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更新日:2025年12月11日
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郡山遺跡は、昭和50年代中頃までは農地が多い地区だったこともあり、遺構が比較的良好に保存されてきましたが、近年は「あすと長町」をはじめ、遺跡周辺での開発が急激に進んでおり、転入人口の増加や地域住民の世代交代が急速に進行しています。また、この間、郡山遺跡は平成18(2007)年に国の史跡として指定されたほか、平成30(2008)年には文化財保護法が改正され、保存活用計画の文化庁長官による認定が制度化されました。
こうした史跡地周辺における開発行為の進展や社会情勢の変化を受けて、本史跡の保存と活用に関する基本的な方向性を示すため、本市は令和6(2024)年に『史跡仙台郡山官衙遺跡群保存活用計画』(以下、保存活用計画。)を策定し、現在は同計画に基づいて史跡地の保存と活用に取り組んでいます。
保存活用計画では、史跡の保存・管理を図るため、史跡にかかる現状変更等取扱基準の設定・運用や調査研究の計画的・継続的な実施、関係者との協力関係の構築、史跡化・公有化などに取り組むこととしています。
ここでは、市民生活と特に密接に関わる現状変更等の取扱いと公有化について説明します。
「現状変更等」とは、史跡の現状を変更する行為および保存に影響を及ぼす行為のことをいいます。文化財保護法では、史跡に関して現状変更等の制限及び原状回復に関して規定しており、史跡地内においては、現状変更及び保存に影響を及ぼす行為に関して厳しい制限がかかっています。
史跡地内における建造物や工作物の設置・撤去や木の伐採等、地上・地下において現状を変更する場合、文化庁または仙台市教育委員会の許可を事前に得る必要があります。このため、史跡地内や隣接地で以下のような行為を行う場合は、事前に仙台市文化財課までご相談ください。

史跡地近辺で工事等を行う際のフローチャート
本市では、郡山遺跡の恒久的な保存と将来の整備等を図ることを目的として、史跡地内(下図の赤線囲み部分)及び将来指定を目指す範囲(下図の青線囲み部分)内に位置する土地について、土地所有者の同意の上、条件が整い次第、史跡化と公有化(土地を市で買い上げること)を行っています。
本市は昭和60年度から公有化に着手しており、これまで、史跡地の対象範囲45,438.07㎡のうち42,256.76㎡が公有化済みとなっています(令和7年12月現在)。
公有化は、土地所有者の方のご事情を尊重し、建て替えや住み替えのタイミングなどで所有者の方からお申出等があったときに、随時ご相談させていただく方針としています。(予算の制約上、通常、公有化にかかるお申し出があってから公有化の完了まで、数年単位の時間を要します。)
史跡地内及び将来指定を目指す範囲内にお住まいの方で、公有化にご協力いただける方は、文化財課までご連絡いただくようお願いします。

郡山遺跡地内の史跡地範囲・将来指定を目指す範囲(拡大画像はこちらをクリック(JPG:1,989KB))
史跡の整備については、調査研究や公有化の進展状況等を踏まえ、これまで説明板や史跡標識の設置、郡山中学校内ピロティへの遺構復元スペースなどの整備を行ってきましたが、本格的な整備への着手には至っていませんでした。
こうした中、上述の保存活用計画の策定を受け、史跡の本質的価値を顕在化し、理想とする史跡の姿の実現に向けた整備の具体的な方針や方法を明示することを目的とした『史跡仙台郡山官衙遺跡群整備基本計画』を令和7年度末までに策定することとしました。策定後は、令和8年度から15年度までを事業期間とし、順次整備に着手していく予定としています。
計画や整備内容の詳細は以下のリンクを参照ください。
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