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更新日:2024年1月4日

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補助金活用事例集volume31:宮城ノーミ株式会社

 

事業者紹介

点検の様子

事業者

宮城ノーミ株式会社(外部サイトへリンク)

所在地:

(本社)宮城県仙台市泉区泉中央3丁目38-12

(石巻営業所)宮城県石巻市蛇田字新丸井戸39-25

採択

IT導入補助金

2022デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)

既存事業 防災・電気・通信・情報機器のシステム開発、企画、設計、施工、監理及びメンテナンス業務など

IT導入補助金活用内容

導入したITツール:グループウェア(ワークフローシステム)、クラウドスキャン

IT導入支援事業者

キヤノンシステムアンドサポート株式会社

所在地:宮城県仙台市宮城野区榴岡4-2-3 仙台MTビル16階

 

活用事例集:事務作業の負担軽減でより本業へ集中可能に!最善の防災体制構築で地域に安全と安心を

宮城ノーミ株式会社は、防災システムのパイオニアである能美防災のグループ会社として、災害から生命や財産を守る最新の防災システムを提案・提供しています。仙台本社をはじめ宮城県内4ヶ所に営業拠点を構え、石巻・気仙沼・古川エリアではトップクラスの防災設備シェアを誇ります。今回活用したのはIT導入補助金。社内稟議の承認手続きの効率化およびペーパーレス化のためにワークフローシステムとクラウドスキャンを導入しました。そのポイントと効果について、代表取締役の本田郁夫さんにお話を伺いました。


事例集宮城ノーミ活用事例集volume31(PDF:1,982KB)

 

インタビュー記事

宮城ノーミ外観

 

──はじめに事業内容について教えてください。

地域に安心と感動を与えられる設備を提案・普及させる目的のもと、能美防災のグループ会社として、当社は1993年に仙台市泉区で創業しました。防災設備の施工および保守管理業務を柱として事業展開しています。当社の営業エリアは仙北地区。地元密着をモットーに、地域の防災へのニーズに応えるべく日々技術研鑽に努め、いざという時には24時間いつでも対応できる体制を整えています。

消火器の写真

 

─ 一時、石巻に本社を移転したと伺いました。

ご存知の通り石巻エリアは東日本大震災で未曾有の被害がありました。以前から当社には石巻出身の社員が多く在籍しており、彼ら彼女らの故郷を活気づけられるよう、防災を生業とする会社として少しでも復興を支える力になりたい。こうした使命感から、被災地域に寄り添う意味を込めて2012年7月に本社を石巻に移すことにしました。その間、防災面での地域貢献だけでなく、雇用の受け皿となれるよう現地の人材を積極的に採用してきました。そして震災から9年が経過した2020年、復興が一定の区切りを迎えたと判断し、原点回帰の意味で改めて仙台に本社を移転しました。

宮城ノーミ社長の写真

 

──どのような課題があり、今回のIT導入補助金活用に至ったのでしょうか。

当社では一定の金額を超える支払いは代表者の承認が必要なのですが、稟議書はすべて紙でした。出勤すると、デスクには県内4拠点からの稟議書が毎日のように山積みになっており、一枚一枚チェックして押印するのも一苦労でした。代表者がいない時にはほとんどチェックもできず、申請から承認まで3~4日かかってしまうこともあり、時間のロスが生じていました。急ぎの案件で担当者から催促される機会も多く、これは双方にとって大きな負担と感じていました。

 

紙の使用量も相当多かったのではないでしょうか。

中には1日で10~20枚もの稟議書を書く社員もおり、石巻の拠点だけでも年間で1万枚以上の紙を使用していました。また、各拠点からの稟議書はファクスで送られてきます。それらに押印し返送することで、1案件につき×2の紙量が必要になるわけです。この点も併せて改善したいと考えていました。

紙を基に相談する様子

 

──具体的な取り組みに着手したきっかけを教えてください。

IT導入支援事業者でもあるキヤノンシステムアンドサポート株式会社(以下:キヤノン)さんから、改正電子帳簿保存法に関する提案を受けたことが改革の始まりでした。当時、電帳法については社内で理解が進んでいませんでしたが、承認手続きの改善とペーパーレス化は長年抱えていた課題でした。

 

制度への対応に合わせて課題解決も一緒に、ということですね。具体的にはどのようなご提案があったのでしょうか。

そこでキヤノンさんより提案されたのが、申請から承認のワークフローを備えたグループウェアと、複合機で取り込んだ書類を専用ストレージに直接保存できるクラウドスキャンです。

同社には、以前から複合機や勤怠管理システムでもお世話になり、信頼関係を構築できていたことも決め手となり、課題解決に取り組むなら今がその時と判断し、導入を決めました。

ワークフローシステムを利用する様子

 

アナログからの脱却に対して、社内の反応はいかがでしたか。

紙ベースでの業務に慣れているので、抵抗感を覚える社員も多くいました。デジタル化への不安や疑念を払拭すべく、導入前には各部署で数回にわたり理解の場を設け、キヤノンさんからデモ画面で丁寧に操作方法を説明いただきました。そこで使い勝手の良さ、メリットを実感できたことで、徐々に社内でも抵抗感が薄れてきました。

 

──システム導入により、どのような効果がありましたか。

大きく分けて2点あります。ひとつは、稟議書を完全にデジタル化したことで承認までの時間が格段に短縮されました。私は出勤後と午後、必ずグループウェアにアップされた稟議をチェックするようにしていますが、外出先で急ぎの案件の催促があっても、スマホさえあればその場でチェックし、承認もタイムリーにできます。担当者を待機させることはなくなり、ファクスの返送など総務担当の負担も軽減され、承認手続きの課題が解消されました。

 

――かなりの負担軽減ですね。もう一点はいかがですか。

もう一点のメリットは、やはりコスト削減です。今や紙の稟議書はゼロ。これにより紙の使用量、印刷頻度は約5分の1に激減しました。また、以前は稟議書ごとにファイリングし保管していましたが、現在はすべてグループウェアのストレージに保存されていますので、着実にペーパーレス化が進んでいます。

出先で申請を確認する様子

 

――その他書類の電子保存も進んでいますか。

段階的に進めているところです。各拠点の電気料金、電話料金、請求書関係、その他メールで送付された書類は100%電子保存しています。当社では拠点ごとに膨大な書類があり、それ以外にもマンション1室分はあろうかというファイルが保管されています。せっかくクラウドスキャンを導入しましたので、今後はこうしたファイルも電子保存に切り替えて紙やファイルを減らし、容易に情報を取り出せるようにしたいと考えています。

スキャンする様子

 

――補助金への申請はスムーズにできたのでしょうか。

実はこれまで、当社はこうした補助金に申請したことが一度もありませんでした。キヤノンさんからIT導入補助金への申請を提案された際も、経験がないため何から始めて良いか判断できない状態です。対象となる導入枠、申請方法、提出書類、記入の仕方。ゼロから教えていただき、アドバイスを受けながら申請準備を進めました。すべて自力で申請と言われたら到底無理で、親身なサポートがなければ採択されることはなかっただろうと思います。IT導入補助金に採択され導入負担が大きく軽減された分、新しい機器の購入など設備を充実させて頂きました。

 

――最後に今後の展望についてお聞かせください。

事務作業の効率化で取引先への対応も早くなり、より最適な防災体制構築の提案に注力できる時間も生まれます。おかげさまで創業から30年以上、災害を未然に防ぎ、地域に貢献することが当社の使命です。地域活性化のために今後も地元の人材を積極的に雇用し、お客様から求められる防災対策に今まで以上に集中できる業務環境づくりを進め、多くの皆様へ安心と感動を提供していきます。

点検をしている写真

 

――本日は貴重なお話ありがとうございました。

地域産業応援金

 仙台市では、新型コロナウイルス感染症の影響を乗り越えるために、国の補助金などを活用し、前向きな投資や事業活動を実施する市内事業者に対し、その取り組みを後押しする『仙台市地域産業応援金』を支給しています。
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