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更新日:2017年1月4日

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発表項目以外の質疑応答の概要(平成29年1月4日)

平成29年1月4日

(1)伊達政宗公生誕450年にあたり、所感を伺う

伊達政宗公はわれわれにとって、この仙台というまちの今に至る根幹をお造りになった、常に原点にあるべきまちづくりの大先達だと思っています。広瀬川の河岸段丘の中にあるというこのまちの魅力や伊達の城下町としての風格、そうしたものを構想して今に至る形、骨格を作ってくださったのは政宗公です。まちが開府して四百十数年になりますが、仙台の持つ魅力がどのように育まれてきたか、そこに政宗公のお力がどう働いてきたかを思いながら、これからのまちを考えていくための一つの大きな素材としてこの450年をしのび、伊達政宗公の偉業をとらえていく一年になればいいと思っています。

 

(2)キャンペーンなど具体的な施策の予定はあるか

キャンペーンの形では考えていませんが、博物館で展覧会を開催しますし、民間の取り組みも含めて伊達政宗公の業績を考えるシンポジウムなど、いろいろなものが開催されると思います。

伊達政宗公のお力については、戦国武将としての存在感が大きいと思いますが、町割を考えたという意味では都市計画家でもあり、人材を遠く京から呼び寄せてきたという意味では、人材の輸入という発想もあったと思います。また、川から離れたところにこれだけの大きな街を作っていくためには水の確保が大事になりますが、四ツ谷用水の大土木工事や、これは完成がずいぶん後になりますけれども、震災で被害を受けた貞山堀の大土木工事が都市を支えてきた産業のパイプであり、水のパイプでありました。こうした都市のインフラをいかに持てる技術力によって作るか、技術力が足りない場合には技術を輸入しこの地に根付かせようとしてきたか、また文化人・茶人としても知られている方でしたし、文武両面に渡って街をリードしてこられた点など、これからの21世紀中庸のまちづくりの中にも生かしていける、考えるべき要素はたくさんあると思っています。なるべく多面的な政宗公の姿を民間や市民の方からも教えていただいて発信できれば、とても興味深い一年になるのではないかと楽しみにしています。

 

(3)荒井地区で整備する公園の運営等を、地元でまちづくりに取り組む法人に委託する計画とのことだが所感を伺う

荒井の区画整理事業でいくつか公園を作っていく上で、どの地区でもそうですが、どういう公園が良いか地元の方々と話し合いをすることになっています。地元の方々から、地域の子どもたちが活動する場としてフットサル場がほしいという要望もあり、今回のような公園の半分はフットサル場に使い、半分は広場として使う構想になったと聞いています。

荒井地区のまちづくりについては、タウンマネジメントの会社が既に立ち上がっており、復興公営住宅のエネルギーマネジメント事業などを行っています。新しい制度を利用し、フットサル場から得た収益を公園全体の管理に回すという一つの手法の研究をしていましたが、いろいろ精査した結果、運営できる見通しが立ったので、タウンマネジメント会社にお願いする方向で、最終的な調整に入っていると聞いています。

 

(4)荒井駅前が、今後どのようになっていけば良いと思うか

荒井駅前街区の整備が当初の予定より遅れていますので、やや寂しい感がありますが、子どもの元気は街の未来を予感させますので、子どもたちが元気にスポーツをする姿や笑顔、それを応援する保護者や指導者の方々の姿が見られるようになり、多くの人に「この街も子どもが育つ街になってきたな」、「この街をいずれ背負って立つんだろうな」という希望を与える場所になってくれればいいなと思っています。

 

(5)市役所本庁舎の老朽化について、建て替えなどの判断をいつ行うのか伺う

昨年の秋に、今年度末までには一定の判断を出すべきと申し上げました。年度末といっても、予算が決まってしまってから私の考えを出してもいかがなものかと思いますので、できれば少し作業を早めて、予算を提示する第一回定例会で今後の進め方について私なりの考えをお話しして、議会からもより踏み込んだご意見をいただくように進められればと思っています。

 

(6)今月中には方向が決まるということか

そうです。ただ財政面や資金的な問題などいろいろありますので、それらも含めて調整しながら、間に合うようにできればと思っています。

 

(7)建て替えか補強かも含めて判断するのか

今まで出されているいろいろな案に対して検討を進めてきた結果を踏まえながら、現時点でどうするのが一番妥当だと考えているかをお話ししたいと思います。

 

(8)音楽ホールの建設も同時期に判断するのか

音楽ホールと庁舎では、必要性の緊急度など違う部分があります。音楽ホールについては同時期になるかどうか、まだ決めかねています。

 

(9)中学生自死の件で保護者の要望があったことについて、市長は内容を確認しているか

概略については教育委員会から説明を受けていますが、仕事納めの夜に保護者の方がおいでになられ、今朝一番で報告を受けたので、まだ全文を精査した段階ではありません。

 

(10)教育委員会の第三者委員会の解散や、再調査を求める内容が含まれているが、市長の考えを伺う

教育委員会と第三者委員会が精力的に調査を進めてこられたと承知していますし、新たにご指摘いただいた点についても、第三者委員会で重ねて調査する部分もあると聞いています。現時点ではこれまでの調査の上に立って、今回のご意見も参酌しつつ、第三者委員会でまとまったご意見をいただくことが第一だと思っています。私はまだ文面を確認していませんけれども、ご要望の一部に現在の第三者委員会の調査を中断してでもというご意見があるのかもしれませんが、私としては現時点でそういう考えはありません。

 

(11)昨年末の市町村長会議で、国の基準以下の放射性物質汚染廃棄物の試験焼却について県内市町村の意見がまとまらなかったことへの所感を伺う

昨年末の市町村長会議では、焼却処分、特に試験焼却について実施すべき、もしくはまだ住民の皆さんの十分なご理解をいただいているとは言えないけれども、少なくとも議会等からはその方向でお認めいただいているという、いくつかの組合や自治体からのお話がありました。一方で対象となる廃棄物の多い自治体である栗原市と登米市からは、現時点で試験焼却に踏み込むのは、自分たちとしては望まないというご意見がありました。
廃棄物を抱えていらっしゃる自治体で、まずは試験焼却以外の道をとりたいというご意見がある限りは、全関係自治体が一緒になって試験焼却をするという前提ではなくなりますので、私としては年明け早々に実施するのは大変難しいのではないかと思い、そのことを発言しました。

 

(12)今後の進め方について市長はどう考えるか

会議の場では堆肥化とすき込みというお話もありました。栗原市と登米市以外にも、保管している廃棄物についてすき込みなどの方法を研究してみたいとおっしゃった首長さんも複数おられました。その自治体がそれらの方法で取り組んだ結果、持っている全量を処理できることを確信されて、そのことを表明いただければ、われわれとして「それではそれぞれ個別の自治体で処分することになりますね」という判断になるかもしれません。

一方で、やってみたけれどもいろいろ課題があり難しい、あるいは2つの自治体でも堆肥化などを進めるけれども、焼却という手段も必要だということになるかもしれません。それについては、焼却以外の代替的な手段の実施状況を見てみないと判断がつきかねるところだと思います。私としては、堆肥化等に取り組むとおっしゃった自治体から実際に取り組まれた中間報告でも出てこない限り判断は難しいと思いますし、堆肥化等を実施するわけではない仙台市が、その時期を半年や1年など申し上げる立場にもありません。まずは試験的なすき込みや堆肥化の結果が出た上で、当該自治体がどう判断されるかをお聞きする立場です。

 

(13)別の方法を探している自治体が方向を示すまでは、市町村長会議の場は維持する必要があるということか

会議での議論は、試験焼却も一つの手法としてかなりの自治体が前向きだった一方、そうではない自治体があり、登米市長さんは時間が欲しいということでした。栗原市と登米市以外のところでもベクレルの低いものについてすき込み等をやりましょうということになっていますので、経過を見るというのが会議での合意だったと思います。

 

仙台市長 奥山 恵美子