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更新日:2023年5月23日

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補助金活用事例集volume25:株式会社栄和

 

事業者紹介

代表の写真1

事業者

株式会社栄和(外部サイトへリンク)

所在地:

(本社)宮城県仙台市若林区伊在2-15-3

(加工工場)宮城県仙台市宮城野区日の出町2-2-5

採択

IT導入補助金

2022デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)

既存事業 宮城県産の仙台牛、仙台黒毛和牛、みちのく日高見牛の仕入れ、加工、販売

IT導入補助金活用内容

導入したITツール:ネットショップ開設パック カラーミー

IT導入支援事業者

株式会社ナナイロ

所在地:宮城県仙台市青葉区本町2-3-10 KDX仙台本町ビル3F

 

活用事例集:宮城県産の上質なお肉を自宅で味わう!「購入したい」に寄り添う自社ECサイト

 株式会社栄和は仙台市内に自社工場を持つ牛肉専門の食肉加工・販売会社です。1984年の創業以降、黒毛和牛など質の良い牛肉のみを扱い、BtoBを中心に取引を行ってきました。今後の中長期的なBtoC強化のため自社ECサイトの立ち上げを構想し、IT導入補助金を活用しました。今回は、この新事業に取り組むまでの経緯や展望について、お話を伺いました。


事例集25栄和表面活用事例集volume25(PDF:2,385KB)

 

インタビュー記事

 はじめに、御社のこれまでの事業を教えてください。

 宮城県産の牛肉にこだわり、仙台牛や黒毛和牛などの食肉加工から商品製造・販売まで一貫して行っています。主な取引先は飲食店やホテルなど業務用ですが、一般のお客様向けにオンラインショップでの販売も行っています。 
 仙台食肉市場から枝肉の状態で年間約1,000頭以上を仕入れ、職人が部分肉に脱骨作業を行った後、食べやすい形に加工したり、お客様の要望に応じてハンバーグなどの加工食品も作っています。

作業の様子

看板写真

 

 

 宮城県産にこだわる理由はなぜですか

 創業以来、生産者さんとの繋がりを非常に大切にしていて、全国的に見ても宮城県内の生産者さんの飼育技術が高く、食肉としても極めて品質が高いことを私たち自身がよく分かっていることがその理由です。枝肉の場合は必ず食肉市場を通して買い付けなければならないのですが、「ブランド牛」より、「信頼した生産者さんが育てた牛」を買い付けるようにしており、特に栗原市の牛を買い付けることが多いです。

 

 今回IT導入補助金を活用して自社ECサイト制作に踏み切ったきっかけや背景などお聞きかせください

 弊社では、製造過程で豚肉や鶏肉など別種類の食肉が混ざることによる交叉汚染のリスクを防ぐとともに、高品質の食材を提供するため、牛肉のみを扱ってきました。これまでのBtoB中心のビジネスだけでは、市場環境の変化への対応に限界があると考え、一般のお客さまにもこだわりの商品を届けられるよう、2015年頃に「仙台和牛職人」という店名で大手モール型ECサイトに出店し、一般のお客様向け商品の販売を開始しました。

仙台和牛職人商品の写真

大手モール型ECサイトはアクセスしやすく、順調にリピーターのお客様も増えてきたのですが、一方で販売手数料の負担が課題だったので、長期的視点で収益性向上を図るために、自社ECサイト「仙台和牛職人 本店」の立ち上げを構想しました。

 

 もともとの売業と一般向けECサイトの売上の割合はいかがでしょうか。

 圧倒的に卸売業が多く、全体の売上の8割を占めています。実店舗はなく一般向けはECサイトでの販売のみです。
 自社ECサイトは開設したばかりで、まだほとんど売上がありません。すぐに売上に直結しなくても、長期的に大手モール型ECサイトから自社ECサイトへシフトし、販売手数料の負担を削減したいと思っています。まずはアクセスを増やしていきたいので、ECサイトを制作いただいた株式会社ナナイロさんに広告運用などをご相談したり、大手モール型ECサイトで販売した商品に自社ECサイトの告知を同封して、自社ECサイトに誘導できたら理想ですね。

 

─ ECサイト制作の発注先(IT導入支援事業者)の株式会社ナナイロさんとは、もともとお付き合いがあったのでしょうか。

 大手モール型ECサイトへの出店はほぼ自社で対応できたのですが、自社ECサイトを開設し、数多くのオンラインショップの中でお客様に選ばれるようになるためには、ECサイトの制作とオンラインショップの運営ノウハウを持つ専門の会社に依頼しなければならないと思っていました。そうした制作会社とのつながりがなかったので、仙台銀行さんに自社ECサイトの立ち上げを相談したときに株式会社ナナイロさんをご紹介いただきました。

ECサイトの一部抜粋画像

 

─ 自社ECサイトの制作に当たって、意識したポイントなどはありましたか。

 買い物のしやすさを重視して、AmazonPayなどの電子決済を導入しました。Amazonの登録情報と同期させて決済画面に進めるので、住所やカード情報が入力不要なんです。私自身もECサイトでオンラインショッピングをするとき、住所などの入力が面倒に感じるので、購入の手間を極限まで減らしています。
 せっかく自社ECサイトで気に入った商品を見つけてもらっても「入力が面倒だな」と諦められてしまうのはもったいないですから。
 また、サイトの信頼性や商品の品質をしっかり伝えて安心してご利用いただきたいと思いました。大手モール型ECサイト上のオンラインショップ「仙台和牛職人」は既にある程度認知いただいていたので、そことの関係性をはっきりさせたり、自社で仕入れから加工まで一貫して行っている品質へのこだわりを掲載することで、商品の魅力が伝わるよう工夫しました。

生産者と代表の集合写真と和牛飼育の様子

 

 現状、ECサイト利用される一般のお客様は、どんな方が多いですか

 大手モール型ECサイトも含めてですが、首都圏や関西エリアの方がほとんどです。
 牛肉のブランド力は松坂牛が圧倒的ですが、仙台牛も全国トップ10に入るくらい認知度が上がってきています。背景には宮城の肥育技術が高いことがあり、味では他のブランド牛にも負けないと思います。ですので、ハンバーグなどお求めやすい加工品などもラインナップして、少しでも仙台牛や宮城のお肉の魅力を全国の方に伝えられればと思っています。

 

 IT導入補助金に申請した際のポイントなどはありますか。

 別の補助金を申請した経験もあったのと、ナナイロさんの協力もあり、申請書作成はスムーズでした。
 以前から自社ECサイトを構想していましたが、事業費が課題だったので、補助金が後押しになりました。こういった長い目で育てていく事業の自己負担を軽減できるのは嬉しいですね。
 補助金は申請が面倒というイメージを持つ方も多いかもしれませんが、コツさえ掴めばスムーズに進められます。こういった制度を活用しないのはもったいないです。

 

代表の写真2

 最後に、今後の展望をお聞きかせください

 オンラインでのBtoCの販売強化に加えて既存のBtoBでもオンラインでの販売も強化していきたいです。いい商品を作れば、他のオンラインショップからの引き合いも増え、販路の幅を広げられる可能性もあるので、まずは自社ECサイトのアクセス数アップに力を入れていきたいです。
 また、食肉加工業の競合はとても多いので、その中で他社と競合しない商品開発に取り組みたいです。

代表の写真3

 たとえばハンバーグなどは自社で焼く工程ができず生パテしか取り扱いしていませんが、それだと商品をお客様が焼かなければならない。どんなにいいお肉もうまく調理できなければ意味ないですし、焼き方はとても大事です。お客様自身で焼かなくてもレンジアップや湯煎調理で済むような商品が実現できたらと思っています。販売して終わりではなく、どう美味しく食べてもらうのかというところまで想定した商品を作っていかないといけないと思いますし、力を入れたいところです。

 

商品箱詰め作業手元商品のアップ写真

普段は飲食店やホテルで使われているクオリティの高いお肉を家庭でも食べられるという魅力を届けるため、長い目で育てていく戦略を組み込んでいくなど、お客様ファーストの心遣い・細やかさが伺えました。本日は、貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。

 

IT導入支援事業者:株式会社ナナイロ

 株式会社ナナイロは、ソフトウェア開発やホームページ制作のサービスを提供し、ICT活用を通じて、より暮らしやすい社会の実現への貢献を理念に掲げた企業です。各事業部に事業推進の裁量権があるベンチャー企業の集合体を目指した事業部制を採用し、個人の意欲を高め、強固なチームを築くことで新事業など積極的に挑戦できる環境を整えており、今回紹介した株式会社栄和の取り組みも支援されました。
 同社のIT支援事業者としての取り組みについて、代表取締役社長の中嶋竜大さんにお話を伺いました。詳しくは、株式会社ナナイロのインタビューページをご覧ください。

株式会社ナナイロの代表の写真

 

地域産業応援金

 仙台市では、新型コロナウイルス感染症の影響を乗り越えるために、国の補助金などを活用し、前向きな投資や事業活動を実施する市内事業者に対し、その取り組みを後押しする『仙台市地域産業応援金』を支給しています。
 今般の原油価格高騰等の影響を踏まえ、新たに「原油価格・物価高騰等加算」を新設し、支給額を増額してます。詳しくは地域産業応援金のページをご覧ください。

 

補助金申請の相談窓口「オーエン」

オーエンロゴ(外部サイトへリンク)

 仙台圏の事業者の経営課題解決を”応援”する相談窓口「オーエン」を(公財)仙台市産業振興事業団に設置しています。補助金申請に関する相談はもちろん、経営、財務、人事労務、マーケティングなど、たくさんのプロフェッショナルが在籍し、あなたの「困った」を無料でサポートし、ビジネスの成長と継続を後押しします。

 悩んだり、迷ったりしたら、まずオーエン。お気軽にご相談ください。詳しくは、オーエンのホームページ(外部サイトへリンク)をご覧ください。

 

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