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更新日:2016年9月20日

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発表項目以外の質疑応答の概要

(1)昨日の雪で介護サービス送迎車の転落事故が起きたが、所感を伺う

乗車されていたご高齢の皆さまは、デイサービスを楽しみにしていらっしゃったと思います。ご家族も、良い時間を過ごしてくれるものと温かく送り出されたにも関わらず、残念ながら雪道で事故にあって、大変痛ましいことにお一人お亡くなりになったのは、私としても大変残念なことであります。

われわれ北国に住む者として、冬道の安全運行は常に念頭におかなければいけない課題です。より広範な関係事業者も含め、送迎に関連する方々については、その事業を普段どおり遂行することも大事ですが、特に冬の気候による道路状況に十分注意して事業に当たることは、再度注意喚起していく必要もあると思っています。ともあれ、お亡くなりになられた方には、大変残念な、申し訳ない事態だったと思っています。

(2)事故現場の駐車場の管理者は市にガードレールなどの設置を求めていたようだが、いかがか

擁壁が玉石の組み立てであるので、ガードレールを設置するには強度的な問題があると判断していました。一方、ガードレールを設置する場合、もともと狭い幅員がさらに狭くなる課題もあったと聞いています。いずれにしても、こういう大変残念な事故が起こったわけです。今後、雪道の安全走行について、この道路にどういう方策をとっていくことが良いのかは、あらためて地元の方々と丁寧にお話をしていく必要があると、青葉区に話しています。

(3)幅員が狭くなるが、そうすればガードレールを設置できるがどうするか、という話し合いをしていたのか

そこまでは至ってなかったと聞いています。一番の問題は、ガードレールを作るには、今の擁壁の状態では強度が足りないだろうという判断だと思います。

(4)ガードレールの設置について市の責任はどう考えるか

市内のさまざまなところで、安全策のガードレールや標識の設置などについてご要望があり、適時適切なお話し合いの元に進めてきています。今回、こういう事故になってしまったのは、大変残念なことだと思います。

われわれも地域懇談会などで、いろいろご要望をいただいています。なるべく丁寧にお話し合いをし、安全策ができない場合はなぜ難しいかを地元の方にもしっかりとご理解いただき、周辺の方の安全運行に対する意識を高めていく作業も必要になってくる、ハード対策かソフト対策かという面があります。そのソフト対策について、例えば町内会で、ここは冬道では危険なところだから、雪が降ったときはなるべくここを通らないようにとか、凍結防止剤を早めにまいていただくご協力をお願いするとか、トータルな仕組みとしては、若干不十分なところがあったと思います。

(5)反省点があるということか

はい。こういう事故が起こったわけですので、ソフト面もハード面も含めて、これから地元と今回の教訓をどう生かしていくか、話し合いをしっかりさせていただく必要はあると思っています。そういった方向で話を伝えています。

(6)ガードレールの設置を含めて検討するのか

ガードレールの設置も一つの方策ですが、ガードレールを設置するためには、擁壁全体を組み立て直さないといけないとなると、所有者の方の負担という問題も出てくるかもしれません。それらも選択肢の一つとしつつ、そうできない場合も含めて地域の方とお話をしていくことが、この場所全体の安全度を高めるために必要だろうと私としては思っています。

(7)事故現場と同様の場所が他にもあるようだが、いかがか

私も雪のない時に歩くことがありますが、旭ヶ丘地区は全体として古い団地で、道路幅も狭く急傾斜の場所が多いところだと思います。正確に数えたことはないので、類似の場所が何カ所あるかは把握していませんが、仙台市内の地震で崩れた緑ヶ丘や旭ヶ丘など何カ所か丘陵地帯の古い団地の狭い道路の場所があります。

今回の事案を教訓に、あらためてそういう場所における冬道の安全運転のあり方について該当する箇所を、区ごとに町内会ともう一度しっかりと安全確認をするとか、凍結防止剤をまいていただく担当のご家庭をお願いするなど、緊急にできること、もしくは今回のように送迎の定例ルートになっているのであれば、雪が降った場合に迂回をしていただくとか、さまざまなことをお考えいただくように、こちらからも発信とお願いをしていかなくてはいけないと思います。

(8)この事故を受けて、同様の場所を調査するのか

まずは、その地域に住んでいらっしゃる方お一人お一人が、雪道の安全に今まで以上にしっかりと気をつけていただく。特に今回のデイサービスのように、複数の方を乗せて業務として運行していくケース、デイサービス以外にも幼稚園の送迎バスとかいろいろあると思いますので、それらについて雪道の場合はルートを外すなどの方策を、関係者間でまずはしっかりと組み立てていただくことだと思います。あとは地元との話し合いによって、ここには防護柵が必要だとか、ここには注意喚起の看板が必要だとか、いろいろなことが出てきたら、われわれとしても対応していくことだと思います。

(9)まずはソフト面からということか

まず緊急にできることはソフト面だと思います。工事などは、何カ所か比較し優先順位をつけていって発注するなど、時間がかかると思います。

(10)この事故を受けて、対策を始めているのか

区によっては、平らでほとんど該当箇所がない場所もありますので、区ごとの対応になると思います。旭ヶ丘地区を抱える青葉区に関しては、ここ一カ所だけの問題ではありませんので、広く注意喚起をするようにとは伝えてあります。春になってからやる話ではありませんので、この冬の季節にしっかりとやっていかないといけないと思います。

(11)今回の事故を受けて、市内の各事業者に対して、注意喚起を行うのか

まずはデイサービス関係の介護施設への送迎を担当しているところ、介護サービス事業者については、昨日の段階で事故を受けて、今後の事業運営に当たっての留意ということで文書を発出しています。

今後幼稚園などについても、必要であれば、それらを発出するように話をしたいと思います。ただ、平らな場所、例えば若林区の六郷地区のようなところでは今回のようなことは比較的少ないので、雪道の安全走行ということであれば丘陵部にあるとか丘陵部に巡回ルートに入っている幼稚園という認識になると思います。

(12)人を乗せる事業者が対象となるのか

ご自身としては楽しみにして乗ってこられたものが、全く不可抗力で事故にあったということです。業として行っている方々は、市民がマイカーで運転される場合より数段上の責任が求められると思いますので、よりいっそうの注意をお願いするのが順番だと思います。

(13)丘陵地を移動する事業者への注意喚起と、事故現場と同じような場所のある各地区で話し合いをし、必要に応じて対応していくということか

脱スパイクタイヤ運動が最初に起こった昭和50年代の頃は、冬道の安全運転について、スパイクタイヤからスタッドレスタイヤに変えたことで、市民の方も非常に不慣れでしたし、またスタッドレスタイヤの性能も今のように向上していませんでしたから、冬道のスリップ事故はたぶん今よりも相当に多くて、冬道安全運転講習会などいろいろな形で市民の方の注意レベルも高く、われわれが発信する機会も多かったと思います。

その後、何年か暖冬が続き、スタッドレスタイヤの性能が高まってきたことによって、かつてよりも冬道の安全運転に対する注意レベルが、ひょっとすると市民全体として下がってきているのかもしれません。その辺は計りようがありませんが、仙台に転勤していらっしゃる方が多いとか、震災以降こちらにいらっしゃった方も多いことを考えると、あらためて冬道の安全運転について、仙台の土地柄から言って、普段雪がないところではあるけれども、それ故、一回降ったときには怖いものがあることを、道路管理者や安全運行を市民に呼びかける立場として、市民お一人お一人と共有して危機意識を高めておく必要があると思いました。

(14)市として、事故を起こした事業者への処分はあるのか

法的な側面は担当局に調べてもらっています。現時点で私が受けている報告では、事業者の行う交通安全、自動車の安全運行に対して、われわれ側から事業者を処罰する権限は与えられていない見解になっています。例えば、虐待などがあった場合には、調査に入る権限があるわけですが、自動車の安全運行に関しては、特に規定はないということです。現状では注意喚起と要請にとどまると思います。

事業者としての責任とか、運転していた人の責任は、別途道路交通法上では当然出てくると思います。

(15)22日の夜に、市営バスが田んぼに落ちる事故があった。運転手は睡眠時無呼吸症候群で治療前の状態だったとの話だが、所感を伺う

このところ、スキーツアーバスの大きな事故をはじめ、バスの安全運行に関する事故が全国的に散見されるところです。利用される方にとっての不安が高まる状況にあったわけです。そういう中で仙台市営バスにおいても、回送中とはいえこういった事故があったのは、私としては大変不本意であります。市民の足であるバス運行の安全は、大変基本的なことですので、交通局と受託業者が一体となって、運転手の健康確保について、なおいっそうの取り組みを期待したいと思います。

(16)具体的な指示などは行ったのか

今回の場合、無呼吸症候群の病状が昨年12月に確認され、まだ治療に入らない状況で、22日の事故に至っているということです。病気は誰しもいろいろな形になると思いますが、迅速に治療方針を確定して治療に入っていただく。治療のために時間が必要ということであれば、病気休職という制度もありますので、それらを適切に運用して、健康な運転手が健康な形で信頼を持って運行に当たることが原則だと思います。その原則をしっかりと順守することについて、交通局と宮城交通で、今回の事案を受けて相互で密接に連携をとる体制についても協議していると聞いています。その結果の報告を受けたいと思います。

(17)今回、宮城交通から報告がなかった点について、何らかの対応はあるのか

病気が発見されたことについては、報告が入っていなかったと聞いています。それが報告する義務があるものなのか、それとも定例的な報告の中でまだ期日が来ていなかったかについては承知していません。

(18)仙台市は復興公営住宅の建設が、他の被災自治体と比べて進んでいるが、所感を伺う

復興公営住宅ですが、仙台市は幸いにも沿岸被災地で大変ご苦労されているような高台を削るなどの対応がありませんでした。比較的内陸部に複数の建設用地を確保することが早い段階でできたので、現在の完了率につながっていると思います。われわれとしては残された期間の中で、さらに全戸完成に向けて頑張りたいと思います。

(19)来年度、いじめ対策の専任教師を加配するのか

いじめの事案が発覚した時、もしくは相談があった時に、担任の教諭が中心にやると会議を開くまでに時間がかかるなど、迅速な対応につながらないという話が専門委員会や教育委員会の委員の方々からのご提言の中にあったと思います。それを受けて教育委員会と相談し、いじめ問題について迅速な対応を図るために、学校におけるいじめ問題の責任者の教諭を配置することが良いのではないかということで、新年度からできないかと進めているものです。

(20)それは、各校になるのか

中学校各校に配置を考えています。今までの職員に兼務させるということではなくて、その形の職員を置くということです。

(21)全国でほかに、こうした加配を行っている自治体はあるのか

たぶんほかにもあるとは思いますが、私は、まだ確認はしていません。

この教員がいじめの事案だけで全ての勤務時間を過ごすのではなくて、若干の授業時間は持つようになると思っています。

(22)専任の教師は具体的にどう対応にあたるのか

学校で具体的にどういう校務分掌にするかとか、それぞれの事案において、その先生がどういう主体的な役割を果たしていくかについては、教育委員会に任せています。私が詳細を指揮しているわけではありません。

(23)東京オリンピックでのホストタウン申請で、イタリアを選んだ理由を伺う

仙台とイタリア、宮城県とイタリアと言っていいかもしれませんが、歴史的にも支倉常長以来の深いつながりがあります。また、以前ワールドカップサッカーで日韓共催の大会だったときに仙台にキャンプをしていただいて、イタリア側も喜んでくださったし、仙台市民も選手と交流ができて思い出になったこともあります。イタリアという国を、文化面、スポーツ面合わせて応援させていただく国としてふさわしいのではないかと思ったのが理由です。

(24)イタリアが地震のある国であることも理由の一つか

確かにイタリアも地震のある国です。たまたまですが、東日本大震災の時に博物館でポンペイ展をやっていました。その展示品のいくつかが、残念なことに東日本大震災で落ちて壊れました。われわれとしては、お借りしていたものを不可抗力とはいえ壊してしまい、大変申し訳ないことでお詫びをしました。イタリアの方々は「地震は予知できるものではないし、防げるものでもない。気にしないで展覧会を続けてほしい。イタリアのポンペイでも、大きな火山の爆発があった。自然災害を乗り越えて、両国はともに今に至っているということを受け止めてもらえれば嬉しい」という温かいお声を当時いただきました。そういう記憶も含めて、イタリアという国に対する思いと受け止めていただいても良いと思います。

仙台市長 奥山 恵美子

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