現在位置ホーム > くらしの情報 > 健康と福祉 > 健康・医療 > ひきこもり支援の充実に向けて > 「外に出てみたら、自分を理解してくれる人に出会えて、家族や自分自身も変わることができた」(30代、女性の場合)

ページID:69134

更新日:2023年6月19日

ここから本文です。

「外に出てみたら、自分を理解してくれる人に出会えて、家族や自分自身も変わることができた」(30代、女性の場合)

これまでのあゆみ

ひきこもりになったきっかけ

 小学校低学年では、友達の言葉で不安に感じることがあり、クラスに馴染めず、学校に通いたくない時期もありましたが、高校までは、とりあえず通うだけは通っていました。友達もいました。

 明るい性格でしたが、実はすごく人見知りでした。なるべく、(人見知りであることを)気づかれないようにしていましたね。

 高校では、先生の後押しもあって、生徒会やボランティア同好会に所属していました。それまでは、自分からやりたいというタイプではありませんでしたが、高校のうちだから、できることはやってみてもいいかなと思い、活動的でしたね。ですが、卒業前、周りが就職の準備を進めてる時期に、就職、進学、どれもしっくり来なかったんですよ。

 高校卒業後はふらふらしていました。元々、家にいることが好きな方でしたが、気づいたら20代半ばまでひきこもる生活をしていました。

ひきこもり当時について

 何かしらしなければとは思って、派遣会社に登録して、紹介された仕事をしていましたが、結局のところ、家にひきこもってしまうんです。

 20代を迎えたころには、全く家から出られない時期もありましたが、ちょっと頑張って出てみようと思う時期もありました。それを繰り返していた印象です。

 頑張りたい時期は、仕事や家のことをしていましたが、自室にこもる時期は、食事も疎かになっていたと思います。

家族との関係

 父は仕事が不規則で、母はフルタイムで帰宅が遅いため、家族で一緒に食事をすることはなかったです。祖母に預けられていました。

 父は昔から厳しい人でした。父の逆鱗に触れると手が出ることもあったので、家族みんな、気を遣いながら生活していました。

 高校卒業して定職に就かない時期は、何回か、父は(私と)ぶつからないように、母を通じて意見を言ってくることもあったのですが、「何かが違う」と感じたので、全部を真に受けないように、話半分でしか聞いていませんでした。

一歩踏み出したきっかけ

 自分自身もどうしたらいいか分からない部分があり、気持ちだけはずっと焦っていました。

 そのタイミングで、母が相談していた市の担当者が家に何度か来てくれました。その方が、精神科の医師に相談できる日を教えてくれて、相談してみてはどうか提案してくれました。

 精神科の医師の相談日に相談に行き、その後、その医師のクリニックに通うようになりました。最初は、両親も一緒に来るように言われ、両親のカウンセリングも含めて対応してもらいました。その後、次第に自分一人だけで、月に1回カウンセリングに通うようになりました。

 ため込むタイプで、家族にも話せないことも色々あったので、カウンセリングに通うようになって、初めて(自分以外の人に)分かってもらえた部分はありました。

 たくさん話も聞いてもらえましたけど、色々アドバイスももらえました。公共交通機関(を利用すること)に慣れることはできた方がいいと言われたので、今でも公共交通機関を利用するようにしてます。そこで色々提案してもらい、今の通所先を紹介してもらいました。

現在の環境

 今の通所先では、週3日軽作業、週2日お願いされてお寺の掃除をしています。自宅から通所先までの公共交通機関が不便で、最初は通うことに慣れるまで時間がかかりましたが、今では、週5日で、5・6年通い続けることができています。

 カウンセリングを受けていたクリニックにも2ヶ月に1回通院を続けています。必要に応じて、緊張を和らげる薬や睡眠導入剤を処方してもらっています。

 また、(母自身がカウンセリングを受けたことで)母にも、以前より、伝えたいことが伝わるようになりました。

今後の目標

具体的にやってみたいことはなくて、それが少し悩ましいですが、勧められたことは全部やってみて、それから(具体的にやりたいことを)考えようかと思っています。  

ひきこもり経験者として

ひきこもり当事者に声をかけるとすれば

 あまりかけられる言葉はないと思うんですね。「頑張れ」というのは、少し酷ですし。

 でも、必ず報われるときは来るはずなので諦めないでほしいなと思いますね。外に出たときに(誰かに)分かってもらえる日は来ると思います。

お問い合わせ

健康福祉局障害者支援課

仙台市青葉区国分町3-7-1市役所本庁舎6階

電話番号:022-214-8164

ファクス:022-223-3573