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更新日:2018年2月1日

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平成30年第1回定例会に提出する議案について(質疑応答)

平成30年2月1日

 

(1)市長の初めての予算編成となったが、どのように評価しているか伺う

私自身初めての予算編成になったわけですが、厳しい財政状況の中ではありますけれども、選挙公約に掲げさせていただいた項目など、重点的な予算措置に努めてまいりました。とりわけ、喫緊の課題と申し上げてきたいじめ防止対策、子育て支援など、現時点で必要な施策を盛り込んだと思っていますし、現段階で可能な限りの予算措置もできたのではないかと自分では思っているところです。

 

(2)厳しい財政状況の中、今後どのように公約を実現していくのか考えを伺う

教育分野、子育て分野などに重点配分という形でお示しをしましたが、併せて税源涵養(かんよう)に向けた中小企業活性化の取り組み、産業振興、人口減少社会に向けて交流人口をどのように増やしていくかといったような各般の取り組みについても、併せて行っているところです。全体的なところを見ていただいて、それが郡カラーというふうに私自身は思っています。

少しお金がない中で、使うことばかりではないかというご指摘なのかもしれませんが、入ってくる方にももちろん心配りをしなければいけないという思いで、予算をつくっています。

 

(3)今回の予算編成にあたり、苦労した点や積み残しはあったのか

喫緊の課題と位置づけたもの、そしてまた、さまざまな現場に出向いていろいろな声をお聞かせいただく中で、私なりに整理いたしました。またこの間、市議会の皆さま方からもさまざまなご意見を伺う中で、今の段階で手を付けるべきと判断したものから、手を付けさせていただいたところです。選挙公約全てをできていないではないかというご指摘もあるかもしれませんが、それは4年というトータルの中でどのようにつくっていくのかということですから、そこは今必要であるというふうに、優先順位を付けた上で取り組ませていただきました。

35人以下学級の拡充は、これまでなかなかできなかったわけですけれども、大きな一歩をまずは踏み出すことができたのではないかと思っています。いじめの問題についても新たな組織を立ち上げることにしました。いじめ防止条例については、まだ先送りですけれども、新しく設ける組織の中で新年度に検討を本格化させていきたいと思っているところです。

 

(4)35人以下学級の拡充の対象を中学2年生とした理由を伺う

すぐさま全ての学年でというのはなかなかに大変なことだと思っています。中学1年生はすでに35人以下学級が実施されているわけですけれども、いじめの問題もあり、中学校の教員の皆さんの多忙化というご指摘があった中で、やはり手を付けるのはここだろうということで、中学2年生に拡充をしていくことといたしました。

 

(5)35人以下学級の拡充はどの程度の予算規模で実施するのか

(財政課長)

中学2年生に係る35人以下学級の拡充につきましては、44名の教職員増と教室の整備等も必要になるのですが、それはおおよそ30学級分と見込んでいます。35人以下学級の拡充にかかる経費としては約3億800万円を見込んでいるところです。

 

(6)今回の拡充で市内の中学2年生は全て35人以下学級になるのか

(財政課長)

35人以下学級を実現するために増築が必要な学校が1校あります。それ以外については、例えば春休み中の転入や転出などの状況がありますので、最終的な学級数は年度が始まってみないと固まらないのですが、できるだけ35人以下学級がすべての学校で実現できるように努力をいたします。増築が必要な学校についてはハード的なものはどうしようもない部分があるのですが、人的な対応、つまり人の増員という形では対応する予定になっています。

 

(7)全ての学級が拡充の対象ということでよいか

(財政課長)

そうです。

 

(8)子ども・子育てに重点配分したとのことだが、子ども・子育て予算が含まれる健康福祉費が減少しているのはなぜか

(財政課長)

健康福祉費の増減については全体で15億円ほどマイナスになっていますが、主な要素としては、平成30年度から国民健康保険制度の実施主体がこれまで市町村であったものから都道府県とされることに伴って、国県市の中でお金の流れが変わるという制度変更があります。その制度変更などにより、一般会計から国民健康保険事業の特別会計に出していた繰出金が36億7,300万円ほど大きくマイナスになるものです。一方で子ども・子育て関係につきましては、前年度比約20億円のプラスという状況であり、そういった全体の中で健康福祉費は15億円マイナスになっていますが、国保制度の制度変更によるものだとご理解いただければと思います。

 

(9)今回の予算は全体として昨年度より減少しているが、新規事業の財源確保のためにどのような工夫をしたのか

そもそも復興事業の終息ということもあるのだろうと思います。そういった中で、全体を通して、経済も見ていかなければなりませんし、今申し上げた重点配分をするところ、それぞれのところで知恵を出し、一つ一つさまざまな努力をしてもらって積み上げることができたのではないかと思っています。

確かに税収を上げていく取り組みというのは大切なことですから、そういう意味においては中小企業の皆さんの支援はもとより、今仙台で集積が進んでいるIT産業における人材の育成、確保についても支援をしていこうと思っています。それから、平成25年度に策定した「仙台経済成長デザイン」の計画期間が29年度末までですが、新年度には新たな方針も策定していきたいと考えています。既存企業の支援と成長産業の振興をそれぞれ集約していくという方向性で、経済局の組織も少しさわろうと思っています。今後の人口減少社会を見据えた地域経済基盤の強化を図るための方針を、組織改編も含めてしっかりと打ち出せるようにしていきたいと考えているところです。

新年度は次期総合計画の策定にも着手していきたいと考えていまして、仙台の10年先を見据えた議論を始める節目の年にしていきたいというふうにも考えているところです。

 

(10)経済局の組織改正は新年度からか

その方向です。

 

(11)地域経済の活性化に関する今後のビジョンを伺う

中小企業の皆さんに元気を出してもらわなければなりませんし、事業を続けていく上でもいろいろと事業承継についてのご心配事もあるようですので、そこを支援していきたいと考えています。また新たな成長産業の創出と言いますか、このことについてもさまざまな知恵を絞ってやっていきたいと思っています。それぞれの組織の中でいろいろと検討してもらいたいと考えています。

 

(12)新設するいじめ対策推進室の設置目的と所管する業務、いじめに関する各種の委員会の扱い等について伺う

なぜ市長部局に新たな組織を立ち上げるのかということについては、議会の中でも一定程度私の方向性と言いますか、考え方を示させていただいたと思います。いじめ対策は教育行政部門だけではなく、一般行政部門においても重要な課題として捉えていかなければならないと思いますし、教育局が所管しているのは市立の学校だけですが、仙台市内の全ての子どもたちを見ていかなければならないという考え方もあります。そこで一丸となって取り組むのだということで、子供未来局の中に新組織を作ることにしました。

専任組織では、いじめ防止条例の検討やいじめ防止に向けた取り組みの総括あるいは検証、関係機関とのネットワークの構築による連携強化、広報啓発といったことにあたってもらおうと思っています。これは外部の人たちを呼んでくるということではなくて、専任の市の職員の組織です。

さまざまな委員会、第三者機関との関係については、今動いている委員会等は集約をせずにそれぞれの形で今と同じように継続して動かしていかなければならないと思っています。総務局が所管しているいじめ対策等検証専門家会議と教育局が所管しているいじめ問題対策連絡協議会については子供未来局の新組織、いじめ対策推進室で担当する方向にしたいと思います。

 

(13)いじめ対策推進室の体制はどのようなものか。組織に教員は加わるのか

部相当のものにしたいと思っていますが、詳しい人員についてはまだ検討中で、最終的な調整中ということです。

 

(14)今回の予算に名前をつけるとすると

特に今回の予算に名前を付けようという考えはなかったものですから、とっさに何も浮かんではきません。3つの柱を付けましたが、それぞれの思いがそれらの3つの柱に込められていると私自身思います。ご期待に応えられないのですが、あえて名前を付けるということでもないかとも思います。