ページID:19585

更新日:2016年9月20日

ここから本文です。

発表項目以外の質疑応答の概要

(1)参議院議員選挙の期日前投票において不祥事が続いているが市長の所感を伺う

市民の皆さまの選挙事務に対する信頼を裏切るような案件が続いてしまったことを、私としても大変申し訳なく思います。特に、仙台市内から引っ越された方が選挙の重要性を認識されて、隣県からお休みの日に期日前投票へおいでになられたにもかかわらず、私どもの確認の不十分さによってお帰りいただくことになってしまいました。私どもは一票の行使をお願いし、それを権利として十分に確保していくべき責任がありますので、大変申し訳ないことだと思います。

一つ一つの事案の起こった理由はそれぞれですが、一票の大切さを認識して、週末には投開票ですので、期日前投票とはまた違った観点からの注意深さも必要となりますから、職員は気持ちを引き締めてしっかりと取り組んでいくことが何よりだと思います。

(2)太白区でも投票所入場券の記載ミスがあった。なぜ選挙管理委員会でミスが続くのか

いろいろと理由はあるのだろうと思います。投票用紙の誤交付は、手順通りにやっていなかったためで、これは基本として定められた手順を愚直にやっていく、ワンステップといえどもこれを省くことは確認に穴が開くということです。

また、投票時間の記載間違いですが、投票所入場券をチェックして印刷して発送する係と、投票時間を何時に設定するかという委員会の所管が、組織としては同じ選挙管理委員会ですが、そちらで決定したことがこちらの方にしっかり伝わっていなかった連携のミスだと思います。

間違って選挙権のある方にないと伝え、お帰りになってしまった件は、仙台市内で完結する市議会選挙や市長選挙と国政選挙の違い、転居されても期日前投票期間中に権利がある方がいること、権利がある日とない日があることの認識が、十分に職員に浸透していなかったのだと思います。

選挙にはいろいろなケースがあり、それぞれどういう方が対象で、どこで投票できる権利があるかをしっかりと把握していて当然のことです。職員として周知しているべき事務の具体事例についての認知度が、まだ低いのだと思います。

(3)職員の選挙事務に関する知識が不足しているということが原因であれば、組織として対応が不十分だったのではないか

選挙後に選挙管理委員会として、今回のミスのありようも含めて検討して精査することになると思います。研修として今回のような事例を想定していたか、名簿に登載される期間というようなところまで研修に入っていたのか、研修の深め方の問題が一つあると思います。また特別なケースに該当する方がいらした場合に、どういうケース分けと確認の手順が必要か、マニュアルの中にどこまで書き込まれていたのかという問題も、選挙管理委員会として検証をしていくべきだと思います。

(4)期日前投票におけるミスはしっかり選挙管理委員会に検証してほしいということか

ミスが起こったからには、同じことを繰り返さないために何が必要かということになります。手順を省いてしまったという、職員のある種の気の緩み以外の部分では、どういうマニュアルや研修や事前の周知によってそれが防げるかという、さらにシステムをレベルアップしていくための方策が問われていると思います。その作業はこれからも必要だと思います。

(5)選挙事務でミスが起きるのは、選挙管理委員会がしっかり管理監督できていないからではないかと思うが市長はどう考えるか

私も選挙管理委員会から準備の経過報告など折に触れ聞いています。選管としては、ミスを無くそうと取り組んできたと思っており、選管自体の問題意識が低いとか、やるべきことをやっていなかったとは思っていません。

ただ、現実にミスが起きているということは、まだ取り得る手だてがあるけれども、われわれの意識に上っていない部分や、マニュアルの中で見過ごされている部分があるということです。最終的には、例えば選管の人的体制をもう少し充実すべきとか、予算措置との兼ね合いで出てくる課題もあるとは思いますが、選管として意欲を持って取り組みを進めてきたことについては、私はやってきたと思います。それがまだ十分な状況になっていないということだと思います。

(6)期日前投票におけるミスは処分の対象にならないのか

職員が悪意を持って、すべきことをなさなかったということではないと思いますので、現時点で処分に該当するような事案だという認識は持っていません。

(7)期日前投票期間に選挙人名簿から抹消される方が222人いるとのことだが、市選挙管理委員会では、今回の青葉区の件以外に投票できるのにできないと誤って案内し、投票できなかった方がいないのか調査は行わないとしている。このことについて市長の考えを伺う

現時点では、間違ってお帰りいただいてしまったという同様の事例があるとは聞いていません。他の方は普通に投票されたのではないかと受け止めていますが、今後こういうことが起こらないようにしていくためにはどうすべきか、検証が必要です。期日前投票期間中に、投票できる期間とできなくなる期間があることについて、マニュアルにどう書かれていたのか、また、それを研修で周知していたかどうかなど十分に検証して、せっかくお出でいただいた方が無駄足になってお帰りになることが二度と起こらないように、制度として作っていく責任があると思います。

(8)市選挙管理委員会では各区の選挙管理委員会から報告がないことから、同様に投票できなかった方はいないという判断とのことだが、調査の必要性について市長の考えを伺う

今時点で個別に調査に入るべきかどうかについては、残された日数や起こりうる頻度、具体的な事務トラブルの報告基準をどう作っているかなどによって、市選管として必要かどうか総合的に判断をしていただければよいと思います。期日前投票期間中に名簿から抹消される方が200名規模で発生することは次もありうるので、今回のようなミスが起こらないようにするためにどう検証していくかは、選挙後もしっかりと取り組んでいくべきだと思います。

(9)選挙事務マニュアルは市選挙管理委員会が作成しているのか、専門家からのアドバイスを受けるなどの対応は検討しないのか

選挙制度については、法制度以外の実務レベルですと、おそらく選挙管理委員会が一番事務に精通しているべきなのだと思います。仙台市のマニュアルは5区で選挙事務を担当した者が集まるなどして作っていると思いますが、例えば他の政令指定都市が、より間違いなく事務を行っているとすれば、そのマニュアルと仙台市がどう違うのか、記載漏れがないか、あるいは研修の回数とか、現場の実務の最終確認の在り方であるとか、そうしたことを他の政令指定都市に学ぶのは、あるべき姿だと思います。現在も行っていると思いますが、さらに取り組む効果はあると思います。政令指定都市が一番複雑かつ広域の人口移動が多いところですので、選挙の例外的な事例も出てきやすいと思います。

(10)一昨年から選挙管理委員会の不祥事が続き、市民の選挙管理委員会への信頼がすり減っている状況をどのように考えているか

選挙は市民の信頼あって成り立っていくものですので、選挙のミスがなかなかなくならないことは、私としても大変残念ですし、申し訳なく思っています。われわれとしてできることは、ミスなく行うことを目指して頑張り続けるということだと思いますので、最後の一つのミスもなくなるまで、いろいろな手立てを講じてやっていくということだと思います。

(11)期日前投票における事務ミスは全て職員が個人で判断しミスが発生している。なぜ周りの職員に相談しないのか

「違っているかもしれない」ということが頭に少しでも浮かべば確認すると思います。今回も画面に出た表示を見て「もう期間切れだ」と思ってしまって、それだけではない可能性があるかもしれないとは思わず、人に聞くという発想が出てこなかったのだと思います。文字の表記自体も、「より深い調査を必要とする」と読み取るには、やや紋切り型の表現であり、選管も見直したいということです。表記も含めて、職員に注意を喚起させるシステムが、もう一段階必要だと思います。

アルバイトの方が入力を一手間カットしてしまった部分については、あの時は人が並んでいて確認しながらやる状況ではなかったかもしれませんが、基本的な心構えとしては複数で確認するのが有効だと思います。

(12)期日前投票期間に選挙人名簿から抹消されてしまう222人について市選挙管理委員会としての調査を行わず、各区の報告に頼るという手法について市長の考えを伺う

今の時点で222件全部を調査するかどうかについては、残された期間との関係も含めて、市選管でトータルに考えてほしいと思います。今回の件を受けて、全体としてどうだったのかということは問題になってきますので、事後の検証として、例えば、市外に出ていった方がどの程度、期日前投票にいらっしゃったかとか、ご自分に権利があることを知らなかった方もいらっしゃるかもしれませんので周知の問題とか、多方面から検証していくべきテーマの一つだと思います。

(13)参議院議員選挙において宮城県知事が特定の候補者の応援はせず、比例代表で公明党を応援するとのことだが、市長は比例代表に関してどのような行動を予定しているのか。また、知事の判断をどう思うか

お二人の現職候補につきましては、それぞれ復興の中で仙台市としてお世話になった方々ですので、私としてはどちらにも大変恩義を感じています。比例代表につきましては、私も公明党主催の時局講演会に伺い、そこで横山候補を応援することをお話しいたしましたが、とくに街頭でマイクを持つ予定はありません。

村井知事のご判断については、知事は私とは違う政治家としての経歴のなかでのご判断だと思います。特に私の感想があるわけではありません。

(14)錦町公園ではスギが伐採され、東北大学雨宮キャンパス跡地では開発が予定されている。市長は杜の都のブランドイメージをどのように考えているか

杜の都の現在のブランドイメージは、都市機能が集約した中にあって、緑の環境にも気を配っている街といったものであり、定禅寺通や青葉通の戦後植えたケヤキ並木がシンボルになっていると思います。都市機能と緑が調和した近代的な都市というのが杜の都のイメージと私は思っています。

(15)仙台市における杜の都のブランドイメージと都市開発は対立するところがあると思うが、どのように折り合いをつけていくのか

私もいろいろな場面で緑を残していきたいという気持ちはもちろんありますし、街の中の緑を増やす手段としての公園整備など、いろいろと考えて実施してきた一方で、民間のさまざまな開発によって緑が失われていくということもあります。

われわれとしては、民間の方々に対して、緑被率や仙台市のガイドラインの中で可能な限りご協力いただくことに加えて、仙台市としてどうしても残したい緑については、より強い規制での対応も考え、段階的にいくつかを組み合わせることにより、なるべく市民の皆さんや全国の方が思う杜の都のイメージを未来にわたって守っていきたいと思います。

(16)仙台市として緑を残したい場所が事業者の開発が集中する場所でもあると思うが、そのことをどのように考えるか

地区懇談会などにおいて、市民の方からここの緑を残して欲しいというご要望をいただいた場所はこれまでもありました。そのような場所は民有地などであるから要望されるわけですが、どうしてもここはという緑が仮にあるとすれば、仙台市として一番確実なのは公共用地として取得し、公園にすることです。公園として取得するといっても緑として残して意味のある広さとなりますと、特に都心部では取得額も相当な金額になりますので、それは極めて限られたケースにならざるを得ません。やはり民間の土地として利用計画があった場合には、緑被率や植栽について、立体の部分も含めてなるべく緑を多くしていただくようお願いする部分が大きいと思います。

(17)東北大学雨宮キャンパス跡地の開発について市長はどのようなイメージを持っているのか

都心に残された数少ないこれからのまちづくりの大きな核となる場所ですので、緑についても一定の配慮をいただき、共存していけるようなまちづくりが望ましいことから、これまでも事業者の方と話し合いを重ねてきましたし、そういう方向で進むように都市整備局を中心に力を尽くしていければと思います。

(18)東京都知事選挙の候補者として、前岩手県知事の増田氏の名前が挙げられているが、市長の所感を伺う

ご本人がまだ出馬を表明されたわけではありませんが、岩手県の知事をなさっていましたし、人口減少社会の問題に関して、仙台市の管理職、幹部職員向けの講演会においでいただくなど、親近感を持って接してきた一人としては、実務面での期待が高いということだろうと思いながら、関心を持っています。

(19)都知事という立場と人口減少社会の問題は相反すると思うがいかがか

仮に出馬されるのであれば、私もその点を踏まえて考えてみたいと思います。

(20)先日、ダラス市の高校生からの表敬訪問を受けた際に、回答できなかった質問に対し、後日メッセージを送りたいと話していたが、どのような質問があり、どのように回答したのか伺う

ちょうどイギリスがEUからの離脱を決める国民投票を行った直後でしたので、海外の国の情勢が変化することにより、仙台市政にはどのような影響があるかという質問がありました。一般的には外交の問題が多少変化しても、市政に直接影響することは無いけれども、例えば、イギリスのEU離脱で円高が進むと仙台の地元企業の景気動向も変わってくるので、そうした場合には、私の行っている経済政策も変わってくる余地がある、ということをお答えしました。

それから、日本の女性市長は大変少ないと聞いているが、あなたが女性市長になったことで日本社会に何かメッセージが発信できたか、という質問もありました。確かに女性市長は少ないので、自分自身としてしっかり女性市長を務めることで、政治家を目指す女性が増えること、政治家が女性であることも当たり前になることを期待している、というようなことを手紙に書かせていただきました。

質問は全部で8つか9つぐらいで、個人的な質問もありました。

仙台市長 奥山 恵美子

お問い合わせ

総務局広報課

仙台市青葉区国分町3-7-1市役所本庁舎3階

電話番号:022-214-1148

ファクス:022-211-1921