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更新日:2016年9月20日

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発表項目以外の質疑応答の概要

(1)昨日、いじめ事件の遺族と面会して手紙を受け取ったようだが、その内容はどんなものか

お手紙は頂戴しました。一つには、大切なお子様を亡くされてご遺族がこの間いかに苦しい思いをしてこられたかということがございました。あわせて私が申し上げたことの意味・真意を確認するお尋ねもございました。またこの間の進め方についてのご遺族の思いというものもございました。

(2)長く非公表としていたいきさつの説明の際に、市側が遺族の意向ということを繰り返して、遺族を守ってくれなかったという話があったのか

そのようなこともお気持ちとしてございましたが、この間の経過をもう一度両者で振り返りまして、何月何日にこういうお話を申し上げたかとか、何月何日にご遺族からこういうお返事がございましたねということを確認した結果、なるほどそういうことでありましたね、ということは再度双方で確認することができました。その点は良かったと思います。

(3)手紙を読んでの所感を伺う

やはり、ご遺族の苦しみです。長い間慈しんでこられた、これからまさに大きく成長しようというお子様を突然亡くされてしまったことに対するご遺族の尽きない悲しみ、苦しみ、そういうものをあらためて感じました。大変苦しい中でも、教育委員会に対しても、今後のことを考えると、こういうことをしっかりと踏まえて欲しいという前向きなお気持ちとしてのご提言も含まれています。大変苦しい中を、非常におもんばかりながらご提言くださったことを、ありがたくも思いました。

(4)市や教育委員会の対応について厳しい意見もあったと思うが、いかがか

この間、ご遺族も本当にいろいろご苦労されています。また教育委員会と私も、その時々で誠実に対応していくことに努めてきたつもりではありますが、ご遺族にとっては、こういう表現については納得できないとか、あるいはこういうことを言っているが真意は何かとか、いろいろな思いがあることは当然だと思います。それらも率直にぶつけていただいて、われわれの、こういうことではなかったですか、ということも受け入れて話し合っていく場を逆に持っていただいたことも、ありがたいことだと思いました。

(5)遺族の了解を得て、手紙を公開する考えはあるか

私自身に対していただいたお手紙ですので、私自身としては、市長としての立場でしっかりと受け止めて、今後の私の仕事や取り組みに生かすべきと思っています。現時点で公表については考えていません。

(6)手紙は面会のどの時点で渡されたのか。手紙を書いたのは両親のどちらか

面会の冒頭です。今日は時間を取ってもらってうれしいというごあいさつとともに、限られた時間であるので、自分も十分に話を尽くせないこともあるかもしれない。あらためて市長にも分かって欲しいと思う部分については手紙にして持ってきているので、これも読んでもらいたい。それはお父様お母様双方の気持ちを合わせて書いたものだというご説明でした。

(7)手紙は手書きだったのか

パソコンというかワープロというか、そういう形でした。

(8)遺族は具体的にどんな点が納得できなかったのか。それに対して、市長はどう回答したのか

例えば、私が記者会見で申し上げていることが記事になります。そうしたときにホームページに出ている全文と記事の間には、要約されていくものになりますので、当然違いがあります。その要約されたものと本文の間に違いがあるけれども、それはどちらがどうなのだということとか、私の発言の真意をただしたいという趣旨だと伺いました。

(9)「遺族の意向」という言葉の使い方に関してはどう考えているか

私どもがいろいろとご説明する中で、「ご遺族の意向」という言葉が出る回数が非常に多かったわけです。こちらとしても、やむを得ずそうなっている部分もありますが、それをいろいろな場面でご覧になる場合に、ご遺族としては、非常に精神的なご負担になったということを、あらためて思いました。そういうことも配慮していくべきことなのだと思いました。ただ、言葉そのものを全く使わないわけにもいきませんので、そこはご理解いただいています。過度になるかどうかはお気持ちの問題ですので、そこはあらためてわれわれも考えていかなければいけないポイントを教えていただいたと思いました。

(10)昨日の段階では「遺族の意向」という言葉は使わざるを得なかった趣旨の説明をし、理解を得られたが、今後の対応として配慮しなければならないと感じたということか

「ご遺族の意向」という言葉について、私からあらためて釈明、説明したということではありません。事実経過をお互いにもう一度、何月何日にこうでしたね、と確認しあって、その中では、そうでしたねということで、ご遺族もご理解をされたということです。

(11)遺族の手紙では、教育委員会から事実を公表したいという要望はなく、いじめ問題専門委員会からの答申後に市長から公表の要請があったとのことだが、教育委員会からの公表の要請は行われていたのか

その間にもう1回、具体の公表に向けた話し合いがあったことを、教育委員会から日にちとともに確認させていただいて、ご本人もそれは思い出されて、確かにそうでしたねというお話になりました。

(12)具体的にいつごろで、どういうことか

1回あったことは確かです。確か昨年中だったとは思いますが、具体的な日にちは、私も今手元にありません。

(13)公表の依頼は、接触後と、その後に1回、答申後の3回という理解でよろしいか

そうです。

(14)遺族と市の双方で事実確認ができたということか

ご遺族にもお忘れになっていることや、精神的に非常に動揺していらっしゃる時期ですので、この時に話したことと、別な時に話したことが日付的に混乱していました。そういうことが整理された上で、それらの流れについてはそうでしたね、ということになりました。

(15)その具体的な日時は、後で確認できるか

教育委員会がこれまで発表している内容であれば、発表できると思います。具体の日にちや個別の内容については、これまでご遺族の方とこういう発表をさせていただきますとご確認いただいてという形になっていました。この案件のどこまでなのか、詳細はこの場では分かりかねるので、教育委員会で判断し、示していけると思います。

(16)地下鉄東西線が開業し、交通局の発表では乗車数は1日当たり平均6万5千人くらい、平日で5万5千人くらいだが、市長の所感を伺う

結構、よく健闘していると思います。

(17)目標は1日当たり8万人だったが、沿線開発が進んでいない中で善戦しているという考えか

私自身、健闘していると思っています。南北線が開業したときに、あれだけ沿線が張り付いていたところで開業して目標の約5割でした。当時われわれはちょっとがくぜんとした数字でしたが、今回の数字は、沿線の開発の可能性も含めると、展望が開ける数字ではないかと受け止めています。もっとも、まだまだ頑張らないといけません。

(18)バス路線の再編に関して、交通局に多くの苦情が出ている。交通局では1年後をめどに見直しを考えているようだが、市長としてはもっと早く見直しする考えはあるか

今まで東部地域は、南北と違って鉄軌道系がなかったところです。バスが目の前のバス停から発車する生活に慣れていらっしゃる方が多い中で、今回のバス路線の大幅な改編は、大きな課題を地域に投げかけていることについては、私もよく承知しているつもりです。

不自由なところをいろいろ把握しながら、便数が少ない、乗り残しがあったというお声もありますが、それらも実態を把握する中で修正していきたいと思っています。基本、交通局が言っているように、一年程度の期間を取らせていただきたいと思っています。ただ、どうしても新年度に向けてという場所、学校の生徒さんの関係などであるかどうか、それについては新年度前に交通局に実態を確認しておきたいと思います。

(19)微調整するとすれば、3月頃の年度替わりということか

どうしても学校に間に合わないという状況が出るようであれば、考えなくてはいけないと思います。一般の方には申し訳ないのですが、もう少しお時間をいただければと思います。

(20)地下鉄について、高齢者に向けたPRを行ったりする考えはあるか

慣れないことに対して、なかなか足が向きにくいことだと思います。地域の方のいろいろな団体、例えば敬老会などで、まとまって地下鉄の体験乗車をしていただくとか、新しい乗り物に慣れていただく企画を、ご利用される高齢の皆さまの立場に立って考えていかなければいけない話はしています。

(21)地下鉄東西線が開業して以降、良い効果として感じる点はあるか

20日の日曜日に、国際センターの広瀬川フォーラムという催しで国際センター駅を使いました。そのフォーラムにも150人くらい来ていただきましたが、お隣の展示棟でも展示会をやっていて、その関係で小さいお子さんの家族連れがたくさん駅から歩いてきたり、駅に下りたりされていました。あの地区でこれまで親子連れがこんなにたくさんいるのは見たことがありません。もっぱら学会があるとき、学者の先生と学生さんとビジネスマンのシンポジウム以外のものとは会ったことがないので、地下鉄があるとこんなにファミリーに来ていただけるものなのか、新しい光景だと思って日曜日に見ていました。

(22)家族で移動しやすくなったという感じか

.新しい乗り物は子供たちにとって、それ自体がわくわくするものだということもあったと思います。子供たちがはしゃいで非常に楽しそうだったので、子供が喜ぶイベントをもっと天気が良い時期などにここでできたら、もっともっと喜ばれるかと思います。

(23)地下鉄東西線が開業したことによる、将来のまちづくりのイメージはあるか

各駅ごとの乗車状況を見ますと、川内駅が予想よりも利用者数が高いのに比べて、東側の卸町駅などが予想よりも下回っています。卸町は長いこと卸売業の方々の業務地域であって、そこに住む方がいらっしゃらなかったわけですが、地下鉄東西線ができたことは、卸町に居住地としての可能性も大きく開けたと思います。卸町地区の方ともう一度、どうやってこれから卸町を住む人もいる町として活性化していくかについて、あらためて考えていきたいと思いました。

(24)現状、卸町は人が住むことができない土地利用制限になっているのか

一部は居住が可能になってきています。ただ長い間業務地域としてやってきていますので、なかなか一気に人が増えるわけではありません。一気に増えすぎるとまた別の問題も出ますので、混乱のないようにビジネスと居住が一体化するような取り組みをしていければと思います。

(25)12月13日に行われた、指定廃棄物に関する市町村長会議の所感を伺う。また、そこで出た福島集約という案について、市長はどう考えるか

一つは福島集約という話がありました。このことについては、市町村長会議の初めにも、具体の地名はありませんでしたが、福島へという話が一部出たことがありました。その時の全体の話し合いの結論としては、福島県民の皆さまが現にそのことは強く拒絶される気持ちをお持ちになっている中で、同じ被災地として福島県民の皆さまにこれ以上ご負担をかける結論を宮城県として出していいものかという議論をもとに、今回の宮城県内の1カ所への集約ということで35自治体の首長が合意しました。こうした経過を踏まえますと、その結論を今覆すという状況に至っているとは思いません。福島への集約ということを軽々に言えるような段階ではないし、福島県民の皆さまのお気持ちを十分尊重しなければいけないと私は思います。

一方で三つの自治体が候補地を返上されたわけですが、これは平成26年1月に候補地を複数選んで、その中から絞り込んでいくという方策を決定し、候補地を環境省が選ばれて以降、ずっと何の変化もなく冬を越し夏が過ぎていく中で、候補地の栗原市長にしろ大和町長にしろ大変厳しい状況で、候補地返上になりかねないと重ねて環境省に訴えてきた経緯があるわけです。これまでのご苦労と気持ちを思うと、今回のご発言に至ったことについては、それぞれの自治体首長の苦渋の思いは、私としても拝察するところであります。

重ねて環境省が、地元自治体も苦慮しておられて、二冬をこのまま越すことが地元自治体にとってどういう結果をもたらすかということは十分予測されたにもかかわらず、今日まで環境省も頑張っていただいていると思えるだけの行動でお示しいただく部分がなかったと言わざるを得ません。そのことについては残念なことであるし、あらためてこの状況を招いた、国としての責任と今後の対応をしっかり示していただく必要があると思います。

(26)加美町のこれまでの対応についてはどう思うか

三市町に調査を受け入れるというだけでも自治体の首長としては大変苦しいことだということは、私としては重々承知していることです。しかし県内に処理施設を1カ所持つという目標に向けて、調査に入ることは必要なプロセスだと私自身は思っていましたので、加美町で調査を受け入れていただけないことは極めて残念なことだと思っています。

(27)県内1カ所に処分場を作る見通しはあるのか

その見通しを示していく責任が、環境省にあるのではないかと思います。現に特措法を変える気持ちは、国として全くないと言っておられます。一方で今回の返上につながるような出口のない時間経過に任せてこられたのも環境省ですので、両方の出口をふさいだ、いわば八方ふさがりのような状況に全体を誘導してしまったのは、環境省の進め方にも責任があったと思います。国の責任ある官庁としての環境省が、法律も改正しない、調査にも入らなかったということであれば、いったいどうするというお考えなのか。こういう事態に至るということが半年前にはお分かりだったはずなのに、どうできるお考えでここに至っていらっしゃるのか、そのことも含めてしっかりと展望を示していただく必要があると思います。

(28)国では打開策として、指定廃棄物の解除を考えているようだが

指定廃棄物の再測定をしているということですので、それによって一部はそういうなるのかと思いますが、その調査結果について、私のところに何ら情報はありません。状況をお聞きしてみなければ分かりませんし、今国として認定されている量が既に3000トンほどあって、各保管されているものも3000トンほどあって、合わせて6000トンほどあるということです。いくら5年たったといえ、全てが8000ベクレル以下になっているかどうかも含めて、私としてはまだつまびらかではありません。そこが分からないことには、今のお尋ねにはお答えしかねると思います。

(29)昨日、中央教育審議会が「チーム学校」や「コミュニティースクール」を答申したが、その趣旨を先取りした新年度予算の予定はあるか

答申についてはまだ見ていませんが、コミ二ティースクールなどは京都市が熱心に取り組んでいらっしゃったと思います。実質的には仙台の学校も、それに似たような地域との連携、学校支援地域本部の在り方や評議員など、学校運営に反映するということがありました。これを今すぐコミュニティースクールの運営に移行するとは、教育委員会から話を聞いていません。来年度ではないと思いますが、いずれ学校にとって地域は重要な要素ですから、コミュニティーの力や考えを学校運営にどう反映していくのかという点では、コミュニティースクールの在り方、枠組みというのも検討していく価値があるとは思います。

(30)いじめ問題に関しては、教育大綱の最重要課題となっているが、「チーム学校」や「コミュニティースクール」の有用性はどう考えるか

コミュニティースクールには、地域の方が、学校により関心を深く持っていただく側面があると思います。一方、学校側から見ると、常に地域の方々が学校運営に関わっていらっしゃることによる、教職員だけで固まるわけではない、学校組織としての風通しの良さみたいなものも出てくると言われています。そういった面は、特に、いじめが学校の中だけでは見えにくい状況などに対しては、有効な部分もあろうかと思いますので、そのことも含めて十分検討していく必要があると思います。

(31)市議会の政策担当者会議で、手話言語条例制定に向けた議論が進んでいるが、この動きについて、市長の所感を伺う

多くの方にとって開かれたものとなるためには、コミュニケーションを確保することは重要だと思います。実践上の課題はいろいろあると思いますが、前向きに考えられてしかるべき一つの案ではないかと思っています。

(32)こうした議会の活性化の動きについて、市長の所感を伺う

全国のさまざまな自治体で議会提案の条例はできています。仙台市議会も活性化を旗印に掲げていますので、テーマが次々に出てくることは、良いことだと思います。市民の方からも、いろいろなご提案やアイデアなどが出てくるでしょうし、それを通して議会と市民の間が縮まる、副次的な効果もあると思います。議会の活性化に対して期待したいと思います。

(33)最高裁で夫婦別姓の判決が出たが、所感を伺う

最高裁としては、夫婦同姓であることが日本社会にある程度定着しているとか、全体的なご判断のもとに今回の違憲ではないという判断になったと思いますので、それはそれとして尊重申し上げたいと思います。

一方で、女性運動の側からは長い間、夫婦別姓とか選択的とか細部に違いはありますが、その法制化について運動を進めてきたことも事実です。今回の最高裁の判断の中にもありましたが、裁判としての判断がこうであった以上は、もう一度原点に返るというか、国会での議論を深めて、いずれは国会としての立法ができればいいと思います。

(34)姓が選択式の方が良いと考えるか

嫌だという方にまで強制するものではありませんので、それを望む人が選択できるような形が、法として整えられれば良いと思います。

(35)今年の漢字1文字は「安」だった。村井宮城県知事は「進」、達増岩手県知事は「球」との回答だったが、市長は何になるか

今年の初めにも、この席ではなかったかもしれませんが、「今年はどういう年になると思いますか」というお尋ねがあったときに、お答えした記憶があります。私自身にとっても、このまちにとっても大きな二つといえば、3月の国連防災会議の開催と、地下鉄東西線の開業ということで、やっぱり「開」という字じゃないですか、とその時に申し上げたと思います。今振り返っても、この開催と開業に、もう一つさらに付け加えて、うみの杜水族館の開館という、この三つに共通する「開」という字です。新しい仙台のステージを開くという意味も兼ねてということです。

仙台市長 奥山 恵美子

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