県を中心に甚大な被害をもたらしました。

これを受け、市では災害見舞金200万円を熊本市に贈ったほか、物資の輸送や職員の派遣などの被災地支援を継続的に行っています。

物的支援では、4月16日に飲料水やアルファ米、粉ミルク、紙おむつなど計11品目を熊本市に輸送。その後も、現地からの要請に基づき、災害用携帯型簡易トイレや非常用飲料水袋、カセットコンロなどを届けました。このほか、住宅に被害を受けた方に対し、一時的な滞在場所として、市営住宅30戸を提供しています。

人的支援では、現地の状況調査のため、4月17日に先遣隊として職員2人が熊本市に出発。その後、保健師、土木職などの専門職や、避難所運営業務、罹災(りさい)証明受け付け業務および建物被害認定調査業務に当たる職員など、5月18日時点で延べ207人の職員を派遣しています。

また、4月18日から5月20日まで、市役所本庁舎や各区役所などに災害義援金の募金箱を設置。集まった義援金は、日本赤十字社を通じて被災地に送られました。

市では、今後も他都市や関係機関と連携を取りながら、一日も早く被災地が復旧・復興できるよう支援を継続していきます。

1万人を超えるランナーが力走―杜の都ハーフ

5月8日、第26回仙台国際ハーフマラソン大会(杜の都ハーフ2016)が開催され、1万3,336人の選手たちが新緑の杜の都を駆け抜けました。

今年は、国際姉妹・友好都市、交流促進協定締結都市からの招待選手のほか、昨年に引き続き「公務員ランナー」の川内優輝選手や堀江美里選手、リオデジャネイロ・パラリンピック代表の山本浩之選手など、多くの実力者が顔をそろえる注目度の高い大会となりました。

ハーフマラソン登録の部男子では、今井正人選手が1時間3分6秒で初優勝。同じく女子では、フェリスタ・ワンジュグ選手が1時間12分5秒で初優勝を飾りました。車いすの部では、山本浩之選手が45分43秒で4年ぶり3度目の栄冠に輝きました。

このほか、勾当台公園市民広場や楽天Kobo(コボ)スタジアム宮城周辺では、仙台マーボー焼そばや牛たん焼きなどの地元グルメの飲食ブースが設置され、走り終えたランナーや応援に訪れた人たちは仙台の味覚を満喫していました。

写真:杜の都ハーフ

晴天の下、一斉にスタートを切るランナーたち

「避難の丘」第1号が若林区井土に完成

東部沿岸地域の海岸公園で整備を進めている「避難の丘」の第1号が、4月末、若林区井土に完成しました。避難の丘は、津波が発生した際に海岸公園の利用者などが避難する場所として、蒲生・荒浜・井土・藤塚の4カ所に設置するもの。今回完成した井土地区の丘は高さ15メートルで、約700人が避難できます。

市では残り3カ所の整備を進めており、8月末の完成を予定しています。なお、避難の丘は、周辺の公園再整備が完了するまで(蒲生・荒浜は平成28年度末、井土は平成29年度末)は、緊急時のみの利用となります。

写真:防災あずまや

防災あずまや。ベンチの中に風雨よけのシートが入っています

杜の都を彩る「仙台・青葉まつり」開催

写真:仙台・青葉まつり

32回目を迎える「仙台・青葉まつり」が5月14日・15日の2日間開催され、およそ96万人の人々が祭りを満喫しました。

初日の「宵まつり」では、市内各所ですずめ踊りの競演が繰り広げられ、躍動感あふれる舞で観客を魅了。2日目の「本まつり」の時代絵巻巡行では、長野県から初参加の上田城甲冑(かっちゅう)隊も加わった武者行列を皮切りに、青葉神社の神輿渡御(みこしとぎょ)や山鉾(やまぼこ)巡行、すずめ踊り大流しなどが行われ、両日とも大変なにぎわいを見せていました。

「政宗が育んだ『伊達』な文化」が日本遺産に認定

仙台藩祖伊達政宗が仙台の地に華開かせた伊達家の伝統的な文化が、4月25日、平成28年度の「日本遺産」に認定されました。これは、日本の歴史や文化・伝統を物語として語る上で欠かせない地域のさまざまな文化財群を、「日本遺産」として文化庁が認定しているもの。伊達の文化の豪華絢爛(けんらん)さや粋な斬新さと、その後武士や庶民にまで広がりを見せたことが評価されたものです。

今回の認定には、国宝・大崎八幡宮や仙台城跡のほか、慶長遣欧使節関係資料やユネスコ無形文化遺産の「秋保の田植踊」、仙台七夕、堤人形など、多くの有形・無形の文化財が含まれています。

市政だより6月号7ページにて「4月20日」と記載しておりますが、正しくは上記の「4月25日」となります。お詫びして訂正いたします。

仙台市観光情報センターが開館

写真:仙台市観光情報センター

JR仙台駅2階の仙台市総合観光案内所が「びゅうプラザ仙台駅」内に移転し、「仙台市観光情報センター」と名称を変えて4月28日に開館しました。

新しい施設では、仙台・宮城を中心に、東北エリアの観光パンフレットを配置。広域の情報発信を行うほか、常駐する英語対応可能なスタッフによる訪日外国人への観光案内も行います。

今後は東日本旅客鉄道株式会社や東北観光推進機構などと連携しながら、仙台・宮城をはじめとした東北全域の観光ニーズに対応し、観光客の増加につなげていきます。

 

イラスト:杜のたより 市長コラム

大地震の経験を熊本支援に

東日本大震災から丸5年が経過した4月。「くまモン」のふるさと・熊本県を中心に、震度7の強い地震が襲いました。打ち続く余震におびえ、車中に寝泊まりする大勢の方々。給水車に並ぶ人の列。倒壊した家屋やブロック塀等。現地の映像に、往時を思い、胸を痛めた市民の皆さんも多かったことと思います。

全国20の政令指定都市では、平成25年12月、東日本大震災の教訓を生かし、大規模災害時に迅速な支援を行うため、「広域・大規模災害時における指定都市市長会行動計画」を策定しました。今回の熊本地震は、この行動計画の適用第一号となりました。

熊本では、台風や集中豪雨等による水害には備えていたものの、地震についてはほとんど念頭になかったそうです。発災直後は、現地支援本部設置担当都市である広島市と近隣の政令市で支援に当たっていましたが、気象庁の観測記録上も例が無いほどの余震が続き、避難が長期化。避難所運営が熊本市の業務復旧に大きな支障となったため、政令市全体で避難所運営支援員を長期派遣することになり、本市からは延べ73名が北区の避難所で支援業務を行いました。各専門分野でも、それぞれの業種の全国組織を中心に調整を行い、本市からは5月18日現在、災害廃棄物処理に関するノウハウを持つ職員延べ4名のほか、下水道調査等の職員を24名、水道局職員を16名、被災建築物応急危険度判定士を6名派遣。国からの要請に基づき、保健師の派遣等も継続しています。

大規模災害からの早期復旧には、こうしたノウハウを持つマンパワーのほか、時間の経過とともに変化する課題を的確に予測することが欠かせません。そのため、仙台市からユニークな支援物資として「東日本大震災 仙台市震災記録誌―発災から1年間の活動記録」を100部送りました。全786ページに及ぶこの記録には、避難所運営はもちろん、罹災(りさい)証明、各種給付の制度、応急仮設住宅、がれき処理など多方面にわたり、仙台の経験の詳細が詰め込まれています。熊本の皆さんが、我々の経験を踏み台に、復旧・復興の道を迅速に駆け抜けることを願っています。

仙台市長 奥山 恵美子

 

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