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更新日:2016年9月20日

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質疑応答の概要

(1)先日、仙台市選挙事務不適正処理再発防止委員会から提言が出されたが、所感を伺う

第三者委員会として、職員の聞き取りや携わった方へのアンケート等も踏まえながら、短い時間の中でもかなり包括的な今後の取り組みの方針を出していただいたご努力に感謝するとともに、大変広い意味での再発防止策だと私自身受け止めました。

まず、すでにやっているものも含めて、すぐにできるものから、長期にわれわれ自身が取り組まなければいけないものまで、しっかりとその位置づけを考えなければいけません。仙台市職員全てにとって、選挙管理事務が自らの職務であるという自覚を、長期にわたって育てなければならないという非常に大きな課題まで、広範にわたってご指摘いただいたことに感謝します。提言に盛り込まれたことを丁寧に実行に移していくことで、市民の皆さまに、私どもが行う選挙事務に関する信頼を回復していきたいと思いました。

(2)国や他の選挙管理委員会にも関連してくるような提言もあったが、仙台市は今後、制度改革面で他の自治体をリードする立場となっていくのか

まずは選挙管理委員会で、仙台市としてあらためて提言を受けて、そうしたいと思うかどうかの判断を持つことが第一だと思います。その上で仙台市選挙管理員会として、仮に現在は法ではできないことになっているが、こういうやり方に変えたいものがあれば、なぜそう思うかを、宮城県選挙管理委員会も含め、国のご担当にもしっかりとお伝えして、ご見解を伺うことになると思います。国としてなかなか難しいということであれば、それなりの理由があると思います。そのことについて私どもで考えるのと同時に、選挙事務はわれわれだけではなくて、全ての自治体が行っていますので、例えば人数の大きさや、投票所1カ所当たりの扱う件数など、共通する課題を持っている自治体と考え方を一にすることができるのか、それともそれらの自治体が別の判断を持つのか、そういったネットワークが組めるかどうか踏み込んで検討していく。そういう段階を踏んで、ご指摘いただいたことにどういう対応ができるかを組み立てていく必要があるだろうと思っています。

(3)本日、1回目のコンプライアンス推進委員会が開催されるが、所感を伺う

今回の選挙の事案については、管理監督する立場の者が、票の集計ミスから起因した数の間違いが生じたときに、コンプライアンスを損ねるような判断をしたことに大きな問題があるわけです。

これを一つの選挙の事例のみと捉えるのではなく、広く仙台市の業務の中で、しっかりと常日頃から法令順守を組織風土として高めていく。そのことに向けて庁内、また庁外の方、これまでのさまざまな事例をご存知である民間委員の方々も含めてコンプライアンス委員をお願いすることになりました。現場はこう動いているという意見は仙台市の職員から出せるでしょうし、一方で民間のさまざまな事例も踏まえながら、こういう取り組みがより深められるべきといった建設的なご意見がいただけるものと期待しています。

(4)コンプライアンス推進委員会の出席者は市の幹部だが、そこでの議論は、市職員全員が注目すべき内容になるということか

市の出席者は限られた人間になりますが、部局的にも区とか、技術系の部局とか、また複合的な業務の健康福祉局とか、業務の多様性を反映した中で議論が進められるように配慮しました。

職員は自分たちの職務態度について、庁外の方も含めて議論されていることの重みをしっかりと受け止めて、われわれも見守っていきたい。そこではさまざまな厳しいご意見もいただくと思いますので、自らを省みる大きなよすがとなっていくと思います。

(5)先日、復興公営住宅新築工事で積算ミスが見つかったが、事前に見つけることはできなかったのか

今回の積算ミスは、着工時期が6月だったものを契約時から着工する形で入力をしたためだと聞いています。積算は一人がやったとしても、それをチェックする必要がありますので、今回はそれが働かなかったと承知しています。青葉区の選挙問題でもチェック機能としてシステム化されているものが働かなかったので、今回は積算ミスですが、同じようにチェックが働かなかったケースが出たのは、大変残念に思っています。

(6)ミスが繰り返されているが、何を反省し、何を直しているのか

さまざまな部局でさまざまなミスが出ています。それらについて、その発生したものの中で考えられる改善策、例えば、選挙事務で言えば入力の画面を変えるとか、これまでにあった発送のミスであれば、発送時のチェック体制を変えるとか、チェックリストを作るとか、いろいろやってきました。後追い的になりますが、発生したものについて、それぞれ改善は進めています。

モグラたたきのように、こちらを改善したけれども、またこちらで出るようなことがあるのは申し訳ないことですし、またそれらについては、考えられる中で、いろいろ改善を進めていくので、市民の皆さまからすると改善されないというお叱りを受ける部分もあろうかと思います。われわれとしては、職員の意識の問題も含めて考えられる方法を逐次とりながら、正確を期することが公務の基本ですので、努めていきたいと思います。

(7)相次ぐミスには、「市役所一家」と言われる体質があるのではないか

市役所一家という指摘がなされていることは承知しています。私自身、そういったものがあるともないとも言い難い、一つの心のありようのようなものであるかと思います。私としては、市役所出身の市長であるから、職員のミスを甘く見てきたことはありません。また、それでいいということを職員にメッセージとして発しているつもりも全くございません。それは市役所出身の者が上に立とうが、民間から出た方が立とうが、市の職員としてミスはあってはいけないことです。ただ、人ですので、ミスが出た場合に、どうやってそれを少なくし、またはなくしていけるかに力を尽くすかだと思います。

(8)青葉区選挙管理委員会の不適切選挙事務問題で、関係職員の聞き取り状況および処分の状況について伺う

先週の記者会見で、9人の聞き取りをしたとお話ししましたが、その後、聞き取りを続けており、今のところ13人に増えたと聞いています。まだ少し時間がかかると聞いており、今の時点でいつごろがめどかは、まだ申し上げにくい状況です。

(9)聞き取り調査の公表は、いつになるのか

まだ時期的にいつと申し上げる段階になっていないということです。処分を対象にした聞き取りを今後ともやっていく必要があるので、それぞれの職員が、私どもに話したことをそのままの形でお出しすることは難しいと思っています。

しかし、今回の事案の中で、さまざまな動機など、今まで示されていない部分で、市民の皆さまをはじめ議会も含めて、私どもが知り得た情報を把握したいというお考えもごもっともだと承知しています。ヒアリングがある程度まとまった段階でお示しできるように準備していきたいと思っています。

(10)公表は、仙台市市議会議員選挙より前になるのか

今回の市議会議員選挙には、われわれとして市民の皆さまの信頼を得る形で臨んでいきたいと思います。今回聞き取りしていることについても、市議選の前にお示しできる形でお示しして、市民の皆さまのご理解をいただくことを重点的に進めていきたいと思っています。

(11)調査の内容も含めて公表するのか

再発防止策も含めて、できるだけのことをした上で、市議選に臨みたいと思っています。

(12)国民審査など、まだ明らかになっていない部分も公表するのか

はい。そうです。

(13)聞き取った内容そのものを公開できないのか

処分を前提とする聞き取り調査については、その職員が忌憚(きたん)なく、自らの見たこと、行ったこと等をわれわれに供述してもらうためには、一言一句全てが開示される状況が前提になると、例えば今後、何らかの事案が起こって、それに対する聞き取りを進める中でも不都合な部分が出てくると思います。従いまして、私としては一次的な供述書そのものを開示するのは難しいと考えています。

しかし、今も申し上げたように、いろいろな形でわれわれが知り得たものの中で、皆さま方や議会に提示することによって、今後の益に資する部分もあろうかと思います。それらについてはわれわれの責任でこれを提示させていただきたいと思っています。

(14)全てを公開すると、なぜ忌憚(きたん)ない意見が出てこないのか

選挙の開票作業は報道機関に公開されていますが、さまざまな人たちが複数の仕事を長時間行っている中で、例えば、ある一定の時間に誰と誰がいて、そこでどういう話があったか、なかったかが、調査の中でだんだん重要になってくる局面があります。それは、その場所にいて、複数の人が見ていることではあるけれども、当事者でなければ、その近さや声や状況を確認できないものもあります。そうしたことが最終的に懲罰の判断の基本要素となってくる場合があるわけです。それについては、関係の人たちは、自分自身にも跳ね返ってくる問題でもありますから、それらを含めて、一義的に全てを開示するというのは難しかろうと私は考えています。

(15)そういった部分が、市役所一家といわれるゆえんではないのか

例えば、懲罰を基にしたヒアリングで得たわれわれの情報を、ある一定の範囲で開示しないことができることは、実例上もいろいろな判断の中で、すでに確立しているものです。これは仙台市だからということではなくて、他自治体においても裁判など、これまでのたくさんの事例の中で、行政運営上に必要な情報は開示しないこともできるという判断は出されているものですので、市役所一家かどうかとは違う判断だと思います。

(16)市長の姿勢として、全てを開示する意思はないのか

私としては、今後もあり得るであろうさまざまな懲戒処分におけるヒアリングは、私が市長として、今この選挙事務に向かい合っているのと同時に、これから先も行政を進めていく中で、仙台市として必要な一つの進め方だと思います。

今回の問題の状況を明らかにして、今後の対応策も作り、市民の皆さまの信頼を回復することに力を尽くすことと、今後、仙台市政がさまざまな状況の中で、職員が何らかの懲罰に関わる事案があり、それをヒアリングするときに、職員から適正な情報提供を受けるために必要な行政運営に関する保護の規定は、両立させていかなければいけないものだと思います。

(17)それが甘いのではないか

私は、これは両立することが必要と思っている、ということです。

(18)ネパールで発生した地震について、仙台市として何か支援を行うのか

大変大きな地震で私も驚いています。30日から募金を始める準備をしているところです。

(19)募金はどこで行うのか

本庁舎や区役所ですが、ネパールとの国際交流がある民間団体の皆さまがいらっしゃれば、国際センターでもやっていくと思います。

〔広報課長〕

市としての募金箱の設置については、今のところ市役所、区役所、社会福祉協議会で調整中で、分かり次第発表させていただきます。民間団体への協力は、国際センターの窓口に置けるように、調整中と聞いています。

(20)ネパールの地震について、市長の所感を伺う

ヒマラヤ登山の基地としても、また観光国としても、非常に多くの日本人の方が行っている国であるネパールで、大変大きな地震がありました。

現地の状況を映像で拝見した限りですが、がれきが散乱して救助もままならない状況を見るにつけ、われわれが震災の時にがれきに埋もれた海岸地帯を見るのと同じように、そこの下に、もしかしたらいるかもしれない方々のことを思うと、時間が過ぎつつあることに非常に胸が痛む思いです。国際的な支援によって、救助が一時間でも早く進むようにと願っています。

(21)募金以外の支援はあるのか

仙台市の消防局は、今回政府の派遣隊の当番日に当たっていなかったので要請がありませんでした。今のところは、現実にマンパワーとして出ていく可能性はございません。もし今後、政府等から、われわれの持っている災害時の対応物資などで供出という話があれば、即座に対応したいと思っていますが、今のところ特段にそういった話は来ていません。

(22)今回の統一地方選挙では女性首長も生まれたが、今回の選挙結果について、所感を伺う

女性の市長が4名誕生されたことは、同じ女性市長として嬉しく思いました。しかし一方で、4名というのは、今までの数からすれば増えたことになると思うのですが、全体の比率で見るとまだまだです。最終的な議員の数は私も承知していませんが、特に飛躍的に増えたということではなく、むしろ候補者がいないことで、そういう結果がたくさん出たということです。特に基礎自治体の政治は、暮らしに密接に関係ある部分ですので、そういう意味では、女性の方々の生活感覚を政治に生かすのに比較的手ごたえを得やすいと思います。これからもっと女性の方が出てくださるように、私自身も含め力を尽くさなくてはいけないと思います。

(23)今回も投票率が低かったが、どう思うか

無投票で当選するケースに象徴されますが、過去の例を見ても、投票率が上がるケースは候補者が多くいて、主張が鮮明に伝わって、主張と主張の戦い、競り合いが出てきた時に、有権者は自分の意思を明確にするために投票行動に赴くのだと思います。そういう意味では、まず国政政党で言えば、政策の違いを地方政治の中でも分かるように訴えていただくことが必要でしょうし、立候補者を増やす努力が欠かせないと思います。

(24)女性が首長であることのメリットは何か。また、議員や職員は男性が多いと思うが、その中で仕事をする上で大変なことはあるか

今は社会全般において多様な視点で見ていく「ダイバーシティ」が言われています。これは企業の価値を作る意味でも重要だといわれ、男女共同参画を進めているわけですが、民間企業などで、多様性や男女共同参画が進む中で、肝心の行政で進み方の割合が遅いのが、日本社会のひとつの特質です。

逆に言うと、社会の進み方を反映していないわけで、それは残念なことだと思います。先ほどは暮らしの感覚が行政のさまざまな施策と密着できるのではないかと申し上げましたが、それだけではなくて、外交であれ何であれ、女性が携わることによって、その方が持っている、女性という特質も勿論ですし、個人的なさまざまな経験などが反映されて、より新しい考えや新しいアイデアで政策を進める可能性はあります。そういうことを、もっともっとチャレンジしていくことが必要だと思っています。

男性が多い中で業務をするのは大変ではないかとの話ですが、市役所は入って10年目くらいの職員は男女比もほぼフィフティフィフティで、比較的女性は多い職場です。私が入った時にもそんなに少ないという感じはなかったので、日常的にはあまり気にしてはいません。

ただポストが上がるにつれて女性が少なくなる傾向は顕著に出ています。今の仙台市の局長会では、女性は私と市民プロジェクト推進担当局長の二人ですが、これはいかにも少ないと私自身も思っています。

仙台市として男女共同参画について「まず隗より始めよ」というからには、局長会が男女同数に近いところで議論が重ねられることが、目指すべきところだと思います。

(25)8月実施予定の市議会議員選挙については、応援など、何か対応を考えているのか

今のところ、明確に考えていることはありません。前回もそうでしたが、奥山市政にいろいろと応援をいただいている方々のご依頼があれば、例えば集いにお伺いして、お話しさせていただくこともあるかとは思います。ただ、告示日以降にマイクを持つことは、ないかもしれません。

(26)現時点でそういった要請はないのか

4月5月と、市政報告会などを開催される方が多いと思います。そのうちのいくつかには、ご案内いただいて、出席させていただいているものもあります。

(27)首相官邸にドローンが落下したことを受け、市でも警備を強化するのか

特にドローンの事件を受けて警備を強化したことはありません。さまざまな意図をもって行政庁舎に対し、何らかの行為に及ぶことは、過去にもありましたので、丁寧に回るなどの警備体制が必要だと思います。特に屋上とか物陰とか、日頃誰も来ないと思って盲点になる所があることが今回分かりましたので、そういう盲点がないように、庁舎管理課を中心にルートなどを点検しながら進めていると聞いています。

(28)宮城野区内の幼稚園で不審火が相次いでいるが、何か調査などはしているのか

宮城野区内の幼稚園で続けて不審火があったことは、私も承知しています。子どもたちや保護者の皆さまが、安心して子どもを預けて、集団で学ぶことを目指している場ですので、続いてそういうことがあったことは本当に残念ですし、また心配です。市として直接調査をしているのではありませんが、幼稚園経営を担当する部局がありますので、報告は受けているところです。

4月から新しく幼稚園に入って、希望いっぱいで新しい生活を楽しもうという子どもたちにとって、不審火は、非常に不安のもととなりますので、消防や警察を含めて一日も早く調査を深めていただくと同時に、幼稚園としても警備体制など、なおできることがあれば配慮を高めていただければと願っています。

(29)bjリーグ仙台89ERSが来シーズン新リーグ加入を表明し、官民一体の支援を訴えていたが、仙台市で何か具体的な支援を考えているか

バスケットボールのリーグが、今まで二つあったものを統合し、そこに向けて新しいルールづくりが進んでいると聞いています。昨日89ERSさんに訪問いただいた際の中村社長のお話は、サッカーと同じように、地域に密着した形に作るのを目標にしているので、例えば楽天で言えば、マイチーム協議会のようなものをバスケットの場合も強化していきたいとお考えです。それについては、地元自治体である仙台市や民間の皆さんのご支援をというお話だったと受け止めています。今まで10年間やってはこられましたが、リーグを統合して、サッカーでいうJ1クラスとしてやっていくとすれば、地元の組織づくりもサッカーや野球に比べると今ひとつ小規模という感じです。今後私もお声がけもさせていただきながら、民間の皆さんともお話し合いをしていければと思っています。

(30)資金面と会場面の支援はいかがか

私も全てを詳しく知っているわけではありませんが、試合の8割以上をホームで開催しなければいけないと聞いています。仮に仙台市体育館がホームになるとすれば、試合回数にもよりますが、その期間中の土日は相当数バスケットの試合が行われるようになります。そうすると、この間使っていただいている他の皆さんとの調整も出てきます。われわれとして89ERSを応援したい気持ちは大きく持っていますが、89ERSのために他の利用団体に影響が出るのも本意ではありません。どこまでなら調整が可能か、これから年間の日数が明示されてくれば、われわれも具体的に利用団体との間での調整の労を取らせていただくとかできると思います。

あとは他の場所を使ってはだめというのは、どういう趣旨で何を根拠におっしゃっているのか、それぞれの地域ごとに地域事情があろうかと思います。聞くところによると青森のチームは、これまで青森と八戸を中心に分散して試合をしていらっしゃった、それを今度どちらかに8割寄せなければいけないのか。地域ごとにいろいろな事情があろうかと思いますので、日本全体の中でも考えていただく必要もあると思います。

仙台市長 奥山 恵美子

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