現在位置ホーム > 市政情報 > 市の概要 > 市長室へようこそ > 市長記者会見 > 市長記者会見 2021年度(令和3年度)一覧 > 11月 > 4病院の再編に係る本市の対応について(発表内容)

ページID:57782

更新日:2021年11月17日

ここから本文です。

4病院の再編に係る本市の対応について(発表内容)

令和3年11月16日

4病院再編に関する本市の対応について2点ご説明をいたします。

1点目でございます。本年9月に宮城県が公表いたしました「政策医療の課題解決に向けた県立病院等の今後の方向性」について、仙台医療圏の自治体に求められておりました意見照会への回答といたしまして、現段階での本市、仙台市の考えを整理いたしまして、昨日、宮城県に提出をいたしました。再編の対象とされました4病院のうち、特に市内の2つの病院、すなわち仙台赤十字病院と東北労災病院につきましては、本市の救急医療、周産期医療、災害医療などに加えまして、今般の新型コロナウイルス感染症の対応でも大変大きな役割を担っていただいております。市民の皆さまにとって大変重要な医療機関であり、その再編および市域外移転を想定した県の方向性は本市の医療提供体制に重大な影響を及ぼすものでございまして、本市としての考えを提出させていただいたものでございます。

別添のカラーの概要版(PDF:1,072KB)をご覧いただきたく思います。まず、現状やこれまでの経過を踏まえつつ、「今後の進め方に係る考え」として4項目にまとめました。1つ目でございます。この間の経緯、そして今般の県の方向性につきましては、内容の詳細や根拠となるデータ、今後の進め方の方針などについての情報が十分に示されてはおりません。まずは本市も含め地域や医療関係者に対し、積極的な情報開示がなされるべきであると考えます。2つ目でございます。両病院を利用されている方々からの疑問や不安の声が本市にも届いております。県には、医療関係者も含め、意見交換の機会なども確保しながら、十分な理解が得られるような丁寧な説明を尽くしていただきたいと思います。3つ目です。本来、本県の医療提供体制については宮城県地域医療構想調整会議などの場で議論がなされるべきところでございますけれども、これまで議題にされておりません。また、他都市では同様の事例に際しまして有識者等で構成される会議を設け検討がなされておりまして、本県においてもこのような場を活用して慎重な検討が進められるべきであると考えます。最後の4つ目でございます。今回の再編や移転に関する検討は、これまでの新型コロナウイルス感染症に対する医療提供体制について十分な検証が行われていない段階で進められております。しっかりと検証を行って、令和6年度からの次期計画への位置付けなど、新興感染症への今後の対応を踏まえた上で協議を進めるべきであると考えます。

さらに、資料の裏面をご覧ください。「各政策医療に係る考え」として、救急医療や災害医療など6つの個別テーマごとに私どもの考えを示しております。このうち、1つ目のテーマでございます。「救急医療」について救急出場件数の内訳の表をご覧ください。県の方向性では、医療機関の数のみに着目をされており、仙台市内に偏在しているといった旨が示されておりますけれども、本市の人口1万人あたりの救急出場件数は宮城県および仙台を除く仙台医療圏の平均を上回っております。また、2「災害医療」につきましても表を示しております。本市と本市以外の地域災害拠点病院数の割合ですが、宮城県全域や仙台医療圏それぞれの人口割合とほぼ同じ比率になっておりますので、こうした状況についても加味されてしかるべきと考えているところです。まとめといたしまして、今般示されました県の方向性は情報提供のあり方などの疑問があり、また各政策医療分野の現状や課題等の認識についても疑問な点や不明確な点が少なくありません。県民の市民の理解が得られるように県が主体的に取り組む必要がございますし、本市をはじめとする関係する自治体や幅広い分野の有識者を交えた検討体制を設けるなど開かれた議論を通して検討を進めるべきであると考えるところです。

次に、発表項目の2点目でございます。「仙台市の医療提供体制に関する懇話会」の設置についてでございます。先ほどご説明いたしました内容は、現時点では庁内で検討、整理をして本市の考えとしてまとめたものでございまして、今後、有識者の方々から医療提供体制の現状や課題等についてお考えを私が直接お伺いするために懇話会を設置することといたしました。来年の3月までに、救急医療や周産期医療などのテーマを設定いたしまして計4回開催を予定しております。1回目の懇話会は11月29日(月曜日)18時から開催をいたします。7名の委員の皆さまにご参加いただく予定です。懇話会でいただいたご意見を踏まえまして、本市としての考えを整理いたしますとともに、今年度中にあらためて県に提示してまいります。加えまして、次期宮城県地域医療計画に関する本市の課題検討にも活用してまいりたいと考えております。

なお、短い時間でありましたが、昨日知事とお会いをいたしまして、本日発表した件について直接お話をさせていただいたところです。

 

仙台市長 郡 和子

 

Adobe Readerのダウンロードページへ

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。Adobe Readerをダウンロードしてください。Adobe Readerのダウンロードページ