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更新日:2020年1月21日

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色について

1.カニの身の黒変

<相談内容>
生のズワイガニを買って自宅で茹でたところ、食べているうちに身が黒くなってきた。黒くなった成分は何であるか知りたい。

黒く変色したズワイガニの身の写真

<回答内容>

  • 黒くなったのは、カニ肉に含まれるチロシンが、酸化酵素であるチロシナーゼの作用により酸化されて「メラニン」に変化したためと推定される。
  • また、硫化鉄による黒変も考えられる。
  • 緑色に変色しているところもあるが、これはカニの色素であるヘモシアニンが変化したものと考えられる。

<備考>
タラバガニについて同様の相談が寄せられたこともある。タラバガニの時は、カニの筋肉中に黒い異物が混入しているかのように見えた(下図)。

黒く変色したタラバガニの身の写真

<参照>
食品の苦情Q&A(東京都)
横浜市衛生研究所ホームページ「食品衛生情報;よくある苦情事例集」(外部サイトへリンク)

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2.アジの切り身に黒斑

<相談内容>
アジ切り身(みりんじょうゆ漬け)を焼いたところ、表面に黒色の斑点が現れた。納入先から苦情があったので、調べてほしい。

調理後のアジの切り身に現れた黒い斑点の写真

<回答内容>

  • 実体顕微鏡および光学顕微鏡で観察したところ、寄生虫と思われるような虫体は確認されなかった。
  • 調理後の切り身に黒斑が目立つことから、調理した(鉄板で焼いた)ことによって発生したものと思われる。
  • 一度に多くの切り身を鉄板にのせたことでドリップが多量に出て、鉄板の鉄イオンと反応したためと推定される。
  • なお、黒斑が生じた部分を除けば食べても問題ない。

<備考>
塩ザケについて、焼いた後に緑色の斑点が現れたとの相談が寄せられたこともある。相談者はカビと思ったらしいが、調査の結果、上記と同じ黒斑であると推定された(下図)。

焼いた塩ザケに現れた緑色の斑点の写真

<参照>
食品の苦情Q&A(東京都)
東京都市場衛生検査所ホームページ「苦情相談事例集(水産)」(外部サイトへリンク)

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3.カリフラワーが紫色

<相談内容>
カリフラワーを切断したところ、茎の部分が紫色になっていた。毒性はないか(農薬等のせいではないか)教えてほしい。

<回答内容>

  • 紫色は、アントシアンという色素が出たことによるもので、農薬等の影響ではない。
  • 食べても問題ない。
  • 他にも、キャベツやブロッコリーといったカリフラワーの仲間で、アントシアンによる紫色が見られることが多い。

<参照>
食品の苦情Q&A(東京都)

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4.ニンニクが緑色に変色

<相談内容>
ニンニクを酢に漬けたところ、緑色になった。原因を教えてほしい。

<回答内容>

  • 酢の存在下(酸性下)で、ニンニクに含まれるイオウ化合物が分解され、同じくニンニク中に存在する金属や色素等と反応したためと推定される。
  • 食べても問題ない。
  • ニンニクの他に、ラッキョウやタマネギでもよく見られる現象である。

<備考>
変色のメカニズムははっきりとは分からないが、人体への影響はないとされている。

<参照>
食べられますか?(東京都衛生局)
たべもの110番(灘神戸生協)
食品衛生ダイジェスト((社)大阪食品衛生協会)

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健康福祉局食品監視センター

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