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更新日:2021年11月11日

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性感染症・エイズの知識と予防

性感染症とは、性行為によって感染するいろいろな病気のことをいいます。

STI(Sexually Transmitted Infection)、STD(Sexually Transmitted Diseases)といわれることもあります。

具体的には、性器クラミジア、淋菌、性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、梅毒、HIV感染症/エイズなどがあります。

正しい知識とそれに基づいた個人個人の適切な行動により性感染症を予防しましょう。

1.性感染症の知識と予防

2.エイズの知識と予防

1.性感染症の知識と予防

性感染症の特徴

性的接触により、だれもが感染する可能性があります。

感染していても無症状であったり、比較的軽い症状にとどまることが多くみられます。

治療をしないで放置したり、治療を中断すると、不妊などの原因になることがあります。

検査・治療はパートナーと一緒に

本人が治療しても、パートナーが感染していれば、再感染の可能性があります。パートナーと同時に治療を行うことが重要です。

おもな性感染症

主な性感染症一覧

病名

潜伏期間

病状と経過

性器クラミジア

1〜3週間

(男)無症状のこともあるが、排尿時の痛み、尿道の不快感、かゆみなどの症状が出る。(女)自覚症状があまりない。子宮頚管炎や不妊につながることがある。

淋菌

3〜10日

(男)尿道炎をおこし、膿などの分泌物や排尿時の痛みがある。(女)おりものの増加、子宮頚管炎として発症し、不妊につながることもある。

性器ヘルペス

2〜10日

無症状の感染者が多く、ウィルスが潜伏して再発を繰り返す傾向がある。外陰部の不快感・かゆみに続いて、発熱、倦怠感、リンパ節の腫れ、強い痛みを伴った水疱や潰瘍ができる。(女)強い痛みのため、歩行や排尿が困難になることがある。

尖圭コンジローマ

数週間〜3ヶ月程度

性器・肛門周囲にカリフラワー状のいぼが増え、おりものの増加、かゆみ、痛みも伴う。大きないぼになった場合には、外科的治療を行う。

梅毒

3週間程度

梅毒は、長期にわたり症状が現れたり潜伏しながら下記のとおり進行する。

  • 第1期(感染3週~3ヶ月):感染した部位の痛みを伴わないしこりにはじまり、のちに潰瘍化していく(硬性下疳)。
  • 第2期(3ヶ月~3年):リンパ腺の腫れ、発熱、倦怠感、発疹がみられる。発疹は半年以内に消える。
  • 第3~4期(3年以上):心臓・血管・脳など身体各部の障害を起こしていく。

性感染症の予防

  • 性感染症の正しい知識を持ちましょう。
  • 性行為をする以上、だれでも感染する可能性があります。
    コンドームを正しく使いましょう。詳しくは「コンドームの正しい使い方」へ
  • コンドームは性感染症を防ぐ最も有効な手段です。
    症状がある時、もしくは不安がある時には、医療機関(泌尿器科、産婦人科・婦人科、皮膚科)で診察を受けましょう。早期発見・早期治療につながります。

コンドームの正しい使い方

  • コンドームは性行為の際そのつど初めから終わりまで必ず装着しましょう。
  • コンドームの注意書きにしたがって使用しましょう。
  1. 使用期限を確認する。(パッケージに記載)
  2. 中身を爪で傷つけないように袋から丁寧に取り出す。
  3. 精液だまり(先端のふくらんだ部分)を軽くつまみ空気を出し、裏表をよく確認する。
  4. 性交前勃起状態のペニスに密着するようにして、根元までかぶせる。
  5. 爪で傷つけないように注意して根元までかぶせる。
  6. 射精後にすみやかに抜く。
  7. 外に精液がもれないように注意してティシュペ−パ−などに包んで捨てる。

※コンドームは熱や摩擦に弱いため、ハードケースに入れて持ち歩きましょう。

※防虫剤と一緒に保管すると、化学反応を起こして破れやすくなります。

性感染症に関する相談

平日8時30分~17時まで、各区役所保健福祉センター管理課で電話相談を受け付けています。

または、お近くの医療機関(泌尿器科、産婦人科・婦人科、皮膚科)へご相談ください。

性感染症の検査

仙台市では、無料・匿名でHIV検査・性感染症検査を実施しています。詳しくは「エイズ(HIV)・性感染症検査」のページをご覧ください。

2.エイズの知識と予防

エイズとは?

エイズ(AIDS)は後天性免疫不全症候群(Acquired Immunodeficiency Syndrome)の略。

HIV(Human Immunodeficiency Virus:ヒト免疫不全ウイルス)の感染で白血球の働き(免疫)が破壊され、体内に侵入してきたウイルスや細菌などの繁殖に対して、抵抗できなくなってしまい、さまざまな病気を引き起こした状態をいいます。

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)の感染経路

HIV感染は感染者のHIVを多く含んだ体液の接触により起こります。

HIVを多く含んだ体液は、(1)精液、(2)膣分泌液、(3)血液、(4)母乳の4つだけです。

それ以外の体液(汗、涙、だ液、尿など)の接触による感染の可能性はありません。感染は以下の3つの感染経路に限られています。

HIVの感染経路一覧

(1)性的接触による感染

性行為による感染は最も多い感染経路です。(全体の約8割)(男女間・同性間を問いません)

HIVは、主に血液・精液・膣分泌液に多く含まれています。HIVは感染者の血液・精液・膣分泌液から、その性行為の相手の粘膜や傷口に入りこんで、感染します。

(2)血液を介した感染

HIVに感染した血液の輸血や、薬物(覚せい剤)の静脈注射などの注射器の回し打ちにより、共用した人たちに感染します。

(3)母子感染

母親がHIVに感染している場合、妊娠中・出産時・授乳時に赤ちゃんに感染することがあります。※現在は、妊娠中の抗HIV薬の服薬や帝王切開などにより、赤ちゃんの感染の可能性をかなり下げることが可能です。

HIV感染からエイズまでの経過

HIV感染

急性症状(感染から数週間以内)
一時的な風邪様症状(症状がでない場合もあります。)

無症候性キャリア(6ヶ月〜10年程度)※無症状の期間には個人差があります
無症状ですが、体内でのHIVは増えていき、徐々に免疫が下がっていきます。
体内にはHIVを持ち、(本人は自覚症状がないため、無自覚に)相手にうつしてしまう可能性があります。

エイズ

免疫力が低下し、日和見感染、悪性腫瘍、神経障害を伴った症状がでます。

※HIV感染症の治療薬・治療法は飛躍的に進歩し、エイズの発症を予防したり遅らせたりすることができるようになりました。また、発症しても治療で免疫力を再び高めることが可能です。

こんなことではHIVに感染しません

せき、くしゃみ・ペット(犬・猫など)・握手・蚊やその他の昆虫類・公衆電話・つり革・手すり・おしゃべり・お金・便座(洋式トイレ)・タオルやクシ(日用品からうつることはありません)・プール、入浴・食器・機器類や用具などの共用・一緒に働く・一緒に食事をする・性行為以外の体の接触

※日常生活での感染や空気感染、飛沫(ひまつ)感染はおこりません。

日常生活では感染しません

HIVの感染防止のために

安全な性行動を選択するなど自分で注意することが唯一の予防方法です。HIV感染は予防できます。感染の危険はだれにでもあります。正しい知識を身につけて、安全な性行動を選択しましょう。

コンドームを正しく使用する

詳しくは「コンドームの正しい使い方」へ

日常生活の留意点

  • カミソリ、歯ブラシ、タオル、クシ、ピアスなど血液がつきやすいものは、各自専用のものとし、他人のものを使わないようにしましょう。
  • 他人の血液に触れた場合には、すぐに石けんを用いて流水で十分に洗い流しましょう。

薬物(覚せい剤)に絶対に手を出さない

  • 注射器、注射針の共用により、注射器(針)に付着したHIVを含む血液がそれらを通して、体の中に入り、感染が広がっていきます。
  • 静脈注射薬物だけでなく、すべての麻薬類には気分を高ぶらせる作用があるので、人の判断を鈍らせてHIVに対する予防的行動をとれなくさせる可能性があり、とても危険です。

感染について心配があるとき

  • エイズに関する相談や検査を受けましょう。(相談者の秘密は守られます。)詳しくは「エイズ(HIV)・性感染症検査」のページをご覧ください。
  • HIVに感染しても感染初期には血液中に抗体やウイルスが検出されない時期(ウィンドウ期)があります。このため、この感染初期に検査をすると、感染していても検査で陰性となることがあります。感染する可能性があったとき(感染機会)から12週間(約3か月)以内に検査を受けた場合には、3か月経過後の再検査をお勧めします。

感染が判明したら

専門の医療機関で定期的な診察を受けましょう。

エイズの発症を防ぐために、以下のことを注意しましょう。

  • バランスのとれた食生活
  • 規則正しい生活
  • 十分な休息や睡眠
  • 適度な運動
  • ストレスの少ない生活
  • エイズについて自分で勉強したり、情報を集めましょう。

カウンセリング(相談)の利用も可能です。

  • 日常の個人的な健康管理、発症予防、病気治療などの具体的な解決や決断のために有効な手段となります。
  • エイズ拠点病院、民間の支援団体等に相談することができます。

<エイズ東北ブロック拠点病院>
独立行政法人国立病院機構仙台医療センター(外部サイトへリンク)

<民間支援団体>

りょうちゃんず(外部サイトへリンク)

他人に感染させないようにしましょう。

  • 性行為をする場合には、最初から最後まで必ずコンドームを使いましょう。
  • 献血、臓器提供をしないようにしましょう。
  • 血液の付着するおそれのあるものは共用しないようにしましょう。カミソリ、歯ブラシなど自分専用にしましょう。

周囲にHIV感染者がいたら

性行為以外の日常生活でHIV感染する可能性はありません。いままでと同じ態度で接しましょう。

(詳しくは「こんなことではHIVに感染しません」へ)。

  • 性行為以外の日常生活でHIV感染する可能性はありません。
  • 他の病気の方と同様の配慮(調子が悪ければ、休憩してもらうなど)をすれば、通常と同様の接し方で大丈夫です。
  • HIVは徐々に感染者の免疫力を低下させますので、風邪をひいた場合など、安易にうつさないように配慮しましょう。

エイズに理解を示すシンボルレッドリボン

お問い合わせ

健康福祉局感染症対策課

仙台市青葉区国分町3-7-1市役所本庁舎6階

電話番号:022-214-8029

ファクス:022-211-1915