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更新日:2025年3月13日

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補助金活用事例集volume35:株式会社全晴

事業者紹介

海外課長熊谷さんの写真

事業者

株式会社全晴

所在地:宮城県仙台市若林区保春院前丁5-16-203

活用補助金

IT導入補助金

既存事業 金型部品、測定器等製造業

 

活用事例集:BtoB向けECサイトの導入で自社製品の販路を拡大!いつでも・どこでもスピーディな受注対応が可能に

株式会社全晴は、金型部品と装置部品の製造をはじめ、自動車部品などの検査に使用する「測定器」を製造販売している会社です。オリジナルの測定器を販売するために、2024年8月にECサイトを開設しました。販売業務の効率化と販路拡大を目指し、補助金をどのように活用したか、海外課課長の熊谷諒さんに伺いました。

 

活用事例集volume35(PDF:1,906KB)
 画像をクリックすると活用事例集volume35が開きます。

 

インタビュー記事

──はじめに事業概要について教えてください。

当社は、精密金型部品と装置部品を中心とした精密部品を手掛けている会社です。部品の製造だけでなく、製造の効率化を図る治具工具の製作や、ち密な測定ができる測定機器の製造・販売も行っております。日本の自動車メーカーの高い品質を維持するための部品や機器を手掛けていると自負しています。

 

測定機器で測定する様子

 

──ECサイトで販売を開始した商品について教えてください。

ECサイトで販売しているのは、オリジナルの測定器です。隙間や段差を測るための測定器で、特定の部品の検査で必要とされる商品です。市場はとてもニッチですが、使いやすく正確な測定器は、精密部品の品質を担保するために欠かせない道具なので、多くのお客様からご好評いただいています。金型を製造しているお客様からの要望を受け、現場の声を最大限反映して開発しました。

 

各種測定器のチラシ

 

──ECサイト導入にあたり、工夫したのはどんな点ですか。

BtoBに特化した製品なので、一般的なECサイトではなかなか販売が難しいのが難点でした。BtoBのビジネスは、取引状況や製造数によって見積もりが変わってきます。見積もりはどうしても自動化したい点だったので、いいやり方がないか探してしているときに、「Bカート」というシステムに出会いました。BカートはBtoBに特化したEC・Web受発注システムで、セミクローズドの状態で見積もりから受注、決済までを行えます。お客様は会員登録後にログインして使用します。お客様の手間は少し増えますが、取引状況に合わせた見積もりを24時間いつでも、スピーディに取得できるというメリットがあります。

 

ECサイトの様子

 

──実際に導入してみて、いかがでしょうか。

これまでは、顧客から電話やメールで見積もりの依頼を受け、営業担当が帰社してから見積もりを制作し、ファクスでお客様に送るというやり方でした。営業担当の状況によっては、見積もり送付まで1~2日を要することもありました。導入したECサイトでは、24時間、その場ですぐ見積もりがつくれるので、お客様はもちろん、営業担当の業務削減にもつながっています。同時に、スピーディな見積もり発行は、商機を逃さないことにもなると考えています。

 

──販路開拓について、どのような見込みがありますか。

これまでは、ウェブサイトに商品を載せているほかは、営業担当がパンフレットを持って歩き、紹介する営業方法がほとんどでした。ECサイトを導入したことで、広範囲に広報することが可能になりました。現在は、お客様にECサイトのメリットをご紹介しながら、ECサイト経由で購入を検討してもらうように働きかけているところです。導入から数か月ですが、ECサイトによる売り上げが少しずつ上がっていますので、商品数を増やしながら利用拡大を図りたいと思っています。将来的には、商品を広く宣伝して、日本全国から注文がくるような状況にしたいと思っています。

 

商品の梱包の様子

 

──情報共有という点ではいかがでしょうか。

ECサイトの情報は、APIを使って基幹システムと共有することができます。これまでは手入力で情報共有をしていましたが、ECサイトを活用することによって、どのお客様から見積もりがあったか、どんな受注状況か、社員みんなが確認できるようになりました。情報が俗人化されないので、問い合わせに対して担当の代わりに対応することも可能になっています。

 

ECサイト受注状況を確認する様子

 

──ECサイト導入にあたり、補助金を活用したそうですね。

日専連ライフサービスさんに助けていただきながら、IT導入補助金を活用しました。申請書は二人三脚で制作しましたが、そこまで大変な作業だったわけではないなと感じました。商品の特性や数字目標などの資料をまとめ、アドバイスをいただきながら資料をつくりました。以前申請した補助金よりも作文が少なく、スムーズに申請できた印象です。伴走して支援していただける方がいるのは、とても心強かったです。IT導入補助金の存在を知ってはいましたが、自分ひとりではここまで円滑に進められなかったと思います。

 

──IT導入補助金の導入を検討している方にアドバイスはありますか。

自信のある商品を持っている方は、ぜひ前向きに検討してみるといいと思います。当社は仙台が本社で、名古屋と北海道に営業所がありますが、全部で14人ほどしかスタッフがいません。BtoB商品の市場は、仙台、東北だけでは限られたものになります。ECサイトを活用することで、市場を全国、そして世界に広げることができますし、少ない人的資源を最大限に活かすことができます。

 

営業所の様子

 

──今後の展望をお聞かせください。

オリジナル製品を新たに開発し、販売していくのはもちろんですが、他社のオリジナル製品も当社のECサイトで販売していくというやり方もあるなと思っています。オリジナルの金型部品や測定器などを販売するハブのような存在になっていけたらおもしろいですね。まずは、お客様にECサイトをうまく使っていただけるように、営業活動を続けていきたいと思います。

 

熊谷さんがインタビューに答える様子

 

──本日は貴重なお話をありがとうございました。

 

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オーエンロゴ(外部サイトへリンク)

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