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更新日:2022年7月26日

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第2回「-協働がつなぐ仙台-郡市長とふれあいトーク」(6月25日)

6月25日(土曜)は、松森市民センターにて、壊れたおもちゃをなおす活動をしているボランティアグループ「おもちゃ病院チャチャチャ」の皆様と懇談しました。

懇談の様子

おもちゃ病院チャチャチャ

物を大切にする習慣をつけたい、などの思いを大事に、壊れたおもちゃを原則無料で修理するボランティアグループ。平成18年、仙台市中央市民センターが主催した「おもちゃドクター養成講座」に参加した卒業生を中心に平成19年4月に立ち上げ、現在16年目。グループ名は童謡の「おもちゃのチャチャチャ」が由来。定年後、在職時の技術や経験を活かして活動しており、ほぼ立ち上げ当初からのメンバー11名で活動を続けています。

懇談に参加された方

おもちゃドクター(代表) 荒木 泰明(あらき・やすあき)さん
おもちゃドクター(事務局)鎌田 博明(かまた・ひろあき)さん
おもちゃドクター     柏  和郎(かしわ・かずお)さん
おもちゃドクター     加藤  宏(かとう・ひろし)さん

おもちゃ病院チャチャチャの皆さんと記念撮影

市長
皆さんこんにちは。定年後も元気に子どもたちのために活動をされている皆様との懇談ということで、楽しみにしてまいりました。今日は皆さんの活動の様子をお聞かせいただきたいと思います。限られた時間ではありますが、よろしくお願いします。では、自己紹介をお願いします。

荒木さん
年長だったこともあり、代表になりましたが、メンバーに支えられながら活動を続けております。始めた頃はお客さんが一人も来なかったので、周知方法を皆で考えチラシを作成し、小学校や幼稚園、児童館に掲示していただいたおかげで少しずつ広まっていきまして、いまでは多くの方に知っていただくようになりました。

荒木さんの発言の様子

柏さん
柏と申します。端午の節句に食べられる柏餅の柏です。柏の木は、新しい葉が出るまで、古い葉が落ちることがないことから家系が絶えないという縁起物です。私は、東京の日本おもちゃ病院協会の「おもちゃドクター養成講座」を受け、少し遅れて加わりました。

加藤さん
出身は大分県で、福岡、広島、岡山、東京の後、仙台に来ました。私は、定員オーバーにより「おもちゃドクター養成講座」を受講できなかったのですが、団体を立ち上げるときに声をかけていただき参加しました。木製のおもちゃの修理が得意です。

鎌田さん
元々は市場関係の仕事をしておりましたが、その後、仙台ひと・まち交流財団に入り仕事をしていたときに、「おもちゃドクター養成講座」を受講したことがきっかけで始めました。皆さんに助けていただきながら活動しています。

活動の紹介と名前の由来

市長
おもちゃ病院「チャチャチャ」の名前の由来があるそうですね。

荒木さん
童謡の「おもちゃのチャチャチャ」から名付けました。子どもたちにも楽しんでもらうために、ふだんは「おもちゃのチャチャチャ」の曲を流しながら活動しています。

市長
子どもたちにも覚えていただきやすいでしょうし、親しんでいただけそうですね。
先ほど工程を見せていただきましたが、受付のときにおもちゃの状態をお聞きになって、当たりを付けて分解していき、故障を見つけて修理していくのですね。皆さんの部品や工具などがたくさん入っている大きな荷物、驚きましたが、毎回これくらいの荷物を持って活動されているのですか。

市長の発言の様子

鎌田さん
毎回使うとは限りませんが、いつ必要になるか分かりませんので、必ず持参しています。

柏さん
それでも持っていない部品等が出てくる場合があり、メンバーで出し合って協力しながら修理しています。

市長
先ほど、柏さんと加藤さんが部品のやり取りをされていましたが、いろいろな部品を揃えているということですね。どんな部品を揃えているのか、例をあげて教えていただけますか。

荒木さん
要らなくなったおもちゃを再生するということを前提に、いただいたおもちゃから部品を外して使わせていただいています。

部品の説明を受けている様子

入院中のおもちゃを修理している様子

市長
修理は無料ということですから、経費の面でもいろいろご苦労をされてこられたと思います。ご苦労されながらも子どもたちのためにおもちゃを再生していこうという皆さんですが、どんな思いで活動をされているのか教えてください。

荒木さん
子どもが泣きながら壊れたおもちゃを持ってきますが、修理したおもちゃを渡すと「にこっ」と笑顔になるんです。その笑顔を見ることが一番の魅力です。

柏さん
子どもはもちろんですが、大人の方の持ち込みもあり、修理した物をお渡しすると喜んで感動してくださる、それが原動力になっています。

加藤さん
修理をしたらまた使えるんだという意識を持ってもらえるのではないかという思いで活動しています。同時に、修理ができたときの達成感、自分たちも満足します。

想い出を大切に引き継がれるおもちゃ

市長
本日一組目の方は、お父さんが子どものころに遊んでいた電車のおもちゃを、二組目の方はお母さんが小学生のころに使っていた電子ピアノを持ち込まれていました。代々大切に使って子どもたちに引き継いでいくという姿を拝見でき、あたたかい気持ちになりました。持ち込まれるおもちゃも、時代によってさまざまでしょうし、代々引き継がれているおもちゃもあれば、新しいおもちゃもあると思います。時代の変化を感じることやエピソードなどがありましたら、ご紹介いただけますか。

お父さんが子どもの頃に遊んでいた電車

お母さんが小学生の頃に使っていた電子ピアノ

写真左 お父さんが子どものころに遊んでいた電車
写真右 お母さんが小学生のころに使っていた電子ピアノ

鎌田さん
以前は、ブリキの鉄人28号や、押し入れにしまっていたおもちゃを孫に使わせたいとおじいさんが持ってこられたこともありました。今は、電子機器のおもちゃやラジコンなどが多いです。

加藤さん
以前は、野球ゲームなど運動が必要な物がありましたが、最近のおもちゃは、スイッチを入れるだけで動くという物が多く、面白味がないと思います。自分で考えるというおもちゃが少ないと感じます。以前、外国製のアンティークのおもちゃの持ち込みがありました。お酒を飲むと頬が赤くなるというおもちゃで、とてもよく考えられていて私が欲しいくらいでした。今は、何かにつけアンパンマンが多く、ドローンまであります。親や祖父母が与えるのだと思いますが、使い方がよく分からず、1・2回飛ばして壊してしまったと持ってくる方もいます。
また、震災で壊れた地球儀を修理をしてお渡ししたときに、涙を流して喜んでくださった女性がいまして、とても印象的でした。

鎌田さんの発言の様子

加藤さんの発言の様子

市長
とても考えさせられるお話ですね。

物を大切にする心を育むおもちゃ

柏さん  
レトロな30センチくらいの窓がガラスでできた重厚なブリキのバスが動かなくなった、と持ち込まれたことがありましたが、それをなおしたときには感動しました。また、震災であちこち「複雑骨折」したゴジラ。一か所でもいいのでなおしてほしいと依頼されたときは、必死になおしました。昔の物を大事にする、それが子どもにも受け継がれていくと、子どもにとってのおもちゃというものの理解が深まると思います。そういう意味で伝承していけるおもちゃがあればいいのですが、今は使って捨てる時代。半年くらいで新しいおもちゃが次々と出てきます。子どもはすぐに飽きてしまい、すると親は新しいおもちゃをを買い与える、そういった哀しい時代を危惧しており、物を大切にするということを少しでも教えていきたいと思いながら活動しています。

柏さんの発言の様子

市長
皆さんの思いがとても伝わってきます。使い捨ての時代になっているのではないか、本来、おもちゃは教育的要素が詰まっている物であるなどのお話をいただきました。あるディズニー映画もおもちゃと人との関係が描かれ、いろんなことを示唆するような内容でした。そういう意味でも、このおもちゃ病院の皆さんは、家族の形や世の中の状況なども垣間見ながら活動されているのでしょうね。
そもそもこの活動を行おうと思ったきっかけをお聞かせいただけますか。手先が器用だったとか、そういうお仕事をされていたとかなのでしょうか。

市長が感想を述べている様子

加藤さん
手先が器用だったというのも多少あると思いますが、子どものころの環境も大きいと思います。兄たちが高校生のころ、自分で机やたんすを作ったり、ラジオを組み立てていて、最初は音が出なかったのですが、部品を取り替えたことで音が出たときの感動が忘れられず、自分も興味を持ち作るようになりました。

柏さん
私は、電気関係が得意でした。皆さん、それぞれ得意分野を持っていて、チームで助け合って取り組んでいます。 

市長
今日は、いろいろ皆さんの思いを聞かせていただきましたし、おもちゃ病院に通ってこられるお子さんや親御さんの姿も拝見できて、私自身も良い勉強になりました。子どもたちの成長に欠かすことのできないおもちゃですけれども、物を大切に使う喜び、そういう教育の場にもなっていることを改めて感じました。また、皆さん楽しそうに活動されていらっしゃる姿も拝見できましたし、今後の後輩の育成についても考えていることも知りました。これからもなおお元気に、そして、この仙台に子どもたちの笑顔があふれるように、引き続きご活躍いただけますようお願いいたします。
今日は、本当にありがとうございました。

お問い合わせ

市民局広聴課

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