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更新日:2021年9月9日

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仙台市ガス事業民営化に関する公募結果について(質疑応答)

令和3年9月8日

 

質疑応答の内容

Q1

優先交渉権者該当者なしとなった結果について、市長としてはなぜこのような結果になったのかということをこれから検証を進めるということですが、現時点で市長のお考えとしてはどのように。

A1

今もお話しいたしましたとおり、ガスを利用されている市民の皆さま方に将来にわたって供給し続けるということはもとより、民間の皆さま方の知恵やアイデアを生かして市民サービスが向上すること、それから地域経済の活性化につながること、そのことをもって市民の皆さま方の暮らしが豊かになって仙台のまちの発展につなげたいという思いで民営化について進めてきたところですけれども、まずは昨日の答申も大変残念なものでございましたが、今回本市といたしましてもさまざま精査をさせていただきまして、やはり優先交渉権者を決めるわけにはいかないという強い思いでございます。

 

Q2

公募条件が厳しかったのじゃないかとか、そういったことをお考えになったりとか、なぜこのような結果になったかについての分析なのですけれども。

A2

私自身は応募要件が厳しかったとは思っておりません。この民営化を進めるに当たりましては、公営企業としてやれるものというのは枠がはまっているわけですね。民間の皆さま方の知恵やアイデアでさまざまなお取り組みをしていただいた上で、市民の皆さま方にサービスが向上したあるいはまた地域の経済が発展するということにつなげていきたいというふうに考えていたところでございますけれども、今回の提出されました提案審査書における委員会の判断もそうでしたけれども、残念ながら私どもとしてもこれまでのガスの状況から見て大幅にユーザーが、需要家数が減少するということ、本市の人口推計から見てもかなり大幅に減少するということについてその有用な説明というのがなかったのではないかというふうに思うところでございます。また、市民サービスの向上等につきましても、提案としては幾つかあったわけですけれども、しかし委員会の方でもお話があったように、確実に目に見えるような形で、料金ですとかその他のところについて残念ながらはっきりとしたことがなかったのは、申し訳ないのですけれども残念だなというふうに思ったところです。

 

Q3

ちょっと具体的に聞くのですが、一つ指摘されているのがガス事業の永続的発展というのが目的の一つであり、これにそぐわなかったということなのですけれども、そもそもこのガス事業の永続的発展というのが、この時代というか、自由化されてエネルギーミックスも進む中でガス事業だけが永続的に発展していくということが可能なのかということが一つあると思うのですけれども、これは今後もこういった方針をもって進めていくということでよろしいのですか。

A3

その方針に変わりはありません。ガス事業の永続的な発展というふうに申しましたけれども、全国のガス事業者はもちろん都市ガスのサービスというのをコアにしながらも、電気ですとか他のエネルギーへの参入、あるいはまた生活の中でどのようなサービスを提供していくかということの幅を広げておられたり、あるいはまたエネルギーと親和性の高い不動産への参入ですとか、さまざまな形で企業としての生き残りをいろいろ模索されて取り組まれているというふうに承知をしております。そういう意味では、そういった形で事業を発展させていくのだというふうなことが見られなかったということにもつながるというふうに思いますし、加えてユーザーの数がかなり大幅に減っていくことについて、私どもとしては大変残念だなという気持ちでいるところです。

 

Q4

ユーザーが減っていくというのは自由化すれば減るのは仕方がないことだなと、それは自由競争なので減るというのはあり得るとは思うのですけれども、減るということよりその数自体、5年間で2万人という数について市長は疑問というか、まだ納得されていない部分があるということでしょうか。

A4

これはそうですね。これまでの本市のガス事業の状況、これまでの経緯ですね、それからまた本市の人口のこれからの予測、推計、これらも鑑みましても、これほど民営化して激減をするというふうなことが、なかなか何と言ったらいいでしょうか、よく理解できない。そこについて詳しい説明があったというふうには聞いていないところでもございます。

 

Q5

答申書ではなくて具体的な企業の提案書というのは市長は読まれたのでしょうか。

A5

はい、拝見させていただきました。

 

Q6

サービスであったり先ほどおっしゃった部分もあると思うのですけれども、率直に答申書の意見以前に市長としてはどういうお考えを持たれましたか。読まれたときに。

A6

今お話ししたとおりでございます。

 

Q7

ということは、委員会とほとんど同じような所感を持たれたと。

A7

私としてもそのように感じました。

 

Q8

ちょっと気が早いようなのですけれども、仙台市の歴史でいうと2度目ということになると思うのですけれども、今後のプロセスであったり民営化の考え方、どうしていくのかというところについてお話を伺いたいのですが。

A8

これは昨日、委員長もお話しになられていましたけれども、仙台のガス事業につきましてもう少し幅が広がることが十分に可能であるという、そういうご認識だったのだというふうに思いますし、私もそのとおりだと思っております。公営(事業)でやれるところというのはかなり限りがあります。そこに対して民間の皆さま方の知恵、あるいは重ねてになりますけれども、さまざまなお取り組みが掛け合わさることで発展は可能だというふうに思いますし、市民サービスの向上というものにもつながっていくのだというふうに思います。今回も市民サービスの向上に向けて提案書の中にはいろいろございましたけれども、しかしなかなかそれを実感として民営化したメリットというのを市民の皆さま方にお感じいただくには少し開きがあるのかなという、そういうことだと思います。

 

Q9

今後の(プロセスについては)。

A9

今後も民営化が必要である、事業形態を変えていく必要があるということには全く揺るぎがございません。

 

Q10

市長の任期の間にこの問題はなるべくなら片付けたいというふうにお考えでしょうか。

A10

まずは今回の公募について検証が必要であろうというふうに思っております。応募が1グループにとどまったこと、そしていろいろなことも含めまして検証した後に取り組みたいと思います。なるべく早く検証をして次に結び付けたいと思っております。

 

Q11

次にというのは、もう一度公募を行う意思があり、いつか分からないけれどもそれを行うということでよろしいのでしょうか。

A11

そうですね。

 

Q12

もし今回の公募が優先交渉権者が決まったら来年度中にはガスの事業譲渡を進めるというお話だったと思うのですけれども、このスケジュールについては来年度中の事業譲渡というのは厳しくなったというご認識なのか、それともそれは何とか固持するのか、そこのスケジュール感についてはいかがでしょうか。

A12

今そのことについては何とも申し上げられないというふうに思います。来年度ですからなかなか厳しいのだろうなというふうには認識をしております。まずは今回の一連のことについて早めに検証に着手し、そしてまたその結果を基に取り組んでいかねばならないわけですから、時間的にはかなり厳しいのだろうなとは思います。ただ、掲げている旗はそのままいろいろなことを考えていかなくちゃいけないわけですけれども、民営化に向けた取り組みは歩みを止めないつもりです。

 

Q13

先ほど検証をするというお話がありましたけれども、それは例えば何か第三者とか有識者の検証委員会とかそういった(ものを)つくるお考えというのはあるのでしょうか。

A13

どういうふうな形がいいのか分かりませんけれども、今のところ未定ですが外部に委託することの方がより客観的になるのではないかというふうにも思っておりますし、どういうような形にするか、これは今すぐにここで申し上げられる状況にはございませんけれども、なるべく客観的な検証ができるように努めてまいりたいと思います。

 

Q14

今回応募したグループ、ありますよね。今回答申があって、市長はそのように判断されたわけですけれども、例えば今後そのグループにこういうところがちょっと足りなかったというかこういうところを少し考え直してほしいであるとか、妥協案じゃないのですけれども、そういう再交渉みたいなことはされないということでいいのですか。

A14

6月に提案審査書が出てきてから、検討会の方でもいろいろと検討を重ねてきているのだというふうに思います。さまざまな疑問点等々も含めてグループに対してもヒアリングを重ねていたというふうに承知をしているところです。

(ガス局次長)

今回応募されたグループと引き続き交渉するのかということに関しましては、今回この公募に関しては優先交渉権者なしということを発表資料のとおり決めさせていただいたわけでございますので、今回の公募手続きについては終了ということになろうと思っています。あくまでも今回契約手続きの一環として公募を行わせていただいて、優先交渉権者が選ばれればその優先交渉権者と具体的にどうしていくかというふうな、さらに詳しい交渉の段階になるわけですけれども、その中でいろいろな条件ですとか協議をしていくわけですが、本日優先交渉権者としては決定しないということになりましたので、ご提案に基づいてさらに協議をしていくというようなことにはならないというふうに考えております。

 

Q15

そうすると仕組み上なのか分からないですけれども、これは1回公募は中止ということでいいのですか。公募事業は終了したということで。1回仕切り直してまた実施計画から考えていく。それでまた委員会を立ち上げるという、そういうような流れになっていくのでしょうか。

A15

(ガス局次長)

それは今後の検証の仕方によるというふうに思っておりますけれども、まず今回今の段階で決まっておりますのは、今回の公募手続きとして昨年9月に開始した募集要項に基づく公募については本日をもっていったん終了ということになります。その上でどういう形でやればいいのか、先ほど市長からもお答えしたとおり、次に向かってどうするのかということを検証した上で手法も含めてということになろうかと思います。

 

Q16

先ほど他の方の質問で(公募)条件は厳しくないと思っていたと市長が発言なされていましたけれども、これは検証次第ではまた条件を変えるということはあり得るのですよね。あり得ないのでしょうか。その辺は検証結果次第なのでしょうか。

A16

今回について私は(条件について)厳しいというふうには思っていないところです。これも検討会の皆さま方が専門的な知見をお持ちになってさまざまなところでご議論いただき積み重ねてきた状況でございます。ですからこれは整合性があったというふうに私は認識をしているものです。

 

Q17

次の再公募となった場合に条件が変わっているということはない、ある(のでしょうか)。

A17

(ガス局次長)

これも今後検証していく中でどうしていくかということだと思いますけれども、時代や当然環境が変わっていって、今回の募集要項だったりそうしたものがどうだったのかということについても当然検証の範囲内に入ってくるのだろうと思います。現時点での我々の認識といたしまして、今回の募集要項の条件が厳しかったのでこういう結果になったというふうな認識ではございませんけれども、そういった点も含めてしっかりと検証してどういうふうにすればいいのかということを検証していきたいということでございます。

 

Q18

今回こういった提案の内容になって、こういう答申になったというところは1グループしか応募がなかったというところの影響が大きいのではないかなと思うのですけれども、応募が1グループにとどまったというところへの市長のご所感、改めてお願いできますでしょうか。

A18

今回1グループだけだったいろいろな要因があるのかもしれませんけれども、私としては大変残念だったところです。

 

Q19

その上で伺うのですけれども、1グループだったその要因のところ、これから検証されるということであると思うのですけれども、昨年10月に資格申請の締め切りをした段階で、公表はされていませんけれども、当然市としては1グループの応募しかなかったということを把握されていると思います。なのでその要因のところ、結構時間がたっているので、仙台の市ガスの市場の魅力自体がなかったということなのか、それともやはり新型コロナウイルス感染症の影響だったりとかゼロカーボン宣言だとか、そういった状況、環境が影響したのか。市長としてはどのように、所感で構わないのでどのように分析をされているのかというところを伺えますでしょうか。

A19

結果的に競争原理が働かなかったということはあるのだろうなというふうに思うところではございます。新型コロナウイルス感染症の影響というのは比較的エネルギー業界については大きな変化というのはないであろうというふうなところで考えておりました。またゼロカーボンシティについての動きというのも急速に加速するように出てきたところでございまして、これについてはいろいろなことを思うところではございますけれども、まだ先の長い話でもあるかと思います。そういうところも考えますと、1グループに結果的にとどまったということが今回の結論に直結するのかどうかということについては、やはり検証を進めてその結果を待ちたいと思います。

 

Q20

発表資料に出てきた中で一つ目立つのは価格なのですけれども、点数でいうとゼロ点というのはなかなかの提案だなというふうに思うのですが、市長はこの最低価格、ゼロ点で提案してきたことについての受け止めというのはどうなのでしょうか。

A20

400億(円)ということのご提案は欠格ではないものですから、そこはそういうことかというふうには思いました。けれどもやはり大切な市民の皆さま方の財産でございますので、少しでもこれを上回ってくれるとありがたいなと思っていたところです。

 

Q21

先ほどから条件は特に厳しくないというふうにおっしゃっていますけれども、かなり応募者側との開きがはっきりと分かれたところがこの価格の部分だと思うのですが、何でこんなに開いてしまったのだという。普通に考えると、条件、市側のハードルが高かったのじゃないかというふうに思うのですが。

A21

でもこれはこの400億(円)につきましても先ほど別の質問の中でもお話しいたしましたけれども、民営化推進委員会の委員の皆さま方が専門的なところをいろいろ積み上げてM&Aの評価価格等々も踏まえてそして算出をしたところでございます。最低価格がここでありますから、たとえここがゼロ点だとしても他の項目で満点を取られればそれはそれこそ60%ぐらいになるわけですね。ですからその点でやはりもう少しご提案がよかったらなというふうに思ったところです。

 

Q22

今回理由のところにも書いてあるガス事業の永続的発展という部分なのです。ここにちょっと認識の差もあるのかなと思うのですが、先ほどのご説明だといわゆる今の市ガスの需要家数も含めて将来にわたっておおむね維持するというか、そういうことを求めているのか、先ほどの市長の話だとそこのガスの需要家数が減っていったとしてもガスを中心とする事業が発展しというか永続的に続いていけばいいという趣旨なのか、何かこう言葉から受け取る印象と先ほどの説明がちょっと違うかなと思ったので改めてここはどういう意味なのですか。

A22

まずはこの需要家数が想定をかなり上回る形で少なくなっていくということについては、やはりクエスチョンマークをつけざるを得ないなというふうに思ったところです。

 

Q23

永続的に発展するというのは、そんなにいきなりがくんと落ちるのはちょっと疑問だとしても減少傾向であることは困るということなのでしょうか。

A23

これは、ですからいろいろなサービスをミックスすることによって維持できるものであろうというふうに認識をしているところでもあるのです。ガス(事業が)民営化された場合の新会社がさまざまなお取り組みをなさることで十分に発展し、そしてまた市民の皆さま方もサービスをよりよい形で享受できるというそういう形がやはりあると思いますし、それこそ人口もしばらくは本市においては急激に減るという状況にはございませんで、しばらくは上向きなのですね。それにもかかわらずこういうようなご提案だということについてはそこに対してそして明確なご説明というのがあったかどうかということにもよるのじゃないでしょうか。なかなか納得できないというのが委員会でのお話でありました。私もそうだなというふうに思ったところです。

 

Q24

先ほど市長も少し触れられていましたけれども、国がもうゼロカーボンと、2050年(までに)と言っている方向性であるならば普通に考えればガスから違うエネルギーに切り替わっていく流れなのかなという中で、永続的発展というのを求めることが妥当なのかという部分についてはいかがでしょうか。

A24

これは本市が、仙台ガスという名前で始まってから百何年になるのでしたでしょうか、それから公営企業としてこの間発展をさせてきた市民の皆さま方の暮らしを守るためにまたさまざま取り組んできたこと、これがしゅっとなくなるというようなそういうものであっては困るのだというふうに思います。もちろんゼロカーボンシティを仙台市も標ぼうするということを発表させていただきました。とはいえ液化天然ガスを使ってしばらくはいろいろなエネルギーを供給していかなくちゃいけないことが、まだまだ先までロードマップでどういうふうになっていくのかというのは先の話です。ですから、今後5年でどうかということの中でそれがこういうふうな形で示されるということについてはいささかちょっと性急過ぎるのではないかなという、そういう思いもございました。

 

Q25

先ほど担当の方から今回の一連の公募は今日をもっていったん終了となるということで、橘川先生のところの民営化推進委員会というのはいったんこれで役割を終えるという(ことですか)。

A25

(ガス局次長)

おっしゃるとおりで(民営化推進委員会は)設置要綱に基づいて設置しておりますけれども、今後設置要綱を廃止したいというふうに思っております。

 

Q26

先ほど検証を進めた上で再公募というか再々公募になるのでしょうか、ということだったのですけれども、なるべく早くという表現をされていましたが、もう少し踏み込んでどのぐらいの時期ぐらいまでにはという(見込みはありますか)。

A26

それはまだ昨日の今日でございますし、また検証にどのような手法でどういった項目をするのかということもまだ未定でございます。これもなるべく早く整理した上で検証作業ということを進めていかねばなりません。そしてそれがどのぐらいかかるのかということについてもまだここで何も申し上げる材料はございません。ですから何とも申し上げられません。