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更新日:2022年9月15日

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株式会社クロールアップの取組【仙台市中小企業チャレンジ補助金成果報告会】

令和4年6月23日に開催した「仙台市中小企業チャレンジ補助金成果報告会」での報告内容をご紹介します。

報告者:株式会社クロールアップ 代表取締役 及川 大生氏

クロールアップの写真

取組の内容
事業者名 株式会社クロールアップ
既存事業 「味の宮町大食堂」「土樋パン製作所」「いづも 仙台パルコ店」などの飲食店経営や、社食・学食運営、イベントや学会などへのケータリング事業
事業名 お迎え惣菜ドットコムで忙しい主婦の手助けと食育を
採択 第1回公募
内容 共働き世帯の増加や中食ニーズの高まり対応し、LINEアプリの注文により保育園等に惣菜を届けるサービス「お迎え惣菜.com」を開発。
成果 保育園など15箇所でサービスが導入されたが、想定外のコスト増により、収益化は困難と判断し、令和4年6月末に撤退。

 

 最終的に保育園など15カ所で「お迎え惣菜.com」のサービスが導入されたということですが、どのように導入施設を確保したのでしょうか。

 知り合いからご紹介いただいたり、日経新聞に掲載されたことで、複数の園を経営する法人さんから問い合わせをいただいたりしました。

 

 収益向上のために、取り組んだことを教えてください。

 セットメニューを作ったり、注文にLINEを活用していたので、毎朝10時くらいに「今日のおすすめ」「今日のサービス商品」を流しました。そういった工夫で、少しは売上を伸ばせたと思います。

 

 当初の想定では、このサービスにより共働き世帯の家事負担軽減につなげたいという構想でしたが、実際はどうでしたか。

実際には、旦那さんがいないときに利用される方が多かったようです。自分たちが想定していたニーズと、実際に利用される方のニーズが違ったと感じました。その点は反省点です。

 

 6月末で今回の事業を撤退すると判断されましたが、今回の事業ではどのような知見を得られましたか。

自分たちの予測・マーケティングがいかに脆いものなのか、というのを感じました。

当初は、ルート配送で5園くらいを確保できれば、収益を確保できる配送ルートを設定できると考えていました。しかし、実際には、サービス導入の希望をいただく園は、泉区の方で1園、名取の方で1園…と、収益を確保できるルートを組むことができませんでした。

あとは、スーパーの商品力は素晴らしい、ということですね。

利用者の方に定期的にアンケートを実施していましたが、回答では「牛乳も一緒に売ってほしい」「野菜も売ってほしい」というものがありました。スーパーには、惣菜だけを買いに行っているわけではなく、牛乳や日用品なども一緒に買いに行っていることを、改めて実感しました。

 これ以上サービスを拡充したとしても、スーパーには勝てないと判断して、事業の撤退を決めました。

 

 感染状況が落ち着いてきましたが、飲食事業はどのような状況でしょうか。

「コロナ前に繁盛していた店は、コロナが落ち着いてきた今も繁盛している」「コロナ前に流行っていなかった店は、今もお客様が戻ってきていない」と感じます。自社内でも経営している店舗によって業績が二分化しているので、見直ししていかなければいけないと思います。

 

 今後の展望を教えてください。

 今回の事業を通して、惣菜を購入する消費者にとっては、たくさん並んだ商品から選ぶ、という楽しみが大事なのだと感じました。今後は無人の惣菜販売店も構想しているので、今回の経験を活かしていきたいと思います。

クロールアップの写真

 

※内容は、令和4年6月時点のものです。

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