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更新日:2025年3月24日
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事業者 |
株式会社神奈川クリーニング 仙台市泉区加茂1-8-9 |
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活用補助金 | |
既存事業 | クリーニング業 |
仙台市内に7店舗と2工場、多賀城市内に2店舗を構える株式会社神奈川クリーニングは、しみ抜きをはじめとする技術の高さで、多くのリピーター客を抱えるクリーニング店です。仙台で創業し、一般のクリーニングと業務用のクリーニングを行っています。今回、業務改善助成金を活用し、工場内に大型機械を導入しました。補助金をどのように活用したか、営業課長の伊藤亜主可さんに伺いました。
(PDF:2,900KB)
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──はじめに事業概要について教えてください。
当社は昭和42年(1967年)に仙台市で創業し、今年58年目を迎えるクリーニング店です。店名に「神奈川」と付いていますが、初代が当時修行していた神奈川県から取ったもので、クリーニング業の発祥地であり、最先端の技術が揃っていたそうです。
長年、仙台で営業してきた実績とクリーニングの質、技術を評価していただき、多くの個人、法人のお客様からご愛顧いただいております。
個人の方からはスーツやおしゃれ着が、法人からはタオルやリネン、ユニフォームの依頼が多いです。
──業務改善助成金(厚生労働省)とその上乗せの補助金である生産性向上・賃金引上げ応援金(仙台市)を活用したということですが、どのようなきっかけがありましたか。
宮城県の最低賃金がアップしたことに伴い、スタッフの賃上げに取り組む必要がありました。そして、今後も永続的に賃金水準を維持するためには、設備投資を通じた効率化や生産性の向上に取り組まなければならないと考え、使える補助制度を探して「業務改善助成金」を見つけました。更に、仙台市からの上乗せ補助金が受け取れることも知り、早速、取り組みました。
──どのような設備投資に取り組みましたか。
今回、加茂工場に回収乾燥機、北山工場に結束機を導入しました。
回収乾燥機とは、ドライクリーニングで使用した石油系の溶剤を回収しながら、衣類等を乾燥する機械のことです。この石油系の溶剤はリサイクルが可能ですが、これまで使っていた乾燥機は回収機能がなく、再利用できないものでした。近年の原油高騰で、溶剤の価格がかなり上がっているなかで、今回導入した回収乾燥機は90%以上の溶剤を回収できるようになったので、かなりのコスト削減につながりました。溶剤をリサイクルできることで、環境にも優しいというメリットもありました。
さらに、乾燥時間が40分程度から30分程度になり、約10分間も削減できたというのもとても大きいです。1日に稼働できる回数も増えたことで効率化できたため、乾燥待ちの衣類の量が格段に少なくなりました。
また当社では、障がいを持った方も働いています。これまでの乾燥機は、使わないダイヤルが見えるところにあり、操作するのに混乱しやすいものでした。新しく導入した回収乾燥機はタッチパネル式で分かりやすくなったので、操作をお願いできるようになりました。本人たちも安心して機械を稼働できているほか、任される作業が増えて、やりがいを感じながら務めていると聞きました。
もうひとつ導入したのが、結束機です。
業務用でよく依頼を受けるタオルやユニフォームなど、同一規格やサイズの製品は、紐でまとめてから納品する必要があります。
これまではスタッフの手でまとめていたのですが、分厚くて重さもあるため、紐の扱いにはコツと力が必要です。なかなかうまく縛れず、納品時に崩れてしまったこともありました。
今回導入した結束機は、自動でしっかりと瞬時に縛れるので、手間をかけずに作業ができるようになりましたし、大幅な時間短縮にもつながりました。結束する際に機械が回転するので、最初は「勢いがあってびっくりする」との声もありましたが、すぐに慣れて、今ではスタッフみんなが使えるようになりました。
──補助金の情報はどのように入手していますか?
インターネットを使って、よく検索するようにしています。「工場のこういうところを改善したい」、「こんな新しい事業をやってみたい」といったアイディアにマッチする補助金を探しています。
電気代やガス代、溶剤等の必要経費が高騰する中で、いかに効率よく業務を進めるか考えることは非常に大切ですし、クリーニング業界もお客様のニーズに合わせて変わらなければならず、いろんなことに挑戦していく必要があります。そういった状況のなかで、補助金で新たなチャレンジを応援してもらえるのは、本当に心強いですね。
──今後、挑戦してみたいことはありますか。
まずは、工場の労務環境の改善を行いたいと考えています。2箇所の工場を稼働していますが、どちらも建物が古く、空調効率が悪い状況です。クリーニングで使う多くの機械からたくさんの熱が発生するため、真夏の時期には暑すぎて、規定時間以上に休憩を取らないといけない事態も発生しています。今後は、空調効率を改善する改修や新しい設備の導入を目指していきます。
クリーニング業界も、他の業種と同様に人手不足が顕著です。これからも、スタッフにとって働きやすく、やりがいを持てる労務環境をつくって、選ばれる職場にしていきたいと思っています。
──本日は貴重なお話をありがとうございました。
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