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更新日:2018年6月4日

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東北の3つの動物園が連携してアフリカゾウの繁殖に取り組みます(発表資料)

平成30年6月4日
(担当)建設局八木山動物公園
(直通)022-229-0122

 

国内動物園のアフリカゾウは、近年繁殖が見られず飼育展示の将来は危機的な状況にあります。このような中、距離的にも近い東北の3つの動物園がそれぞれ繁殖適齢の雄雌を飼育していることから、雄雌のペア環境を変えることなどを通じ、繁殖へ結びつける取り組みを昨年度から検討してきました。

このたび、具体的な取り組み内容が決定し、3園による連携協定について覚書を取り交わしました。ゾウを移動して繁殖に取り組む事例は全国的にも見られますが、今回のように地域の3つの動物園が相互に連携し、ゾウの交換により繁殖に取り組むのは国内で初めての試みとなります。

また、取り組みの詳細をお伝えするため、6月11日に3園による合同発表会を開催します。

 

1 取り組み概要

仙台市八木山動物公園、秋田市大森山動物園、盛岡市動物公園の3園がそれぞれ飼育している雌のアフリカゾウを移動し、雄雌のペア環境を変えることで繁殖につなげる。

今年度は大森山動物園の花子を八木山動物公園へ移動し、八木山動物公園のリリーを大森山動物園へ移動する予定。

2 報道機関向け合同発表会

(1)開催日時

6月11日(月曜日) 午後2時から

(2)会場

セルコホーム ズーパラダイス八木山(仙台市八木山動物公園)ビジターセンター 研修室

(3)出席者

仙台市八木山動物公園  園長 金集 隆幸

秋田市大森山動物園   園長 小松  守 氏

盛岡市動物公園     園長 辻本 恒徳 氏

群馬サファリパーク   園長 川上 茂久 氏
((公社)日本動物園水族館協会アフリカゾウ個体群管理者)

(4)主な内容

  1. 覚書趣旨説明
  2. アフリカゾウを取り巻く状況に関する説明
    説明者:群馬サファリパーク  園長 川上 茂久 氏
  3. 各園長のコメント
  4. 平成30年度移動計画説明
  5. 質疑応答

※発表会では移動予定の雌ゾウの映像を公開します。

参考

東北3園のアフリカゾウ

愛称 性別 年齢 備考
ベン 29 繁殖行動を認めず。現在雄と雌を分離飼育
人為的に精液採取可能 
南アフリカより1990年8月来園
リリー 29 数年前から性周期認めず※1 
南アフリカより1990年8月来園
メアリー 52

宮崎サファリパークより1983年9月来園

仙台市八木山動物公園のアフリカゾウ
愛称 性別 年齢 備考
だいすけ 29

交尾はしているが妊娠に至らず
市制100周年記念事業で南アフリカより1990年9月来園

花子 29 性周期認めず※1
市制100周年記念事業で南アフリカより1990年9月来園
秋田市大森山動物園のアフリカゾウ
愛称 性別 年齢 備考

たろう

28 過去に雌と交尾し、妊娠に至る。
マオと5回交尾行動有(射精まで至らず)
南アフリカより1991年11月来園
マオ 16 性周期あり。多摩からの借受個体(BL契約※2
東京都多摩動物公園より2006年6月来園
盛岡市動物公園のアフリカゾウ

※1 性周期認めず:卵巣活動が停止しており、性周期が認められないため繁殖できない。原因は特定されていないが、環境の変化などで回帰することもある。

※2 BL契約:ブリーディングローン。動物園同士が繁殖のために動物を貸し出し、あるいは借り入れる契約をいう。動物の所有権は残したままで、生まれた仔を貸し手と借り手で分配する。