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更新日:2025年3月18日

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【仙台防災未来フォーラム2025】SDGs×防災×杜の都シンポジウム

【仙台防災未来フォーラム2025】SDGs×防災×杜の都シンポジウムを開催しました。

「仙台市SDGs未来都市計画」では、「世界に誇る『防災環境都市』」の推進をテーマに掲げています。国際的なSDGs都市ブランドとして「防災環境都市」を確立させ、持続可能なまちづくりに資する、先進的な経済活動が展開される環境を整えることで、地域経済の活性化にもつなげていくことを目指しています。

各家庭で備える防災対策の中にもSDGsにつながる様々な取組があります。企業の防災に関する取組や非常時に役立つ防災グッズなどについて学びながら、SDGsについて考えるシンポジウムを開催しました。

※【仙台防災未来フォーラム2025】の中の1プログラムとして実施しました。

チラシ

SDGs×防災×杜の都シンポジウムチラシ(PDF:1,933KB)

日時・会場

  • 令和7年3月8日(土曜日)9時45分~11時15分(開場9時30分)
  • 仙台国際センター展示棟 会議室2(仙台市青葉区青葉山無番地)

内容

基調講演 「アイリスオーヤマの防災に対する取組と防災グッズのご紹介」

 アイリスオーヤマ株式会社 渉外室室長 阿部 裕之 氏

 株式会社アイリスプラザ 法人事業部 福士 和明 氏

 (ゲスト出演)公益社団法人仙台青年会議所 理事長 後藤 泰己 氏

 本市は令和5年にアイリスオーヤマ株式会社と防災・減災や脱炭素の取組みをはじめとした、様々な分野にわたる包括連携協定を締結させていただきました。その包括連携協定による取組の一環として、企業の防災に関する取組のほか、SDGsにもつながる家庭で備えたい防災グッズをご紹介いただきました。

 

 <防災に関する取組>

  • アイリスオーヤマ株式会社は仙台市に本社を置き、東日本大震災を経験した企業。この被災をきっかけに、更なる防災用品の拡充や防災活動にも尽力するようになった。1
  • 東日本大震災直後は現金を持たずに急いで避難した方も多かったため、店頭でノートに帳簿をつけながら生活用品を渡したり、一部店舗で地元民に無料で灯油を配るなど、被災した翌週には生活用品を届ける活動を始めていた。このような被災経験が現在の防災用品の開発に活かされいる。
  • 能登半島地震でも発災翌日に支援物資を届けた。また、国からの支援物資の依頼を受けて、エアーベッドや水タンク、スリッパなど避難所での必需品から、仮設住宅の入居に必要となる家電製品・収納用品などの調達にも協力している。
  • 仙台市とはSDGsの取組の一環として、震災で失われた仙台東部沿岸の防災林の植樹活動にも協力している。

 <防災に関しての基本的な考え方>

  1. 自身の命は自らが守る「自助」の意識を持つ                                       防災の基本は自助の意識。自治体の支援範囲にも限りがあるため、自分の命は自分で守る。
  2. 災害時に備えて、どのような災害リスクがあるのかを家族と一緒に考える                              例えば、沿岸部では津波、河川付近は水害、住宅密集地であれば地震火災といったことが考えられる。
  3. 災害時に備えて、家族と逃げる場所を決めておく                                        災害によって通信が切断され、すぐに家族と連絡が取れない、再会できないことも想定して、平時から家族と避難場所について話しておくことが大切。
  4. 災害時に備えて、避難経路を確認しておく                                  特に地震火災の場合にはどのような経路で避難するかが重要となる。
  5. 災害時に備えて、火災や家具の転倒を防ぐ対策を行う                                          防災用品には避難時に必要なグッズだけでなく、自宅の減災に使われるグッズもある。災害リスクに応じた防災用品を備えておく。
  6. 災害時に備えて、備蓄品を準備しておく                                      仙台市内には約200か所の避難所があるが、受け入れられる収容人数は住民の約3割と言われている。自宅避難するための第一歩は備蓄品を備えておくこと。
  7. 災害時に備えて、地域や行政、ボランティアとの連携を図る                                   自治体やボランティアの方々と連携して避難所生活を支える。

 <家庭でできる防災・減災への備え>

  • 地震による災害を拡大させる大きな要因は地震火災。地震火災は複数か所で火災が発生することで消火活動が追い付かず、多くの住宅が焼失し、死者が発生してしまうというおそれがある。仙台市には長町利府断層があり、この断層で冬に地震が起きた場合、およそ900名の死者が出るとシミュレーションされている。このうち800名以上は地震火災が死亡原因となり、2万戸以上の住宅が火災によって消失するとも想定されている。
  • 震度5強程度の地震発生により、家具の倒壊や停電が発生し、その後、電気が復旧して通電した際に衣類の上に倒れた電気ストーブ等が原因よって発火してしまう、これが地震火災の原因の一例である。このような火災を止めるために、令和7年4月から国が停電から復旧しても人が操作するまでは通電しない感震ブレーカーの設置を推奨することとしている。2
  • 地震の影響でダイシン(ホームセンター)で最も多く売れたのは意外にもテレビであった。一般的に数百円で販売されている粘着マットを付けることで大きな揺れでも転倒を防止できる。             家具の転倒防止には「突っ張り棒」、地震の揺れで引き出しから物が飛び出すのを防ぐ「引き出しロック」、ガラスの破片が飛び散るのを防ぐ「飛散防止フィルム」など、地震に対する便利な防災グッズが数多くある。
  • 近年は温暖化の影響で台風やゲリラ豪雨といった水害も多い。自宅や会社に水が入らないようにする対策として、砂が入った土のう袋が一般的であるが、重量があり、運搬方法や保管場所が障壁となる。例えば、水を吸水して膨らむ土のうであれば、誰でも簡単に用意することが出来る。一方で、自宅などに入ってしまった水を排水するためには、汲水シートを用意しておくとシートの大きさよって7~20Lも汲水してくれる。
  • 東日本大震災ではインフラの復旧までに相当時間を要したため、自宅避難ではインフラの復旧までに必要な防災グッズの備えが必要。断水時は給水車が駆けつけてくれるが、自宅まで運ぶことに苦労するため、肩に掛けられるウォータータンクなどがあると便利。また、断水によってトイレが使えない時は凝固剤を使った簡易トイレであれば、水を使わずに対策できる。
  • QRコード決済など、近年、スマートフォンが生活に浸透している。モバイルバッテリーを携帯するも人も多く、こういった習慣も非常時に役に立つ対策。2~3日分の家電を動かすことができるポータブル電源は高価であるためハードルが高いが、ポータブルステーションならより安価で、10回以上スマートフォンを充電できて平時にはキャンプなどでも活躍する。3
  • ダンボールベッドを用意している避難所も多いが、床ずれのリスクや防湿性を考慮するとエアーベッドがより優れている。非常時だけでなく、キャンプや車中泊でも便利な上、コンパクトに収納することもできて保管場所にも困らないことから、宿直で仮眠をとる消防士の評価も高い。
  • 食料・水の備蓄には「ローリングストック」がおすすめ。「ローリングストック」とは必要量よりも少し多く持ち、普段使いをしながら、使った分を補充するという考え方。保存期限が長い保存食・保存水は一般的な食品と比較して高価であるが、普段使いしている食品を多めに確保しておくこの方法であれば無理なく備えられる。
  • 避難所へ避難する場合、何を持って行けばよいか。スリッパやマスク、毛布が代表的な防災グッズ。冬の避難所は寒く、低体温症のリスクがあるため、非常用保温アルミシートも揃えておきたいグッズのひとつ。
  • 現在、8世帯に1世帯の割合でペットを飼っていると言われている。原則、避難所にはペットも同行避難が可能とされている。ただし、避難所内では人と動物が生活するスペースが分けられるため、ペットキャリーやケージの準備が必要になる。生活環境が変わるとペットもストレスを感じるため、普段からケージなどに馴れさせて、非常時には使用しているケージ等を避難所へ持ち込むとペットも安心して避難できる。
  • 防災食というと「普段の食事と比較して味が落ちる」、「固い乾パン」というイメージを持つ人も多い。現在は種類も豊富な防災食が開発されている。子供向けに普段から食べ慣れているようなお菓子も長期保存可能な防災食として販売もされている。4
  • 水で戻して食べるアルファ化米は、防災食としてはもちろんのこと、キャンプでも手軽に食べることから海外でも人気が高い。また、アルファ化米の中には宗教上の禁忌品を除いて、ハラール認証を取得したものもあり、外国人も避難してくることを想定して、これらを備蓄している避難所もある。
  • 東日本大震災から約14年経過し、震災の記憶が薄れていくが、防災グッズ・防災食は大きく進化している。ぜひ3月11日をきっかけに毎年、防災対策を見直していただきたい。

 

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