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更新日:2021年11月17日

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4病院の再編に係る本市の対応について(質疑応答)

令和3年11月16日

 

質疑応答の内容

Q1

市長のご説明で現段階での仙台市の考えみたいなところは分かったのですけれども、なかなか簡単に言えることではないと思うのですけれども、結局現段階でこの県が示している再編の構想について、市長として現段階で反対なのか賛成なのかというそのあたりって結局どうなのでしょう。

A1

皆さん、性急に賛成なのか反対なのかということを今ここで(考えを)求めたい気持ちは分からないではないのですけれども、今回県が示された方向性については、先ほども申し上げましたとおり情報開示の在り方についても疑問な点がある、そしてまたデータについても疑問や不明確な点があるということで、これらをやはり精査していかなければならないのだというふうに思います。そういう意味では、性急に賛成、反対ということを表明するものではないのです。つまりはきちんとした議論をできるような情報開示をして、そして皆さんが納得できるように公になるような場で検討を進めるべきであるということを取りまとめさせていただいたものです。県が主導する今回の再編の問題ですから、これは県民の皆さま方がそして市民の皆さま方がああそうだねと納得できるようなルールと情報開示でやっていただきたいということでございます。

 

Q2

昨日、知事と短い間お会いになったということなのですけれども、そのときどういったやり取りがあったか教えてください。

A2

今日発表するような中身の概略を私も口頭でご説明した上で、この後(市の)事務方を通して、県の事務方同士で提出させていただきますということをお話しさせていただきました。分かりましたということでした。

 

Q3

分かりましたという、受け取ったというような趣旨ということでしょうか。

A3

だと思います。

 

Q4

結局これは市としてのご意見としてまとめたということなのですけれども、これに対して県から例えば回答をもらうですとか、いつまでにこれに対しての打ち返しをいただくとか、そういったことは求めるのでしょうか。

A4

まず、この間も本市が持っているデータですとかさまざまな状況と県の方向性が示されたその根拠になったデータとの擦り合わせなどをいろいろさせていただいたのですけれども、いくつか疑問な点というか合わない点も数々ございまして、それを事務方同士で実務者レベルで何度かやり取りをさせていただいております。例えば一つの例は先般県が公表いたしました資料中の救急搬送者数についてですけれども、県の消防課で公表している数値と2万人ほどの違いがございました。この数値的な妥当性の検証を申し入れましたところ、残念ながら今回の資料の公表に当たって救急業務を所管している県の消防課は加わっていないということでして、これは大変な驚きでもありました。

 

Q5

ちゃんと根拠に基づいた議論というか、加えて開かれた議論というのをまず求めていくという方向性(ということでしょうか)。

A5

加えて申し上げますとね、知事は、仙台市は救急受け入れの余裕があるし、これからなお余ってくるというふうなことをお話しになられているかと思うのですけれども、これもちょっと私は疑問でして、知事がおっしゃっていた急性期病床と救急搬送される病床の数はイコールではないのですよね。急性期の病床は、例えば急性期の病床を持っていても救急を受け入れない、救急告示病院でないところもございます。そういうようなことなどを考えると、余裕があるとおっしゃっているそこ(救急受け入れ)にはちょっと本市としては異論を唱えなくちゃいけないというふうに思っております。

 

Q6

知事は、救急搬送の30分以上の待ち時間という数字についても、移転をすることによって仙台市外の仙台医療圏の待ち時間が少なくなるのだというようなご主張をなさっていますけれども、これに関してはいかがですか。

A6

これも、滞在時間、現場滞在時間にのみ注目をされているようですけれども、救急を搬送するときというのは、例えば医療機関に収容していただけるかどうかの依頼だけじゃなくて、患者の状態を観察したり、それからさまざまな現場でそのときできる応急手当をしていかなくちゃいけないわけです。そういうような時間も含まれているわけでして、救急隊の活動内容に現場滞在時間というのは左右されるものなのだというふうに思っております。そういう意味で救急活動の一部分を取って医療偏在あるいは病院に搬送する時間が長いというふうなことをおっしゃっているのは、ちょっと現場からいうと乖離をしているのではないかというふうに思うところです。加えて、県の消防課さんが持っているデータもつまびらかにしていただいた上で議論をされるべきと、このように考えております。

 

Q7

最終的にこの議論というのが、懇話会は今年度中に4回開かれてご意見をまとめるというのですけれども、この4病院の意見に関してというのはどのくらいのめど、知事の方は来年度中までに基本構想をみたいなお話もされていましたが、市長自身はどういったスケジュール感で今思っておられますか。

A7

知事が令和4年度中の合意というふうなことを目指されているということですので、その前には今お話しさせていただいたようなことなど、本市がいろいろと疑問に思っていることなども含めて専門家の方々にご議論いただいた上で、今年度内には取りまとめた上でアップデートしたものを提出させていただこうと思っております。

 

Q8

今回のこの病院統合の話、先日もお伺いしましたけれども、市長は、どういった議論を経てどういった形で物事を考えていくべきだというふうにお考えですか。

A8

今、仙台市内にあるその二つの病院に注目が集まっておりますけれども、この議論はそもそも県立がんセンターをがんの(診療)単一のものではなくて総合的な診療ができるそういう病院に変えていきたいという、そこが出発点だったと私は認識をしておりますし、初めに伺ったのもそういうお話でございました。そういう中で、どういうふうに再編をしていくのか知事の頭の中ではおありなのかもしれませんけれども、それが今出てきて、4病院になり、仙台医療圏の中だけれども仙台市以外にということになっているわけです。そのお考えになられている対応がどのようなものなのか、どういう病院にされていくのか、病床数はどうなるのか、あるいは仙台市外に(病院を)持っていった場合に空いてしまった仙台のところをどのように埋めていかれるおつもりなのか、県が医療提供体制を担う立場にあられるわけですから、そこは県としてはっきりと示していただかなくちゃいけないと思っているのです。これは仙台市民のためのみならず、県民の皆さま方のためにもやはり必要なことだったろうというふうに思っております。仙台市の既得権を何とか守りたいというお話ではこれなくて、いかによりよい、ためになるのかということも含めて、市民の、県民の命と健康を守る体制を整えていくためにどうすべきなのかという活発な議論、開かれたところでやっていただきたいと思います。

 

Q9

先ほど市長は、反対、賛成についてはまだ早急に示すおつもりはないということをおっしゃっていましたけど、(意見書の)中身を見ると、周産期医療のところであれば仙台赤十字病院は仙台市にあるべきだ、仙台市が適地であると書いてあったり、精神医療の方では富谷市に移ると県内のバランスが悪くなるというふうに示されていて、このまま県の方向性どおりに進むと仙台市の医療にとっては、市民にとって命を守る上でよくないのだということが書いてあるような気がしたのですけど、市長としてはそういうつもりではないということなのですか。

A9

今の現状を踏まえますとそういうことになります。仮に(市)外に出すということであるならば、こういう課題に対して県はどのように対応なさるのですかということも含めているわけでございます。

 

Q10

そうすると仙台市として賛成、反対ということではないということでいいのですか。今のところは。

A10

知事がどのようにお考えになっていらっしゃるのか、その詳細が明らかになっておりませんし、このたびこのような形になったその根拠となるデータについてもいささかの疑問があるという話を今させていただいたところです。そういうことも含めて徹底的にデータを精査していただいた上でお話をしていただきたいなと思います。加えてたびたびこの病院の再編の話につきましては、仙台赤十字病院さんだったり東北労災病院さんだったりの経営とも深く関わってくるお話ですから経営のこともあるのだろうと思いますけれども、それにしても公的な医療機関です。そういう意味でもう少し県民の、市民の皆さま方の理解が進むように議論を進めていただくべきではないかということを申し上げさせていただきます。

 

Q11

懇話会についてなのですけど、メンバーの選定についてはどのような基準で行われたのでしょうか。

A11

これは医療関係者の方々、さまざま災害医療やそれから救急医療や周産期医療も含めていろいろ専門であられるというふうに考えている皆さま方にお集まりをいただきます。加えて医療管理というのでしょうか、医療経営にも直結する学者の方、そしてまた全国で今人口減少を迎えるに当たってさまざまな病院の統廃合などもあるようですけれども、それらも含めて見ておられるコンサルタントの方をメンバーに選ばせていただいたところです。

 

Q12

地域の方は。

A12

そうですね。地域の方ももちろんです。

 

Q13

仙台市連合町内会長会、副会長ですかね。副会長を選んだ理由って何かございますか。

A13

町内会の皆さま方からもさまざまなお声をいただいているところですけれども、とりわけこの鈴木副会長ですけれども、仙台市連合町内会長会の副会長でいらっしゃいますけれども、太白区のトップをされておられます。仙台赤十字病院は地域とのつながりというのも大変深うございますし、もちろん仙台市域全体の町内会を束ねておられる立場ですから、いろんなご意見を出していただけるものと期待しているところです。

 

Q14

青葉区の方も入った方がいいのかなと思ったのですけど、そのあたりについてはどうですか。

A14

これはいろいろなご意見を聞かせていただくテーマも掲げさせていただきましたけれども、それも含めて情報はお寄せいただけるのではないかというふうに思っているところです。

 

Q15

懇話会の位置付けなのですけれども、これは時限的な、今年度で終わるものなのか、4病院再編についてのみの話し合いに終わるのか、来年度以降も医療提供体制について仙台市で独自に懇話会を持つつもりなのか。

A15

まずはこの4病院のことについてご議論いただこうと思っておりますが、その中で出てきたことというのはこれから先の医療提供体制についても資するものであろうかというふうに思っております。今回4回今年度中に行うということは決めておりますけれども、まだ終わりについて、これで解散というふうなところまではまだはっきりとは決めているところではございません。

 

Q16

ざっと本市の考えというのを読ませていただいたレベルで質問して申し訳ないのですが、全体としては、いわゆる二つの病院が仮に市外に移転となった場合、知事が公約しているような形になった場合のデメリットについてかなり詳しく分析されていると思うのですが、この中にもし書いてあればご説明いただきたいのですが、いわゆる知事なり県が言っている組み合わせ、仙台赤十字病院と県立がんセンターを組み合わせるということ、精神医療センターと東北労災病院を組み合わせるということ、ここについての仙台市の考えという、組み合わせの部分について言及しているところはあるのでしょうか。

A16

これはないですね。それぞれどういう形なのかも明らかになっておりませんし、どのようにまとめていかれるのか。合築といいましてもどういう形になるのかということもこれからなのだろうと思います。そういう意味ではこの組み合わせがいいとか悪いとかということを言及することはここの場では考えなかったところです。ただ、そうですね。県立がんセンターはがんが専門で今までやってこられて、仙台の患者さんたちも随分受け入れていただいた施設であると承知をしておりますし、認識しておりますし、仙台赤十字病院さんよりは東北労災病院さんの方ががんの拠点の病院の一つにもなっていますから、そういう意味では、私個人としては親和性が高いのはそちらだろうなというふうには思ったりもするところでありますけれども、それは個人的な思い、感想なわけでして、そこについては言及しておりません。

 

Q17

そうすると先ほど賛否を簡単には言えないというお話でしたけど、理屈の話になってしまいますが、仙台赤十字病院と県立がんセンターの組み合わせで八木山に新しい病院を造ると、建て替えるという案であればのめるのじゃないかという話になりかねなくて、そういう理屈は成り立たないのかという、全体的な、通して読んだ印象なのですけど、仙台赤十字病院の機能が現在地にあればこれまで指摘された課題は解決するのではないかという気がして。だとすると果たして再編方針に対する十分な反論と言えるのかという気もちょっとするのですが、いかがでしょうか。

A17

それは私どもが今回のこの4病院の再編に関して言えることでは、言うことでもないというふうに思うところです。ここまで踏み込んで私が言っていいかどうかですけれども、仙台赤十字病院さんと県立がんセンターさんを一緒にするに当たって、仙台市がそこにどういうふうに関われるのかということだと思うのですが、これは仙台市内には他にもたくさんの病院もあるわけでして、なぜ、それではそこだけに大きな力を割いていくのが正しいのかどうかというのはこれまた違う議論になってくるのじゃないでしょうか。