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更新日:2023年4月26日
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仙台地域には、東北大学を中心として「MEMS=Micro Electro Mechanical Systems(微小電気機械システム)」技術に関する「知」が集積しています。MEMS技術は、スマートフォンや車載部品の加速度センサ、角速度センサ、マイクロフォンやウェアラブルセンサ等の身近な製品に数多く使われており、今後さらなる活用拡大が見込まれています。仙台市では、このMEMS技術を中心としたマイクロデバイス分野における、ものづくり中小企業の技術力向上や、新事業の創出を図り、地域におけるMEMS産業のクラスターを形成するべく、産学連携による各種支援事業を展開しています。
MEMSとは、集積回路技術を発展させた「マイクロマシニング」と呼ばれる微細加工技術により、回路、微細構造体、センサ、アクチュエーターを一体化・集積化させる技術です。小型化、一体化(集積化)、低コストといった特徴があり、自動車、家電、情報通信、医療・バイオなどの幅広い分野のセンサ等に利用されており、次世代の基幹技術として注目されています。(参考:「はじめてのMEMS(工業調査会)」)
東北大学青葉山キャンパスには、MEMSに関するR&Dのインフラが整備されており、MEMS研究者が多数在籍していること等から、名実ともに国内屈指のMEMS研究の拠点となっています。また、平成22年に、東北大学西澤潤一記念研究センターに各種のMEMS試作開発を行うことができる「試作コインランドリ」施設が整備されており、MEMSを中心とした各種半導体試作開発に関わる装置を、域内外の企業等に対して、安価に貸し出すサービスを行っています。
また、青葉山キャンパスにはインキュベーション施設である「東北大学連携ビジネスインキュベータ(T-Biz)」があり、その近隣にも民間研究施設等の集積地(青葉山サイエンスパーク)の整備が進められていることから、MEMSの研究開発を進めるベストフィールドといえます。
MEMSパークコンソーシアム(代表:東北大学 戸津健太郎 教授)は、約70社の企業会員からなり、東北大学をはじめ東北経済産業局、宮城県、仙台市が連携し、国内外の研究開発機関等の支援組織とのネットワークを構築し、MEMS分野の研究開発や事業化を促進しています。具体的には、情報発信、会員相互・支援機関等との交流会事業、技術相談事業、MEMS分野の技術開発を担う人材育成等幅広く活動しています。
MEMSパークコンソーシアムホームページ(外部サイトへリンク)
iCAN(アイキャン)は、中学生から大学院生までを対象とした、MEMSデバイスを活用した国際的なアプリケーションのアイデアコンテストです。国内予選を行い、日本各地より集まった学生チームの中から日本代表チームを選出します。世界大会は、世界各地の国と地域を勝ち抜いた20程度のチームが参加します。MEMSパークコンソーシアムは国内予選の窓口となっており、また本市はコンテストの運営協力を行い、未来を担う学生の皆さまに、国際舞台やものづくりの素晴らしさを学ぶ機会を提供することで、日本の次世代を担う人材育成を目指しています。
仙台市内の企業技術者の方で、MEMS技術を活用した製品開発を考えている方や、微細加工技術・プロセス技術への理解を深めたい方等を対象に、MEMSパークコンソーシアムではMEMS人材育成基礎講座や、東北大学西澤潤一記念研究センター内の「試作コインランドリ」施設における、試作実習講座を実施しています。試作実習講座では受講者自身がクリーンルーム内で試作から評価までの一連の作業を体験することで、MEMSセンサ開発に必要なプロセスを体系的に習得できます。
平成18年11月に泉区に「仙台MEMSショールーム」を開設。以降、5年以上に渡り東北大学におけるMEMS研究の歴史、フラウンホーファー研究機構の最新研究開発品などを展示してきました。
東北大学をはじめとした仙台地域のMEMSの拠点性を一層強化するため、平成24年に、これまでの展示内容を一新し、東北大学西澤潤一記念研究センター内にショールームをリニューアルオープンしました。また、移設に伴い、同年5月16日にオープニングセレモニーを実施しました。
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